ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

関所はセルフで!…大津呂ダム

2021-11-17 06:53:24 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は福井県大飯(おおい)郡おおい町山田にある佐分利川水系の大津呂(おおつろ)ダムを訪れます。アクセスは県道1号から大飯神社を目指し、その近くを流れる大津呂川に沿って並行して走る道を登って行くと到着します。

まずは「ご尊顔」をご覧ください。



…と、まあ結果的に到着したわけですが、すんなりと行けたわけじゃありません。途中、なんと「関所」があるんです。これを見た瞬間「うわっ、万事休すか…」と思いましたが、扉に書かれている文章を読むと先へ行くには自分で開閉すれば良いとのこと。たぶんこの関所は鳥獣対策で設置されているのだと思います。そういえば、長野県の日向山砂防ダムへ向かう道にも関所があったのを思い出しました。(夜の部)(昼の部



その「関所」を抜けてくると、まず目にするのが大津呂ダム監視所の建物。





近くには当該ダムの概要を示す案内板。大津呂川はこれまで度々洪水を起こす一方、夏場には干上がることも。そこで洪水調節、用水の確保、河川環境の保全を目的とする多目的ダムが建設されたそうな。



案内板の隣には定礎と刻まれた石碑。2010年5月とあります。



左岸、貯水側から見たダムの様子です。



これがダム上。早速歩いてみましょう。



ダム本体には大津呂ダムと記されたプレート。2012年5月竣工。



ダム上、中央から見た貯水湖の様子。よく見ると右岸側のほうに砂防堰堤らしきものがありますね。





一方、ダムの真下はこんな感じ。高さは40.6mなのでさほど恐怖を感じません。



下流側の遠景です。遠くに見える陸橋のようなものは舞鶴若狭自動車道。



対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



対岸、貯水側から見たダムの様子。



右岸、下流側からダムを見るとこんな感じです。ユニークな屋根の建物は放流バルブ室。なんか可愛い。





左岸に戻り、上流側へ行ってみます。少し高い場所からダム上を見るとこんな感じです。こう見るとダム上の通路が曲がっているのがわかりますね。



左岸の上流の遠くからダムを眺めるとこんな感じ。おや、左岸側にも砂防堰堤があったんですね。



訪れる際の「関所」を開閉するのは手間ですが、それ以外は静かに楽しめる良い場所です。
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表記マチマチ…南川(第1号)砂防ダム

2021-11-16 06:54:06 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は福井県大飯郡おおい町名田庄納田終(おおいぐんおおいちょうなたしょうのたおい)に南川水系の南川砂防ダムというのがあるようなので行ってみました。アクセスは国道162号沿いにある「道の駅 名田庄」近くの県道771号を登って行くと到着します。

県道から見た「ご尊顔」。なかなか立派なダムですね。なぜかピントがあっていません。あらら。



これがダム上なんですが、ガッチリと施錠されていてダム上を歩くことができませんでした。



ダム上にはプレートが2枚嵌め込まれています。

「 南川第1号堰堤
平成2年(1990年)3月
通常砂防工事荒廃95号事業
   福 井 県」

あれ?「南川砂防ダム」じゃないの? 確かに高さが22.0mなので定義上はダムで間違いではありません。また砂防工事なので砂防ダムの表示も合っています。気になるのは「第1号」の表記。1号があるということは2号、3号もあるんでしょうか。



右岸、上流側からダムを見るとこんな感じ。



ダムより下流方面の景色です。写真左下に副ダムが見えますが、なんとも言えない水の色!



右岸下流側の県道沿いのところには「南川砂防ダム竣工記念碑」と刻まれた石碑。グーグル先生の地図の表記もこれと同じなのでこれをそのまま地図に載せたのかもしれせんね。



ダムへの道が県道771号ということですれ違いも困難な道かなと思いましたが、少なくともダムまではそうでもありませんでした。なのでほとんどストレスなく行くことができますよ。
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教育的配慮のある…河内川ダム

2021-11-05 07:00:29 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は福井県三方上中郡若狭町熊川(みかたかみなかぐんわかさちょうくまがわ)にある北川水系の河内川(こうちがわ)ダムを訪れます。アクセスは国道303号沿いにある道の駅 若狭熊川宿近くの県道130号を進んで行くと河内川ダムの左岸に到着します。ダム名はそこを流れる河内川に由来します。

見えてきました。あれですね。



到着です。県道沿いにあるこの建物は「河内川ダム監視所」。



監視所からダムを見るとこんな感じ。



監視所の屋上に展望台があるようなので登ってみましょう。



屋上には通信用のアンテナなどがあります。



ダムはここから見るとこんな感じらしい。丁寧な説明がつけられています。



で、実際に見るとこんな感じ。良き眺めじゃ!



展望台を降りてダム横に行ってみます。その脇には「明神湖」と刻まれた石碑。ダム湖の名称ですが、その由来を職員に伺ったところ、このダムが建設される以前、ここの上流に明神谷(みょうじんだに)という渓谷があったそうな。そこには35戸ほどの集落があったのですがダム建設にあたり水没することに。もちろん集落の住民は移転しましたがここにかつてそういう集落があったことを記すためにダム湖の名称を明神湖と命名したそうです。



近くには河内川ダム周辺マップ。



河内川ダムの概要を示す案内板。わかりやすい説明ですね。







その付近から見たダムの様子です。



これがダム上。普通車以下なら通行できるようですが、歩いていきます。



ダム本体に嵌め込まれた「河内川ダム」のプレート。2019年6月竣工。完成してまだ2年目なんですね。



ダムの左岸、下流側から見た様子。



ダム上にはこんなユニークなマンホールが…。「KOUCHIGAWA DAM」はわかるんですが、「KUMAKAWA-SAN」とはなんぞや? 江戸時代の寛政年間(1789-1801)に作成されたという「熊川山絵図」(参考)に由来するんでしょうか。調べていくと、これは河内川ダムの下流にある熊川宿のマスコット・キャラクターの「クマ川さん」であることが判明。地域振興のために福井県が作成したのだそうです(参考)。



ダム上、中央から見た明神湖の様子。



一方、ダムの真下はこんな感じ。



さらにその遠景。赤く見える橋は県道130号です。



ダム上の欄干には「非常用洪水吐」と「常用洪水吐」の場所はここですよという表示。







対岸(右岸)へ来ました。振り返るとこんな感じ。



対岸、明神湖側から見たダムの様子。



同、下流側からダムを見るとこんな感じです。



令和になってから完成したダムですが、こうして見てくるとあちこちに教育的配慮がなされているなあと感心します。おしなべて県営のダムはそういう傾向にあるように思います。見学者にとってはとてもありがたい配慮ですけどね。そうそう、先ほど明神湖の由来を職員に尋ねた時も、こちらが要求したわけでもないのに

「記念にダム・カードを差し上げますのでどうぞ!」
「いや〜、集めてないんですよねぇ」
「まま、そう言わず、お受け取りください」
「それでは頂戴します」

この職員の人柄なのかもしれませんが、福井県の人はなんだか温かいなぁと感じました。以前、福井県のどこかのダムの記事でも書いたように福井県の道路はとても運転しやすく、ストレスがないのが不思議でした。福井県という場所がとにかくワシにとっては心地よいんです。もしかすると前世は福井県民だったのかも。いや〜、でも福島県の道路も良かったな…。あっ、山形県も…。そうだ! きっとワシの前世はさすらいの旅人だったのかも…。まぁ前世があればの話ですがね。

妄想、妄想。
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神社の横から…永平寺ダム

2021-11-04 07:34:02 | 福井(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。いや〜、11月になると雪の降る地域にあるダムへの道が通行止めになることが多い。「はるばる訪ねて来たのに…」とガッカリしてもどーもにもならん。そこでダム巡りも今月からは南へシフトします。東海・近畿の皆さん、よろしくね〜!(…って、誰に言うてんねん!)

とか言いながら、しばらくは福井県、滋賀県、そして京都府のダムを巡っていきます。

今回訪れたのは福井県吉田郡永平寺町志比(えいへいじちょうしひ)にある九頭竜川水系永平寺ダム。まずはダム下から見た「ご尊顔」をご覧ください。



ダム下にある副ダムはこんな感じ。ゴツイです。



これを撮影した場所は副ダムのすぐ下流にかかる耕雲橋から。橋自体はフツーですが、ダム名が永平寺だからか知りませんが、その親柱も仏教風?





時を戻そう!(ぺこぱのギャグ。もう古いか…)

アクセスは国道364号からまず永平寺を目指します。ご存知の通り、永平寺は1244年に曹洞宗の開祖、道元(1200-1253)により開山されたことで有名ですね。ま、そんなことはどーでもいいんです。永平寺まで来たら、そこの近くにある「白山神社」を探してください。そう、ここがポイント。実はグーグル先生の地図ではこの白山神社付近までしかストリート・ビューで見ることができないんです。つまりここまで。



先生の地図だけ見ると当該ダムへの道が出ていて、どうやら神社の横の道を進んでいくらしい。ところが上の写真では見切れていますが、今年4月に行った際、この右側に小屋があって300円だか400円と書かれた看板を見て「なぬっ、通行料でも取るんかい!」と思い永平寺ダムへ行くのを断念したんです。ストリート・ビューの景色がここまでなのもこれを撮影するグーグルカーがワシと同じように思ったのでその先に行くのを止めたのだと思います。

たぶんですが、これは奥にある駐車場を利用する際に徴収する料金で、当該ダムへ行く人は関係なかったのかもしれません。いずれにしてもここから先はストリート・ビューでは未見の領域。ワシは優しいので(笑)、駐車場の先の情報を教えちゃおうと思います。

駐車場の奥はこんな景色。ダムへ行くにはガードレールのある道を行けば到着することができます。下の写真の左側にも小道のような道がある感じなのですが、それは間違い。とにかくガードレールのところを進んでください。情報といってもこれだけですけどね。ははは。



舗装はされているものの、一車線ちょいの幅の道を進んで行くとこれまた狭いトンネルが現われます。それを抜けて行くとようやく目的のダムの左岸に来ます。そこからダムを見るとこんな感じ。



ダム横の駐車場には永平寺ダム周辺案内図。



永平寺ダムと刻まれた石碑。2002年3月竣工だそうです。



永平寺ダムの諸元が記された案内板。今はなんとか読むことができますが、そろそろヤバいかも…。





ダム横の貯水側にあるこの建物が永平寺ダム監視所。





そのすぐ近くには「大佛湖(だいぶつこ)」と刻まれた石碑。貯水湖名です。湖名の由来はダムの東側にある大佛寺山(だいぶつじさん:標高 807.3m)から。



その石碑のあるところからダムを見るとこんな感じ。



これがダム上です。歩いてみましょう。



ダム本体に嵌め込まれたプレート。ん?よく見るとここには「永平寺川ダム」と記されています。「永平寺ダム」じゃないんかい!調べてみると当初は「永平寺川ダム」だったようですが、2002年3月20日の竣工式では「永平寺ダム」と改名したようです。その経緯は不明(参考)。



ダム上、中央から見た大佛湖の様子。朝焼けで少し赤みを帯びていますが、それもまた良し。



高さ55mから見下ろしたダムの真下はこんな感じ。まあまあのスリルです。



下流側の遠景。



対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。ダム上の道は未舗装なので少々歩きにくいです。



同、大佛湖側から見たダムの様子。



同、下流側からダムを見るとこんな感じです。



最初に記したようにこのダムはクルマでは行けないものと思っていましたが、実際に来てみれば「な〜んだ、フツーに来れるじゃん」ってな感じ。でも静かで良いところです。
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地味ながら…鈴谷川貯砂ダム(堰堤)

2021-05-04 07:04:19 | 福井(ダム/堰堤)
前回の二ッ屋導水施設の左岸から鈴谷川方向に見えたもの…。それは明らかに堰堤なのでした。どうですか? なかなか立派なものでしょ?



でも、その左岸の道を進んで行って近づいても、見えるのはせいぜいこのくらい。これでは説得力がありませんね。



さあて、どうするか…。見ればその対岸(右岸)へ行く道がありそう。さらに上流へ進み、対岸に来ました。こちら側は障害物がなさそう。

で、その堰堤らしきものを上流から見るとこんな感じです。写真奥が下流側になります。



そして、ついに堰堤の横に来ました。当ブログでは見慣れた光景ですね。



ふと足元を見ると本体にプレートが2つ嵌め込まれています。「鈴谷川貯砂ダム 1999年11月」



しかしもうひとつのほうには高さが8.3mとあるので、ダムの定義からするとダムではなく堰堤になります。



それはさておき、堰堤の上を進んでみることにします。いや〜、水のキレイなこと!



上流側の景色はこんな感じ。



そして、下流側の景色です。その先には二ッ屋導水施設があります。



ダムか堰堤かはともかく、しっかりと砂を貯めているのがわかりますね。



特に柵がないので水際まで行くことができます。どうです? この涼しげな感じ! マイナスイオンを浴びまくりました。



最後に、堰堤の全貌をどうぞ。



ん〜、こんなもの(といってはなんですが)にコーフンしているワシはやっぱり変わってるんですかねぇ。客観的にみれば、確かにヘンだよね。うん、変だ。
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ダムではあるけど…二ッ屋導水施設

2021-05-03 06:54:29 | 福井(ダム/堰堤)
前回の広野ダムの横を通る県道231号をさらに遡って行くと…。え〜え〜え〜、何ですかこれは!



上の写真は近づいてから撮ったものですが、県道から登って来てこの建造物が見えた時、「えっ、広野ダムの先にまだこんなのがあるんかい!」と驚嘆したんです。だって、もうダムはないと勝手に思い込んでいたから…。



じゃあ、これは一体何なんだ? さらに近づいてみると案内板がありました。九頭竜川水系の「二ッ屋導水施設」というらしい。住所は福井県南条郡南越前町広野二ッ屋(ふたつや)。諸元を見ると形式が重力コンクリートダムとあるのでダムには違いありません。でも導水施設って?



概要欄によると、ここで溜められた水の一部を導水路を通じて山の向こうにある桝谷ダムへ送る施設らしい。なるほど、なるほど。



導水路の長さは、なんと3,112m! いやはや、壮大なスケールです。



何はともあれ、ワシの通常業務であるダム上歩きを敢行します。ダム横には「二ッ屋導水施設」と刻まれた石碑。2004年12月に竣工だそうで。



そこから見たダム上はこんな感じ。



右岸、下流側から見たダムです。これもなかなか絵になります。



ダム上、手前には思わず引いてしまいそうなほど鮮やかな黄色の建物。とにかく目立ちます。ただ看板がないので何のための建物なのかは不明です。



ダム本体に嵌め込まれたプレート。キラキラ輝いてますね。近年設置したものなのでしょうか。



これがダム上です。進んでみましょう。



ダム上、中央から見た真下の様子。高さは24.7mなので、あまり高い感じがしません。でもこの日の流水量はハンパなかった。



下流の遠景です。沈砂させる装置がありますね。



上流側の景色です。ここは日野川と鈴谷川の合流地点なので2つの景色をご覧ください。まずは上流方向を見て向かって左から流れ込むのが日野川です。



そして右から流れ込んでくるのが鈴谷川。どちらも水の色がキレイです。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じです。



この左岸の上流に目を向けると何かが見えました。それは次回のお楽しみということで!(引っ張る、引っ張る)
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日野川直系の…広野ダム

2021-05-02 06:52:51 | 福井(ダム/堰堤)
ここ数日、福井県の日野川について書いていますが、その上流にあるのが九頭竜川水系の広野ダム(福井県南条郡南越前町広野)です。アクセスは日野川に沿って走る県道231号を上って行きます。

まずは「ご尊顔」をご覧ください。いい感じでしょ?



でも、いきなりこの景色が見えるわけではありません。県道から行くとダムの右岸の貯水側に到着するからです。そこから見える景色がこんな感じ。



この近くのちょっとした高台にあるのが広野ダムの監視所。





その敷地内には「広野ダム」と刻まれた石碑があります。1975年11月に完成したダムなんですね。



では広野ダムに向かいます。ダム横の手前には案内図があります。「治水」「不特定灌漑」「工業用水」「発電」を目的とする多目的ダムだそうで。



ダム上の親柱のところには「広野ダム」とその諸元が刻まれたプレートがお出迎え。





右岸、下流側から見た様子がこちらです。さすが県営のダムという感じがします。(どんな感じやねん!)



これがダム上。車両通行可です。



ダム上、中央から見たダム下の様子。63m下には副ダムがありますね。



一方、貯水側の景色です。穏やかに時が流れています。(ナレーション風)



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



左岸から見たダム下の様子。



左岸から見た貯水湖の様子です。実は左岸のところに階段があって、それを登るとこんな景色が見えるんです。一番上の写真の「ご尊顔」もここから見ることができます。



左岸、貯水側から見たダム上の様子です。向こうに見えるクリーム色の建物が監視所。



川を人間の系図のように例えるなら、広野ダムは日野川直系のダムということになります。日野川上流で水が「暴れて」もここでガッチリとガードするわけですね。その意味で広野ダムは重責を担う役割を果たしています。

でも、さらに上流へ行くとまだまだ興味深いものがありました。それは次回のお楽しみということで。

てへ。
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ゆったり大きい…桝谷ダム

2021-05-01 07:04:18 | 福井(ダム/堰堤)
前回まで二回にわたり日野川にある頭首工(松ヶ鼻、八乙女)をご紹介してきました。今回はその日野川の上流で降った雨を貯める目的で築造されたダムを取り上げてみようと思います。それは福井県南条郡南越前町宇津尾(うつお)にある九頭竜川水系の桝谷(ますたに)ダム。アクセスは国道476号を日野川に沿って走り、途中から県道231号に入ります。そして県道沿いにある八幡神社のところから桝谷川に沿って登って行くとダムの右岸に到着します。

おおっ、見えてきました。これはなかなかデカいダムですね。ダム下へ行く道があるので、まずはそちらへ行ってみます。



ダム下に来ました。右岸から出ている洪水吐の水路がまるで巨大な滑り台のよう。流れてきた水はここを通って、



あちらへ向かいます。



ダム下には福井県が建設した発電所があり、落差を利用して発電します。また図のように左岸にある取水設備からは導水管を通って放流設備から排水されます。では、いよいよダム横に向かいます。



右岸のダム横に来ました。ダム下から見た時、すでにデカいなと思いましたが、ここから見るとまた違う迫力があります。手前に見えるのが洪水吐ですが、増水時にはこの水路を通り、



あちらへ流れてゆくわけです。



ダム横には概要説明の案内板があります。日野川流域水資源総合開発事業の一環として農水省が1993年に工事に着手。そして2005年9月に多目的ロックフィルダムとして完成したそうな。



ダム横に置かれた「桝谷ダム」と刻まれた石碑。



これがダム上。車両は通行できませんが、徒歩なら大丈夫なので進みます。



何度も書いていますが、これが越流式の洪水吐です。よく見ると二段階になっていて、低水位の時にも排水されるようになっています。





こうなると、ちょっとした道路ですなぁ。



右岸、貯水側から見たダム上の様子です。



同、下流側から見たダム上。



ダム上、中央から見た貯水側の景色です。



下流側はこんな感じ。下に見えるブルーの屋根の2つの建物は手前が発電所、奥が放流設備。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じです。



対岸、下流側から見た様子。



同、貯水側から見るとこんな感じです。



洪水吐のある右岸にあるこの建物が桝谷ダムの監視所。





そこから見えるダム上はこんな感じです。



最後に、ダム下の少し高台になっているところから撮った「ご尊顔」をどうぞ。



なんか、もう、雄大だなあ…。それしか言葉が浮かびませんでした。
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スッキリとした配置…八乙女頭首工

2021-04-30 06:58:05 | 福井(ダム/堰堤)
前回の「松ヶ鼻頭首工」から日野川を遡ったところにあるのが福井県南条郡南越前町八乙女(みなみえちぜんちょうやおとめ)にある九頭竜川水系の八乙女頭首工です。アクセスは北陸自動車道の今庄(いまじょう)インター近くで、国道365号沿いにある土の駅 今庄の裏あたりになります。ただし、頭首工の近くへ行くには日野川の対岸の道を行ってください。

【八乙女の由来】
「八乙女」は珍しい地名なので、その由来を調べてみました。言葉の意味として「八乙女」は神楽や舞を踊る8名の巫女を指す言葉で、例としては富山県南砺市にある八乙女山(やおとめやま:標高756m)が挙げられます。その地域では井波風という強い風が吹くのですが、井波風はその山の風穴から生じていると信じられていて、その風穴自体を御神体とみなしたことから、強風を鎮める儀式(風鎮儀式)は神に仕える八乙女が行なったところから八乙女山と命名されたといわれます。つまり八乙女という地名は何らかの形で巫女が関係していると考えられるわけです。

一方「魚止め(うおとめ)」という言葉に由来する説もあります。これは「乙女」という地名の場合もそうで、その場所で何らかの理由で魚を遡上させない、もしくは下流へ行かぬようにした場所という意味なのでしょう。たぶん。

そうこうするうちに、やってきました。これが八乙女頭首工です。写真は日野川の右岸上流側から撮ったもので、土手のところに独立してあるのが取水口を管理する建物です。



その建物以外は日野川を守る我ら四人衆といった感じ。(ゴレンジャーみたいなもんか…いや、違うか)



頭首工を右岸の横から見るとこんな感じ。写真右側に見えるのは管理橋です。



頭首工本体に付けられたプレートたち。これによれば、八乙女頭首工本体は1999年3月に完成したようですね。



右岸、左岸、どちらの側にも魚道があり、写真は右岸にある魚道です。下流からやってきたお魚さんたちはここを通って上流に向かうんですね。





これが日野川上流の景色です。この写真の下に見えるコンクリート部分が取水口になります。ここから取られた水は、



この建物の下を通り、土手の向こうにある沈砂地へ向かいます。



これが沈砂地。



そういえば、土手のところに八乙女頭首工の案内板がありました。これで位置関係がわかると思います。この表の中で「完成:平成12年(2000年)4月」とありますが、これは管理橋を含めた全体が完成した時期なのだと思われます。



その管理橋を横から見るとこんな感じです。ご覧の通り、柵があって橋の上に行くことはできません。



右岸、下流側から見た凛々しい四人衆の勇姿。



さて、先ほどの沈砂地の近くには「八乙女頭首工」「清流の里」と刻まれた石碑があります。





その前は「八乙女ふれあい広場」になっていて、日時計があったりします。



広場はまあまあ広く、



広場と土手の間に管理棟が鎮座しています。





取水口からどのように水が流れて行くのかは不明ですが、この頭首工自体はなかなか見応えがありました。
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トレードマークは赤!…松ヶ鼻頭首工

2021-04-29 06:54:13 | 福井(ダム/堰堤)
今回は福井県越前市向新保町(むかいしんぼちょう)にある九頭竜川水系の松ヶ鼻頭首工にやってきました。アクセスは北陸本線の王子保(おうしお)駅に近い県道136号沿いにあるので、すぐにわかります。

県道から頭首工への道を入ると、すぐにお目当ての松ヶ鼻頭首工が見えてきます。



頭首工に近づいて行くと、その途中には松ヶ鼻頭首工についての案内看板がいくつもあります。これは魚道についての案内板。この頭首工の魚道は右岸にありますが、ハーフコーン型というものが採用されていて、お魚さんが遡上しやすくなっているそうな。お魚さんに優しい工夫ですね。



これはこの日野川用水がどのように利用されているか説明しています。



この案内板では松ヶ鼻頭首工の歴史について書かれています。それによると元になった堰は室町時代の第8代将軍足利義政、第9代義尚の文明期(1469-1487)から第12代将軍足利義晴の享禄期(1528-1532)にかけて造られたそうです。そして1965年に最初の松ヶ鼻頭首工が造られたのですが、老朽化のため2013年に現在のものに造りかえられたそうな。

また、対岸(左岸)のほうにある平べったい三門の洪水吐には鋼製起伏堰という新技術が導入されていて、ゴム製の袋状のものが膨張・収縮することで洪水吐の高さを調節することができるのだとか。ほぉ〜、すごいね。 



日野川下流の様子です。写真下側にはハーフコーンを用いた魚道、そして川には沈砂のための装置が見えます。



頭首工の近くにあるのが管理棟です。





そこから頭首工はこんな風に見えます。対岸側に見える平たい洪水吐水門に先ほど説明した鋼製起伏堰が備えられているんですね。



頭首工を横から見るとこんな感じ。



そのすぐ上流側に取水口があり、分流した水は日野川右岸の各地域へ流れてゆきます。





その水路の先のほうにあるのが「日野川用水中央管理所」。





その敷地内には日野川用水を模した日本庭園風なものがあります。オシャレです。









レッドカラーが印象的な頭首工でした!
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ワクワクするよ!…足羽川頭首工

2021-04-28 06:57:57 | 福井(ダム/堰堤)
さて、今回目指すのは九頭竜川水系の足羽川(あすわがわ)頭首工。目印となるのは県道31号沿いにある道の駅「一乗谷(いちじょうだに)あさくら水の駅」で、そこを目指します。住所は福井県福井市安波賀中島町(あばかなかじまちょう)。

とりあえずは足羽川頭首工の「勇姿」をどうぞ。



では、まず目印となる「一乗谷あさくら水の駅」から。この看板は目立つので、すぐにわかります。



この付近を網羅する足羽川用水は2016年11月8日に福井県で初めて世界かんがい施設遺産に登録されたそうです。ここの幹線水路は江戸時代には既に完成していたんだとか。ほぉ〜。



ここに見える三連水車は写真奥にある頭首工から分水してきた水を2つの水車が低いところから高いところへ汲み上げる役目をします。そして残るひとつの高い位置にある水車は流れてきた水を利用して粉挽きをするそうな。







その高い位置にある水車はこの「粉ひき小屋」と繋がっています。



「粉ひき小屋」の奥には生き物がありのままに生活する場所という意味のビオトープがあります。



ビオトープ入口のすぐ横にあるこのコンクリートの塊は旧足羽川頭首工で使われていた柱の一部。旧足羽川頭首工は1963年に築造され、稼働していましたが、現在の新しい頭首工が建設されるのに伴いお役御免となりました。



さらに足羽川に近づくと、「足羽の清流」と記された何とも豪快な石碑が! 現在の足羽川頭首工の竣工を記念して設置されたものです。



石碑の横にある碑文には2008年11月竣工とあり、その裏には頭首工の概要が記されています。





で、頭首工の横に建っているのが管理事務所です。





管理事務所の玄関前には足羽川堰堤土地改良区連合の案内板。細部にわたる説明があり、感心させられます。



近くには「足羽の清流」がどのような水路なのかがわかりやすく説明されています。いやぁ、丁寧だなぁ。



お待たせしました。いよいよ足羽川頭首工の登場です! 武家屋敷を思わせる感じが良いですねえ。



足羽川の下流はこんな感じ。



上流側から見た頭首工の御姿。



足羽川の上流側はこんな感じ。写真右に見える建物のところが取水口になっていて、その水が先ほどの水車のある水路に繋がっています。



懇切丁寧な説明でわかりやすく、水路がどうなっているのかがわかり、とても勉強になりました。興味のある方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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山中の巨像…岡本砂防堰堤

2021-04-27 06:58:15 | 福井(ダム/堰堤)
いやはや、びっくりです。こんな山の中にこんな建造物があるとは…。

あ、どうも、ワシです。ついつい心の声が文字になってしまいました。今回訪れた福井県越前市大滝町(おおたきちょう)にある九頭竜川水系の岡本砂防堰堤は、当初あまり期待していませんでした。まぁ、フツーの砂防堰堤だろうな…と。ところが、現地に着いて見た瞬間、思わず口にしたのは「いやいや、なになに?」。アクセスは北陸自動車道の武生(たけふ)インターを出たところを走る県道262号を東に向かい、道なりに進んで長田製紙所へ曲がる細い道を入ります。その道を行った先に岡本砂防堰堤があります。

まあ、とにかくそんな細道の先にこんな建造物があるなんて誰も想像できないと思いますよ。アーチ式です。



右岸、貯水側から見た様子です。曲がってます、曲がってます。



堰堤横の看板には「岡本川砂防堰堤」と書かれています。あれれ、名称が違うゾ。



また、竣工記念碑には「岡本砂防ダム」と記されています。これまた名称が異なる…。



どないやねん! と思いながら、いわゆるダム上に行こうとすると本体に嵌め込まれたプレートを発見。すると今度は「岡本砂防堰堤」と刻まれていました。1985年3月竣工だそうです。



高さは25mなので、河川法のダムの定義上は砂防ダムが正しいのですが、ここはひとつこのプレートに従って「岡本砂防堰堤」と呼ぶことにします。



自己責任で堰堤の中央に来ました。



そこから見た貯水側の景色です。



一方、堰堤の下はこんな感じ。



調子に乗って、下へ行ってみることにしました。右岸、中腹から堰堤を見るとこんな感じです。曲線が流れるように美しいねえ。



堰堤下に来ました。堰堤の下には副堰堤があり、その出口には人が並んで手を繋いでいるように見える柵(?)があります。



その下流には幾何学模様の沈砂コーナーがあり、



さらに下流には人工的に流れをくねらせて流速を落とす工夫が施されています。う〜ん、芸が細かい!



最後に、逆光で見えにくいですが堰堤下から見上げた岡本砂防堰堤の全貌をご覧ください。



まあ、とにかくデカい。驚きました。
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越前ガニがぁ…総ヶ谷ダム

2021-04-26 06:54:25 | 福井(ダム/堰堤)
今回は若狭湾に近い福井県越前市千合谷町(せんごうだにちょう)にある九頭竜川水系の総ヶ谷(そうがたに)ダムを目指します。アクセスは県道19号沿いにある千合谷バス停のところを入っていきます。

まずはダム下から見た様子をご覧ください。ダム下には畑地があり、何とも長閑です。



バス停からの道を登ってくるとダムの左岸に辿り着きます。すぐに目に入るのは総ヶ谷ダムの概要案内板。これによれば当該ダムは水田補給を目的とした利水専用のアースダムとのこと。



その案内板からダム上を見るとこんな感じ。つまりこの案内板はダム左岸のちょいと奥まったところにあるわけですね。



これがダム上です。進んでみましょう。



左岸側にあるのが余水吐。増水時、水はここから溢れ出て、



この水路を通って、下流にある田畑へ向かいます。



ダム上、中央から見た貯水側の様子です。あの山の向こうに若狭湾があって、そこには越前ガニがウヨウヨいるんでしょうな…。ジュルルルル。嗚呼、ヨダレが止まりません。



一方、下流側はこんな感じ。向こうに見える田畑にここの水が供給されるのでしょうね。



対岸(右岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



管理所は右岸の貯水側にあります。





そこから見たダム上の景色です。



ワシの頭の中は越前ガニのことで一杯だったので、総ヶ谷(そうがたに)が「そうガニ」と読めてしまっていたのでした。空腹だったんだろうか…。でも、妄想って怖いわぁ。
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フツーだけど穏やか…開谷ダム

2021-04-25 07:05:25 | 福井(ダム/堰堤)
今回は福井県丹生郡越前町開谷(にゅうぐんえちぜんちょうかいたに)にある九頭竜川水系の開谷ダムに来ました。アクセスは国道365号の八田(はった)付近から入っていきます。ただ、どこから入るのかはこれといった目印がないので説明が難しいんですよね。でも、ご安心ください。そのあたりの道の幅は広いので仮に道を間違えてもラクラクUターン可能なのでね。

で、そんなこんなで開谷ダムの右岸に到着しました。これが右岸から見たダム上です。



すぐ傍には案内板があります。これによれば開谷ダムは洪水調節のために造られたものだそうです。



右岸、貯水側の遠くから見たダム上はこんな感じ。



ダム横に戻り、ダム上を歩いてみることにします。ダム上、中央から見た貯水側の様子です。写真右端に見えるのが管理所らしき建物のようなので、後で行ってみましよう。



一方、下流側はこんな感じ。草ボーボーで木ばっかり。



洪水吐は左岸側にあります。増水時、水はここから溢れ出て、



この水路からあちらへ流れてゆきます。



対岸(左岸)に来ました。振り返るとこんな感じ。



左岸、下流側から見たダム上はこんな風に見えます。う~ん、やっぱり木だらけ…。



左岸、貯水側から見たダム上です。



先ほどダム上から見えたクリーム色の建物のところに来ました。ところがこれが何の建物なのかプレートがありません。



窓越しに内部を覗いてみると、こんな感じでした。何かの操作盤もあります。



何の建物なのかなと思いながら、近くを見ると「開谷ダム」と刻まれた石碑。1978年3月竣工とあります。



長閑で、静かな場所でした。オチはありません。(そんなん、いらん?)
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草だらけの…小倉見ダム

2021-04-24 06:51:37 | 福井(ダム/堰堤)
福井県丹生郡越前町佐々生(にゅうぐんえちぜんちょうさそう)にある九頭竜川水系の小倉見(おぐらみ)ダム…と思われる場所に来ました。アクセスは福井総合植物園プラントピアの近くを通る県道189号沿いにあります。

「…と思われる」と書いたのは、当該の場所にはどこにも「小倉見ダム」の看板はないからなんです。行ってみるとわかりますが、ここは草ボーボーの小山って感じなんですよ。まぁ、アースダムならではの特徴なんでしょうけど。



これがダム上です。もちろん、な〜んもありません。あるのは草、草、草…。



ダム上、中央から見た貯水湖の様子。景色はまあまあ。



下流側の様子です。そこには建設屋さんか何かがあるんですが、万一ダムが決壊したどうするんでしょうか。一発でアウトですよね。



対岸(右岸)側には洪水吐があります。よく見るとコンクリートのところに穴が開いていて、そこに木の棒が刺さっていますね。これはなんでしょうか。思うに、少量の水を排出したい時にはこの棒を引き抜いてそこから水を流すのでしょう。いわば水量調節の役割を果たしているんですね。



で、流れ出た水は、この水路を通って下流へ向かいます。



対岸に来ました。振り返るとこんな感じです。やはり、あるのは草、草、草。



それにしても、小倉見という名称はなんですかね。地名なのかなあ。疑問だ…。
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