ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

地域(加印)の風を読む(39) 加古川市の水害

2017-03-14 07:37:53 | 地域の風を読む

          加古川市の水害

 加古川市広報(15号・昭和27年7月発行)は、加古川市内の水害を大きく取りあげています。

 以下は、「加古川市広報」からの抜粋です。(文字等一部変えています)

 写真は、昭和36年の加古川駅前通りの水害のようすです。 

     根本的対策を急ぐ!

 (昭和27年)6月末から降り続いた雨は、7月に入り熱帯性低気圧の影響を受けて、さらに、ものすごい豪雨となったため各河川は刻々と増水しはじめ、2日夜8時頃には徐々に低地から浸水し始め・・・・、3日、ついに水は市街地へ浸水し、家屋への浸水.田畑の流失埋没等の被害があった。

 毎年雨季に発生するこうした水害の原因は、加古郡天満村に源を発する「曇川(くもりがわ)」の最下流が、市内の灌漑用水を運ぶ.五ヶ井水路に直結しているため,豪雨等によって増水し、曇川樋門を通じて加古川本流への放出が困難となった場合、この水が市内の水路で通水しきれなくなり、こうした浸水を引おすことになるのであります。

 この被害根絶の対策としては、曇川樋門の増設と、別府川に通ずる水路全体の改修工事の実施の外はないので、この点について県当局にもしばしば陳情してきたのでありますか、県財政の関係等で今日まで未解決となっているのであります。

 市においては、7月4日、市長.助役及び市会関係議員等が、重ねてこれが根本的な封策について早急な実現を陳情した結果、県当局においては、この水害を重要視し、14日に現地察査等を実施の上、近く具体化することになりましだ。

 ちなみに、先の豪爾による被害は,次の通り、

  家屋の床上没水         62

   〃 床下没水     1452

  田畑冠水                 8300

   〃 流夫埋没         415

  道路の決潰        4ヶ所

  橋梁流夫                   3

  堤防決潰         7ヶ所

 その他                      no3508

 *写真:加古川駅前通りの水害(『加古川・高砂の昭和』樹林舎より)

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