ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

北部地区の水源!…高柴調整池

2022-06-07 07:00:44 | 福島(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。えー、今回は福島県郡山市西田町高柴(にしたまちたかしば)にある阿武隈川水系の高柴調整池を訪れます。アクセスは県道115号もしくは県道28号から入り、調整池下の道から上がって行くんですが、何せ曲がりどころの目印がないので文字で説明できません。とにかくその付近から調整池が見えるのでそれを目指してください。

右岸の、いわゆるダム横に来ると、こんな景色が見えます。



右岸には「高柴調整池の概要」が記された案内板があります。それによれば、この地域の農業は付近の小さな川から取水して耕作を行なってきましたが、慢性的な水不足に悩まされていたそうな。そこで農業生産性の向上と経営の安定化を図るために国営郡山東部地区総合農地開発事業が1979年から始められ、農地造成、区画整理、農業用用水排水施設の整備が2001年にかけて行なわれました。その事業の一環として築造されたのが高柴調整池で、その目的は北部地区(大田、高野)の農業用水の確保であり、以前記事にした三春ダムで溜めた水の一部をここに貯水し、同地区へ供給するのだそうです。というわけで、高柴調整池が完成したのは上に記した期間と思われます。



右岸にあるこの建物はなんでしょうか。



取水設備操作室だそうで。



取水設備の諸元が記されたプレート。設備は2001年3月製造とあるので高柴調整池は少なくともこの頃までには完成していたことがわかります。



右岸、下流側から見ると、こんな景色です。



右岸側には洪水吐があるんですが、ちょっと変わっています。増水すると、水はここから溢れ出るんですが、



通常よく見る排水路ではなく、写真中央に見える網のかかった穴(立孔)からトンネルを通って排水されるそうな。



で、これがいわゆるダム上になります。歩いてみましょう。



ダム上、中央から見た貯水側の景色です。



一方、下流側は、こんな感じ。向こうに見える道路が県道115号もしくは県道28号から入ってきた道です。



対岸(左岸)に来ました。振り返ると、こんな感じです。



左岸、下流側から見た景色。



上の概要図を見るとわかりますが、郡山市の農業用水は三春ダムに依存しています。そして同ダムから水が高柴調整池へ送られ北部地区の農地へ供給され、同じく以前記事にした金沢調整池へ送られた水は南部地区の農地に向かうというわけですね。なるほど、勉強になりました。

ちなみに福島県には同名のダム(高柴ダム)がありますが、この高柴調整池とは全く関係がありません。そもそも命名の由来が違うんですから。
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