わが家から、富士山の裾野に落ちて行く太陽を眺め、その後にしばらく続く残照を見ていると、この素晴らしい国日本が、これからも平和であり、この美しい山河を永遠に子孫に残したいという気持ちを新たにする。数千年にも及ぶ日本の悠久の歴史に誇りを持ち、今度も日本人に生まれて良かったと誰もが思えるような国にしなければならない。であるから、私たちの祖国日本が外国から侵略され国土を失いかけ、文化、伝統などが破壊されるような事態に際しては国民が一致団結して戦う覚悟が絶対必要であると言えるであろう。
ところが、内閣府が、この程実施した「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」によれば、自衛隊への全般的印象は「よい」が80%を越えているが、「外国から侵略されたらどうするか」との設問では、「自衛隊に参加して戦う」と答えた人はたった5.8%であったそうで、「いっさい抵抗しない」は7.7%もあったとのことである。どちらの結果も驚くべき数字であり、諸外国では考えられないのではないか。
自衛隊に参加して戦わなくても、何らかの抵抗をする人もいるであろうが、それ以外の人は、侵略軍と自衛隊の戦闘状況をテレビで見ているだけであろうか。遠い国で起きている戦争ならテレビを見ていられるが、国内のすぐ近くで、爆弾やミサイルが着弾しているのに、そんな悠長なことをしていられる訳はない。
今回の世論調査の結果は、「外国から侵略されても、それは自衛隊に任せますのでお願いします」との意見が多数を占めるという情けないというか、国を守る気概がないのかという暗澹たる思いである。そのような意見を持つ人は、ならば普段から自衛隊に対して敬意を表し、国を守る自衛隊員を尊敬し、名誉を与えてきたであろうか。自衛隊員を税金泥棒とののしり、成人式への出席や住民登録、子弟の入学を妨害してきたのは誰であろうか。自衛隊の航空機や艦船が民間機や漁船などと衝突すれば、「自衛隊が悪いに決まっている」と決めつけたのは誰であろうか。民家への墜落を避けるため飛行を続け、殉職した自衛隊員を悼むことをしなかったのは誰であろうか。命を掛けて任務に励む自衛隊員を嫌い、大災害に際してもなお自衛隊への災害派遣をためらい、多くの人命を失うことのなっても責任を取らなかったのは誰であろうか。
このように自衛隊と自衛隊員をコケにしてきて「外国から侵略されても、それは自衛隊に任せますのでお願いします」と言える訳はない。しかし、それを平気で言っているのと同じ考えを持っている人が多いとは、まことに残念な結果であると言わざるを得ない。
(2003/04/03)
この記事は「今日のコラム」
「自衛隊・防衛問題に関する世論調査について」
としてHPに掲載されていたものです。
ところが、内閣府が、この程実施した「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」によれば、自衛隊への全般的印象は「よい」が80%を越えているが、「外国から侵略されたらどうするか」との設問では、「自衛隊に参加して戦う」と答えた人はたった5.8%であったそうで、「いっさい抵抗しない」は7.7%もあったとのことである。どちらの結果も驚くべき数字であり、諸外国では考えられないのではないか。
自衛隊に参加して戦わなくても、何らかの抵抗をする人もいるであろうが、それ以外の人は、侵略軍と自衛隊の戦闘状況をテレビで見ているだけであろうか。遠い国で起きている戦争ならテレビを見ていられるが、国内のすぐ近くで、爆弾やミサイルが着弾しているのに、そんな悠長なことをしていられる訳はない。
今回の世論調査の結果は、「外国から侵略されても、それは自衛隊に任せますのでお願いします」との意見が多数を占めるという情けないというか、国を守る気概がないのかという暗澹たる思いである。そのような意見を持つ人は、ならば普段から自衛隊に対して敬意を表し、国を守る自衛隊員を尊敬し、名誉を与えてきたであろうか。自衛隊員を税金泥棒とののしり、成人式への出席や住民登録、子弟の入学を妨害してきたのは誰であろうか。自衛隊の航空機や艦船が民間機や漁船などと衝突すれば、「自衛隊が悪いに決まっている」と決めつけたのは誰であろうか。民家への墜落を避けるため飛行を続け、殉職した自衛隊員を悼むことをしなかったのは誰であろうか。命を掛けて任務に励む自衛隊員を嫌い、大災害に際してもなお自衛隊への災害派遣をためらい、多くの人命を失うことのなっても責任を取らなかったのは誰であろうか。
このように自衛隊と自衛隊員をコケにしてきて「外国から侵略されても、それは自衛隊に任せますのでお願いします」と言える訳はない。しかし、それを平気で言っているのと同じ考えを持っている人が多いとは、まことに残念な結果であると言わざるを得ない。
(2003/04/03)
この記事は「今日のコラム」
「自衛隊・防衛問題に関する世論調査について」
としてHPに掲載されていたものです。