きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ラ・シルフィード」高木&柄本弾&田中/東京バレエ団(マイ・キャスト シリーズ)

2010年01月18日 | バレエ・ダンス
高木さんのシルフはとても美しかったです。
腕の動き、脚捌き、どれもが繊細で優美でした。
特に腕のライン!手首の使い方が良かった。
ラコット独特の動きもすごく自然でした。
コケティッシュとか、
ファムファタル的な要素は少ないけど
生来の生真面目さが、
人にはない妖精の純粋さに見えました。
善し悪し、は私は分からないけれど
好きか嫌いか、と問われたら
好き!と言えます。
ユカリューシャとは、またちがった雰囲気。
最後の、羽が取れたところも
妖精さんって、あっけなく命が消えるんだなあ、、、
って悲しくなりました。
それくらい、「人間とはちがう存在」でした。
スタミナ配分も良かったと思います。
普通に、本役でもいいんじゃないかなー。

逆に、弾くんは、終盤スタミナが切れてきたみたい。
あと、キメ、が決められない。
ピタッと決める、って、
すごく難しいんだなあ。
つくづく思った。
そこ以外は、なかなかいい。
踊りは手足が伸びて、見ていて気持ち良い。
芝居部分も、シルフィードの目をしっかり見てた。
ジェイムズという役をしっかり作っていた。
みんなには見えないシルフィードに
だんだん惹かれていく過程が見えました。
、、、
でも、なんだか、もう少し、なにかが足りない。
なんだろうなあ。
よくわからないんだけど、足りない。
う~ん、、、、ハッタリ?
それは必要ないか。
わからなくてもどかしい。
古典なのに、あまりにも「現代の若者」を感じてしまうあたり?
「ザ・カブキ」の由良之助は似合いそう。
ときどきたまに、ゆーひに似ている、と思うときがある。
高橋チーフも、なんとなく思い出すときがある。

田中さんも落ち着いた踊り。
可哀想だよ、
ジェイムズのバカーーー!!!!
(でも、もうちょっと待っててあげて)

1幕のトロワが切なくて泣けました。
それぞれの気持ちが伝わってくるんですわー。

後藤さんのエッジは、
まあ、それなりに。
もっと、ドッカーーーン!と来るかと思ってたけど
それほどでもなかった。
もっとなにかやってくれると思ってたんだけど。
そんな期待をしちゃイカンか。
マイムとかもしっかりしてたし。
恨むにしては、ちょっと冷静かな。

ガーンの松下くんは、脳天気系。
友人の婚約者と自分を占えって、アンタ!
しかも良い結果が出て喜んでいるし!
以前見た時の森田さんは、
舞台の端の方で自分の掌を見ながら、
「エフィーが好きだ」「でも友人の婚約者を奪うわけには・・・」
と、グルグルしていて、
たいへんツボだったのですが、
その点、松下くんは
「わーい!」ってカンジでした。
いろんなガーンがいるんだよね。

パ・ド・ドゥは岸本さんと宮本さん。
ここでも女性は落ち着いた踊りで
男性は、キメを決めづらそうだった。
難しいんだなあ。しみじみ。
でも、溌剌としていて良かったよ。
新公なんだから、どーんと行っちゃえ。

シルフ3人は、空気のようでした。

青スカート隊に
奈良さん、乾さん、西村さん?
赤スカート隊に、佐伯さん?
追い切れないです。

男性陣は課題が見えるものの
女性陣は全員本役でもいいくらい。
もうちょっと公演数があればなあ・・・。


【配役】
ラ・シルフィード:高木綾
ジェイムズ:柄本弾
エフィー(花嫁):田中結子
ガーン(ジェイムズの友人):松下裕次
マッジ(魔法使い):後藤晴雄
アンナ(ジェイムズの母):加茂律子

パ・ド・ドゥ:岸本夏未-宮本祐宜

シルフィード(ソリスト):西村真由美-吉川留衣-渡辺理恵

指揮:井田勝大
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

指揮の井田さんって、
青柳の勝ちゃんにちょっと似てるかも。

ブラボー隊が、ちょっとうるさかった。
盛り上げてくれるのは嬉しいけれど
身内じゃない客もいるんだからさ。
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