おわりに
『工楽松右衛門と高田屋嘉兵衛』は、奇妙な読み物となりました。お気づきのことと思いますが、『菜の花の沖』(司馬遼太郎著)から、かなりの部分を引用しています。
少しだけ他の書籍や歩いて調べたことをつけ加えただけの読み物です。
最近、工楽松右衛門の話題が高砂市を中心にして、盛り上がっています。
が、松右衛門邸の保存や、松右衛門帆の復活等々が中心のようです。
それはそれで、急がなければいけないのですが、かんじんの松右衛門についてはあまり語られていません。
『菜の花の沖』で紹介されている松右衛門は魅力的な人物です。
さらに研究が進みその実像が紹介されるとき、彼は、さらに地域の誇りうる人物になることは間違いありません。
でも、そこが問題です。
史料が整い、彼が紹介されるまでにはかなりの時間(数年)がかかります。
松右衛門邸の復元が完成しました。松右衛門に対する関心は高まっています。
でも、松右衛門本人像を抜きにした運動では盛り上がりません。
そこで、各方面からのおしかりを覚悟で、わかっていることに想像を加えて松右衛門を紹介することにしました。
ご批判ください。そして大いに松右衛門を語ってください。
松右衛門ブームをさらに盛り上げましょう。
やがて、史実に基づいた松右衛門像がまとめられ、高砂市や教育委員会などから松右衛門が全国に発信されたらうれしいです。
お読みいただきありがとうございました。 (完)(no4530)
*写真:松衛門の墓碑(高砂市高砂町、十輪寺)
◇きのう(10/24)の散歩(11.206歩)