突然、天満神社(稲美町)の話が飛び出し、「文観・西大寺等と関係がない」と思われたと思います。
しばらく辛抱してお読みください。次回で種明かしをしましょう
天満大池再考(1)
国安天満神社(稲美町国安)の沿革
『稲美町史』より国安天満宮の沿革をみておきます。
①国安天満宮(稲美町国安)のは白雉(はくち)4年(653)、王子権現という錫杖地蔵を勧請して創建されたもという。
その場所は、国安東で、現在の神社のある地をお旅所としていた。
寛平5年(893)社殿を今の地に移し、池大明神(大年大神)を祀った。
天満大池は、白鳳3年(675)に築造された。
②延喜元年(901)2月、菅原道真がこの地に立ち寄られたという縁で、後に京都の北野天神を勧請して池大明神の右側に奉納した。
③明徳元年(1390)、大池に島を築き弁財天を祀るとともに、本社の主神の左側に弁財天すなわち市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀った。
④永禄8年(1565)6月、本社を再建したが、この時に主神を天満天神(菅原道真)とした。
天満大池は白鳳3年の造築か?
祭神の池大明神は大池を神格化したもので、伝承では大池の歴史は古く、白鳳の頃には築かれたと伝えています。
この伝承を、考えてみます。
この地域を開拓した人々にとって、池(水)はまさに神であり、大池は池大神として祀られました。
天満神社は、まず池大神が、次いで菅原道真が「この地に立ち寄られたという縁起」で、ここに祀られたと伝えられています。
そして、「永禄8年(1565)、本社を再建した時に、主神を池大神から天満天神(管原道真)とした」というのです。
天満神社は、池大神を祀る神社として出発しています。
天満大池は稲をそだて、生活を豊かにしてくれる神だったのです。(no3418)
*写真:国安天満神社
◇きのう(4/5)の散歩(11.293歩)
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