ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

北条直正物語(26) 郡長は味方や

2020-07-25 10:24:20 |  北条直正物語

    郡長は味方や

 (郡長)「皆さんはお願いに行くつもりでも県令は、一揆ととるでしょう。

 その後にまっているのは、処罰だけです。立ち方、まちごうたらいけません。どないしたらよいか、よう考えてください。・・・皆さんでよう話し合ってください」

 郡長は、いっとき部屋にこもりました。

 ・・・・

 ややあって、郡長は呼びだされました。

 (百姓)「・・・来る時、丸尾戸長(村長)に、冷静に行動するように」と言われました。

 そして、郡長は、たとえ役人でも村のことを真剣に考えてくれはった。役人の中でたった一人の味方や。

 わし等には、まだ大事な郡長や。

 郡長の話を、よお聞いて欲しいといわれました。話はまだ、まとまっていません」

 北条郡長は、熱いものがこみ上げてくるのでした。

 「地券の取り上げの件は、なんとしても県令と話をつけます。そう丸尾さんにお伝えください」

 百姓は、来た道をひきあげていきました。何の解決もないままで・・・(no5038)

 *挿絵:『赤い土』より(昨日と同じ)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする