騒音の理由は?
前号「高砂市を歩く(187)・地蔵山の阿弥陀三尊像」で、地蔵山について次のように紹介しました。
・・・この「騒がしい」のには少し閉口です。山頂の阿弥陀様も、ずいぶんお困りのようです。
おそらくこの山頂の阿弥陀様は日本で一番ウルサイ場所にある仏様ではないかと想像します。都会の真ん中のお寺でもこんな具合ではないでしょう。・・・・
魚 橋 山 狭
地蔵山の山頂に立てば、その騒音の理由はすぐにわかります。
魚橋地蔵山は南へ低い山並みが続いて海岸に至っています。
この山塊は地蔵山の北でいったん切れ、約200メートルのほどの低地があり、再び魚橋集落にそった北の石の屏風のような魚橋山が立ちはだかります。
この、200メートルほどの場所は「山狭」で、「魚橋山狭」と名付けておきます。
古代から播磨平野の南部(中心部)を行くには、この魚橋山狭を通過しなければなりません。
古代では、京都・奈良と九州の太宰府を繋ぐ山陽道がここを走りました。
山陽道は、江戸時代に脇街道・西国街道となりましたが、日本の最も大切な道としての役割は続きます。
明治時代に至り、魚橋山狭にJRが建設されました。
さらに、新しく国道二号線が建設されました。
さらに、さらに現在は、姫路バイパスがはしり、高砂西ランプが設けられています。
騒音は当然です。
地蔵山に出かけた日の午後は雨も上がりましたが、雨雲は低くたれこめていました。
車や鉄道の音は雲に押さえつけられ、また魚橋山にぶつかった騒音は、33メートルの地蔵山の上からおしよせているみたいでした。
低く雲が垂れこめた日に地蔵山に登ってみませんか。すごい、騒音を体験できますゾ!・・・(no2765)
*写真:地蔵山山麓北側(魚橋地狭)の風景(手前の高架橋・姫路バイパス、その横・JR、歩道橋のある道・国道2号線、見えないが魚橋山の麓・旧山陽道)