きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「トーチソングトリロジー」

2006年11月26日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
 むかし映画版をビデオで見たことがあった。今回舞台版。シンプルなセットに、少ない登場人物。なのに情報量が多くて、集中して見るのに少々疲れた。

 おそらくマイク無しなので、役者の技術の差がクッキリ。篠井さんとさとしさんは台詞もクリアで、演技も素晴らしい。役者としてではなく、役として舞台に存在。篠井さんの「愛を求める」姿にも感動だったけど、さとしさんの演技もすごいよね。人の肩を抱く、という仕草に、性的な意味を込めているときと、そうでない時があるのがわかる。たったあれだけの動作なのにね。
 木内さんは噛み噛み。もうちょっと台詞が滑らかなら、喧嘩の場面ももっと迫力があったかな。長谷川さんは声は出ているけれど、ちょっと照れが残っているか。奥貫さんは女のイヤらしさを上手く出していた。黒田君は舞台用の発声がまだまだ。
 ピアノのエミさんは、最初の登場では男か女かわからなかったわ。でも、途中からはどっちでもいいや、と思った。セクシーで切ない歌声だった。

 ありのままに生きたい、のと、それを愛する人に理解して欲しい。簡単なことのようで、両立させるのは難しい。どちらを折って、どちらを貫くのか。どちらにしても辛いことだ。

 ビデオを見たのは10年以上前。その時は思わなくて、いま思うのは、「母親なら、子供に『人並み』な生活を送って欲しいと思うだろうなあ」ってこと。「人並みから外れるな」ということではなく、「苦労なく幸せになって欲しい」の意味。「人並み」ってのが、それの一番の近道だと思うから、そうなって欲しいってこと。私も、姪達には「普通の人生」を送って欲しいもんな。「自分がゲイです、って告白して終わりだと思ったの?」の台詞も重い。告白する方も勇気が要るだろうけれど、言われた方も、どう対処すれば・・・。子供の意志を尊重したい、けど・・・、という親の気持ちは、今の方がわかる。子供は愛したいよね。噛み噛みの木内さんだったけど、そういう気持ちは、アン・バンクロフトより伝わってきたな。

 エドは不思議な男よのう。妻とモトカノが仲良くってねえ。2股といよりは「選べない」の方かな。ローレルは戦いを挑む、だったな。2幕はみんなファイターだった。勝利を目指して戦っていた。

 客席では、携帯の音が2度。着メロ1回とマナーモードの振動音。なんで電源を切らないんでしょ。振動音は小劇場だと響きまくりますよ!


 そうそう。むかしビデオを見たときは、エドとデイビッドがデキちゃうんじゃないかと思った瞬間があったのよ。それを友人に言ったら「さすが泥沼好き」って言われたなあ。懐かしい思い出。
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