私の主張・ひとりの日本人として

新聞やテレビの報道で特に偏向マスコミや反日日本人などに憤慨することが多くなり、暇な時に思いつくまま書き綴ったブログです。

ミサイル防御装置のないP3C哨戒機

2003年03月08日 22時53分57秒 | 防衛省・自衛隊・安全保障
  3月8日の産経新聞朝刊を広げると、1面トップは北朝鮮による地対艦ミサイル「シルクワーム」の発射が予想されることから、その警戒監視活動を強化するために日本政府は海上自衛隊のイージス艦「みょうこう」と、P3C哨戒機を日本海に緊急展開させているとの記事であった。  

 イラク情勢が緊迫する中、米軍の主力はイラク方面にあることから、その間隙をぬって北朝鮮が暴発しないように自衛隊には当分の間は普段にも増しての目を離せない警戒活動が必要であろう。  

 昼食を済ませて2階の書斎にいたところ、プロペラ機の爆音がするので、 窓を開けて空を眺めると、我が家の上空を2機編隊の海上自衛隊のP3C哨戒機が西の空に向かって飛行していくのが見えた。新聞に載った日本海方面の警戒活動のために日本海方面に向かうのだろうか。

 ところで、海上自衛隊のP3C哨戒機には、対ミサイルかく乱装置が装備されていないそうである。熱源追尾式のミサイルに対しては、空中にマグネシウムなどを放出して燃焼させ、それを標的と感知させて進路を狂わせる「フレア」と呼ばれる防御装置と、反射電波追尾式のミサイルに対しては、「チャフ」と呼ばれる大量のアルミ片を空中に散布して欺く防御装置があるという。

 P3C哨戒機は水中に潜む潜水艦を探査することを任務とする対潜哨戒機であり、潜水艦を攻撃するミサイルや爆雷は装備しているが、対空ミサイルを防御する装備はなく、80機あるP3C哨戒機に搭載が始まるのはまだ数年先だという。であるから、武装工作船と知らずに近づいたら船上から携帯対空ミサイルなどを発射されれば撃墜されるおそれがある訳である。  

 P3C哨戒機の搭乗員は、ミサイルが発射されれば急上昇や急旋回で回避する訓練を行っているというが、まず回避は出来ないと思っており、撃墜されることを覚悟している訳である。であるから、P3C哨戒機が、そのような危険な状態のまま、任務を遂行していることを国民は知らなければならない。

 今頃日本海方面は緊迫していることであろう。私は、書斎の窓から顔を出し、その機影が見えなくなるまで、空を見上げたまま「殉職を覚悟して厳しい任務を遂行中の自衛隊の皆様。ご苦労様です。お気を付けて」と思わず祈ってしまった。
(2003/03/08) 

この記事は「今日のコラム」
「ミサイル防御装置のないP3C哨戒機」
としてHPに掲載されていたものです。