ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

統一表記にしろよ

2005-03-21 16:48:43 | 音楽あれこれ
どうやら来年シュツットガルト歌劇場が来日するらしい。それはいいのだが、これって「シュトゥットガルト」の間違いなんじゃないのか? 気になるので検索してみた。

ヤフーで検索してみると、「シュツットガルト」だと39746件がヒット。一方「シュトゥットガルト」では37597件ヒット。うーむ、数字的にはイイ勝負だな。しかし、これはどちらの語句でもヒットする「あいまい検索」の結果かもしれない。だから何とも言えない。

では、辞書検索で決着をつけてみよう。まずは「シュツットガルト」。うわっ、ある。「ドイツ南部の都市。出版・印刷・機械などの工業が発達。(大辞林)」とな。ならば、「シュトゥットガルト」ならどうだ。げげっ、これもある。「ドイツ南西部の工業都市。バーデン‐ビュルテンベルク州の州都。もとビュルテンベルク王国の首都。自動車工業・出版などが盛ん。人口、行政区五八万(一九九一)。(大辞泉)」

こうしてみると、アサヒ・コムは『大辞林』の表記に従ったことになるな。しかしワシなどは「シュトゥットガルト」で見慣れているから「シュツットガルト」ってえのは何か違和感を覚えるのである。地名をはじめとするカナ表記は何らかの統一が必要じゃないのかね。

たとえば、現在でも不統一の表記として知られるのは北欧系の固有名詞である。さすがにスウェーデンの劇作家ストリンドベリ(1849-1912)は原語読みで辞書に表記されているが、童話で有名なアナスンは検索に引っかからない。

試しに「アンデルセン」を辞書検索してみるとちゃんと出てくる。その説明の最後には確かに「デンマーク語名アナセン」と申し訳程度に書かれている。ならば「アナセン」で検索してみるが、出て来ない。もちろん原語読みにもっと近い「アナスン」で検索しても、もちろんヒットしない。

もし日本語を勉強するデンマーク人が日本語の辞書で「アナスン」を調べようとしても、日本では「アンデルセン」と呼ばれていることを知らなければ、いつまでたっても調べられない。もっとも、ある程度日本語を学んでいればアナスン=アンデルセンだと気づくと思うけれど。

クラシック音楽の世界にはほかにもおかしな表記が当たり前のようにある。たとえばスウェーデン生まれの有名なトロンボーン奏者などは、本来はリンドベリのはずなのだが、わが国での表記は「リンドバーグ」。

リンドバーグといえば一般には1927年に大西洋を横断した冒険家を思い浮かべるだろう。でもこの冒険家の国籍はアメリカ。だから英語読みの表記で間違いじゃないのだ。いや、待てよ、この音楽家も、もしかするともうどこかの英語圏の国に亡命しているのかもしれんな。もしそうなら「リンドバーグ」でいいのだけれど。なんだろなー、まったく。

それにしても、表記というのは面倒くさいものだ。日本語のカナ表記はいつになったらマトモになるんだろう。
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