円福寺境内の石棺
円福寺本堂に向かって左隅に石棺の蓋と身(写真)があります。
説明を読んでおきます。
(正面)
古墳時代の家形石棺の蓋と身
古墳時代後期6・7世紀
凝灰岩(長石)製
(側面)
蓋 長さ140センチ 幅 68センチ 高さ48センチ
身 長さ144センチ 幅 75センチ 暑さ24センチ
この石棺は、この近辺で見つかり、円福寺で保管されているものでしょう。
加古川地方で造られた石棺はほとんど竜山石(高砂市)が使われています。
が、中には円福寺の石棺のように、長石(おさいし)で造られたものがあります。
円福寺の石棺は、特別な石棺でありません。
ただ、長石(おさいし)で造られています。
長石について説明しておきます。
長石(おさいし)
加西市立善防中学校からあまり遠くない西の方向に笠松山があります。
笠松山の北東山麓は、古くからの石切場で、山体が大きく削り取られているので、すぐわかります。
現在も採石が続いていて、採石場付近は関係者以外立入禁止となっています。
ここの採石場の岩石は、今から約8000万年前(白亜紀後期)の火砕流によってできた凝灰岩です。
軟らかくて加工しやすく、また割れ目がほとんどないために、古くから「長石(おさいし)」として採石されてきました。
「長石」は、竜山石(高砂市)とともに古墳時代の石棺を製造しています。
現在でも石垣などの石材 として広く利用されています。