稲岡工業株式会社文書保存会「わたの里通信誌」

「わたの里通信誌」 江戸時代後期、東郷地区(旧加古郡・印南郡)は木綿の一大生産地でした。

わたの里通信誌(60)  稲岡工業の歴史に学ぶ 文書保存会が講演会 

2016-06-07 07:46:30 | 4.活動報告・保存会からのお知らせ

 今日の「円照寺の花たち」はお休みです。

 5日(日)、西志方町の『地域振興センター』で稲岡工業の歴史と綿産業の歴史を学ぶイベントが開かれました。紹介しましょう。

 *以下記事・写真はともに神戸新聞より

  稲岡工業の歴史に学ぶ 文書保存会が講演 

 イカリマークのタオル生産で知られた「稲岡工業」(兵庫県加古川市志方町)や周辺の綿産業の歴史などを学ぶイベント「わたの里の『記録』」(神戸新聞社後援)が5日、同町の市立地域産業振興センターで開かれた。元社員らが語る逸話などに、約50人が耳を傾けた。

 同社は明治期に創業し、2012年に倒産した。地域史家らでつくる「稲岡工業株式会社文書保存会」が、残された資料の整理・保存に取り組んでおり、活動PRのイベントを年1回開いている。

 この日は、同社の営業担当だった當間(とうま)亨さん(84)が出席し、お茶の水女子大学大学院の渡辺千尋さん(33)らから質問を受ける形で同社の隆盛について説明。昭和30年代初めに業界でいち早く自動漂白機を導入した経緯や、自社ブランド浸透へ積極的にマーケティングに取り組んだ内情などを紹介した。

 講演もあり、元宝塚造形美術大学大学院教授の池田則一さん(81)が同社の歴史を語り、元カネボウフーズ商品開発部長の武内安雄さん(68)は他のタオル産地と比較。整理中の資料展示もあった。

 當間さんは「稲岡工業のタオルは地場産業だった。資料の活用法などを考えるには、まず広く興味を持ってもらうことが大切」と話していた。(伊丹昭史)

 *写真:稲岡工業の歴史を振り返る當間氏(写真右)


わたの里通信誌(59) ≪ご案内≫稲岡工業文書保存活動と歴史の報告会

2016-06-02 20:39:55 | 4.活動報告・保存会からのお知らせ

  ≪ご案内≫

    6月5日(日)、わたの里の「記録」

      =稲岡工業文書保存活動と歴史の報告会に集合!=


わたの里通信誌(58) 綿花栽培資金調達にご協力を

2016-05-08 09:08:14 | 5.その他

  きょう(5月8日)の神戸新聞朝刊にコットンプロジェクトの記事がありました。紹介しておきます。記事・写真とも神戸新聞からの転載です。

   綿花栽培資金調達にご協力を

 兵庫県加古川市内で栽培された綿花を使い、地元の農家やメーカーが製品販売まで手掛ける「かこがわコットンプロジェクト」に関連し、栽培拡大や継続のための資金を、インターネットを通じ「クラウドファンディング」として募っている。30反(約3万平方メートル)の畑で栽培を委託しようと、6月17日までに計118万円の調達を目指している。(小林隆宏)

 同プロジェクトは地域産業と農業の活性化を目的に、2014年に始動。綿花の試験栽培を中心に、市や県靴下工業組合などが官民一体で進めてきた。プロジェクトの商品群は靴下以外にも綿実油、コットン紙などが想定される。今年1月にはこれらの商品群を対象に、国の補助金を優先的に受けられるよう、市が「ふるさと名物応援宣言」を実施した。

 昨年11月には地域ブランド化をより進めようと「かこっとん株式会社」が設立された。今回の資金調達は同社が計画した。地元の営農組合や農家が管理する畑で、綿花栽培を委託するため、資材費の一部など最低限の費用を募るという。クラウドファンディングのサイト「レディーフォー」(https://readyfor.jp/projects/KACOTTON)を利用する。

 出資者には、加古川産綿花で作った靴下▽綿花の茎を利用したコットンペーパー▽綿花畑に名前入りの看板設置-などのリターン(特典)を準備している。6日時点で13人から16万3千円が集まっているという。

 かこっとん社の鷲尾吉正さん(57)は「クラウドファンディングを通じ、加古川と綿の関わりを多くの市民らに知ってほしい」と話している。

 同社は綿に親しんでもらおうと14~31日、JR加古川駅南にある県靴下工業組合のアンテナショップ「かこがわ工房 Kips(キップス)」で綿の種を配る。キップスTEL079・423・5061    


わたの里通信誌(57) イベント(6月5日・日)のお知らせ

2016-05-01 08:31:05 | 4.活動報告・保存会からのお知らせ

  當間亨×池田則一のトークセッション」を6月5日(日)に下記のように開催します。

 テーマは「わたの里に遺したもの(播磨産業史と今後の地場繊維産業の振興)」です。

 5月の下旬に再度ご案内しますが、ご予定下さい。

 


わたの里通信誌(56) 第7回 播磨の綿まつり

2016-04-30 08:43:13 | 4.活動報告・保存会からのお知らせ

   7 播磨の綿まつり 2016113(祝・火)

 志方は江戸時代からの綿の産地です。この地での2回目の「播磨の綿まつり」は、たくさんの方に参加していただき大盛会でした。前日の雨が高御位山から空に昇っていくと、後に素晴らしいお天気が広がりました。改めてふるさとの山に見とれました。綿を摘んで頬にあてて喜ぶ子どもたちは、糸車、綿繰り器と、古い道具にも目を見張りました。そんな子どもたちの表情に接すると、3月に耕し、5月に種をまくことから始まる栽培作業の苦労が報われます。(綿まつりを開く田圃は、稲岡鉄工さんにお借りしています)今年の綿まつりは例年通り11月3日(祝・木)です。

 ■「稲岡工業株式会社文書」保存会が発足して1年半がすぎました。文書の整理作業は、倒産した稲岡工業株式会社(以下稲岡)の後に入られた稲岡鉄工株式会社さんのご厚意で事務所棟の二階をお借りすることができ、月二回、第1と第3の日曜日午前9時~12時まで行っております。

 稲岡に遺された、加古川市史の目録にある地域の歴史的文化史料は、段ボール箱約200箱に収められていますが、損傷が激しく、封筒の中の史料を目録と照合させながら新しい封筒と交換をする作業をおこなっています。整理作業は順調に進み、12頁の表にあるように、8割弱整理できました。これからは、新しい目録作りが保存会によって始まります。どれほどの年月がかかるか予想がつきません。ご都合の良い第1・第3の日曜日に参加、ご協力下さる方をお待ちしています。

 ■1口1000円以上のご寄付をお寄せいただけましたら幸いです。ご寄付いただいた方には、来年3月発行の冊子「わたの里通信誌」3を送らせていただきます。