一幕は前半は、村娘が義勇軍の兵士に惚れる。
義勇軍は戦いへ。
そのあとムラ娘はエロ侯爵に迫られ、
助けた兄が投獄され、兄に惚れた令嬢が逃し、
兄妹が王制打倒の義勇軍に入る。
後半は宮廷内のお芝居上演。
二幕は、続々集まる義勇軍。
令嬢も兄を追い、義勇軍へ。
勝ち鬨をあげる中、兵士と村娘の結婚式。
喜びの中、貴族達が引きずられてくる。
父の姿を見た令嬢は義勇軍の中から抜け出し
断頭台にかけられる。
という、お話。
全幕は貴重だし見て良かったと思うけど、
白鳥の方が好きだな。
パ・ド・ドゥだけが残ったのも納得。
フランス国歌でロシア人が踊る不思議。
イワンは腹だけでなく全身満遍なく肉が付いてて、
特に背中が凄かった。
衣装の布地もギリギリ頑張ってます感がはんぱない。
でもジャンプは高いし、滞空時間も長く爽快な踊りだった。
なにより段違いの主役オーラが圧倒的。
ヅカ的に言うと、新公に真ん中だけ本役トップ、みたいなかんじ。
太ましいといえどもワールドワイドに活躍しているダンサーは格が違うわ。
ラスト、恋人が処刑され嘆く兄の横にいて
「前に進め」とばかりのイワンの目が狂気をはらんでおり、
そのあとの恐怖政治への繋がりが見えた。
クレトワが快活で強い脚でガンガン回り跳ぶ。
力強い踊りが役に合っている。
トゥラザシヴィリは気品があり、
二人の身分の違いがくっきり。
時代的にはバスティーユ後ね。
お芝居場面はバレエ作品としては必要なんだろうけど、
前半のスピーディな展開にテンションが高まったあとだと、
ちょっと退屈。
退屈さも王宮らしさ?
女優役の回転が超安定。
王宮は、バレエだと限界があるね、ってかんじ。
輪っかのドレスは無理だよね。
ツヴィルコ侯爵のラストは?
貴族を見捨てた娘を無視?
娘を助けるために敢えて無視?
どちらにせよ、顔を上げて処刑台に向かう姿が良かった。
エロ侯爵でも誇り高い貴族なんだな。
娘が向こうに行ったのは父への愛か、
同胞と誇りを分かち合うためなのか。
勝って浮かれている民衆だけど、その先は粛清の嵐。
パーシーが準備を始めたね。
カテコで紙吹雪と共に垂幕?
「2020年にお会いしましょう。」だって。
次は「スパルタクス」を持って来て~。
「バヤデルカ」も見たいよーー。
その頃の芸監は誰かなー。
【配役】
ジャンヌ(ガスパールとリュシルの娘):クリスティーナ・クレトワ
ジェローム(ジャンヌの兄):アレクサンドル・スモリャニノフ
フィリップ(マルセイユ生まれの青年):イワン・ワシーリエフ
アデリーヌ(侯爵の娘):アナ・トゥラザシヴィリ
コスタ・ド・ボールガール侯爵:イーゴリ・ツヴィルコ
ミレイユ・ド・ポワチエ(女優):マルガリータ・シュライネル
アントワーヌ・ミストラル(俳優):ダヴィッド・モッタ・ソアレス
ジャルカッス(侯爵に仕える老女):イリーナ・ズィヴロワ
ジルベール(マルセイユ義勇軍の隊長):アレクサンドル・ヴォドペトフ
フランス国王ルイ16世:ゲオルギー・グーゼフ
フランス王妃マリー・アントワネット:マリーヤ・ジャルコワ
ガスパール(農民):ユーリー・オストロフスキー
リュシル(ガスパールの妻):アンナ・アントローポワ
バレエ《リナルドとアルミーダ》
愛の神アモール:オルガ・カリーニナ
花嫁の幻影:ネッリ・コバヒーゼ
アルミーダの友人:
アリョーナ・コワリョーワ、オルガ・マルチェンコワ、
マルファ・フョードロワ、ヴィクトリア・ヤクシェワ
女神たち:
エルヴィナ・イブライモワ、ブルーナ・カンタニェデ・ガッリャノーニ、
クセーニア・ジガンシナ、ヤニーナ・パリエンコ、
ダリーヤ・ボチコーワ、アナスタシア・グバノワ
狩人たち(侯爵の友人):
バティール・アナドゥルディエフ、マクシム・スーロフ、
マクシム・オッペンハイム、セルゲイ・クズミン、
オーヴェルニュの踊り:
オクサーナ・シャーロワ、ヴェラ・ボリセンコワ、
イワン・アレクセーエフ、ヴィタリー・ビクティミロフ
マルセイユ人の踊り:
アルトゥール・ムクルトチャン、アレクセイ・マトラホフ、
ゲオルギー・グーセフ
国民公会の議長:アレクサンドル・ファジェーチェフ
儀典長:アレクセイ・ロパレーヴィチ
画家ダヴィッド:ユーリー・オストロフスキー
従軍商人:エウゲーニャ・サヴァルスカヤ
指揮:パーヴェル・ソローキン
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団