きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「マリー・アントワネットに別れをつげて」

2012年12月06日 | 映画
仕事の都合で行けなくなった友人の代わりに
試写会に行ってきました。
ありがとう、J子さん!


お話しは、ぶっちゃけたところ
予告以上のことはありません。
最後もいきなり終わるかんじ。
(え?終わっちゃうの?って声も
 会場から出てました)
ポリニャック夫人の「その後」のことを知っていると
ドキドキ感は沸かないんだよね。

しかしながらヴェルサイユ宮殿でのロケ、
場所に負けない衣装は大画面で見る価値はあるかも。


ダイアン・クルーガーの顔は現代的すぎて
鼻梁が細すぎるのがとても気になる。
でも、それほど頭が良い方ではないけれど
家族の行く末を感じ取る能力や
愛する人を守るために訣別する判断力や
強さを持っているのはわかり
単純明快な悪女以上の造形はある。
豪華な衣装も似合っている。

主人公は王妃の朗読係。
「宮殿の中の下っ端」の生活は
実にリアルで興味深い。
日々宮殿で働いている彼らからすると、
革命は起こるべくして起きたのでなく、
寝耳に水だったんだろうな。

彼女は王妃を熱狂的に崇拝している。
あの年頃独特の、
人生では一瞬にしかない激情は
真っ直ぐで純粋。
端から見ると愚かに見えるあの気持ちは
でも、すごく良くわかる。
王妃の想い人の影武者は
自分がまさしくその人になったと思えたんだろうなあ。
身分とかではなく、王妃の愛の対象という意味で。


フランス映画の淡々とした雰囲気が実に良い具合。
「蝋燭の灯り」を意識したライティングもとても綺麗。

台詞がフランス語ってのもいいね。
フランス語を喋るアントワネットは
実写版ベルばら以来かも。
(しかもダイアンはドイツ系だし)


しかしアレだ。
一定年齢以上の日本女性は
この時代についての基礎知識があるから
かえって冷静に見られるんじゃないかな。
アントワネットの基本のイメージが
「旧体制の悪女」なヨーロピアンの方が
彼女に対して夢を持っている気がする。
首飾り事件の映画やコッポラ娘の映画でも
それを感じたなあ。


ポリニャックを演じたヴィルジニー・ルドワイヤンが
日本人女優の誰かに似ていると、
ずっと気になっている。
宝生舞じゃないけど、うーん、誰かなあ。
コメント
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