私の主張・ひとりの日本人として

新聞やテレビの報道で特に偏向マスコミや反日日本人などに憤慨することが多くなり、暇な時に思いつくまま書き綴ったブログです。

陸自撤収に朝日新聞は胸をなで下ろしていない

2006年06月23日 21時38分45秒 | 偏向マスコミ
   イラクのサマワに派遣され人道復興支援活動に当たっている陸上自衛隊について、小泉総理は6月20日、撤収を決定し、額賀防衛長官は同日撤収命令を出した。イラク特措法に基づいて派遣された陸自隊員は、延べ約5500人にのぼるとのことで、約2年半に及んだ今回の活動はPKO、国際緊急援助隊としての派遣以外で最初のケースとなった訳だが、イラク国民と同じ目線に立って活動した陸自隊員への信頼は高まり、イラク復興に多大の貢献をしたことを評価したい。

 小泉総理は約2年半前に「日本国の理念、国家の意思、日本国民の精神が試されている」とイラクへの自衛隊派遣を決断し、「使命感に燃え、決意を固めて赴こうとしている自衛隊に、多くの国民が敬意と感謝を持って送り出して欲しい」と述べており、この会見の様子に感涙した自衛隊員も少なくなかったと言う。

 今回の派遣には反対がなかった訳ではなく、朝日新聞が中心となった反対運動は、自衛隊が行けば、戦闘地域になり、死傷者が出ることは確実だとの声があったようだが、その予想は見事に外れ、イラクに駐留している多国籍軍の中で自衛隊だけは唯一イラク国民から駐留継続を求められており、自衛隊撤退反対のデモまで行われたとのことで、他の外国軍より「自衛隊はどのような活動をしているのか」と不思議がられたそうである。

 自衛隊員に1人の死傷者も出していないことは、その活動がイラク国民の心を捉えたことは間違いなく、自衛隊と武装勢力による戦闘なかったのは、サマワの人々による「自衛隊は我々が守る」と決意と実際の行動を武装勢力が目の当たりにしたことで近づくことが出来なかったかも知れない。

 称賛に値する活動をしていながら、自衛隊を評価することを好まないマスコミはたまに報道することと言えば、自衛隊の宿営地にロケット弾が撃ち込まれたとか、反米デモに自衛隊の車両が巻き込まれて立ち往生したなどであり、様々な支援によってイラクに人々がどれほど感謝しているかについては敢えて避けるか扱いが小さかったのである。

 派遣反対のキャンペーンを張った朝日新聞であるから、自衛隊員に1人の死傷者もなく無事に帰ってきたら、死傷者が必ず出ることで反対したことは誤りであったことになる訳だが、6月21日の社説「自衛隊撤退 結果オーライとはいかぬ」の中で「これまで自衛隊には1人の犠牲者もなく、銃撃戦もなかった。そのことにほっと胸をなで下ろす人も多いだろう。」を読んで驚いた。

 「ほっと胸をなで下ろす人」の中に朝日新聞の連中は含まれるのか。含まれないのは自衛隊員が死傷することを期待して、読者の「声」欄に「兵士の墓標」を連想させるカットを掲載した過去があることからして明らかである。であるから、死傷者どころか銃撃戦すらなかったことを朝日は残念に思っており、自衛隊を海外に派遣するための「恒久法」の制定に反対しづらくなると考えているのであろう。

 社説の何処を読んでも立派に任務を遂行した自衛隊を評価すると明確に書いておらず「曲がりなりにも新政府の発足にこぎつけた。日本の自衛隊派遣と復興支援がそうした再建に貢献したという見方もできる。」が、それらしい箇所であると言えるが、これでは、イラクの再建に貢献したという見方をとるか、まったく貢献していないという見方をとるかは意見は分かれると主張しているのも同然であり、朝日はどちらなのか。

 「米戦略とますます一体化するという自衛隊が、第2のイラクに安易に派遣されることがあってはならない。陸自の派遣が終了することで『結果オーライ』と安堵(あんど)するわけにはいかないのである。 」が社説の最後だが、やはり自衛隊を海外に派遣するための「恒久法」の制定に朝日は反対していることが良く分かる。であるから、イラクに派遣された自衛隊員に死傷者が出なかったことで、恒久法反対のキャンペーンがやりにくくなったことを悔しがる社説を今回掲載したのであろう。
(2006/06/23)

この記事は「今日のコラム」
「陸自撤収に朝日新聞は胸をなで下ろしていない」
としてHPに掲載されていたものです。