ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

ある記者会見

2009-05-23 04:48:58 | 音楽あれこれ
少し前ですが、ある音楽家の記者会見に行ってきました。ジャーナリストでもないワシがなぜ呼ばれたのかは今でも不思議なのですが、とりあえず面白そうだったので出席することにしたのです。

記者会見といえば一般にカメラのフラッシュがパシャパシャと眩しいほどにたかれますよね。主役が芸能人なんかだと質問する側がかなりエゲツないツッコミが入ったりします。しかしクラシックの音楽家の場合はちょっと違います。確かにフラッシュのパシャパシャ音はあるのですが、その場は基本的に大人しい雰囲気です。きっと対象となる音楽家の立場を尊重しているのでしょう。

会見では音楽家がどのような活動をしていくかの説明がなされました。まあ、それで何となくその人のスタンスは理解されたと思います。

一通りの説明に続いて質疑応答のコーナーに。一体どんな質問が出るのかなと興味津々でした。ところが結論から言えばほとんどがガッカリな質問内容でした。たとえば、

「今回の来日についての意気込みを教えて下さい」

いやいや、そんなこと聞いてどうするんですかね。意味がわかりません。それとか、

「今回はどのような演奏をしようと考えておられますか?」

そんな抽象的な質問をされても困ると思うんですけどねえ。大体どのような演奏をするかは聴けばわかることでしょう。そもそも音楽家は音で表現する人なのですから、どのような演奏かを言葉で表現させるのは酷というものじゃあありませんか。

なぜこういった質問をするのでしょうか。質疑応答を聞きながらいろいろ考えてみました。すると、あることに思い至ったのです。つまり上のような質問はマニュアル化されたものなのではないかということ。別にこの音楽家でなくてもそれらの質問は通用するわけですよ。要するにこれらの質問はパターン化されたものなのでしょうね。

誰にでも通用するような質問だなあということがわかってしまうと、同時にその質問者の見識や理解度の浅さもみえてしまうものです。残念なことにこうした質問をするのは新聞社の連中でですね、この音楽家の音楽性に特化した質問などは全くしません。

そんななか、興味深い質問がなされました。

「来日プログラムには『○○』や『▲▲』という曲目が並んでいて興味深いのですが、それを選ばれた理由を教えて下さい」

そうそう、こういう質問だとその音楽家の考え方がわかって面白いんですよね。これを質問したのは新聞記者ではなく、音楽のことを理解している人でした。ところが、あろうことか通訳の女性がこの質問内容を正しく伝えないというハプニング! 当然のことながら音楽家の応答はその質問とはかけ離れたものでした。こういった質問はNGだったのでしょうかねえ。なにやら胡散臭いものを感じたわけですよ。

これはイカン。半ば傍観者のように聞いていたワシでしたが、この瞬間に「火」が点きました。よっしゃ、もっと踏み込んで聞いてやろうじゃないか、と。そしてまさに挙手しようとしたその時、司会者が、

「それではこれにて記者会見を終了させていただきます」

なんすか、このおざなりな会見は! あまりに空虚すぎやしませんかね。まあ、記者会見なんてものはそんな程度で良いのかもしれません。こちらが期待し過ぎだったのかも。でもわざわざ関係者を集めて会見するんだから、もうちょっと、こう内容のあるものにしたら良いのにというのが率直な感想でしたね。
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はるひ野

2009-05-22 04:47:18 | ドライブ関連
少し前ですが、小田急電鉄多摩線の「はるひ野」駅を撮ったものをご紹介します。多摩線は小田急では最も新しい路線で、新百合ケ丘駅から唐木田駅までの8駅で構成されています。1974年には新百合ケ丘駅-小田急永山駅間は開通していたのですが、当時まだ「はるひ野」駅はありませんでした。

同駅ができたのは2004年。黒川駅と小田急永山駅の間に新しく作られたそうです。同駅は最初から太陽光発電と風力発電の装置を具えてあり、駅舎はスケルトン風で今っぽい感じです。はるひ野駅は開業して5年目なので周囲の開発はこれからという感じですが、今後まわりには続々と家が建設されていくものと思われます。

というわけで、駅の周囲には撮るほどのものがないので駅舎を撮影しました。これは南口の写真です。



そして、こちらは北口の写真。



マイナーですか。ええ、マイナーな話題ですね。実はつい最近までワシもこんな駅があったなんて知らなかったんですよ。たまたま黒川付近を通っていたら何やら駅のようなものがあることを発見したんです。地元の皆さん、ごめんなさい。でも紹介したから許してね(笑)
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知識の喪失

2009-05-21 04:17:32 | 音楽あれこれ
今回はちょっと真面目な話をします。ある人が「楽曲分析をしたので見て欲しい」と言ってきました。この人は学生時代に音楽の勉強をしていたとのことで、楽曲分析の授業も受けていたそうです。そういうことならば確認してあげる程度で済むなと思い、見てあげることにしました。

分析してきたのは19世紀前半の、いわゆる前期ロマン派の作品。いうまでもなく調性はハッキリしています。つまりこの作品は機能和声でできているので分析するのは至って簡単なはず。そこで分析は本人の説明を聞きながらやろうと思いました。

ところが、これがまったく分析になっていないのです。調性音楽における和音の機能すら理解できていませんでした。いや、それどころか和音の説明をするのに機能和声の記号でなく、あろうことかギターなどで用いられるコードネームが書いてある始末。まったく話になりません。

  (注):コードネームは単独の和音の種類を示すもので、その前後の和音とどのような関係かは問われません。しかし調性で書かれている音楽を分析するには着目する和音がその作品のなかでどのような機能を果たすのかを知ることが重要なので、分析にあたってコードネームは意味をなさないのです。

つまり、この人は機能和声のことがわかっていないわけです。そんなことすらわからないのに分析するのは意味がありません。そこで調性音楽とはどういうものであるのか、また機能和声とは何なのかという分析以前の極めて初歩的な説明から出発するしかありませんでした。

周知の通り、大学とは専門知識を学ぶところです。在学中はどの学生も高度な知識を身につけ、それに基づいた優れた論文を残したりします。しかし、残念ながら卒業後しばらく学問から離れてしまうと折角身に付けた高度な知識も綺麗さっぱり抜け落ちてしまうようです。悲しいかな、これが現実。

確かに本人の意識のなかには「かつて勉強した記憶」が残っています。でもこれは単なる経験の記憶であって、知識が蓄積されているわけではありません。その事実に気づいた時、本人は愕然とするのです。「私は何も覚えていなんだわ…」と。

専門的知識はそれが高度であればあるほど反復して学習していないとすぐに忘れてしまいます。その人は現在趣味程度で音楽を楽しんでいますが、かつて学んだという記憶があったとしても現在の知識レヴェルは何も知らないのとほとんど変わりません。専門知識とは継続して学ぶことにより身に付くもの。趣味程度の人がちょっと学んだところで習得できるものではないのです。これが専門家とアマチュアの違いといっても過言ではありません。
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理知的な美容室

2009-05-19 05:19:02 | ドライブ関連


神奈川県平塚市でみつけた美容室です。ロゴスとはギリシャ語で「言葉、理性」を意味します。言葉という点でいえば美容室には似つかわしいかもしれません。なんたって美容室では美容師さんとおしゃべりしますからね。

でも理性という点ではどうなんでしょうか。う~ん、なんだか美容室とはイメージが違うような…。もしかすると、ここの美容師さんは理知的で理屈っぽいのかも。いや、知りませんよ、実際のところはね。
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ロウソク型の街灯

2009-05-16 13:33:09 | ドライブ関連


相模原周辺第2弾。相模原駅からR16を越えところにリバティ大通りというのがあるのですが、これはそこにある街灯です。なぜロウソク型なのかは知りません。珍しいので撮りました。確かここは冬になるとイルミネーションで飾られていたような記憶があります。

あ、そういえば、このへんはやたらとラーメン屋さんが多いことでも有名ですね。もっとも、ワシはメタボ対策のため入店したことはありませんが…。
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スパイダー・カップル?

2009-05-14 09:43:53 | ドライブ関連


おーっと、深夜の相模原にスパイダーマンならぬ「スパイダー・カップル」出現か?!

これは横浜線相模原駅近くのビルの壁で見つけたもの。店名は忘れてしまいました。たぶんウォール・クライミングを教えている施設なのでしょうね。

それにしても、夜中にいきなりこれを見るとびっくりします。
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シャンデリア

2009-05-13 05:11:57 | 脳みその日常


東京、四谷にある「紀尾井ホール」に行った時の話です。ここはホテル・ニュー・オータニの目の前にあり、ワシにとっては馴染み深い場所のひとつ。

いつものように開演15分前座席に着くと、隣にはハイソで裕福そうな老婦人が2人座っておられました。彼女らの会話は聞くとはなしに耳に入ってきます。「先日はどこそこへ旅行に行ってきましたのよ」とか「○●の食器は素敵よ。あなたも購入されたらいかがかしら?」などなど、ワシにとっては全く興味のない話が延々と続けられていました。

そして話題はこのホールのシャンデリアに。光ものに目がない彼女らはこれを見て、しきりに「素敵ね」「いいわね」を連発。挙げ句の果てには

「これって、掃除はどうするのかしら…」
「そうよね。大変そうよね」

ははは、主婦目線ですな。心の中でそう呟いていたまさにその時です。

「あなた、どう思います?」

なんと会話のボールがこちらに飛んできたじゃありませんか。いやいやいや、おかしいでしょ。彼女たちとは初対面ですし、それまで会話すらしてないんですから。なんたるフレンドリーさ! いや、困るんですけど。

「え? あ? 私ですか?…う~ん、ぁ、どうでしょうね、わかりませんけど」
「そうよね、わからないですよね。あら、ごめんなさいね」

本当はわかってます。シャンデリアのクリーニングってのは実際大変な作業なんです。学生時代に掃除屋さんのバイトをしたことがあってですね、某有名企業の社長宅のハウス・クリーニングをしたことがあるんです。そこで目にしたのが絢爛豪華なシャンデリアでした。

昔の話ですからね、間近でシャンデリアを見るなんて、そんな経験ないわけですよ。ましてや、それをピカピカにせよとのこと。一体どれだけのパーツで構成されているのかサッパリわからないほどそのシャンデリアは凄かったわけです。

結局、構成パーツである小さなガラスひとつひとつを丹念に磨くしかありませんでした。ガラスとか金属類ってえのは適当に磨くとすぐにバレてしまうんです。磨き方ひとつで輝きが全く違うんですからね。シャンデリア班長(といってもワシひとりなんですが)としては、ひたすら小さなガラス・パーツと格闘するしかなかったのです。休憩なしで5時間も…。

こんなことを説明したところで何の意味もありません。だから彼女らには「わかりません」と言ったのです。それにしても、あの社長宅のシャンデリアは個人が所有するにしては強烈すぎました。お手伝いさんが美人だったのはどうでもよい情報ですけどね。

あ~、遥か彼方の記憶だなあ。
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未来

2009-05-12 05:26:08 | 脳みその日常
先日「見えちゃう」人と話をする機会がありました。面白そうだったので、

「ワシの未来、見えます?」

と興味本位で訊ねたところ、

「ええ、見えますよ」

とのこと。早速教えてもらいました。でもその内容があまりに意外すぎるのと、ちょっと突拍子もないものなのでここでは書きません。第一、現状からしてあり得ない話だったからです。

その手の話は胡散臭いなあという気もします。ただ、過去の話などが見事なほど言い当てられちゃったので全く信用しないわけにもいかず…。ただねえ、

本当かなあ…
う~ん…
どうなんだろう…

というのが今の正直な感想なんですけどね。
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ディスクラヴィア@モスクワ

2009-05-07 06:01:26 | 音楽あれこれ
先月のことになりますが、モスクワ音楽院にヤマハが製造した自動ピアノ「ディスクラヴィア」が贈呈されたそうです。この楽器はすでに2月にはグネーシン音楽大学でも使用されており、これでモスクワにおける2つの音楽教育機関でこの楽器が「活躍」することになるとか…。

まあ、どうでもいい話っちゃあ、どうでもいい話なんですけどね。(ソースはコチラ
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