「天井桟敷」は行けなかったので
パリオペ来日公演は2010年以来です。
昨年12月20日にエトワールになったばかりのアリス・ルナヴァンは
とても気っぷの良い踊り。
思い切りの良い、濃くて大振りな芝居が楽しい。
扇子の持ち方、広げ方もいちいち決まり、
見ていてほんと気持ちいい!
見方によってはパリオペ風味に欠けるのかもしれないけど
圧倒的な存在感や大物の風格などはエトワールにふさわしい。
「頂点に立つ」人は技術だけで無く、
こういう雰囲気が欲しいよね。
キトリの時は快活な下町娘だけど
ドルシネアの白系チュチュでは充分姫キャラで
気品あるキラキラ感を振りまいていた。
32回転は前半シングルシングルダブル後半はシングル。
他の技術に比べるとやや弱めかな。
床に突き刺す強い脚が印象的。
パケットは顔だけ見るとベテランの域だけど、
芝居が入ったバジルは充分若僧でダメダメくん。
アリスとの芝居も合っているし、
ヌレエフの振付も綺麗に入っていた。
(前半でちょっと危ない部分もあったけど
細かい動きはいかにもヌレエフ!だった)
片手リフトのバランスだけは惜しい。
決めきれなかった。
後半は身体も良く動き、
パ・ド・ドゥのジャンプも勢いがあった。
意外に(ごめんね)サポートが良かった。
斜めになりかけたアリスのポジションを直したり
動いているアリスを積極的に受け止めたり。
アリスも踊りやすかっただろうな。
しかしヌレエフの振付は鬼だ。
鬼過ぎる。
ゆったりとしたテンポの音楽に詰め込みすぎている。
ソリストだけで無くコールドも良く頑張った。
95年に見たときのコールドは踊るだけで精一杯で
楽しい場面も目をつり上げて踊っていた記憶があるけど
今日はみんな笑顔だった。
(たぶん。いつもの4階L席から見るとそういう雰囲気)
エスパーダのデュケンヌはモミアゲハンサム。
やったーーっ!
表情がときどきユミコかあちょう。
兄貴系のイケイケだった。
踊り子のエッケもやや縦長の顔だけど美人だったよ。
ガマーシュのゴディオンの小芝居が可笑しくて
ついつい目が行っちゃう。
エレガントなんだけどねー。
最後の「貴婦人」は本当に女性が出てきたと思ったよ。
森の女王のアルビッソンがバランスを崩し
イタリアン・フェッテが途中で止まったときはちょっとビックリした。
倒れなくて(怪我が無くて)良かった。
キューピッドはチュチュなんだね。
ジザンダネはが美しかった。
話の流れは、1幕は普通、
2幕はジプシー野営と夢の場面。
冒頭の駆け落ち2人の踊りの音楽がバヤデルカで、激しく違和感。
作曲家は同じだけどさ。
野営地では、キトリのイヤリングを報酬にジプシーにかくまってもらい、
ジプシーの衣装を着て踊りに紛れ込む。
人形劇は無し。
3幕は狂言自殺→キホーテvsガマーシュの決闘→ファンダンゴが幕無しで続く。
なのに決闘で落としたガマーシュのカツラがなかなか回収されず、
かっちょええファンダンゴ軍団の前に
ガマーシュのカツラ鎮座はなんとも言えない風景だった。
こういうネタだっけ?
閉幕寸前にライトが当たるとかだっけ?と真剣に考えました。
結局はファンダンゴのお姉さんがお辞儀の時にさりげなく回収しました。
そうだよね、ヅカのダーイシならともかく、
ヌレエフはそんなネタは仕込まないよね。
私はドン・キというとバリシニコフ版なので
ゆったりテンポの中に細かいステップとバランス技を多く入れる、
このヌレエフ版はちょっと寂しい気がしちゃう。
楽器編成もイレギュラーなのか独特の音だよね。
ただ、95年に初めてヌレエフ版を見て以降、
いろんな版を見てきたので、
これもありだよね、とは思えるようになりました。
ヌレエフ版ドン・キは過去に3回見ていて、
前2回は95年だから細かい記憶は無くて、
もう1回はスカラ座公演で
ヌレエフの細かい振付は2割程度しかできてないのに
「完璧です!」って顔で踊っている皆さんが楽しすぎて
細かい記憶は飛んじゃった。
今日のことはよく覚えておこう。
◆主な配役◆
キトリ(ドルシネア):アリス・ルナヴァン
バジリオ:カール・パケット
エスパーダ:クリストフ・デュケンヌ
街の踊り子:ローラ・エッケ
ドン・キホーテ:ギョーム・シャルロー
サンチョ・パンサ:シモン・ヴァラストロ
ガマーシュ、キトリの求婚者:マロリー・ゴディオン
ロレンツォ、キトリの父:パスカル・オーバン
ドリアードの女王:アマンディーヌ・アルビッソン
キューピッド:シャルリーヌ・ジザンダネ
キトリの友人:クリステル・グラニエ、ミリアム・カミオンカ
ジプシー:マーク・モロー
2人のジプシー:ロレーヌ・レヴィ、ギスレーヌ・リヒェルト
ジプシーの首領:アレクシス・サラミット
ジプシーの女王:クリスティーヌ・ペルツェー
3人のドリアードたち:
ミリアム・カミオンカ、ロレーヌ・レヴィ、オニール・八菜
4人のドリアードたち:
エロイーズ・ブルドン、クリステル・グラニエ、サブリナ・マレム、カロリン・ロベール
ブライズ・メイド:セウン・パク
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
指揮:ケヴィン・ローズ
音楽:ルートヴィク・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー
振付・演出:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ版による)
装置:アレクサンドル・ベリヤエフ
衣裳:エレナ・リヴキナ
照明:フィリップ・アルバリック
◆上演時間◆
第1幕: 18:45 - 19:35
【休憩 20分】
第2幕: 19:55 - 20:30
【休憩 20分】
第3幕: 20:50 - 21:25
*本国労組ストライキの影響で開演が15分遅れました。
パリオペ来日公演は2010年以来です。
昨年12月20日にエトワールになったばかりのアリス・ルナヴァンは
とても気っぷの良い踊り。
思い切りの良い、濃くて大振りな芝居が楽しい。
扇子の持ち方、広げ方もいちいち決まり、
見ていてほんと気持ちいい!
見方によってはパリオペ風味に欠けるのかもしれないけど
圧倒的な存在感や大物の風格などはエトワールにふさわしい。
「頂点に立つ」人は技術だけで無く、
こういう雰囲気が欲しいよね。
キトリの時は快活な下町娘だけど
ドルシネアの白系チュチュでは充分姫キャラで
気品あるキラキラ感を振りまいていた。
32回転は前半シングルシングルダブル後半はシングル。
他の技術に比べるとやや弱めかな。
床に突き刺す強い脚が印象的。
パケットは顔だけ見るとベテランの域だけど、
芝居が入ったバジルは充分若僧でダメダメくん。
アリスとの芝居も合っているし、
ヌレエフの振付も綺麗に入っていた。
(前半でちょっと危ない部分もあったけど
細かい動きはいかにもヌレエフ!だった)
片手リフトのバランスだけは惜しい。
決めきれなかった。
後半は身体も良く動き、
パ・ド・ドゥのジャンプも勢いがあった。
意外に(ごめんね)サポートが良かった。
斜めになりかけたアリスのポジションを直したり
動いているアリスを積極的に受け止めたり。
アリスも踊りやすかっただろうな。
しかしヌレエフの振付は鬼だ。
鬼過ぎる。
ゆったりとしたテンポの音楽に詰め込みすぎている。
ソリストだけで無くコールドも良く頑張った。
95年に見たときのコールドは踊るだけで精一杯で
楽しい場面も目をつり上げて踊っていた記憶があるけど
今日はみんな笑顔だった。
(たぶん。いつもの4階L席から見るとそういう雰囲気)
エスパーダのデュケンヌはモミアゲハンサム。
やったーーっ!
表情がときどきユミコかあちょう。
兄貴系のイケイケだった。
踊り子のエッケもやや縦長の顔だけど美人だったよ。
ガマーシュのゴディオンの小芝居が可笑しくて
ついつい目が行っちゃう。
エレガントなんだけどねー。
最後の「貴婦人」は本当に女性が出てきたと思ったよ。
森の女王のアルビッソンがバランスを崩し
イタリアン・フェッテが途中で止まったときはちょっとビックリした。
倒れなくて(怪我が無くて)良かった。
キューピッドはチュチュなんだね。
ジザンダネはが美しかった。
話の流れは、1幕は普通、
2幕はジプシー野営と夢の場面。
冒頭の駆け落ち2人の踊りの音楽がバヤデルカで、激しく違和感。
作曲家は同じだけどさ。
野営地では、キトリのイヤリングを報酬にジプシーにかくまってもらい、
ジプシーの衣装を着て踊りに紛れ込む。
人形劇は無し。
3幕は狂言自殺→キホーテvsガマーシュの決闘→ファンダンゴが幕無しで続く。
なのに決闘で落としたガマーシュのカツラがなかなか回収されず、
かっちょええファンダンゴ軍団の前に
ガマーシュのカツラ鎮座はなんとも言えない風景だった。
こういうネタだっけ?
閉幕寸前にライトが当たるとかだっけ?と真剣に考えました。
結局はファンダンゴのお姉さんがお辞儀の時にさりげなく回収しました。
そうだよね、ヅカのダーイシならともかく、
ヌレエフはそんなネタは仕込まないよね。
私はドン・キというとバリシニコフ版なので
ゆったりテンポの中に細かいステップとバランス技を多く入れる、
このヌレエフ版はちょっと寂しい気がしちゃう。
楽器編成もイレギュラーなのか独特の音だよね。
ただ、95年に初めてヌレエフ版を見て以降、
いろんな版を見てきたので、
これもありだよね、とは思えるようになりました。
ヌレエフ版ドン・キは過去に3回見ていて、
前2回は95年だから細かい記憶は無くて、
もう1回はスカラ座公演で
ヌレエフの細かい振付は2割程度しかできてないのに
「完璧です!」って顔で踊っている皆さんが楽しすぎて
細かい記憶は飛んじゃった。
今日のことはよく覚えておこう。
◆主な配役◆
キトリ(ドルシネア):アリス・ルナヴァン
バジリオ:カール・パケット
エスパーダ:クリストフ・デュケンヌ
街の踊り子:ローラ・エッケ
ドン・キホーテ:ギョーム・シャルロー
サンチョ・パンサ:シモン・ヴァラストロ
ガマーシュ、キトリの求婚者:マロリー・ゴディオン
ロレンツォ、キトリの父:パスカル・オーバン
ドリアードの女王:アマンディーヌ・アルビッソン
キューピッド:シャルリーヌ・ジザンダネ
キトリの友人:クリステル・グラニエ、ミリアム・カミオンカ
ジプシー:マーク・モロー
2人のジプシー:ロレーヌ・レヴィ、ギスレーヌ・リヒェルト
ジプシーの首領:アレクシス・サラミット
ジプシーの女王:クリスティーヌ・ペルツェー
3人のドリアードたち:
ミリアム・カミオンカ、ロレーヌ・レヴィ、オニール・八菜
4人のドリアードたち:
エロイーズ・ブルドン、クリステル・グラニエ、サブリナ・マレム、カロリン・ロベール
ブライズ・メイド:セウン・パク
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
指揮:ケヴィン・ローズ
音楽:ルートヴィク・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー
振付・演出:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ版による)
装置:アレクサンドル・ベリヤエフ
衣裳:エレナ・リヴキナ
照明:フィリップ・アルバリック
◆上演時間◆
第1幕: 18:45 - 19:35
【休憩 20分】
第2幕: 19:55 - 20:30
【休憩 20分】
第3幕: 20:50 - 21:25
*本国労組ストライキの影響で開演が15分遅れました。
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