オーマン国王サイード神戸へ
ブサイナ姫の誕生直後、父タイム―ルの後を継いだ長男のサイードと、その弟のターリック殿下が日本を訪れました。
二人はブサイナ姫にとって異母兄にあたります。
この時に、はじめてタイム―ルが元国王であったということが、日本人に知られました。
以下、新聞記事(昭和12年12月24日付・神戸新聞)からの引用です。
オマーン国王・サイード
父(アルサイド)と清子さんに対面
・・・ラクダに乗った隊商が砂漠をゆきかうアラビアのオーマン国王の王位を惜しげもなくかなぐり棄て、昨年秋来朝、神戸葺合区の宏荘な洋館に・・・
日本人の夫人をめとり、愛児までもうけ、周囲の人に、かつての王位を固く秘めて、悠々自適の生活を送っているタイム―ルを頼って、現オーマン国王でありアルサイド氏御曹司、本年28才のスルタン(王)とその御弟君で18才のターリック殿下が7名の従者を従えて、御兄弟仲睦まじく打ちそろって、世界観光のかたわら、久しく御対面のなかった御父君を異国のそらに訪ねて、23日神戸入港の箱根丸で船路をようよう来朝した。
・・・はるばる故国から愛児二人を迎える歓びのアルサイドさんのお宅では、朝からオーマン国王への真っ赤な国旗と日章旗を掲げて・・・国王と王弟を迎え、ここで初めて元国王と国際結婚をして玉の輿乗った大山清子夫人(21)と晴れて対面を交わし、数年ぶりに故国の想い出話に団欒の一夜を送った。
なお、元国王・アルサイド氏は、・・・国際情勢から「元国王」の肩書を秘密にしていた・・・(no3776)
*今日の写真はありません。
◇きのうの散歩(10.541歩)