ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

滝瓢水研究②・滝瓢水(たきひょうすい)

2011-10-27 11:09:51 |  ・加古川市別府町を歩く

 瓢水のお父さんとお母さんの墓碑をすぐにでも紹介したいのですが、少しお待ちください。

  その前に瓢水について少し復習しておきます。

 滝瓢水(たきひょうすい)

Befu_085俳人、滝瓢水(16841762)は、加古川の別府村に生まれました。

 別府にある瓢水(ひょうすい)の生家は、叶屋(かのうや)という船問屋で、彼が家を継いだときは富商であったが、瓢水の代になって、急速に零落しました。

そのはずである。彼は、家業を人任せにして京・大阪に遊んだ。地所や持船は、いつの間にか、人手に渡り、親類からも見放されたといいます。

 しかし、俳諧には、ますますのめりこみました。

彼の俳諧には、底抜けの明るさと機智そして善意がありました。

ここでは、広く知られている瓢水の俳諧を三首紹介しておきます。

    手に取るな やはり野におけ れんげ草

  Don't pick chinese milk vetches. Since their bloom are more beautiful when left in the field. (He advices not to marry with geisha girl.)

 浜までは 海女も蓑着る 時雨かな

   A woman diver also has a straw raincoat, and she takes care not to get wet in the rain as she goes to the beach.

    さればとて 石に布団は 着せられず

   We cannot hang bedding on the gravestone.  (We should show filial piety while our parents are living.)

なお、蛇足ですが、意味を下手な英訳にしてみました。お読みいただければ幸いです。

*写真は、別府町の宝蔵寺にある瓢水の句碑。

 

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滝瓢水研究①・瓢水の母・父の墓碑見つかる

2011-10-27 08:17:07 |  ・加古川市別府町を歩く

  「志方町を歩く」は、一週間ほどお休みとします。

瓢水の父母の墓標はどこに?

Befu_002  2年ほど前に、上の題で、次のような文章を載せました。

太字に注意してお読みください。

滝 瓢 水

現在の加東市滝野町から別府に移り住んだ瀧家は、初代・元春から三代・政清で財を成しました。

 家業は、廻船問屋で、叶屋(かのうや)と号し別府港に拠点をおき、加古川の流域の物産を集め大坂や西国に送り、生活物資や魚肥等を買い入れ、それを販売する一大商社として大いに繁栄し、千石船七艘を所有するまでになりました。

 その家業も四代・瓢水の代になり、急速に衰えました。 

それもそのはず、家業は他人まかせで異常なほどに趣味の俳句にのめりこんだのでした。

 瀧家の墓所

 瀧家の墓所について紹介します。

 瀧家の墓所は、別府の西町の共同墓地にありますが、もともとこの場所にあったのではありません。

 別府町以外の人には、分かりにくく申し訳ないのですが、今の「別府町民会館」のある場所です。

 江戸時代、ここに金蔵坊という僧坊があり、そこの墓地に埋葬されていました

 明治初年、今の場所に移されました。

 余話をはさみます。

22年、別府村・西脇村・新野辺村が合併して新しい別府村ができたとき、金蔵坊があった場所に村役場がおかれました。

 西町の現在の瀧家の墓所に話をもどします。

 瀧家の墓所には、初代(元春)・二代(清春:瓢水の祖父)の墓標はあるが三代(政清:瓢水の父)の墓標が見当たりません。

「さればとて 石に布団は かけられず」と瓢水が詠んだ母・参の墓標もみあたりません。

 ともに数年前まで、ここにあったと聞きました。

 その経過が分かりません。瓢水の父母の墓標は、貴重な地域の語り部であり、文化財でもあるはずです。

 瓢水の墓標であるが、瓢水は宝暦十二年(1762)五月、七十九才の時大坂の旅先で没し、現在の大阪市天王寺区生玉町の持明院(生国魂神社東)の墓所で眠っています。

 以上が以前に紹介した文章です。

 きょうは、ビッグニュースがあります。瓢水の父母の墓碑がわかりました。

 今「志方町を歩く」を続けていますが、一週間ほどお休みして、滝瓢水について緊急報告をします。楽しみにしてください。

 *写真の瓢水の句碑は西町の墓地のものではありません。

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