クライヴがモーリスを振り回すだけ振り回して
さっさと女と結婚するのはいま見てもムカつくけど、
ラストの若き日のモーリスを思う場面はやっぱり好きだ。
青春の煌めきが凝縮されていて、
彼なりに強く愛していたんだよなあ、
大事な記憶なんだなあ、ってキュンとくる。
愛や恋は永遠に続くわけじゃないけど
あの時間に偽りは無かったんだよね。
アレックが窓から入ってきたときは、
客席の空気が「キターッ!」と
「やっとかい!遅い!」でした。
彼も身勝手だけど、
モーリスを選んでくれてありがとう、と思ったよ。
同性愛が犯罪の時代に生きるモーリスの息苦しさは
大人になったいまの方がよくわかる。
もどかしさゆえの奇行も仕方がないよね。
リズリーとかクライヴの喋り方や発音は
英国の上流階級のものなのかな。
アレックは違うかんじよね。
むかしイギリスに行ったときも、
コンビニとハロッズの店員では
言葉の雰囲気がまるで違ったな。
単語は同じだけど、
上流は濁らない発音で
母音も軽やかなかんじだったな。