「ルグリ・ガラ」最終回。
正直なところ、もっとルグリに踊って欲しかったな。
オレリー欠場が痛かった。
「タランテラ」メラニー・ユレル、アクセル・イボ
ユレルはそんな好きじゃなかったけど
こういう力強くハキハキした踊りは似合うな。
見直した。
イボは、腕の使い方、動きの止め方、アクセントの付け方が
いかにもパリ・オペだ!
見るからにパリ・オペの踊りってのが嬉しい。
終始余裕のある表情もいいね。
「アベルはかつて…」グレゴリー・ドミニャック、ステファン・ビュヨン
前に見たときは面白味は感じなかったけど、今日はちゃんとストーリーを感じた。
たぶん、ドミニャックが若くて、いかにも「弟キャラ」だったからでしょう。
あんなに仲の良かった兄弟がねえ・・・ってのが実感できた。
「ドニゼッティ - パ・ド・ドゥ」ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ
ルグリ先生の振付。
パリ・オペ仕様。むしろヌレエフ的な踊りというべきなのかな。
シャープな動きが多く、踊るダンサーは大変だなあ、と。
衣装が、なんだかな。竹の子族っていうのか。
派手な色合いの上に黒のレース重ねみたいな。
女性の衣装の胸元の開き方が愛の戦士キューティ・ハニー風。
踊りに対して少々ヤボったいのでは。
マチュー君は目が覚めるような動き。
さすがエトワールだなあ。
長い手足を見事に伸ばしきって踊っていました。
「オネーギン」モニク・ルディエール、マニュエル・ルグリ
見事なドラマ。
ルディエールの毅然とした姿に感動。
ルグリの、みっともないまでにすがりつく姿にも涙。
どんなに頼み込んでも、失った時間は戻らないのだ。
Aプロ・Bプロと同じ場面なのは寂しい気もするけれど
少女のモニクを見るなら、大人なモニク2回の方がいいのかな。
「ビフォア・ナイトフォール」
第1パ・ド・ドゥ: メラニー・ユレル、マチアス・エイマン
第2パ・ド・ドゥ: エレオノーラ・アバニャート、ステファン・ビュヨン
第3パ・ド・ドゥ: ドロテ・ジルベール、オドリック・ベザール
3組のカップル: マチルド・フルステー、ローラ・エッケ、シャルリーヌ・ジザンダネ、
アクセル・イボ、グレゴリー・ドミニャック、マルク・モロー
アバニャートとか、ベザール君とか、
クラシックではイマイチと思う人たちが
こちらでは本領発揮というのかな。
実に魅力的だった。
男性陣は上半身裸の黒タイツなので
体型がバッチリわかる。
身体ができあがっているのはビュヨンぐらい。
あとはもうちょっと筋肉がついてもいいと思うな。
モロー君はまだまだ学生っぽい雰囲気だわ。
「牧神の午後」バンジャマン・ペッシュ
「自慰」を踊りとして舞台で踊っちゃうフランス人って、わからんなあ。
と、仏映画で持つ印象と同様なことを思う。
思うけど。これはこれで面白い。
ペッシュは、古典より、こっち系なんだな。
女性とか、なにかしらの対象を思う浮かべてではなく
「抜く」って言葉だけで抜けちゃいそうな男だった。
レッスン見学会で舞台袖奥にチラリと見えた布はなんだろうって
今日のティッシュだったのがわかってよかったわ。
<追記>
叩きすぎて胸が赤くなっていませんでした?
「『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”」ローラ・エッケ、オドリック・ベザール
まー、なんちゅうか。
アニエスやジョゼが踊ればティファニーの装飾品だけど
彼らが踊るとイオンやヨーカ堂で売っているアクセサリーというのか。
全然バランシンでもないし、ダイヤモンドでもない。
若手に場数を踏ませるためとしかねえ。もにょもにょ。
そんなことよりベザール君だわよ。
前回もチャイ・パ・ド、今回はダイヤモンド。
なぜ彼に当てるのか。
若手育成のためとはいっても、それがなぜ彼なのか。
長身の男性ダンサーを育成するのは
カンパニーとして大切、というか
メリットがあるからなのだろうか。
でも、そんな真面目な理由ではなく、
エルヴェ・モローなどの降板で、
パズルのように組み合わせを考えていたら
ここに入るのがベザール君以外いなかったのだろうかね。
某広島ファンが年頭に順位予想をして
「優勝広島、最下位巨人、阪神はいいとこ5位、中日はAクラス入りで3位、
ヤクルトはBクラストップ、、、、って、
大洋は2位に入れるしかないのか!」
ってな時の大洋状態みたいな。
気付いたらここしかなかった、みたいな。
育てるんなら、あの猫背と首をどうにかすべきじゃないだろうか。
社交ダンス用の矯正棒を付けさせるとかさあ。
そうそう、彼は顎が発達して厳つい顔になったと思っていたけど
もしかしたら頬がこけすぎたのかも。
文句言いつつ、しっかり見ている私なのだ。
【追記】
エルヴェ・モロー→ベザール君って、
たんに身長面でのアンダーなのかも。
「ドリーブ組曲」ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン
デカい人たちで見慣れているから、
このペアを見た瞬間は「小さい!」と思っちゃったよ。
ミリアムちゃん、可愛いわ。
衣装はアニエスとはだいぶ違う。
スカートもかなり広がっていた。
アニエス&ジョゼ組と比較すると、
まだまだだな、と思うけど、
ここまで違うのも、それはそれでいいのかも。
ドリーブの曲がのどかなので、ロシア人が踊るのもいいのでは?
シェスタコワ&シヴァコフとか。
ミリツェワ&マスロボエフとか。
「さすらう若者の歌」ローラン・イレール、マニュエル・ルグリ
え~と。
ここを読んでいる人にはいまさらなのですが、
あくまでも私の、超個人的な感想です。超思い込みです。
見ていてね。
とっても辛かったの。
イレールは生え際のM字より、ベルト上の肉の余り方より
目元の皺の方に年齢を感じた。
でもね、踊る彼は輝いていたの。
現役を引退したからこその輝きかもしれないんだけどね。
それよりも・・・
ダンサーって、与えられた肉体・才能を最大限に生かす人と、
それに加えて「神様の贈り物」を持っている人がいると思う。
いわゆる天才ってヤツね。
ギエムは、あれだけ素晴らしいダンサーでも前者。
そしてルグリも前者。
後者はパトリック・デュポン。
イレールは、「どちらかというと」って括りだけど。
パトリックほどは明確ではないんだけど。
やっぱり後者なんだよね。
お互いが現役の時は、
その違いを楽しむのも良かったかもしれない。
でも、ルグリの名を冠したガラの最終回・最終演目で
それを見せつけることはないだろーよ、と。
ルグリには決して手に入れることが、というか
与えられことはなかった「なにか」を
イレールの中に見てしまった。
最後は、ルグリに感動して終わりたかったのになあ。
イレールは光り輝いていた。
ルグリ・モニク以外の出演者が
束になっても、彼の輝きにはかなわないだろう。
彼ぐらい輝くエトワールは
今後出現するのだろうか。
興行的には、この演目がないと辛かったのはわかる。
パートナーのオレリーがいなければ
ルグリが踊れる演目が限られるのもわかる。
いろんな事情はわかるけど。
最後は、「ルグリの一人勝ち」状態で終わって欲しかったの。
バリバリ古典は白鳥でやるから仕方がないにしても、
もっともっと、ルグリが前面に出るような
そんなプログラムにできなかったかなあ。
ズスペルギーがいれば「小さな死」が入って
もうちょっと満足感があったのかな。
カーテンコールは賑やかに。
3色の紙テープが落ちてきたり。
そのテープを巻くアバニャート、
客席に投げ込むペッシュ。
紙吹雪をルグリにかける共演者達。
ルグリがみんなから愛されているのはわかった。
だからこそ、「またお会いしましょう」は
ここで出す必要はなかったんじゃないかな。
そりゃ、「オネーギン」全幕に出るだろうさ。
でもさ、いま限り、を、
もうちょっと味合わせて欲しかったなあ。
正直なところ、もっとルグリに踊って欲しかったな。
オレリー欠場が痛かった。
「タランテラ」メラニー・ユレル、アクセル・イボ
ユレルはそんな好きじゃなかったけど
こういう力強くハキハキした踊りは似合うな。
見直した。
イボは、腕の使い方、動きの止め方、アクセントの付け方が
いかにもパリ・オペだ!
見るからにパリ・オペの踊りってのが嬉しい。
終始余裕のある表情もいいね。
「アベルはかつて…」グレゴリー・ドミニャック、ステファン・ビュヨン
前に見たときは面白味は感じなかったけど、今日はちゃんとストーリーを感じた。
たぶん、ドミニャックが若くて、いかにも「弟キャラ」だったからでしょう。
あんなに仲の良かった兄弟がねえ・・・ってのが実感できた。
「ドニゼッティ - パ・ド・ドゥ」ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ
ルグリ先生の振付。
パリ・オペ仕様。むしろヌレエフ的な踊りというべきなのかな。
シャープな動きが多く、踊るダンサーは大変だなあ、と。
衣装が、なんだかな。竹の子族っていうのか。
派手な色合いの上に黒のレース重ねみたいな。
女性の衣装の胸元の開き方が愛の戦士キューティ・ハニー風。
踊りに対して少々ヤボったいのでは。
マチュー君は目が覚めるような動き。
さすがエトワールだなあ。
長い手足を見事に伸ばしきって踊っていました。
「オネーギン」モニク・ルディエール、マニュエル・ルグリ
見事なドラマ。
ルディエールの毅然とした姿に感動。
ルグリの、みっともないまでにすがりつく姿にも涙。
どんなに頼み込んでも、失った時間は戻らないのだ。
Aプロ・Bプロと同じ場面なのは寂しい気もするけれど
少女のモニクを見るなら、大人なモニク2回の方がいいのかな。
「ビフォア・ナイトフォール」
第1パ・ド・ドゥ: メラニー・ユレル、マチアス・エイマン
第2パ・ド・ドゥ: エレオノーラ・アバニャート、ステファン・ビュヨン
第3パ・ド・ドゥ: ドロテ・ジルベール、オドリック・ベザール
3組のカップル: マチルド・フルステー、ローラ・エッケ、シャルリーヌ・ジザンダネ、
アクセル・イボ、グレゴリー・ドミニャック、マルク・モロー
アバニャートとか、ベザール君とか、
クラシックではイマイチと思う人たちが
こちらでは本領発揮というのかな。
実に魅力的だった。
男性陣は上半身裸の黒タイツなので
体型がバッチリわかる。
身体ができあがっているのはビュヨンぐらい。
あとはもうちょっと筋肉がついてもいいと思うな。
モロー君はまだまだ学生っぽい雰囲気だわ。
「牧神の午後」バンジャマン・ペッシュ
「自慰」を踊りとして舞台で踊っちゃうフランス人って、わからんなあ。
と、仏映画で持つ印象と同様なことを思う。
思うけど。これはこれで面白い。
ペッシュは、古典より、こっち系なんだな。
女性とか、なにかしらの対象を思う浮かべてではなく
「抜く」って言葉だけで抜けちゃいそうな男だった。
レッスン見学会で舞台袖奥にチラリと見えた布はなんだろうって
今日のティッシュだったのがわかってよかったわ。
<追記>
叩きすぎて胸が赤くなっていませんでした?
「『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”」ローラ・エッケ、オドリック・ベザール
まー、なんちゅうか。
アニエスやジョゼが踊ればティファニーの装飾品だけど
彼らが踊るとイオンやヨーカ堂で売っているアクセサリーというのか。
全然バランシンでもないし、ダイヤモンドでもない。
若手に場数を踏ませるためとしかねえ。もにょもにょ。
そんなことよりベザール君だわよ。
前回もチャイ・パ・ド、今回はダイヤモンド。
なぜ彼に当てるのか。
若手育成のためとはいっても、それがなぜ彼なのか。
長身の男性ダンサーを育成するのは
カンパニーとして大切、というか
メリットがあるからなのだろうか。
でも、そんな真面目な理由ではなく、
エルヴェ・モローなどの降板で、
パズルのように組み合わせを考えていたら
ここに入るのがベザール君以外いなかったのだろうかね。
某広島ファンが年頭に順位予想をして
「優勝広島、最下位巨人、阪神はいいとこ5位、中日はAクラス入りで3位、
ヤクルトはBクラストップ、、、、って、
大洋は2位に入れるしかないのか!」
ってな時の大洋状態みたいな。
気付いたらここしかなかった、みたいな。
育てるんなら、あの猫背と首をどうにかすべきじゃないだろうか。
社交ダンス用の矯正棒を付けさせるとかさあ。
そうそう、彼は顎が発達して厳つい顔になったと思っていたけど
もしかしたら頬がこけすぎたのかも。
文句言いつつ、しっかり見ている私なのだ。
【追記】
エルヴェ・モロー→ベザール君って、
たんに身長面でのアンダーなのかも。
「ドリーブ組曲」ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン
デカい人たちで見慣れているから、
このペアを見た瞬間は「小さい!」と思っちゃったよ。
ミリアムちゃん、可愛いわ。
衣装はアニエスとはだいぶ違う。
スカートもかなり広がっていた。
アニエス&ジョゼ組と比較すると、
まだまだだな、と思うけど、
ここまで違うのも、それはそれでいいのかも。
ドリーブの曲がのどかなので、ロシア人が踊るのもいいのでは?
シェスタコワ&シヴァコフとか。
ミリツェワ&マスロボエフとか。
「さすらう若者の歌」ローラン・イレール、マニュエル・ルグリ
え~と。
ここを読んでいる人にはいまさらなのですが、
あくまでも私の、超個人的な感想です。超思い込みです。
見ていてね。
とっても辛かったの。
イレールは生え際のM字より、ベルト上の肉の余り方より
目元の皺の方に年齢を感じた。
でもね、踊る彼は輝いていたの。
現役を引退したからこその輝きかもしれないんだけどね。
それよりも・・・
ダンサーって、与えられた肉体・才能を最大限に生かす人と、
それに加えて「神様の贈り物」を持っている人がいると思う。
いわゆる天才ってヤツね。
ギエムは、あれだけ素晴らしいダンサーでも前者。
そしてルグリも前者。
後者はパトリック・デュポン。
イレールは、「どちらかというと」って括りだけど。
パトリックほどは明確ではないんだけど。
やっぱり後者なんだよね。
お互いが現役の時は、
その違いを楽しむのも良かったかもしれない。
でも、ルグリの名を冠したガラの最終回・最終演目で
それを見せつけることはないだろーよ、と。
ルグリには決して手に入れることが、というか
与えられことはなかった「なにか」を
イレールの中に見てしまった。
最後は、ルグリに感動して終わりたかったのになあ。
イレールは光り輝いていた。
ルグリ・モニク以外の出演者が
束になっても、彼の輝きにはかなわないだろう。
彼ぐらい輝くエトワールは
今後出現するのだろうか。
興行的には、この演目がないと辛かったのはわかる。
パートナーのオレリーがいなければ
ルグリが踊れる演目が限られるのもわかる。
いろんな事情はわかるけど。
最後は、「ルグリの一人勝ち」状態で終わって欲しかったの。
バリバリ古典は白鳥でやるから仕方がないにしても、
もっともっと、ルグリが前面に出るような
そんなプログラムにできなかったかなあ。
ズスペルギーがいれば「小さな死」が入って
もうちょっと満足感があったのかな。
カーテンコールは賑やかに。
3色の紙テープが落ちてきたり。
そのテープを巻くアバニャート、
客席に投げ込むペッシュ。
紙吹雪をルグリにかける共演者達。
ルグリがみんなから愛されているのはわかった。
だからこそ、「またお会いしましょう」は
ここで出す必要はなかったんじゃないかな。
そりゃ、「オネーギン」全幕に出るだろうさ。
でもさ、いま限り、を、
もうちょっと味合わせて欲しかったなあ。
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