ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

インドネシアと関係が?…大谷地堤

2022-04-17 06:49:26 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は新潟県五泉市阿弥陀瀬(ごせんしあみだせ)にある阿賀野川水系の大谷地堤(おおやちつつみ)を訪れます。なぜここを目指したのかというと、グーグル先生の地図に大谷地堤と並んで「ベンドンガン・ダム(Bendungan Dam)」と書かれているからです。いやぁ、ベンドンガンってなに? 調べてみるとインドネシア語でダムという意味らしい。あちゃ〜、それだとベンドンガン・ダムは「ダム・ダム」になるやん。これはまるで「サハラ砂漠(砂漠・砂漠)」「チゲ鍋(鍋・鍋)」「クーポン券(券・券)」と同じく二重表現であり、基本的にはおかしな表現なんですよね。

まあ、とにかくダムと表記されていたので行ったわけですが、後で調べてみたらここは新潟県が作成した農業用ため池のデータベースによると高さは8.4mしかありません。ダムの定義からすると堰堤になります。うーむ、ダムじゃないのか…。記事にするのをやめるか…。でも、写真を撮っちゃったしなぁ。まあ、いっか。記事にします。(するんかい!)

ちなみに、この場所は国道290号から南にある仙見川(せんみがわ)渓谷方面へ向かい、その南西にあります。

見えてきました。これですね。写真ではうまく写っていませんが、斜面のところには「仙見川」の文字が見えています。



斜面下の登り口のところには大谷地堤についての案内板があります。説明によれば、これは江戸時代末の1855年から6年の歳月をかけて築造された農地用のため池だそうで、「にいがた農業水利施設百選」の26番に登録されています。前にも書きましたが、これ、百選と謳いながら実際は102あるんですけどね〜。けけけ。



斜面を登ると、左岸のところには「竣功記念」と刻まれた石碑があります。どうやら1982年3月に新潟県の県営ため池等整備事業により改修工事が行なわれたことを示すもののようです。



左岸から見た、いわゆるダム上。写真下部の黒っぽくなっているところの下に洪水吐があります。



増水すると、水はここから溢れ出て、



この水路を通って流れてゆきます。



ダム上、中央から見た貯水側の様子。



一方、下流側は、こんな感じ。一面が畑です。



対岸(右岸)に来ました。振り返って見ると、こんな景色です。



斜面の様子。この斜面に生えている草をうまく刈り込んで「仙見川」の文字を生み出しているわけです。



それにしても、なぜグーグル先生の地図にインドネシア語の「ベンドンガン」なんて表記があるんでしょうね。それも、ここだけ…。国土地理院の地図には「大谷地堤」としか載ってないんですよ。なお、大谷地堤の名称の由来は不明です。
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たぶん…細越頭首工

2022-04-16 06:58:40 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県東蒲原郡阿賀町細越(ひがしかんばらぐんあがまちほそごえ)に阿賀野川水系の細越頭首工というのがあるようなので行ってみました。場所は新谷川(あらやがわ)と並行して走る県道14号を行くと到着するようです。

これのようですね。頭首工は新谷川の右岸側に設置されています。



県道14号から見た下流方向の景色。



頭首工の横から見ると、こんな感じ。小ぶりな設備です。



左岸、やや上流側から見た様子。



取水口は、おそらく右岸のあのあたりにあるようですが、確認できませんでした。



左岸から見た新谷川の上流方向の景色。



地図を見るとわかりますが、この上流には高さの低い堰堤(床固工?)がだいたい等間隔で30ほど作られています。ということは、もともと新谷川は流れの速い川だったため、これらの複数の堰堤を作ることで流れを緩やかにして川底の土砂を流れにくくしているのかもしれませんね。ちなみに、残念ながら同地には「細越頭首工」を示す看板や案内板は見当たりませんでした。
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イチゴの木はないよ…児ノ木頭首工

2022-04-15 06:50:34 | 新潟(ダム/堰堤)
えー、どーも、ワシです。今回は新潟県新潟市西蒲区潟浦新(にしかんくかたうらしん)にある信濃川水系の児ノ木(ちごのき)頭首工を訪れます。それにしてもこのあたりの地名は難読レヴェルが高過ぎです。たぶん地元の人以外は読めないんじゃないでしょうか。この頭首工の名称はおそらくここの地名に由来するものと思われます。というのも、この頭首工のすぐ南西あたりに「上児木(かみちごのき)」「下児木(しもちごのき)」という地名があるからです。

でも、そこの地名を頭首工名にするならなぜ「潟浦新頭首工」にしなかったんでしょうね。もしかすると、潟浦新は比較的新しい地名で、元々ここは児木(もしくは児ノ木)だったのかもしれません。知りませんが。いずれにしても、アクセスは国道8号沿いの新飯田(にいだ)郵便局のある「新飯田」交差点を中ノ口川方面へ曲がり、新飯田橋を渡り県道325号に入って最初のカーブミラーのあるところを右折すると到着します。

これが児ノ木頭首工の6人のヘーベル君たち。写真右端がちょいと見切れていますが、ご勘弁。



もうちょい近づいてみます。



近くには水利使用許可標識と、



頭首工本体に嵌め込まれたプレート。1976年8月竣功とあります。



左岸、上流側から頭首工を見ると、こんな感じ。



すぐ上流側には2人のヘーベル君が…。取水設備でしょうか。ゲートの向こうにギザギザした取水口らしきものが見えます。





この近くにある建物は頭首工の管理所なんでしょうか。特にそれを示すプレートはありませんが。



ここの管理橋は歩いてなら通行可能なので渡ってみることにします。その中央から中ノ口川の下流方向を見ると、こんな感じ。



対岸(右岸)に来ました。振り返ると、こんな感じです。



右岸、上流側から頭首工を見ると…。



同、下流側から見ると、こんな感じ。



頭首工の構造と配置は昨日記事にした大島頭首工とよく似ています。管理橋への立ち入りができるかできないかの違いはありますが。ちなみに児ノ木頭首工はにいがた農業水利施設百選の64番に載っています。
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監視が厳しい!…大島頭首工

2022-04-14 06:51:50 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県三条市荻島(おぎじま)にある信濃川水系の北陸農政局大島(おおじま)頭首工を訪れます。アクセスは国道8号沿いにあるニイガタ重量株式会社近くの信濃川沿いの道を入って行き、県道537号を横切ってしばらく行ったところにあります。

まずは信濃川に築造された大島頭首工本体をご覧ください。上流側に2つ、そして下流側に6つの「ヘーベル君」がいます。(ヘーベル君についてはコチラを参照してくださいね)



2つのヘーベル君のよりもさらに上流側には取水設備があります。これについてはあとで説明します。



2つのヘーベル君を横から見た様子。特に柵がないので入れそうですが、「きけん!入らないでください」と看板がある通り、一歩でもその先に足を踏み入れると近くの管理所で見張っている人から「危ないですよ。入らないでください!」と即座にアナウンスされます。(経験済み)



下流にいるヘーベル君六人衆。信濃川を横断している鉄管に付随する橋は「信濃川水管橋」と呼ばれるもので、1993年5月に設置されたもの。





左岸側には魚道が作られています。



頭首工本体には「水利使用標識」と「大島頭首工」のプレートが貼られています。





さらに、「大島頭首工のあらまし」が書かれた案内板。以前は信濃川の水をポンプにより農業用水として取水し、下流域の受益地へ供給していたが、地盤沈下および信濃川の水位の低下、さらには施設の老朽化が進んだため取水が困難に。そこでこの地に頭首工を建設することで一括取水し、農業用水供給の安定化を図ることが可能となったそうな。大島頭首工本体の完成は1991年。



その付近から信濃川の上流方面を眺めると、こんな感じ。



そして下流側の景色。



六人のヘーベル君たちの「横顔」。



頭首工の左岸側にあるこの建物が「大島頭首工管理所」。頭首工の位置は、この写真でいうと管理所の向こう側になります。





管理所入口の門を入ると、すぐに「にいがた農業水利施設百選」の案内板があります。リンク先を見ると、確かに23番目に出ていますね。でも、よく見ると百選と謳っているのに102まであるんですけどー。受ける(ギャル風)



先ほど見た信濃川の取水設備で分水した水は堤防の下を潜り、管理所の敷地内のこの場所に流れ込みます。写真左上に見えるのが「2人のヘーベル君」で、取水設備はその上流側、つまり写真には写ってませんがヘーベル君たちの右側になります。



堤防下の水路を流れて来た水は向こうへ流れてゆきます。



流れて来た下流側から見ると、こんな感じ。



そして、この水門を抜けて下流域の田畑へ農業用水として使用されるのです。



敷地内には「信濃川下流農業水利事業 記念碑」と刻まれた石碑。



その裏側には同事業の概要が書かれており、先ほど「あらまし」のところに書かれていた信濃川の水位の低下は昭和45年(1970年)頃からとあり、また、すべての工事が終了したのは1995年と記されています。



北陸農政局は監視が厳しいゾ!(クレヨンしんちゃん風)
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草からコンクリートへ…刈谷田川大堰頭首工

2022-04-13 15:31:27 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は新潟県見附市上新田町(みつけしかみしんでんまち)にある信濃川水系の刈谷田川大堰(かりやだがわおおせき)頭首工を訪れます。場所は北陸自動車道の中之島見附インターの北東に位置し、国道8号から入って行くと到着するんですが、近くの道が意外に細いので注意が必要かもしれません。

なんとか右岸側に来ました。これが刈谷田川大堰頭首工の「後頭部」です。



これが右岸、上流側には取水装置があり、そこには水利使用標識が掲示されています。





取水された水は刈谷田川の右岸の堤防の下をくぐり、こちらの沈砂池を経て上新田町の農地に供給されます。



頭首工の下流側から撮った写真。逆光のため「ご尊顔」が良く見えないなあ。



頭首工の横から見た管理通路。歩いて渡ってみます。



頭首工本体に貼り付けられたプレート。この鋼製ローラーゲートは1970年5月に設置されたもののようです。



頭首工の中央から見た刈谷田川の上流方向の景色。写真左側に見えるのが先ほど見た取水装置です。



一方、下流側の景色は、こんな感じ。



対岸(左岸)に来ました。振り返ってみると、こんな感じ。



左岸、上流側から見た頭首工の様子。



先ほどの右岸の取水装置を左岸から見ると、こんな感じ。



左岸の下流側から見た「ご尊顔」。うん、これならまあまあ良く見えるね。



左岸の堤防下にあるのが刈谷田川大堰頭首工を管理する「刈谷田川土地改良区」の建物。





その敷地内には様々な記念碑がド〜ンと並んでいます。この地区は昔から用水の枯渇に苦しむ一方、集中豪雨による冠水にも苦しめられていました。1961年と1964年の二度にわたる豪雨により刈谷田川の堤防が決壊したことを受け、国営農業水利事業推進協議会が結成され、抜本的な用・排水改良事業計画が決定。1970年7月には刈谷田川右岸土地改良区を設立し、おそらくこの時に刈谷田川大堰頭首工が築造されたものと思われます。そして1976年に「刈谷田川土地改良区」を設立されたそうな。





上のリンク先にもありますが、刈谷田川大堰の歴史は江戸時代に遡ります。1656年に最初の「堰堤」が作られます。それは巨大な草堰でした。しかし草堰は洪水が発生するたびに破壊されてしまうため1884年に過水吐樋管を設置するなどして堰堤の決壊を防ぐ方策が取られます。1931年には草堰に代わって高さ4.5mのコンクリート製の堰堤に改良。そして諸々の改修工事が終了し、現在の形になったのは1972年3月だそうな。
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自然の中に埋もれそう…矢垂川土石流捕捉工

2021-10-27 06:50:12 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県新潟市西蒲区(にしかんく)福井にある新川水系の矢垂川(やたれがわ)土石流捕捉工を訪れます。アクセスは国道460号から「角田山登山口(五ケ峠コース)」方面へ行ったところにあります。

まずは「ご尊顔」をご覧ください。



左岸から見た様子。本体は石積みをイメージしたデザイン。オシャレです。



上の写真の真ん中に見えているプレートには

矢垂川土石流捕捉工
 長さ 113.0m
 高さ 7.0m
平成7年(1995年)3月
 新潟県土木部

と刻まれています。



「土石流捕捉工」は初めて見ました。見た感じは一般の砂防堰堤と変わらないんですが、どう違うんでしょうね。気になったので調べてみました。土石流捕捉工はその定義としては土石流および流木を捕捉する施設で、その多くは透過型砂防堰堤(例えば駒形1号砂防堰堤のような)のスタイルらしい。しかし土石流の発生量が多く見込まれる場所においては上流側に従来の砂防堰堤を設置し、その下流に作られる副堰堤にスリット式の流木止め工を設置することもあるようです(参考)。この説明に従うならば、矢垂川土石流捕捉工は後者(砂防堰堤+スリット式流木止め工)のパターンなのかもしれませんね。

それはともかくとして、いつものように堰堤の横に来ました。その上を歩いてみます。



中央に来ました。落水部のところには木が覆いかぶさっています。



上流側を見ると、もう木だらけ…。



一方、下流側はこんな感じ。先ほどの定義からするとこの部分に透過型のスリットがあるはずなんですが、確認できませんでした。草の中に埋もれちゃってるのかもしれません。



中央から左岸を見るとこんな感じ。



矢垂川土石流捕捉工は完成して今年で26年目ですが、もはや周囲の木々に飲み込まれつつあるような感じです。災害は起きないに越したことはありませんが、貴重なカネと資材を費やして作り上げた建造物が自然の中に埋没しつつあるのを見ると、ちょっと寂しい気もします。


(お知らせ)

「道路の有名人」をアップデートしました。昼間の様子を追加しています。よろしければコチラをご覧ください。
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阿賀野川をがっちり!…阿賀野川頭首工

2021-10-26 06:53:34 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県阿賀野市小松にある阿賀野川水系の阿賀野川頭首工を訪れます。アクセスは阿賀野川の左岸から行く場合、県道353号沿いにあるゆらりゆら 水鳥の宿「さきはな」の横の道を入っていきます。

まずは左岸から見た「勇士たち」をご覧ください。



阿賀野川に沿って走る県道353号から見た頭首工はこんな感じ。「あっ、いたいた♪」って感じで見えます。



「さきはな」横の道を来ると阿賀野川を渡る管理橋へ通じる道がこれ。本当は頭首工に近い場所から撮りたかったんですが、この道は停車が禁じられているので仕方なくこの場所から撮影。



管理橋への道でなく、その脇を阿賀野川に向かって進んで行くと阿賀野川の左岸に行くことができます。川の近くから撮ったこの建物がおそらく阿賀野川頭首工の管理事務所と思われます。



上の写真の左側、つまり管理事務所らしき建物の下流側にあるここが左岸側の取水口(ズームしてます)。



そして、先ほどの写真の右側、つまり対岸のあるここが右岸側の取水口のようです(やっぱりズームしてます)。



左岸から見た阿賀野川の下流方向の様子。ゆったり流れていますね。



そして、管理橋を渡って対岸(右岸)に来ました。そこには堂々たる「農林水産省 阿賀野川頭首工」の看板。この右岸には国道49号が走っているので、目立つようにしっかりアピールしているのでしょうね。



で、右岸から頭首工を見るとこんな感じ。絵面的には指揮者と五人のソリストといった風。あ〜、職業病的発想だなあ。



あとで調べてみると、管理事務所と思っていた建物は正しいのか不安になってきました。とういうのも、頭首工のゲートを操作する中央管理棟というのが阿賀野川の右岸にあるので頭首工の管理はそこが担当するわけですね。ならばあの建物はなんなんだろう。詰所とか? ちなみに阿賀野川頭首工を含む左岸および右岸の幹線用水路が完成したのは昭和59年(1984年)3月だそうです(参考)。
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景観が素敵…早出川ダム

2021-10-24 06:59:43 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県五泉市小面谷(ごせんしこつらだに)にある阿賀野川水系の早出川(はやでがわ)ダムを訪れます。アクセスは県道17号から早出川に沿って走る県道564号(小面谷笹目線)を進んで行くと早出川ダムの右岸に到着します。

到着です。右岸、下流側から見た「ご尊顔」をご覧ください。



上の景色を撮った場所はちょっとした広場になっていて、「早出川ダム竣工記念碑」と記された石碑があります。



この広場からダム横へは車両進入禁止なので徒歩で進みます。ダム横に掲げられているのは「早出川ダム案内」。洪水調節、灌漑用水の供給、発電を目的とする多目的ダムだそうです。ダム建設の経緯は不明。



ダム横にあるこの建物が早出川ダム管理所。





そこからダムを見るとこんな感じ。



ダム本体の嵌め込まれた「早出川ダム」のプレート。竣工は1979年5月。



これがダム上。歩いてみましょう。



ダム上、中央から見た貯水側の様子。この時期は水量が少ないせいか、流木などを堰き止めるための網場(あば)も心なしか元気がない感じ。まるでヘビのようにニョロニョロ。



ダムの真下の様子。高さは82.5mですがあまり恐怖を感じないですね。



下流側の遠景。良い眺めです。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



言うまでもありませんが、このダムの下流に昨日掲載した早出川頭首工があります。早出川ダムまでの県道564号は普通の道幅なのでストレスなく行くことができますよ。
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目立つ場所にあり…早出川頭首工

2021-10-23 06:49:28 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県五泉市水戸野(ごせんしみとの)にある阿賀野川水系の早出川(はやでがわ)頭首工をご紹介します。頭首工名はここを流れる川の名称に由来します。アクセスは県道17号(新潟村松三川線)沿いにある東光院河川ふれあい公園の近くにあり、わかりやすいですよ。

四人の「ヘーベル君」がお出迎えします(ヘーベル君はワシが勝手に命名したものですが、それについてはコチラをご覧ください)。



当該の頭首工は県道17号から入った早出川に設置されていて、県道沿いにあるこの建物が早出川頭首工管理所です。





水利使用標識は管理所の隅に立っています。



頭首工に架かっている管理橋です。車両も通行できますが、ワシは歩いて見学。



管理橋の左岸側の親柱には「早出川頭首工」と「昭和47年(1972年)10月竣工」のプレートが嵌め込まれています。





頭首工本体に貼り付けられた早出川頭首工の諸元が記されたプレート。



管理橋の中央から見た早出川の上流方面の景色。ん? 遠くに何か見えますね。



ズームしてみると「早出川頭首工」の文字。川の上に旗のように浮かんでいます。ふわふわ。



一方、下流側の景色はこんな感じです。



取水口は右岸のこの場所にあり、分流した水はしばらく早出川の右岸を通り、右岸下流にある福連寺山(ふくれんじやま:標高180m)付近から早出川を渡って左岸に行き、阿賀野川左岸高位幹線水路として本堂山(標高52m)あたりまで延びています。



対岸(右岸)へ来ました。振り返るとこんな感じ。写真左下に見える建物のところが取水口です。



当初、この頭首工を訪れる予定はありませんでした。県道17号を走っていたらたまたま目に入ったのでアクセスした次第。それほどまでに目立つ場所にあります。
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登って降りただけ…門前溜池

2021-10-22 06:58:42 | 新潟(ダム/堰堤)
来週、神奈川県の溝ノ口でレクチャーをするんですが、その幹事のおっちゃんから「当日配布するための資料を送れ!」との催促。やっとの思いで作成し、送信完了。いや〜、疲れますわぁ。

あ、どーも、ワシです。今回は新潟県五泉市橋田(ごせんしはした)にある信濃川水系の門前(もんぜん)溜池を訪れます。アクセスは県道231号沿いにある特別養護老人ホーム「うずらはし」の前の道を「門前方面」へ入り、少し行ったところを斜め右に行くと到着します。

で、到着したのはいいんですが、そこは溜池の下。見上げるとこんな感じです。



ふと足元を見ると…。うん、確かに熊が出ても不思議じゃありません。



いわゆるダム上に行くには斜面を登るしかないのでフーフー言いながら登ると、もうね、こんもりとした山ですよ、これは。右岸から左岸を見るとこんな感じ。



右岸側にある溝のようなもの。どうやらこれが洪水吐のようです。いわゆるダム上の高さとあまり変わらないので、もし増水したらダム上から溢れるんじゃないかと余計な心配。



そしてこれが洪水吐から溢れ出た水を流すための水路。でもコンクリートで固めていないので忽ち決壊しそう。うん、絶対決壊するな、こりゃ。



いつも通り、ダム上を歩いてみます。草ボーボーなので歩きづらいったらありゃしない。で、中央から貯水側を見るとこんな感じ。訪れた日にはほぼ枯れ枯れの状態でした。



一方、下流側の様子です。あそこにクルマが見えますが、あそこから登ってきたんですよ。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。なんじゃこりゃ!って感じですよね。



貯水側から見るとこんな風。



下流側から見るとこんな風。



いや〜、ワシ、なにしてんねん。草ボーボーの小山に登って降りただけやん。ガッカリなのはここが門前溜池だという表示がどこにも見当たらないことでした。

ふぅ〜。
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やはりオープンで美しい!…加茂市水道貯水池2号

2021-10-21 07:07:46 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県加茂市大字宮寄上(みやよりかみ)にある信濃川水系の加茂市水道貯水池2号を訪れます。…といっても、ここは昨日記事にした「加茂市水道貯水池1号」のすぐ上流にある場所なのでアクセス方法はリンク先をご覧ください。

で、県道244号をそのまま登って行くと、お〜、見えてきました。これですな。



貯水側から見たダムの様子。下流の「1号」はフィル・ダムとコンクリート・ダムの複合形式でしたが、こちらはコンクリート・ダムのようです。



これがダム上。早速歩いてみることにします。



ダム上、中央から見た貯水側の景色です。おおっ、ビューリホー!



ダムの真下を見るとこんな感じ。



下流側の遠景です。この先に「1号」があるんです。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



左岸を少し上流側へ行ったところからダムを眺めるとこんな景色です。



まあ、ネット上の地図に記載されているまま「1号」「2号」と書いてきましたが、現場にはそんな表示はどこにもありません。案内板すらないんです。一体これらの名称は何に由来するんでしょうねえ。誰も疑問に思わないんでしょうか…。
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色々澄んでいる…加茂市水道貯水池1号

2021-10-20 07:19:49 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県加茂市宮寄上(みやよりかみ)にある信濃川水系の加茂市水道貯水池1号を訪ねます。アクセスは国道290号から県道244号に入り、途中に「加茂七谷(ななたに)温泉美人の湯」がありますが、それを横目に見ながらそのまま進むと到着します。

まずは最も格好良いと勝手に思うアングルの一枚をどうぞ。洪水吐から草が流れ出ているようでしょ?



コンクリートのダムと思いきや、県道から見たダム上は…ん? フィルダム? どうやら複合式のダムのようです。



ダム上、中央から見た貯水側の様子。さすが水道貯水池だけあって水はもちろんのこと景色も綺麗。



同、下流側の景色。



フィルダムとコンクリートダムの境目あたりには水利使用標識があります。「水利利用の目的」の欄にはしっかりと「上水道」と記されていますね。まあ、当然ですが。



そこから見た洪水吐部分の様子。



今度は洪水吐のところから見た貯水側の様子。うん、やっぱり色々澄んでいますね。



洪水吐の真下はこんな感じです。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。空気の澄んでいるのがわかりますか?



ところで千葉県のダムにも水道用水のためのダムがいくつかありましたが、そのほとんどは立入禁止だったり近づけないように柵が張り巡らされていました。安全を考慮すれば当然なのかもしれません。毒物でも投げ込まれたら終わりですからね。しかしそれに比べたらこの加茂市水道貯水池はなんとオープンなのでしょう。加茂市の懐の広さ? また治安が良いのか? いずれにしても見学者からすると自由に見ることができるのでありがたい場所です。
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小粒でオープン!…下条川ダム

2021-10-19 07:18:47 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は新潟県加茂市下条祖坂(かもしげじょうじじがさか)にある信濃川水系の下条川(げじょうがわ)ダムを訪れます。アクセスは国道403号の「柳町」交差点を「下条川ダム」方面へ行き、その県道137号を道なりに進んで行くと下条川ダムの左岸に到着します。

到着しました。高さはそれほどでもなさそうですね。



左岸、貯水側から見たダムの様子です。



これがダム上。大型車以外は通行できます。行ってみましょう。



左岸、ダム本体には「下条川ダム」、



「昭和48年(1973年)10月竣功」、



そして「昭和47年(1972年)5月定礎」のプレートが嵌め込まれています。



ダム上、中央から見た貯水側の景色。



一方、ダムの真下はこんな感じ。



下流側の遠景です。



対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



ダム上の照明灯。なんとなく商店街にありそうなデザイン。支柱のところにあるのは加茂市の花「ユキツバキ」でしょうか。



対岸の駐車スペースのところには下条川ダムの案内板。当該ダム建設の目的は流量調節。ここ下条川はこれまで何度となく洪水が発生し、下流ではその度に被害を受けてきました。そこで治水目的で作られたのがこのダムというわけです。







右岸、貯水側にあるこの建物は通常の管理事務所に相当する「下条分室」。分室という名称は新潟県のダムによく見られます。





その分室からダムを見るとこんな感じ。



分室から少し上流側に行ったところにダム周辺の案内板があります。ダムの周囲を散歩できるんですね。可愛らしいキャラクターが子供に受けそうです。



駐車場のところの案内板に書かれてあるように下条川ダムは「地域に開かれたダム」を目指しているだけあって、大人から子供まで楽しめるように工夫されているように思いました。小規模のダムなので印象は薄いかもしれませんが、見学者への配慮がされているという意味では評価できますね。
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飛山と水頭に…むむむ

2021-10-18 07:10:27 | 新潟(ダム/堰堤)
…というわけ(初めてお読みいただく方は昨日の記事をご覧ください)で、今回はいよいよ新潟県糸魚川市西飛山(にしひやま)にある能生川(のうがわ)水系の飛山ダムを目指します。県道246号を登って行き、強烈なヘアピンカーブを過ぎたところを左折していくと目的地らしい。

ところが、その左折する場所に差し掛かった時…



どわ〜ん、ぬぁんと通行止めとな! もうね、「むむむ」という言葉しか出ませんでした。万事休すです。

あとで調べてみると2年前に筋金入りの探索者が勇敢にも飛山ダムにアクセスしたサイトを見つけました。これによれば2019年6月26日時点で既にあの場所は通行止めだったようです。もちろんバリケードがあるのでクルマで行くことはできません。しかしこの方はサイクリストなので行為の善悪はともかくダムへの道を進んでいきます。

するとその先の県道246号はあちこちで崩落の跡が…。それでも果敢に進み、遂には飛山ダムに辿り着きます。そしてメンテナンスがされていないダム上の欄干の緩んだボルトに衝撃を受けます。さらに「飛山堰堤」と刻まれたプレートには昭和44年(1969年)10月に竣工したことが記されていました。驚きなのはこのダムが実は防災ダムだということ。それを示す写真も載っていて建造物の高さは44mなのでこれらを総合して鑑みると正式名称は「飛山防災ダム」なのかなあとも考えられます。

やっぱりね、実物を見ることほど説得力のあるものはありません。フィールド・ワークの重要性はこういう時に実感するものです。その意味からするとこの探索者には敬意を表したいと思います。


まあ、しかしながら目的地へ行けなかったワシからするとご覧になられている皆様に申し訳がない。そこで次なる目的地を記すことでお許しいただこうか…と。

その目的地とは新潟県糸魚川市大和川(やまとがわ)にある前川水系の水頭(みずがしら)ダム。アクセスは「森林公園高ノ峯プラトー」を目指します。そして当該のダムはその手前から入ったところにあるようです。なお、ダムの貯水側には標高242mの小富士山(おふじやま)があります(参考)。ちなみにダム名の由来についてはわかりません。

気合い十分で、さあここがダムへの入口だぞ…と思いきや、ん? なに? ロープが張られてます。



ぬぁんと、ここも立入禁止なのでした。むむむ。



いや〜、連チャンで立入禁止を食らうと流石に凹みます。わざわざ雪のない季節を選んでやって来たというのに…。まぁ、ボヤいても仕方ありません。これも良い思い出としてポジティヴに捉えることにします。
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ヒソノ又川の「なだれ防護工」

2021-10-17 07:32:56 | 新潟(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回の目的地は新潟県糸魚川市西飛山(にしひやま)にある能生川(のうがわ)水系の飛山ダムです。アクセスは国道8号の「能生」交差点から能生駅方面へ入り、そのまま道なりに県道246号をシャルマン火打スキー場に向かって登って行くとあるらしい。

この県道は意外に道幅が広いのでストレスなく登って行くと、途中「柵口(ませぐち)温泉 権現荘」を過ぎて少し行った左カーブのところで思わぬものが目に飛び込んできました。それがこれです。なんだ、なんだ、これは?



県道沿いにはこんな看板があります。どうやらここは「ヒソノ又川(またがわ)」というらしい。



気になったのでクルマを路肩に停車させ、謎の建造物に近づいてみました。



よく見ると本体にはこんなプレートが嵌め込まれています。

 新 潟 県
糸魚川林業事務所
 なだれ防護工
 平成8年度
施工者(株)高鳥組



なだれ防護工? 初めて見る名称です。おそらく文字通り雪崩を食い止めるための施設と思われます。施工した高鳥組は明治29年(1896年)創業の歴史ある企業。

それはさておき、右岸側にあるこの通路から上流側へ行くことができるようなので行ってみます。



その通路を通り抜ける部分から見上げると空が丸見え。



通路を抜けて、上流側から撮ってみました。



「なだれ防護工」、雪国ならではの施設ですよね。もしかすると新潟県に限らず積雪の多い地方にはこんなのがあちこちにあるのかもしれません。一般の我々が単に知らないだけで…。もちろん地図にもまず載ってませんし。きっと調べ始めたら底無し沼のようにズブズブとハマって行くんだろうなぁ。

いやいや、危ない、危ない。ハマらんようにしないと…。

あ、そうだ、飛山へ向かうのを忘れてました。先を急ぎます。
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