~全国に広げよう自衛隊員の無事帰国を祈る黄色いハンカチ運動~
1月16日に防衛庁において、イラク復興支援のための陸上自衛隊の先遣隊に対する隊旗授与式や、編成完結式などが石破防衛庁長官らが出席して行われた。石破長官は「イラク南東部は比較的治安が安定しているが決して危険はゼロではない。そういう中にあって日本人としての義務を果たし得るのは自衛隊においてほかにない」と派遣隊員を激励したとのことである。
政府は今まで「危険な所には行かせない」としてきた方針が、国際社会から嗤われていたことにようやく気がついたようだ。そのような方針が自衛隊の士気を低下させ、戦いを恐れる自衛隊にさせたままでは抑止力にもならないと分かったのであろうか。それにしても、今回のイラクへの自衛隊派遣で、やっと日本が国際社会の仲間入りを果たすことができる普通の国になったことは非常に喜ばしいことである。
日本がイラクへの自衛隊派遣を踏み切ったことは、平成2年(1990年)8月2日未明、イラク軍のクウェート侵攻という事態に、多くの国々が軍隊を派遣したのにも関わらず、日本は自衛隊はおろか、文民さえも派遣出来なかったという湾岸戦争の時の屈辱を二度と繰り返したくないとの思いがあったからであろう。自衛隊を派遣するかしないかは、政治が判断することであるが、派遣しなかったことで一番屈辱を味わうのは自衛隊自身であると思う。今回も、政府がなかなか決断しなかったことを自衛隊員はどのように感じておられたであろうか。
先遣隊の編成完結式が行われた翌17日の産経新聞の一面トップには、その陸自先遣隊30人イラクに出発との見出しで、整列した先遣隊の中にいる父親の晴れ姿をカメラつき携帯電話を使い撮影している赤色のワンピースを着た少女の写真が掲載されている。その先遣隊の父親は、後ろ向きで表情を読みとることはできないが、顔を我が娘の方にやや向けているので、おそらく微笑んでいるのではないかと想像できる。
その父親は先遣隊に選ばれたことを誇りに思い、我が娘のためにも、また日本国民のためにもイラクにおいて任務を完遂し、無事に帰国しなければならないとの決意を新たにしたのではないであろうか。政治家がどのような立派な言葉を派遣される自衛隊員に掛けることよりも、この少女の姿こそ日本国民の声を代弁しており、自衛隊員に勇気と希望を与え、また国民からの敬意と感謝になることであろう。その少女は「お父さん。頑張ってきてね」と声を掛けたことと思うが、私たち国民も、この少女が自衛隊員である父親を誇りに思うメッセージに答えて、黄色ハンカチを掲げて自衛隊員の無事帰国を祈ろうではないか。
黄色ハンカチと言えば、イラクに派遣される予定の主力となる陸上自衛隊の第二師団のある北海道旭川市では、派遣隊員の無事を祈るために黄色ハンカチを街中に掲げる計画が進んでいるという。米国には出征兵士のいる家では玄関前に黄色布を出して無事帰還を祈る習慣があるそうである。旭川の計画は、高倉健の主演映画「幸福の黄色ハンカチ」のように、夫の帰りを待つ妻が家の前にハンカチを掲げていたことがヒントになったとのこと。私もこの映画を鑑賞しているが、泣かせる映画であった。この運動は非常に良い考えだと思われるので全面的に賛同致したいと思う。
北朝鮮に拉致された被害者の生存と奪還を信じて行われている「ブルーリボン運動」に続いて、今度は自衛隊員の無事帰国を祈る「黄色ハンカチ運動」も始まり、これこそ本当の市民運動なのではないであろうか。しかし、新聞報道によれば、旭川市の男性が、この「黄色ハンカチ運動」に賛同し、ハンカチではないが黄色リボンをつけて職場に出勤したことが報道されると、職場や家庭まで派遣反対派からの心ない電話が殺到したことから、半日で中止せざるを得なかったという。
このように派遣反対派は、自分たちの意志に反することは「異常な運動」だとして、何とか叩き潰そうと何でもするようだ。旭川市の男性が黄色リボンをつけて職場に出勤したとしても、派遣反対派に何か迷惑が掛かるのであろうか。この男性は、自分のお金で黄色リボンを購入して、それをつけることによって「派遣隊員の無事を祈るため」であれ、何であれ、それを派遣反対派がケチをつけることは変ではないか。こんな連中が普段は「表現の自由」とか言っているから嗤わせる。
長崎では市民団体が自衛隊のイラク派遣に反対し、抗議の意思を示すために「白いリボン」をつける運動を始めたそうだが、この市民団体の人達は、白いリボンをつけることによって、派遣を支持している方から、何か嫌がらせをされたであろうか。もしあれば、即マスコミに垂れ込み、「表現の自由が侵害された」とか言って抗議行動を起こすに決まっている。だが、そのような事は聞いたことはない。
その団体が、どんな思想を持った市民団体で、前の選挙で何党に投票した人々の集まりか知らないが、そのような方の白いリボンの市民運動は正しく、黄色ハンカチの市民運動は間違いだと決めつけることがおかしいのである。自衛隊のイラク派遣に反対し、抗議の意思を示す長崎の市民団体の人達は、北朝鮮に拉致された拉致被害者の生存と奪還を信じて始まった「ブルーリボン運動」も行っていたのか。それはあり得ない話であろう。
さて、自衛隊のイラク派遣に反対しているのは白いリボンをつけて抗議の意志を示している市民団体だけではないようだ。ご存じあの朝日新聞も、すさまじい派遣反対運動を繰り広げており、おそらく多人数の取材団をイラクやクウェートに送り込み、自衛隊のミスや市民とのトラブル、それとあってはならないテロ攻撃などを期待しているのではないだろうか。そして、自衛隊のイラク派遣は完全な失敗に終わり、撤退せざるを得ない状況になったという朝日にとっては嬉しいニュースを送りたくてうずうずしていることであろう。
自衛隊が嫌いである朝日の記者は、隊員の側にいるだけでも精神的に良くないのであろう。だが、テロなどに巻き込まれた時でも「自衛隊さん、助けて下さい」など情けないことなど言わないで欲しいと思っている。それは、派遣に反対なのであるからして、その嫌いな自衛隊に助けを求めることは筋が違いますし、何があっても自己完結で対処して欲しいものである。
自衛隊が嫌いな朝日のような人は、何があっても自衛隊に頼まず自己完結でやれば良いのだが、さっぽろ雪まつりに協力している自衛隊第11師団の竹田治朗師団長(陸将)が「イラク派遣反対の活動が過ぎて協力できる環境でなくなるなら、まつりからの撤収も含めて検討する」と語ったことに対して朝日はさっそく批判する社説を掲げた。朝日は「イラク派遣への賛否と雪まつりには、直接の関係はない。」と言って「雪の輸送や大雪像づくりをすることは当然だ」と言った趣旨だが、竹田治朗師団長は、隊員が大雪像づくりをしている側でイラク派遣反対の度が過ぎたデモをして貰っては士気に関わると言っただけであり何ら問題はない。派遣反対のデモをするなら、命令を出した政府や自衛隊の最高指揮官である小泉総理に分かるように国会や自民党の前でやれば良いではないか。自衛隊は命令を受けて行くのであり、命令がなければ行かないのだから、命令を出した方に抗議すべきではないか。
朝日はさらに「竹田陸将の一言は余計に残念でならない。自衛隊への態度次第で協力するかどうかを選ぶ。自衛隊が国民をそんなふうに区別するようになっては、自衛隊への信頼は根底から揺らぎかねない。」とのたまうが、自衛隊が何を区別したのか。竹田治朗師団長は、何もイラク派遣反対のデモをするなと言った訳でもなく、朝日の方こそ日本国民である自衛隊員を区別し、差別し、貶め、侮辱し、国民からの信頼を根底から揺らがせる報道に名を借りたキャンペーンを行ってきたではないか。
今年の成人式は、また荒れた会場があったと報道されているが、過去、社会党が成人式に出席しようとする自衛隊員を阻止した運動を行った時に朝日はそれを批判したのか。であるから朝日には何ら間違っていない竹田治朗師団長の発言を批判する資格などなく、朝日は自衛隊に対し今まで何をやってきたかを反省すべきである。
最後はどうしても朝日の批判になってしまうのは、朝日が、治癒が困難の反日思想という病理を持っているからであり、批判を継続しなければ、悪性の反日思想が蔓延してしまうことを危惧するからである。
日本の良識をダメにした朝日新聞に騙されることのないように、真の良識を持った国民は、前述した「赤色のワンピースの少女」が訴えるメッセージに答えて、黄色ハンカチを掲げて自衛隊員の無事帰国を祈ることが同胞であり、日本の誇りのために危険な任務を遂行しようとする者への敬意と感謝ではあると思っている。
(2004/01/17)
この記事は「私の主張」第197号
派遣隊員に勇気を与えたワンピースの少女
~全国に広げよう自衛隊員の無事帰国を祈る黄色いハンカチ運動~
としてHPに掲載されていたものです。
1月16日に防衛庁において、イラク復興支援のための陸上自衛隊の先遣隊に対する隊旗授与式や、編成完結式などが石破防衛庁長官らが出席して行われた。石破長官は「イラク南東部は比較的治安が安定しているが決して危険はゼロではない。そういう中にあって日本人としての義務を果たし得るのは自衛隊においてほかにない」と派遣隊員を激励したとのことである。
政府は今まで「危険な所には行かせない」としてきた方針が、国際社会から嗤われていたことにようやく気がついたようだ。そのような方針が自衛隊の士気を低下させ、戦いを恐れる自衛隊にさせたままでは抑止力にもならないと分かったのであろうか。それにしても、今回のイラクへの自衛隊派遣で、やっと日本が国際社会の仲間入りを果たすことができる普通の国になったことは非常に喜ばしいことである。
日本がイラクへの自衛隊派遣を踏み切ったことは、平成2年(1990年)8月2日未明、イラク軍のクウェート侵攻という事態に、多くの国々が軍隊を派遣したのにも関わらず、日本は自衛隊はおろか、文民さえも派遣出来なかったという湾岸戦争の時の屈辱を二度と繰り返したくないとの思いがあったからであろう。自衛隊を派遣するかしないかは、政治が判断することであるが、派遣しなかったことで一番屈辱を味わうのは自衛隊自身であると思う。今回も、政府がなかなか決断しなかったことを自衛隊員はどのように感じておられたであろうか。
先遣隊の編成完結式が行われた翌17日の産経新聞の一面トップには、その陸自先遣隊30人イラクに出発との見出しで、整列した先遣隊の中にいる父親の晴れ姿をカメラつき携帯電話を使い撮影している赤色のワンピースを着た少女の写真が掲載されている。その先遣隊の父親は、後ろ向きで表情を読みとることはできないが、顔を我が娘の方にやや向けているので、おそらく微笑んでいるのではないかと想像できる。
その父親は先遣隊に選ばれたことを誇りに思い、我が娘のためにも、また日本国民のためにもイラクにおいて任務を完遂し、無事に帰国しなければならないとの決意を新たにしたのではないであろうか。政治家がどのような立派な言葉を派遣される自衛隊員に掛けることよりも、この少女の姿こそ日本国民の声を代弁しており、自衛隊員に勇気と希望を与え、また国民からの敬意と感謝になることであろう。その少女は「お父さん。頑張ってきてね」と声を掛けたことと思うが、私たち国民も、この少女が自衛隊員である父親を誇りに思うメッセージに答えて、黄色ハンカチを掲げて自衛隊員の無事帰国を祈ろうではないか。
黄色ハンカチと言えば、イラクに派遣される予定の主力となる陸上自衛隊の第二師団のある北海道旭川市では、派遣隊員の無事を祈るために黄色ハンカチを街中に掲げる計画が進んでいるという。米国には出征兵士のいる家では玄関前に黄色布を出して無事帰還を祈る習慣があるそうである。旭川の計画は、高倉健の主演映画「幸福の黄色ハンカチ」のように、夫の帰りを待つ妻が家の前にハンカチを掲げていたことがヒントになったとのこと。私もこの映画を鑑賞しているが、泣かせる映画であった。この運動は非常に良い考えだと思われるので全面的に賛同致したいと思う。
北朝鮮に拉致された被害者の生存と奪還を信じて行われている「ブルーリボン運動」に続いて、今度は自衛隊員の無事帰国を祈る「黄色ハンカチ運動」も始まり、これこそ本当の市民運動なのではないであろうか。しかし、新聞報道によれば、旭川市の男性が、この「黄色ハンカチ運動」に賛同し、ハンカチではないが黄色リボンをつけて職場に出勤したことが報道されると、職場や家庭まで派遣反対派からの心ない電話が殺到したことから、半日で中止せざるを得なかったという。
このように派遣反対派は、自分たちの意志に反することは「異常な運動」だとして、何とか叩き潰そうと何でもするようだ。旭川市の男性が黄色リボンをつけて職場に出勤したとしても、派遣反対派に何か迷惑が掛かるのであろうか。この男性は、自分のお金で黄色リボンを購入して、それをつけることによって「派遣隊員の無事を祈るため」であれ、何であれ、それを派遣反対派がケチをつけることは変ではないか。こんな連中が普段は「表現の自由」とか言っているから嗤わせる。
長崎では市民団体が自衛隊のイラク派遣に反対し、抗議の意思を示すために「白いリボン」をつける運動を始めたそうだが、この市民団体の人達は、白いリボンをつけることによって、派遣を支持している方から、何か嫌がらせをされたであろうか。もしあれば、即マスコミに垂れ込み、「表現の自由が侵害された」とか言って抗議行動を起こすに決まっている。だが、そのような事は聞いたことはない。
その団体が、どんな思想を持った市民団体で、前の選挙で何党に投票した人々の集まりか知らないが、そのような方の白いリボンの市民運動は正しく、黄色ハンカチの市民運動は間違いだと決めつけることがおかしいのである。自衛隊のイラク派遣に反対し、抗議の意思を示す長崎の市民団体の人達は、北朝鮮に拉致された拉致被害者の生存と奪還を信じて始まった「ブルーリボン運動」も行っていたのか。それはあり得ない話であろう。
さて、自衛隊のイラク派遣に反対しているのは白いリボンをつけて抗議の意志を示している市民団体だけではないようだ。ご存じあの朝日新聞も、すさまじい派遣反対運動を繰り広げており、おそらく多人数の取材団をイラクやクウェートに送り込み、自衛隊のミスや市民とのトラブル、それとあってはならないテロ攻撃などを期待しているのではないだろうか。そして、自衛隊のイラク派遣は完全な失敗に終わり、撤退せざるを得ない状況になったという朝日にとっては嬉しいニュースを送りたくてうずうずしていることであろう。
自衛隊が嫌いである朝日の記者は、隊員の側にいるだけでも精神的に良くないのであろう。だが、テロなどに巻き込まれた時でも「自衛隊さん、助けて下さい」など情けないことなど言わないで欲しいと思っている。それは、派遣に反対なのであるからして、その嫌いな自衛隊に助けを求めることは筋が違いますし、何があっても自己完結で対処して欲しいものである。
自衛隊が嫌いな朝日のような人は、何があっても自衛隊に頼まず自己完結でやれば良いのだが、さっぽろ雪まつりに協力している自衛隊第11師団の竹田治朗師団長(陸将)が「イラク派遣反対の活動が過ぎて協力できる環境でなくなるなら、まつりからの撤収も含めて検討する」と語ったことに対して朝日はさっそく批判する社説を掲げた。朝日は「イラク派遣への賛否と雪まつりには、直接の関係はない。」と言って「雪の輸送や大雪像づくりをすることは当然だ」と言った趣旨だが、竹田治朗師団長は、隊員が大雪像づくりをしている側でイラク派遣反対の度が過ぎたデモをして貰っては士気に関わると言っただけであり何ら問題はない。派遣反対のデモをするなら、命令を出した政府や自衛隊の最高指揮官である小泉総理に分かるように国会や自民党の前でやれば良いではないか。自衛隊は命令を受けて行くのであり、命令がなければ行かないのだから、命令を出した方に抗議すべきではないか。
朝日はさらに「竹田陸将の一言は余計に残念でならない。自衛隊への態度次第で協力するかどうかを選ぶ。自衛隊が国民をそんなふうに区別するようになっては、自衛隊への信頼は根底から揺らぎかねない。」とのたまうが、自衛隊が何を区別したのか。竹田治朗師団長は、何もイラク派遣反対のデモをするなと言った訳でもなく、朝日の方こそ日本国民である自衛隊員を区別し、差別し、貶め、侮辱し、国民からの信頼を根底から揺らがせる報道に名を借りたキャンペーンを行ってきたではないか。
今年の成人式は、また荒れた会場があったと報道されているが、過去、社会党が成人式に出席しようとする自衛隊員を阻止した運動を行った時に朝日はそれを批判したのか。であるから朝日には何ら間違っていない竹田治朗師団長の発言を批判する資格などなく、朝日は自衛隊に対し今まで何をやってきたかを反省すべきである。
最後はどうしても朝日の批判になってしまうのは、朝日が、治癒が困難の反日思想という病理を持っているからであり、批判を継続しなければ、悪性の反日思想が蔓延してしまうことを危惧するからである。
日本の良識をダメにした朝日新聞に騙されることのないように、真の良識を持った国民は、前述した「赤色のワンピースの少女」が訴えるメッセージに答えて、黄色ハンカチを掲げて自衛隊員の無事帰国を祈ることが同胞であり、日本の誇りのために危険な任務を遂行しようとする者への敬意と感謝ではあると思っている。
(2004/01/17)
この記事は「私の主張」第197号
派遣隊員に勇気を与えたワンピースの少女
~全国に広げよう自衛隊員の無事帰国を祈る黄色いハンカチ運動~
としてHPに掲載されていたものです。