きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「THANATOS」(1回目)

2012年12月08日 | 紫吹淳(リカちゃん)
心理学者エドムント・アインハルトは
スコットランドヤードの警部デイヴィッド・スウェインから
ある患者の「治療」を依頼される。
その患者、ルナ・ワルポールは
無人の豪華客船から発見された。
船底に一人でいた彼女は記憶を失っていた。
船内でなにが起こったのか。

ルナの治療、すなわち記憶の復活は
事件解明の手がかりとなる。
アインハルトは催眠術を用い
船内のできごとを再生する。

そこに現れたのは殺人事件。
誰が、なんのために。

さらにルナの記憶を探るうちに
もう一人の人格が現れた。
「軍神マルス」を名乗る「彼」は
ルナを護ると言う。

犯人は誰か?
そして真実は?


朗読「劇」なので、
朗読する3人は芝居にあった衣装を着用。
舞台上手には「乗船客」を表すマネキン、
舞台下手には帆のセット、
そして音楽の演奏者3名。

推理劇なので、
台詞で様々なことを提示し
それらを観客に刻み込みつつ、
フェイク、ミスリードで話を複雑化し
けれども説明台詞で一気に種明かしをすることなく
徐々に真実が判明する過程が
とてもスリリングでエキサイティングでした。

リカちゃんが2役で、ひとつは男役、
と聞いたときは
「壮大なネタばらし?」と思ったけど
いやいや、やっぱり、事前情報で出るのは
「出してもいい情報」なんですよね。
女性の中に「恐い男性」がいたら
それが犯人だと単純に思ったけど
そんな簡単な話ではありませんでした。

5人の乗客の関係や
どの順番で殺されていくかの説明に
マネキン達は大活躍でした。

ルナは、どういう立場で乗っていたのか。
1幕終了時になんとなく感じていた疑問は
2幕で解明されます。
リカちゃんの男役にウットリせずに
そこをもっと深く考えていれば・・・。

3人の「朗読」と
(朗読は台詞を覚えちゃいけないらしいです)
音楽・効果音のみで表される世界ですが
充分に光景が見えました。

「朗読」だからこそ、
情報をかなり詰め込む必要があるのですが
出し方は自然で、
とてもわかりやすかったです。

心理学者と警部の凸凹コンビ、
被害者か加害者かわからないルナ、
凶悪犯かと思わせるマルス、
その絡み具合も面白かった。

恐怖、そして猜疑心は
人を狂わせてしまうんだね。

平田さんのアインハルトは、
天才心理学者の鋭さがあった。
なにもかも見通してしまう。
けど、理解できない人を見下すことはなく
フォローもちゃんとできる、
実はとても温かい人。

市川さんのスウェイン警部は
不器用で、人に、特に女性に
伝えるべきことを伝えられなかったり
彼女たちの声を上手く聞けなかったりする。
「自分が悪い」という思いこみは
12年前の後悔によるものなのかな。
その気持ちを持ち続けたり
義理の娘の気持ちを優先させようとしたり
とても優しくて誠実な人なんだな。

リカちゃんは、
普通に過ごす(というのが合っているのかな)ルナと、
催眠術中のルナと、
軍神マルスの実質3役、みたいな。
ファンは慣れているのでマルスが出現すると
「来た、来たよ、うはーー!」と単純にテンションが上がったけど
ご存じない人が若干ビビっていらして
その気配がなかなか楽しかった

前方のセンター席だと
リカちゃんの声が弱く感じられた。
両脇は良く通る声だし。
楽器の音もちょっと強すぎかも。


朗読していないときの出演者の待ちが
三者三様で面白かった。
平田さんは素に戻り落ち着きのないおじさん、
リカちゃんは役に入ったまま、
右近さんは舞台に溶け込む。
リカちゃんは暗闇の中でもどちらの役かわかった。

明日は今日のラストを踏まえて伏線を拾うよ!


上演、もとい乗船中は、
リカちゃんのルナが
とても可憐なお嬢さんにしか見えなかったんだけど
下船後は普通にリカちゃんだった。
なんてマジカル!


【キャスト】
■朗読
エドムント・アインハルト:平田広明
ルナ・ワルポール:紫吹淳
デイヴィッド・スウェイン:市川右近

■演奏
4&5 Strings Violin:土屋雄作
Piano:伊藤志宏
太鼓・鳴り物:美鵬直三朗
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「おかしな二人」宝塚専科&花組

2012年12月08日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
みつる可愛いよ、みつる

とても面白かった!
演出が前回よりさらにパワーアップ!
ガツガツ笑えた。

マヤさんも良かったけど、
理事との見た目のバランスは
みつるの方がいいかも。
「結婚して12年」も納得。

それにしても可愛いよ、みつる!

でも、リアルであんな几帳面な人がいたら
ヤダなあ。
散らかっている方がいい、
その点はオスカーに同意。

単独では技術面で拙い人もいたけど
星組版とはまた違ったチームワークの良さがあり
最後までハイテンションを維持しつつ、
微妙な掛け違いの面白さが続きました。

ほんとに他愛がない話なんだけどね。
なのに、面白い。
この潔さは石田先生だからこそだよね。


理事は学年を考えると
ダンスのキレが良いかも。
足も綺麗に上がっているよね。
まりんさんの芝居と雰囲気は
星原先輩を思い出すなあ。


【配役】
オスカー:轟 悠
フィリックス:華形 ひかる

マレー:悠真 倫
スピード:紫峰 七海
グウェンドリン:初姫 さあや
ヴィニー:大河 凜
セシリー:仙名 彩世
ロイ:柚香 光
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「JIN-仁-/GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-」(2回目)宝塚雪組

2012年12月08日 | 宝塚(雪組)
芝居はやっぱり詰め込みすぎで忙しい。
ラストが、
 ・パラレルなのか
 ・過去を変えたことによる現代なのか
  (元の場所に戻ってきたのか)
もうちょっとハッキリして欲しいなあ。
仁が過去に飛ばされたのは
過去を変えることによって
現代の恋人が違う道を歩むことになり
生き延びることができた、
彼が過去に行ったのは必然、
そんな話でもいいかもだけど、
そしたら龍馬との出会いはどうでも良くなるし。
短時間にまとめるのは難しいね。

でも、スピーディーで色鮮やかなので
複数回見ることにストレスはない。

ま、私はサイトースキーだから。


ショーではキムちゃんの男振りを堪能。
彼女は中性的な妖精さんより
男臭い役の方が合うと思うんだ。
「銀の狼」のジャンルイとかさ。
ショーで、男役の真ん中に立つキムちゃんは
とっても男臭い。
真ん中オーラが良い具合になるのにな。
退団が勿体ないなあ。


中詰めで、ミミちゃんとまっつが
おでこをこっつんするのが好き。
キムちゃんとはまた違った愛情を感じる。
兄妹に近いかなあ。


オルフェの場面。
ユリディス・・・、から
ボレルーを思い出し
「地獄は最高!」になだれ込んだらどうしよう、
とちょいとビビりながら見ています。


ともみんとコマちゃんの並びが
なんとも言えない味わいだわ。
ふふ。
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