東シナ海の日本が排他的経済水域(EEZ)の境界線と主張する日本と支那
の中間線附近で、ガス田開発を活発化させている支那の動向に対して、自民党
の海洋権益特別委員会(武見敬三委員長)は、このほど「東シナ海における海
洋権益を守るための緊急提言」をまとめたことが報道されている。その提言に
よると「日本の権利を確保するため、試掘を行うべきだ」と指摘し、試掘の前
提となる日本側水域での鉱区設定を早急に実施することを政府に求めたとのこ
とである。
支那は数年前に石油輸入国となったことや、また高い経済成長を維持するた めに、世界各地へ石油の獲得のために食指を動かしており、東シナ海での海底 資源開発もその一環であろう。昭和40年代にわが国の固有領土である尖閣諸 島の周辺海域に有望なガス田があることが分かってから、支那は急に尖閣の領 有権を主張し始め、「わが国の領土であることは歴史上明らかであり、日本の 主張は根拠はなく、これは揺らぐことはない」とまで言っている。
試掘ということになると当然ながら支那の妨害があるであろうが、提言では 政府内に「海洋権益関係閣僚会議」(仮称)を早急に設置することを求めてお り政府一体になって取り組みべきだとしている。また支那が提案しているガス 田の共同開発については「中間線の両側を対象とした共同開発であることが明 白でない限り、議論は避けるべきだ」として、すでに支那が開発を進めている 春暁ガス田の開発の中止とデータ提供を引き続き求めていく必要性を強調した とのことである。
すでに支那が行っている東シナ海でのガス田開発では、当初は欧米企業が共 同開発を行うことで参入していたが、「商業上の理由」で撤退した後、支那は 日本に共同開発を提案してきたものの、日本政府が求めていたガス田のデータ 提供は拒否している。
日本政府が共同開発を拒否したことから、支那は独自開発をするとか言って いたが、3月24日に支那外交部の劉建超報道官は「(日本との)論争を棚上 げした共同開発」表明したことが人民日報に掲載されている。
同報道官は東シナ海の石油・天然ガスの存在について「どのくらいの石油・ 天然ガスが埋蔵されているのか、私には予測したり答えたりするすべがない。 東中国海の境界画定問題で、われわれは『論争を棚上げして共同開発』するこ とで、存在する相違点を少しずつ解決していく」と述べているが、海洋調査船 を使い、日本の排他的経済水域(EEZ)まで侵入し、資源探査をした訳なの に、石油・天然ガス田がどのように分布し、およその埋蔵量も調査したのでは ないのか。「私には予測したり答えたりするすべがない。」とは良くも平然と 嘘をつくものである。
尖閣諸島問題も、日本と支那の中間線の問題も「棚上げ」とは、この問題を 先送りして、その間日本を油断させておいて着々と既成事実を作り上げ、譲歩 を迫る支那のいつもの手口の一つであり、そして最後には支那の思う通りにす ると考えておいて正解だろう。そのように考えると支那の「共同開発しましょ う」と言う提案がいかに危険なものであるか分かる言うものだ。支那の言うこ とを絶対信じてはいけない。契約とか約束という概念がない国であり、うっか り乗ると大怪我をすると言わざるを得ない。
(2005/03/25)
この記事は「今日のコラム」
「ガス田開発で支那の主張する「棚上げ」とは」
としてHPに掲載されていたものです。
支那は数年前に石油輸入国となったことや、また高い経済成長を維持するた めに、世界各地へ石油の獲得のために食指を動かしており、東シナ海での海底 資源開発もその一環であろう。昭和40年代にわが国の固有領土である尖閣諸 島の周辺海域に有望なガス田があることが分かってから、支那は急に尖閣の領 有権を主張し始め、「わが国の領土であることは歴史上明らかであり、日本の 主張は根拠はなく、これは揺らぐことはない」とまで言っている。
試掘ということになると当然ながら支那の妨害があるであろうが、提言では 政府内に「海洋権益関係閣僚会議」(仮称)を早急に設置することを求めてお り政府一体になって取り組みべきだとしている。また支那が提案しているガス 田の共同開発については「中間線の両側を対象とした共同開発であることが明 白でない限り、議論は避けるべきだ」として、すでに支那が開発を進めている 春暁ガス田の開発の中止とデータ提供を引き続き求めていく必要性を強調した とのことである。
すでに支那が行っている東シナ海でのガス田開発では、当初は欧米企業が共 同開発を行うことで参入していたが、「商業上の理由」で撤退した後、支那は 日本に共同開発を提案してきたものの、日本政府が求めていたガス田のデータ 提供は拒否している。
日本政府が共同開発を拒否したことから、支那は独自開発をするとか言って いたが、3月24日に支那外交部の劉建超報道官は「(日本との)論争を棚上 げした共同開発」表明したことが人民日報に掲載されている。
同報道官は東シナ海の石油・天然ガスの存在について「どのくらいの石油・ 天然ガスが埋蔵されているのか、私には予測したり答えたりするすべがない。 東中国海の境界画定問題で、われわれは『論争を棚上げして共同開発』するこ とで、存在する相違点を少しずつ解決していく」と述べているが、海洋調査船 を使い、日本の排他的経済水域(EEZ)まで侵入し、資源探査をした訳なの に、石油・天然ガス田がどのように分布し、およその埋蔵量も調査したのでは ないのか。「私には予測したり答えたりするすべがない。」とは良くも平然と 嘘をつくものである。
尖閣諸島問題も、日本と支那の中間線の問題も「棚上げ」とは、この問題を 先送りして、その間日本を油断させておいて着々と既成事実を作り上げ、譲歩 を迫る支那のいつもの手口の一つであり、そして最後には支那の思う通りにす ると考えておいて正解だろう。そのように考えると支那の「共同開発しましょ う」と言う提案がいかに危険なものであるか分かる言うものだ。支那の言うこ とを絶対信じてはいけない。契約とか約束という概念がない国であり、うっか り乗ると大怪我をすると言わざるを得ない。
(2005/03/25)
この記事は「今日のコラム」
「ガス田開発で支那の主張する「棚上げ」とは」
としてHPに掲載されていたものです。