ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

親ダムに歴史あり!…山王海ダム

2024-08-09 06:55:17 | 脳みその日常
どーも、ワシです。今回は岩手県紫波郡紫波町土舘(しわぐん しわちょう つちだて)にある北上川水系滝名川(たきながわ)に築造されている山王海(さんのうかい)ダムを目指します。アクセスは東北縦断自動車道の紫波インターチェンジを降りたら右折し、県道162号を進んでいくと志和古稲荷(しわふるいなり)神社の大きな看板があるのでそこを左折。そのまま道なりに進み、トンネルを抜けたところが山王海ダムになります。

トンネルに入る前のところで「御尊顔」を拝むことができます。左岸側に洪水吐があるのがわかりますね。

ここがダムへの入口で山王海ダム管理事務所の入口でもあるんですが、ご覧のように立入禁止で中へ入ることができません。仕方ないので敷地外から見学します。

門柱の横にある案内板。これを見ると山王海ダムと次回記事にする予定の葛丸ダムは二つの水路トンネルで結ばれた「親子ダム」らしい。で、山王海ダムの諸元を見ると、高さ=61.5m、長さ=241.6mの中心遮水ゾーン型ロックフィルダムなのだとか。ただ、よく見るとこの数値は「改築」後のものらしく、旧山王海ダムのデータは記されていません。

近くにある石碑。「平安の会」がどのような組織なのかは不明ですが、ダム本体に「平安」の文字があることから何らかの関係があるものと思われます。また平成13年(2001年)10月竣工とあるのでダムを改築したのがこの時期であるようです。

別の石碑。同時期に建立されたものですが、その文言「ダムが出来 水争いのなくならむ 温き水ひろがりてゆく」とはどういう意味なのでしょうか。

山王海土地改良区の記述によれば、この地域は大和朝廷の時代から稲作に適した場所として開拓されてきたそうな。ところが水田面積に比べ、滝名川の水量は乏しく、降雨量も少なかったことから常に深刻な水不足に悩まされてきた。現在の山王海ダムの下流にある志和稲荷神社前で滝名川は二つの水系に分岐するが、旱魃になるとその水系の利用者の間で水の取り合い、すなわち水争いがたびたび勃発。その争い、時には死者も出るほどの過激なものだったらしい。

こうした悲劇を繰り返さないためにはどうしたらよいか。その苦悩が明治末期になって滝名川上流にダムを築造しようという運動になります。そして大正15年には当時の志和村が中心となってダム建設の陳情が始まり、昭和4年に計画が具体化されるも社会的政変の影響から事業の着手にまでは至らなかったそうな。

時代は下り、昭和18年、ダム建設の推進母体となった「山王海普通水利組合」(現在の山王海土地改良区の核組織)が設立され、翌年遂に山王海ダム築造の事業計画が具体化。そして昭和20年、遂にダム築造に着手。当初は営団事業だったものがその後国営事業に移行され、昭和27年(1952年)に当時東洋一のアースダムとして完成。当時の岩手県知事であった国分謙吉(こくぶけんきち:1878-1958/知事在職期間:昭和22年4月12日〜昭和30年4月29日)は「農は国の基本」をモットーにしていたことからダムの本体に「永遠に水争いがなく、平穏であれ」という意味を込めて「平安 山王海 1952」の文字を植栽したという。この時の山王海ダムはダム便覧によれば高さ=37.4m、長さ=150.0mのアースダムだったようです(参考)。

その後、近代的農業が展開していくなか、国営山王海農業水利事業は開田政策、圃場(ほじょう)整備事業による乾田化による用水不足を鑑み、平成3年(1991年)、新たに葛丸ダムを築造するとともに上の記した通り2001年には旧山王海ダムを嵩上げ、そして両ダムに取水・導水トンネルを導入するなどして現在に至っているそうな。なるほど、なるほど。

で、左岸の上流側からダムはこんな感じに見えます。

そして、滝名川の上流方向の景色。


【山王海の由来】(参考)(参考
ところで、気になって仕方がないのはダム名である「山王海」の由来です。これはその昔、このあたりに存在した山王海という名の部落に由来するものですが、ここからさらに遡るとダムの上流には「山王海館跡(さんのうかいだてあと)」があります。これは斯波氏の旧臣だった山王海左衛門太郎(?-1601)の隱城で、1588年に南部信直に追われた斯波詮直(しばあきなお:1548-1597)をここにかくまったともいわれます。また、太郎は滝名川を堰き止めて沼を作ろうとしましたが、大雨が降るたびに決壊して流れてしまったそうな。そして、ついには諦めて秋田県の八郎潟へ行ったという伝説も残っています。

歴史を繙くと様々なドラマがあり、それが山王海ダムの誕生につながっているんですね。
コメント

助け合いと思い遣り

2023-10-09 11:19:56 | 脳みその日常
どーも、ワシです。えー、今年ワシは年頭から地域の衛生委員会の会長をさせられています。「させられて」というのは、まあ、委員の中でくじ引きで「当選」しちゃったからに他なりません。で、衛生委員会というのはご存知の通り地域に点在するゴミ収集場所の管理や側溝に溜まった土砂上げ清掃、そして大型危険物収集などを行ないます。

土砂上げ清掃や大型危険物収集は毎年決まった時期に行なわれる行事なのでいいんですが、ごみ収集場所の管理は意外に大変。地域の人たちから連絡があればすぐに対応しなければならないからです。例えば、カラスよけネットが破れたからなんとかして欲しいとか、ごみ収集場所に面している塀を壊すので収集場所を移動して欲しい、などなど。ネットが破れたくらいなら代用品をあてがえば済みますが、場所の移動となると役所に申請書を提出しなければなりません。

でも、一番面倒なのは公道上にゴミステーションを新設すること。ある収集場所にゴミステーションを設置して欲しいとの連絡が入りました。「ああ、そうですか。じゃあ設置します」と答えたものの、実はそこからが大変。ただゴミステーションを設置すりゃあいいわけじゃないんですね。設置する場所にもよりますが、依頼のあった場所は国道に付随する歩道上。実はこういう場合、歩道は県が管轄しているので県の道路管理事務所に設置許可申請をしなければなりません。

申請許可が下りたとして、次はステーションの製作依頼。歴代の会長に尋ねると「地域の鉄工所に頼めばいいんじゃないの?」というので複数の会社に依頼するも、すべて断られる始末。そこで地域外の鉄工所に電話してお願いすると「そういうのは地域内で解決するもんでしょ?」と、これまた断られる。まあ、要するに面倒くさい仕事はやりたくないということのようです。もちろん、こちらとしては無料でやってくれなんて思っていません。あくまで仕事としてやっていただき、それにかかる費用はお支払いしますよと言うんですが、それでも受けてくれないんですよね。なんなんだ、この不誠実な業者たちは!

どこも受けてくれない…。さて、どうしたもんか。しばらく悩んでいた時、ふと「そうだ! ネットで購入できないかな?」と閃きます。検索すると分かりますが、それこそゴミステーションはピンからキリまで色々なものがあるのを知りました。そして設置条件に相応しいものを注文。

ところが、この手の商品は重量があるためか個人宅に届けてはもらえないんです(この商品の場合は85kg)。運送会社の営業所に保管されるので注文者はそこまで受け取りに行かなければなりません。仕方ないので友人Mに手伝ってもらい、クルマに積み込み、設置場所まで運ぶことに。そしてこの商品は組立式なので副会長のN君にも手伝ってもらいながら8月の炎天下のもとで無事完成!本当ならば設置場所に居住する衛生委員に組み立て/設置をお願いするのですが、連絡が取れなかったので我々役員が止むを得ず実施した次第。もちろん我々にギャラは入りません。

そうして設置したゴミステーションがこちら。側溝の上に設置せざるを得なかったため、塀に寄りかかる形になりました。


このゴミステーション設置事案が今年の「目玉」でしたが、まだ他に解決しなければならない事案が残っていました。昨日取り組んだのが今回の件です。少し前、ある衛生委員から「底板が腐食したごみ収集場所があるのでなんとかして欲しい」との報告を受けました。現場に行ってみると、ご覧のようなありさま。確かに底板を踏み抜きそうな状態。

でも、底板の下がどうなっているのか分かりません。それらを除去してみたら、こんな風。あれれ、斜面にせり出す形で収集場所が作られていたことが判明。これじゃあ、底板を踏み抜いたら危ない。

てなわけで、地区の委員であるTさんとともにホームセンターへ直行。必要な資材を購入し、元の場所に戻って早速DIYを開始。斜面からせり出したところに横木を何本か渡し、その上に防水加工の施された合板を乗せ、ネジを打ち込んで完成させました。その完成形がこちら。

いかにも素人の仕事に見えますが、この事案もあちこちの工務店に掛け合って断られたので自分たちでやらざるを得なかったのです。これについてもタダ仕事。材料費は衛生委員会から経費として出ますがね。

地域の自治活動はまさ自己犠牲の精神がなければ成り立ちません。労働をすればそれに見合う対価が発生するのは当然ですし、それを要求する権利はあります。しかし、こと地域の自治活動に関しては例外なのです。報酬もないんだから委員をやりたくないという人がいるのも当然だと思います。でも、誰かがやらなければ問題はいつまでたっても解決しません。結局、他者への優しさで成り立っているのが地域の自治活動であり、助け合い/思いやりの精神なのだろうと思います。
コメント (1)

名古屋でのサロンコンサート終了!

2023-05-28 06:04:58 | 脳みその日常
どーも、ワシです。昨日は名古屋某所で行なわれたサロンコンサートに出演してきました。そこはビルの一室を改造したもので、キャパは50人ほど。こんなホールです。


慌ただしい中、リハーサルと本番でなんとか終了。お客様も喜んでいただけたようでホッとしました。
コメント

川崎でレクチャー

2023-03-28 15:59:14 | 脳みその日常
どーも、ワシです。昨日は川崎市でレクチャーして来ました。



高齢者30人の前で音楽についての話を3時間ほどしたのですが、最後の質問コーナーで、ある受講者が

「あの〜、ビートルズはなぜクラシック音楽じゃないんでしょうか…」

と質問。むむむ、なんという角度から投げ込んでくるんでしょう!思わず空振りしそうになりましたが、そこはワシも専門家。ホームランとまではいかないにしてもツーベースヒットくらいの返答はしときました(笑)

今回はある国の歴史のことを話しましたが、その国の作曲家について受講者の方々がほとんど知らないことがわかり、ちょっとビックリ。うーむ、そんな認識なのか…。ワシにとっては当たり前でも一般の方々には馴染みがないんだね。

勉強になりました。
コメント

お尋ね者カボチャ!

2022-11-26 07:28:09 | 脳みその日常
どーも、ワシです。先日スーパーでカボチャを買いました。


よく見ると、このカボチャ、「ブラックのジョー」というそうな。まるで西部劇に出てきそうなお尋ね者の名前みたいですね。


「ふふ、ようやく見つけたぜ!ブラックのジョー!」
「ふっ、貴様にこのオレが倒せるかな?」
(両者しばらく沈黙の末、銃声が鳴り響く…)

てな具合。

ま、妄想はさておき、名前の由来が気になります。調べてみるとこれは北海道士別市(しべつし)で誕生したカボチャで、2018年頃から本格的に流通し始めた新品種(参考)。冬至になるまで果皮の色が褪せず、常(じょう)に黒い(ブラック)ままであることからそう命名されたそうな(参考)。なんとウイットに富んだネーミングでしょうか!

ちなみに士別という地名はアイヌ語で本当の川という意味の「しぺっ si-pet」に由来するらしい。で、本当の川とはこの地を流れる天塩川(てしおがわ)を指すようです(参考)。

美味しく調理して食べよう!
コメント

ざくろ、豊作、豊作!

2022-10-31 13:45:24 | 脳みその日常
どーも、ワシです。いや〜、今年は家の庭のざくろが大豊作。たった一本しかないざくろの木からこんなにとれました。実はまだとってないやつが目測で30個くらいあるんですが、今日はとりあえずこれだけ収穫。



さあて、これらをどう料理に使おうかな…。思案中。
コメント

レクチャーしてきました!

2021-10-29 07:02:10 | 脳みその日常


どーも、ワシです。昨日は神奈川県の溝ノ口で活動しているあるサークルからの依頼でレクチャーするために行ってきました。当初の予定では今年の夏に行くはずでしたが、緊急事態宣言が延長した関係でレクチャーも延期。

会場にはかつてワシが17年間毎月講義した受講者の皆さんのうち10人ほどが聞きにきてくださり、旧交を温めることができました。そのほか、このサークルの会員の皆さんが30人ほど来られ、まあまあの盛況ぶり。

写真は溝ノ口駅前の様子ですが、急いで撮影したせいかピンボケ。でも快晴に恵まれ、うん、やはりワシは晴れ男だなあと実感。

たまにはこういうレクチャーをするのも楽しいものです。準備するために否応なしに勉強することになるし。
コメント

さくら並木クリニック内覧会!

2021-10-25 07:26:22 | 脳みその日常
どーも、ワシです。コロナ騒動以前は毎月我が家で開いていた例会(飲み会)の準メンバーであるA君がいよいよ開業することになりました。昨日は内覧会をするということで早速訪問(開院は明日の火曜日)。今回はA君の撮影許可を得てクリニックの様子をお伝えしようと思います。

訪れたのは内覧会終了間際の14時50分でしたが、まだ来客は多数。聞けば午前中には200〜300人が訪れたのだとか。当初彼は100人も来ればいいなと思っていたそうですが予想外の来訪者数に驚いていました。それだけこのクリニックに期待する人が多いってことだねぇ。

これがクリニックの外観です。個人病院としてはなかなかの大きさ。



入口を入ってすぐに受付のカウンターがあります。写真を撮り忘れましたが、このほかにお祝いの花が山ほど。



診察室。



検査室。



内視鏡検査室。業者から説明を受けているのは不審者を装って訪れた我が親友のドクターM。なにしてんねん!



洗浄機。



個人病院なのに、なんとCTを完備!



エックス線撮影室。



A君の挨拶文とアクセスマップはこちら。



彼はドクターMのかなり後輩ですが、今回思い切って開業したのは立派だなあと思います。医療機器も充実しているので今後の地域医療に貢献できるのではないでしょうか。

ドクターMが不審者を装って来院したのには理由があります。おそらく照れ屋というのもあるんですが、実は江戸時代後期に生きた曹洞宗の僧侶、良寛(1758-1831)のエピソードを実行したんです。それは良寛がある屋敷に呼ばれたので粗末な格好をして行ったところ、門番に乞食と間違えられ追い返されたという。そこで今度は立派な法衣を纏って行ったところ大変なもてなしを受けたというもの(参考)。

変装して行ったらどのような応対を受けるのか。追い返されたらフツーの格好をして再度訪問しよう…と考えたそうです。ところが、すぐにドクターMとバレて「試み」は失敗したんですけどね。全く、彼らしいわぁ。ちなみにこのクリニックの名称を考案したのもドクターMだそうな。なんと後輩思いなんでしょうか。感心します。

ワシとしては病院の内部を見て、A君に「患者の待合スペースでちょっとしたサロン・コンサートができるかもしれんな」と提案。するとA君「あ、それ、いいですね!ぜひやりましょう!」と前向きな返答。いつ実現するかわかりませんが、この場所が癒しの空間になればいいなあと思ったりしました。

頑張れ、A君。期待してるゾ!
コメント (2)

半世紀以上前の記憶

2021-08-26 07:00:54 | 脳みその日常
どーも、ワシです。今日こそダムの記事を書こうと思ったのですが、未だに原稿と格闘中。すみません、明日からは何とかしたいと思います。

で、今日も短いやつを。

先日、クルマのオイル交換のため埼玉県入間市にある整備工場に行ってきました。ここの社長とはもう35年もの長い付き合い。東京に住んでいた頃からお世話になっているので長野県に移った現在も定期的に通っています。

作業が終わるのを待つ間、事務所でボーッとしていたら背後で突然、

「ジジッ」

何の音だ? と振り返るや、網戸にセミが止まっているじゃあ、あ〜りませんか!



これを見た瞬間、ある記憶が蘇ってきました。それは半世紀以上前のこと。夏の夜、家の中のレースのカーテンになぜかセミの幼虫が止まっていたんです。そのことにも驚きましたが、もっと驚いたのはその幼虫が今にも脱皮して成虫になろうとしていたんです。

それを見るのは初めてだったので、「よ〜し、脱皮の瞬間を見届けてやろうじゃないか!」と固唾を呑んで待っていました。

しかし、なかなか脱皮が始まりません。時は既に深夜の2時を回っていました。小学生のワシにしてみれば夜更かしは未体験のゾーンに突入です。でも脱皮を見たいばっかりに睡魔と闘いながらまんじりともせず待ち続けました。

そして、深夜3時になろうとしていたその時、クライマックスが訪れたのです。脱皮の瞬間を見たことがある方ならわかると思いますが、成虫になりたての姿は、それはそれは透き通った美しい色でした。ホント、感動的でしたね…。

前にも書いたことがあるかもしれませんが、記憶のメカニズムってえのはつくづく不思議だなあと思います。だって、

・網戸(レースのカーテン)
・セミが止まっている。

この2つの条件から遠い昔のことが瞬時に蘇ったんですから。

残念なことに、網戸に止まっていたセミはこの撮影から30分ほど後、網戸の下方に落ちて息絶えていました。生まれてくるものがあれば、去り逝くものもある。

嗚呼、生活の中での哲学だなぁ…ぬぁんてね。
コメント

非常識な某財団

2021-05-16 05:18:02 | 脳みその日常
ま〜、何が不愉快って、とある財団のことですよ。今年も例年と同じく「お願い」の連絡が来たんです。それは「有能な人材を推薦して欲しい」という内容。そこまでは、まあ良しとしましょう。不愉快というのはその推薦するという行為に対して何の謝礼もないことなんです。つまりタダで情報を提供しろと言っているようなもの。

あのね、これは一般的なアンケートとは違うんです。専門的な知識を要するものなんですね。いや、一般的なアンケートだって何らかの謝礼はありますよね。でもこの案件ではタダで提供しろと。何ですか、このけち臭さは。

仮にもカネのある財団からの依頼ですよ。有能と認められた人材には賞金が数百万円支払われるのに、それを推薦した者にはノー・リターンってわけです。

別にね、ワシはカネが欲しいわけじゃないんです。ただ、この財団のやり方が非常識であることに腹が立っているんです。セコイなと感じたのは、昨年まではその連絡が郵送だったのに対し、今年はメールだったこと。たぶんワシのアドレスを何かの年鑑で見たんでしょうな。メールならば郵送代がかかりませんからね。

節約が美徳であるのは認めます。でもワシが蓄積してきた、いわば情報を無償で提供しろというのはあまりに虫の良い話だと思いませんか。だから例年と同じく、今回もこの財団からの依頼に協力するつもりはありません。


さっ、明日からはまたダムの紹介をしますよ!
コメント

外出自粛中の脳みそ

2020-05-04 08:07:25 | 脳みその日常
まったく、新型コロナ・ウイルスのせいで世の中がエライことになっていますね。幸いワシの住む自治体ではまだ感染者が出ておらず、危機感がないというのが正直なところです。しかしながらワシ自身の経済問題はまあまあ深刻。2月以降、無収入なんですから。尤も毎月雑誌などへ寄稿してはいるんですが、正直な話、その原稿料なんていつ振り込まれることやら…。

副業というか、ほぼボランティアで教えているレッスンは「濃厚接触の危険」とやらで全て中止。まあ、これもサービス業というか接客業みたいなものなので取りやめも仕方ありません。もちろん、専業にしている水商売の方々は相当深刻だと思います。

にもかかわらず腹が立つのは近所のスナック。通常ならピンクのネオンがピカピカ輝いているのに、流石に営業の自粛要請が出てからはネオンの灯りが消えました。ところがですよ、店裏の換気窓のところから深夜にもかかわらず灯りが点いているのが見えるんです!

最初は防犯対策として点灯させているのかなと思いました。しかしそうじゃなかった。通常の閉店時刻である午前2時頃、店前にタクシーが到着。明らかに客を乗せていったのです。地下営業ですよね。どう思いますか? 世の多くの人々が感染拡大防止に協力し生活の不安を抱えているのに、このスナックのように外観こそネオンを消して営業していないフリをしながら実は金儲けをしている…。

尤も、自粛要請を無視したからといって法的に罰せられるわけじゃありません。何もない平時なら大して腹も立ちません。でも今は平時じゃないんです!もしこの店から感染者が出たら経営者はどう責任を取るつもりなんですかね。

すみません、ちょい熱くなりました。

話を変えましょう。今日はヒマで、することがなかったのでスマフォを修理する日にしました。このスマフォはアップル社の iPhone6s なんですが、2016年2月以降使い続けています。ところが昨年頃からさすがにバッテリーの消耗が早くなり、これは交換せねばと思っていました。さらに昨年9月に竜ケ沢ダムを訪れた際にスマフォを落とし液晶画面にヒビが入るというアクシデントに見舞われました。こりゃすぐに修理だ!と思い、ネットで部品を購入しつつもそのままにしていたんです。で、ようやく時間が取れたので修理を実行しようと思い立った次第。

これがヒビの入った液晶画面のパネル。(ちょっとわかりにくいですが)



それをこの部品と交換。2,400円くらいだったと思います。



そして、ついでにバッテリーも交換。2,700円くらい。



説明書通りに間違いなくやれば素人でも3時間程度で終わります。注意する点といえばコネクタの接続かな。これをきちんとハメないと愛おしいiPhoneもウンともスンとも言いません。ただのゴミ。でも5,000円程度でまだまだしばらくは使えるのでD.I.Y.する価値は十分にあります。

最後に、最近癒されている動画をご紹介します。ワシは断然イヌ派なんですが、この「面白犬のベイリー」は本当に可愛いです。なんの邪心もなく飼い主に甘える姿はどの動画を見てもホッコリします。よろしければご覧くださいね。



よ〜し、また明日からダム巡りを始めますぜ!
コメント

英仏ぐちゃぐちゃ

2020-03-26 18:21:07 | 脳みその日常


製菓用に買った「アーモンド・プードル」。お菓子作りをする人ならよく目にするものですね。しか〜し、上の写真を見てください。カタカナ表記の下には「Almond Powder」とあります。あれれ、アーモンド・パウダーじゃん。なぜカナ表記とアルファベット表記が違うんですかね。

気になったので調べてみました。まず、アーモンド・プードルという表記がおかしい。プードル(poudre)はフランス語で粉という意味。パウダーももちろん同じ意味ですが、こちらは英語。また、アーモンドは英語ですが、フランス語で表記するなら「Amande」となります。

つまり、おかしいのは「アーモンド・プードル」というのは英単語とフランス単語をセットにしていることなんですね。あたかもそれが英語のように記されているから違和感を覚えたんです。

もしフランス語で表記するのならアルファベット表記は「poudre d’amande」で、カナ表記は「プードル・ダマンド」とすべき(発音的にはプドゥ・ダマン(ドゥ)と読みます)です。また英語で統一するのならカナ表記は「アーモンド・パウダー」でいいんです。

もっとも、それが商品名だと言われればそれまでなんですが、異なる国の単語同士を結びつけ、それを片方の文法に当てはめるっていう発想が個人的にはどうにもしっくりしません。

考えすぎですか?そーですか。
コメント

90年代との再会

2020-02-23 07:47:23 | 脳みその日常
1990年代半ば、携帯電話は今ほど普及していませんでした。ワシが携帯を持ったのは1997年。それまで連絡といえば家の固定電話しかなかった時代です。

なぜこんなことを書いたのか。90年代前半に時々遊んでいた仲間がいたのですが、彼らとの連絡手段は専ら固定電話でした。時間は流れ、住む場所も変わり、いつしか連絡も途絶えるようになります。

先日「そういえば彼らは今どうしているのかな…」と思い出すことがありました。でも、先に書いたように連絡先がわかりません。まあ、仕方ないか…。

そう思っていた矢先、携帯に電話が。もちろん登録していない番号からなので電話に出ることはありません。以前何度か未登録の電話に出て不愉快な思いをしたことがあるからです。

しかし、今回の電話はしつこく、何度もかかってきました。だからといってすぐ出ることはしません。とりあえずショート・メールを送ってみることにしました。

「どちら様でしょうか?」

すると、しばらくして

「〇〇です。お久しぶりですね」と返信が!

なんと、連絡の途絶えていた90年代の友人Tさんからでした。もちろん、すぐにこちらから電話をかけましたよ。

なぜワシの番号がわかったのか。聞けば、Tさんが当時のワシの友人で今も親交のあるNさんと先日会った際、たまたまワシの話になったのだとか。そしてTさんはNさんからワシの携帯の番号を聞いたのだそうです。

いうまでもなくTさんとは20年以上会っていません。にもかかわらず電話で会話を始めるや全く違和感がないのには驚きでした。頻繁に顔を合わせていた90年代の頃の話でいきなり盛り上がる盛り上がる。互いに容姿は老けただろうに、感覚はあの頃のままなんですから。

いや〜、人との繋がりって不思議なものだなとつくづく思います。どれほど音信不通であっても縁がある人とは再び会うようにできているんでしょうなぁ。

運命は面白い。
コメント

現代わらしべ長者の始まり?

2019-12-14 08:05:00 | 脳みその日常


夕方、突然の来客。

「今晩は…。あのぉ…、お米食べます?」
「えっ?」

誰なんでしょうか。何なんでしょうか。新手の押し売り?

よくよく話を聞けば、その人は先々月に庭のザクロの実を差し上げた方でした(参考)。

「あぁ、あの時の…」
「はい。あの時は本当にありがとうございました。お客様にも喜んでいただいて…」
「お、お客様?」

話が飛躍して困ります。どうやらこの方は近所の旅館にお勤めのようで、もらったザクロを宿泊客の料理に使ったらしい。確かにザクロの実を料理に散らせばインスタ映えしますからね。

「喜んでいただけて何よりです」

で、それと米はどんな関係が…。

「実は私、生まれが秋田で、ザクロのお礼にお米を…と思いまして」

あ〜、やっと繋がった。そういうことですか。納得、納得。

それにしても、タダのザクロが米になって返ってきたとは、これ、まるでわらしべ長者の始まりみたいじゃないですか。さて、今度はこの米を誰に渡そうかな(笑)
コメント

生態観察に…

2019-11-25 10:31:36 | 脳みその日常


東京、新宿のとある場所で、あるジャンルのトップクラスで活躍もしくは活躍された方々の集いに顔を出してきました。行ったからといって何かしらのメリットがあるわけじゃない。ただその人々の生態がどのようなものなのか観察するのが目的でした。トップクラスで活躍する人は一般の我々とはどこか違うのではないか…。それが何なのか探ってみようという気になったからです。

集まったのは15人。年齢もキャリアもバラバラ。全員と話したわけじゃありませんが、ある意味で共通だったのは彼らは自分語りが好きなんだなということ。キャリアについて水を向けると、もう待ってましたとばかり話し始める…。目の前で聞いている相手のことなんてまるで興味がないという感じ。もしかすると世の中に認められるにはそれくらいのアピール力が必要なのかもしれません。もっとも、会話というキャッチボールができないという意味では一般的なコミュニケーション能力に欠けているのかもしれませんが。

キャリアや生い立ちの話を聞いていて気づいたのは、その人の能力はその人の努力だけで出来上がったものではないということ。自分語りに興が乗ってくると親や先祖の話に及びます。よくよく話を聞くとその人の家系には優れた能力を持つ人が多数いることがわかります。いわゆる「血」ってやつですよ。その人にとってはそれが普通なので特に意識することなく家系のことを淡々と話す。でも凡人のワシからすれば決して普通じゃない。

もちろんそうでない人もいるかもしれません。でも悪い言い方ですが一代限りの「成り上がり」は大変な努力をされたでしょうが、なんていうか、語り口に「余裕」みたいなものが感じられません。ただただ自己アピールのみ。ちょっと哀れに見えてきます。

ひとくちにトップクラスと言いますが、成り上がりもいれば「成るべくしてなった」人もいるんだなあと思います。成り上がりは自ら人生を開拓していくタイプ。一方優秀な家系を背負った人はゆったりと構え、受け継いだ能力を発揮するのみ。切り開くのでなく運命に身を委ねているという感じです。だから話していて余裕が感じられるのでしょう。

まあ、とはいえ、先に書いたようにどちらのタイプも自己アピールはすごい。ワシは興味本位で顔を出したわけですが、正直なところ「引いて」ました。会と離れて個別に交流したいと思う人はいませんでした。だって人間的な魅力があるユニークな人はいなかったんだから。それにコミュニケーションがまともにできない人とは会話が成立しないので疲れるし…。貴重な経験ではありましたが。
コメント