きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「チェイサー」

2009年05月06日 | 映画
元刑事でいまはデリヘルの元締めのジュンホは
同じ客に呼び出された女が二人失踪したのは、
その客が女達の「支度金」を巻き上げた上、
別の組織に売ったのではないかと疑う。
同じ客から3度目の電話が来たため、
ジュンホはミジンを派遣し、
客の居所・素性を確かめようとする。
しかし、その客は、、、

自分の「手持ち」の女が次々と消えたとき、
疑うのはあくまでも「支度金の持ち逃げ」。
最初から連続殺人なんて、誰も思わないよねー。
そういう「普通の感覚」が示されるからこそ、
シリアルキラーの異常さが浮き彫りにされるのかな。
追いつ追われつ、追い詰めた、と思ったら逃げられる。
逃げ切った、と思ったら、再び捕まる。
肉体的な追いかけっこも、
精神的な心理戦も、
緊迫感があり、いつでもドキドキハラハラでした。

韓国の映画って、どうしてあんなに殴って血を出して顔を腫らすのかしら。
「ボコる」レベルが日本とは違うんだよねー。
あれくらい、日常茶飯事なのかしら。

ハリウッドがこの映画のリメイクの権利を買ったそうです。
ハリウッドだとハッピーエンドになっちゃいそうだねえ。

ジュンホ役のキム・ユンソクは
椎名桔平ちゃんを、もうちょい丸顔にしたようなカンジかしら。
元刑事、という設定が途中で、
「<副業>に精を出したからクビになった」から
というのがわかるのですが、
それがものすごく頷けました。
なによりも金が優先、
金儲けの道具にしか過ぎない女達からは
「ゴミ」と呼ばれる、
そんなジュンホの、
ダメ人間ぶりが滲み出る見事な演技です。
同時に、「客」を追い詰める執念、判断力は
元刑事だからこそなんだろうな、とも
納得させてくれます。
「客」役のハ・ジョンウは、
いっけん穏やかに見え、
近所のおばちゃんからも信頼されている。
その外見が、かえって恐く見えました。

ジュンホの手下も、いかにもマヌケ、って顔だったなあ。

実話を元にしたそうで、
だからこそ、最後はああするしかなかったんだろうなあ。
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