郡長は味方や
(郡長)「皆さんはお願いに行くつもりでも県令は、一揆ととるでしょう。
その後にまっているのは、処罰だけです。立ち方、まちごうたらいけません。どないしたらよいか、よう考えてください。・・・皆さんでよう話し合ってください」
郡長は、いっとき部屋にこもりました。
・・・・
ややあって、郡長は呼びだされました。
(百姓)「・・・来る時、丸尾戸長(村長)に、冷静に行動するように」と言われました。
そして、郡長は、たとえ役人でも村のことを真剣に考えてくれはった。役人の中でたった一人の味方や。
わし等には、まだ大事な郡長や。
郡長の話を、よお聞いて欲しいといわれました。話はまだ、まとまっていません」
北条郡長は、熱いものがこみ上げてくるのでした。
「地券の取り上げの件は、なんとしても県令と話をつけます。そう丸尾さんにお伝えください」
百姓は、来た道をひきあげていきました。何の解決もないままで・・・(no5038)
*挿絵:『赤い土』より(昨日と同じ)
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