金将蒲鉾

2015-05-09 00:00:00 | しょうぎ
少し前に、福山にある桂馬蒲鉾の話を書いた。

桂馬蒲鉾は、蒲鉾が将棋の駒の桂馬の形をしていて、要するに食べ物である。

先日、フリーペーパー駒docの春号を読んでいたら、金将の蒲鉾の話が書かれていた。

リレーエッセイの第5回目に登場した金井恒太五段の話だが、将棋を教わった祖父の家で将棋三昧の生活をしていた頃、帰りがけに一枚の金が見つからないことがあったそうだ。すると、次に行ったときに、なんと蒲鉾の板を加工して代用の金を作ってくれたそうだ。

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しかし、その後、見失っていた金が発見されたことにより、駒箱には5枚の金が存在することになったそうだ。

よく見ると、「金」の字が一枚だけ異なっている。他の4枚が「全」に似ている書体だが、一枚だけは、完全な「金」だ。なぜ祖父は金の字を正したのだろうか。姓が金井だから崩し書体は許さなかったのだろう、と推測する。


ところで、金井家のように、両親が将棋に詳しくない場合、祖父が登場して孫に教えるというのが一つのパターンになっているようだ。「将棋を孫に伝える会」もあるようで、たまに詰将棋の問題の依頼を受けることがあり、「孫がいない人間にも出題の権利があるのだろうか」とか悩むことがある。


さて、4月25日出題作の解答。

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まで19手詰み。

両替2回。1回目は、角と歩の交換。2回目は、金+歩と歩の交換。通算では、角+金と歩の交換になる。大損害だ。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0509


よく見ると、簡単なはず。ヒントは米長玉。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ、正誤判断。