蟠桃、故郷へかえる
文政二年(1819)、幕府は72歳になる蟠桃を表彰しました。
升屋二代にわたってよく忠勤したと幕府から褒められ銀三枚(10万円ほど)もらって表彰されたのです。
久しぶりで故郷・神爪へ帰りたくなりました。
田舎では兄が健在でした。
蟠桃は、よほどうれしかったようです。珍しく、幕府から表彰されたことを友人や、親せきに誇りたい気持ちがわいてきました。
蟠桃は、表彰された記念に三重一揃の朱塗りの木杯(写真)を八十組こしらえ、小判一枚を添えて村中に配りました。
その朱塗りの杯が蟠桃の菩提寺である神爪の覚正寺に残されています。
『山片蟠桃物語』終了
また、前号の写真の鳥居のすぐ東に「ばんとう通り」の石碑があります。
神爪集落を通った旧西国街道は、現在「ばんとう通り」と命名されています。
神爪には蟠桃の面影が残されています。散策ください。
高砂が生んだ巨人・山片蟠桃については、さらに詳しく述べなくてはならないのですが、勉強不足です。
さいわい、高砂出身の木村剛久しが『蟠桃の夢』で、蟠桃をまとめておられます。詳しくはそれをお読みください。完(no3438)
*写真上:三重一揃の木杯
*写真下:「ばんとう通り」の石碑
〈おしらせ〉
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