ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

不惜身命の末に…寺田池

2022-04-24 06:56:22 | 和歌山(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は和歌山県日高郡由良町里(ゆらちょうさと)にある由良川水系の寺田池を訪れます。ここはダム便覧には載っていませんが、和歌山県が作成した農業用ため池データベースを見ると高さが15.5mなので定義からするとダムに匹敵します。アクセスは紀勢本線の紀伊由良駅の南東にあり、グーグル先生の地図もしくは国土地理院の地図にも「寺田池」と記されているので迷うことはないと思います。

到着しました。左岸のダム横から見ると、こんな感じ。



左岸のダム横にはこんな石碑があります。左側は「嵩置記念」と題された石碑で、ざっと要約するとこの地の旱魃対策として亀井善兵衛、寺田玄太郎、古曽熊吉が発起人となって明治39年(1906年)に工事着工し、大正5年(1916年)3月に完成。特に寺田玄太郎は寝食を忘れるほど命を懸けてこのプロジェクトに取り組んだそうな。寺田池という名称はおそらく寺田玄太郎の功績を讃える意味で命名されたのかもしれませんね。



そして右側の石碑はこの「嵩置記念碑」が元々は池の北東の隅に建てられていたものを令和4年(2022年)にこの場所に移設したことを示すものです。ちなみに「嵩置(かさおき)」は建築用語らしいんですが、意味は不明。



これらの石碑の近く、つまり左岸側には洪水吐があります。



では、いわゆるダム上を歩いてみましょう。



ダム上、中央から見た貯水側の景色。



同、下流側は、こんな感じ。



あれれ、右岸側にも洪水吐がありますね。増水時になると水はここから溢れ出て、



この水路を通ってあちらへ流れてゆきます。



対岸(右岸)に来ました。振り返ると、こんな感じ。



どのため池もダムも築造するにあたっては想像を絶する苦労があったと思います。この記念碑のようにそれをちゃんと記してあると築造物への見方も変わってきますね。いや〜、立派、立派。
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