龍王峡を諦め、竜王戦を考えた

2021-07-31 00:00:12 | しょうぎ
少し前に日光・鬼怒川方面に行っていたのだが、鬼怒川温泉の少し上流に『龍王峡』という絶景があることを調べていた。竜がのたうつような両岸の絶壁がみどころで川沿いに散策できるようなやや危険な道が続いている。ところが、鬼怒川温泉に到着した時間が遅いうえ、雷雨の直後で足元は悪い。決定的に諦めた理由は、「たまに熊が出る」ということ。ヒルとハチ、イノシシまでは強行を考慮する可能性はあるが、熊は困る。

それで、スゴスゴと逃げてきたのだが、『龍王峡』といえば、『龍』の字を使っているが、将棋の竜王戦は『竜』の字だ。『龍』の方が強そうだが、なぜ『竜』なのだろうと考えてみた。最初は、ごく常識的に誰もが思いつく理由なのだが、主催新聞の読者は難しい漢字が苦手だからだろう、ということ。ただ、新聞のタイトルは『讀賣』となっている。

帰宅してから調べると、新聞用の漢字というのは、全社共通な協定「新聞用漢字」というのがあるそうだ。

ということは、なぜ『竜王戦』ということにしたのかというのがテーマになる。そもそも将棋で竜王は強いが、それ以上に重要なのは『王将』で、しかも『王将戦』というのは、前々から存在する。むしろ読者の期待を具現化するなら『成金戦』の方がいいのではないだろうか。

ところで、『龍王』は飛車の裏側だが、『龍馬』は角行の裏側だ。この二つの『龍』は、駒に墨書きされる時には書体が異なる。最後に上に跳ねるのが飛車で下に回すのが角行だ。



実は『龍』は想像の動物とされ、『鳳凰』、『麒麟』、『亀』と合わせて四霊と言われるそうだ。龍王は水の中に棲み、怒ると海を大しけにして人を食うらしい。ちなみに、『龍』は高さ八尺を超える巨馬にも使う漢字だそうだ。龍馬=巨馬が大暴れしても人的被害は限定的だろう。


さて、2週間前になったが、7月17日出題作の解答。








今週の問題。



徐々に盤上が整理され、易しくなっていく。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

酒造店のある下今市

2021-07-30 00:00:24 | たび
東京方面から日光鬼怒川へ東武鉄道で行こうとすると、浅草や北千住で特急に乗ることになる(もちろん各停でも十分行ける)。北千住の駅は、人生で最も複雑な駅で、往復ともに無難に改札外に出てPASMOに乗降記録を付けたが、何が正解かはわからずじまい。地下鉄の乗り入れが二種類あって千代田線はJR常磐線、半蔵門線は東武スカイツリー線に乗り入れるし筑波方面にも乗り換えられる。ホームが非常に長く、特急はホームの先端から乗るようになっている。

そして、はるばる下今市という駅で二方面に分かれる。北上する方は鬼怒川を経由して、さらに二種類の私鉄と連絡していて、最終的には会津方面につながる。一方、下今市から西に向かうと日光である。鬼怒川温泉から日光に向かうのはこの下今市駅で乗り換えることになる。道路も、このあたりが分岐点になっている。

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ということで、町を歩くのだが目的地は片山酒造。雨の中を歩いてたどり着く。なかなか感じがいい酒造店で、ずいぶん多くのブランドを造っている。コロナ以降、試飲を中止というのが残念だが、色々と迷った結果、酒ではなく酒粕を蒸留して作った酒粕焼酎『粕華』というマニアックな焼酎を購入してみた。



これは、まったく初めての味で、香りはまさに日本酒だが味は焼酎と日本酒をブレンドしたようなものだ。要するに、酒好きには極めて危険な一献というべきだろう。是非、チャレンジを。

駅の近くには下今市出身の船村徹氏の記念館があり、その向かいにも大き目の酒造店があった。地酒好きでSL好きは、下今市へ行こう。

鬼怒川に江戸が

2021-07-29 00:00:18 | たび
『日光江戸村』というのが『江戸ワンダーランド』となったらしい。そもそも日光と江戸とは徳川家康を大権現とする東照宮という太い絆があったのだが、新しい呼称は、明らかに外国人用だろうか。改名前から日光(鬼怒川)が江戸(東京)の一部と思っていた日本人はいないだろう。



ところが、現在、外国人観光客はみかけなかった。かわりに大集団がいたのが小学生の団体旅行。日帰りだろうか北関東数県のナンバーの観光バスが駐車場に並び、忍者屋敷の迷路の中は小学生でごった返しになっている。あまりワクチン接種年齢の方は見られない。せっかく接種したからといって、都内に繰り出しているのだろうか。

初めて江戸時代に行ったのだが、時代劇などで知っている江戸の町の感じがよく出ているような気がした。実際にはもっと狭いのだろう。長屋住まいの庶民にとって、住宅の最低単位は九寸二間といって、いわゆる六畳のサイズ。1DKだ。といっても、今でも六畳に住んでいる人もいるのだから、なんとかなるのかもしれない。

施設の大部分は娯楽施設なので、すっかり江戸人になりたい方は、入ってすぐに貸衣装があり、殿様でも、新選組でも、姫君でも、悪徳商人でも3000円以上で着替えられる。熟考したが、先祖は農民なので、百姓服があるかと探したがなかった。忍者服もなかったような気がする。何しろ、村内にはすでに忍者がいるわけだ。



オプション料金払わなくてもいくつかのショーが楽しめる。まず水芸。女流水芸師が扇子をかざせば、あちこちから水が噴き出すわけだ。江戸っぽい。



さらに花魁ショー。もっとも、舞台で三人で踊り、観客から選ばれた男性を大旦那に見立て、狐拳といわれる「じゃんけん」で遊ぶ。(きつね、庄屋、猟師の三すくみ)それ以上はなし。



そして、大岡越前。南町奉行所で評定が行われるが、刑法違反で打首とか火炙りの実演があるわけではなく(他の日は知らないが)、当日は川船転覆に伴う積荷補償というマニアックな評定が行われる。転覆時の実演が行われるのだが、にわかに空がかき曇り、雷交じりの大豪雨に襲われることになり、出演者は巧まずしてずぶ濡れの迫真演技になってしまった。

忍者ショーは忍者同士の殺戮ショーで暗闇の中で行われるため撮影は禁止だが、迫力がある。刃こぼれした刀や、たまたま失敗した忍者が飛んでくるのではないかと緊迫の時間を楽しめる。



一つ感じたのが、この村にランドマークがないこと。あえていうとミニチュア版の「日本橋」。両国の江戸東京博物館内の日本橋は立派だが、ここの橋はちょっとスケールで見劣りする。スカイツリーに投資した東武グループなのだから、ここには、待望久しいアレを作ってほしい。

江戸城大天守閣。

誰も知らない(2004年 映画)

2021-07-21 00:00:20 | 映画・演劇・Video
是枝祐和監督による映画。父親の違う4人の兄弟姉妹と母親は、母と長男だけの一時的母子家庭(夫は海外赴任中と嘘をついている)ということでアパートを借りたが、実際には他の子はカルロス・ゴーンのようにスーツケースの中に隠れてアパートに運び込む。したがって、外には出られない。

母は昼間は働き、長男は3人の弟妹の面倒をみているが、いつの間に母親は愛人を作り、失踪してしまう。困った長男は、それぞれ複数の父親から集金するが、たいした金額にならない。

そして、奇妙な生活に不登校の女子中学生が加わる。

ストーリーはさらに重くなっていき、ついに一人がなくなり、羽田空港の近くに穴を掘って、印象的な埋葬シーンになる。

長男を演じた柳楽優弥は14歳にして、カンヌ映画祭の主演男優賞を受賞する。

是枝監督は、その後カンヌでは、「そして父になる」で審査員賞、「万引き家族」でパルム・ドールを受賞。本作と「万引き家族」は同じような日本の貧困を描いた映画だが、「万引き」の方は、日常的に犯罪行為を行うことで生活しているのに対し、本作は「法律違反を避けようとする」努力は続けているわけで、やや明るい話と思えるのだが、後で調べると、ほぼ同じストーリーは1988年に実際にあった『巣鴨子供置き去り事件』が下敷きになっていることを知り、愕然としてしまう。

鬼怒川温泉駅周辺であきらめたこと

2021-07-20 00:00:45 | たび
東武ワールドスクエアで豪雨+落雷で衣服の50%が濡れてしまい、一旦は宿泊先に向かう。ワールドスクエアから徒歩圏内のリゾート系ホテル。元々は外資系ホテル系の海外リゾートの会員の権利が使えそうもなく国内のリゾートに振り替えてもらったのだが、国内のリゾートは海外より数倍高い。概念が違うのだろう。国内はホテルから出ないためのリゾートで、海外はホテルから出るためのリゾートということだろう。したがって食事が高額。夕食は10000円弱、朝食は3000円弱といった感じだ。

ということで、外食しようと鬼怒川温泉駅まで行った。できれば少し歩くと龍王峡という日本有数の絶景地があるのだが、大雨の後で、いつ降り始めるかもわからず、さらに足元は滑りやすい。

さらに、熊が出没するらしい。単独行動は危険だ。大勢いれば、誰かを熊のえさに突き出して逃げるという野生動物以下の作戦があるが・・



ということで、駅前の地図で見つけた「ふれあい橋」という歩行者専用の橋をわたって「鬼怒川を見たことにしよう」と決定。濡れた靴で重たい足を引きずってたどり着くと橋までは高低差の大きい下り階段があった。降りた分、後で登れるかどうか。しょうがないことが多い。



橋を半分渡り川の上に立つと、かなりの急流と景観だ。そして、戻るために階段を登ろうとすると、下りる時には気付かなかったが、階段の前面に鬼の絵が描かれていた。さすが鬼怒川。鬼が怒る川という恐ろしい名前だ。過去に大惨事があったのだろうか。



結局、地元のレストラン休日だったらしく、コンビニ弁当を買って帰る。ホテルの温泉には各種の効用が書かれていたのだが、注意点として、温泉のお湯の成分を洗い流さず体に付着させたままにすること、と書かれていたが、残念ながらこの注意書きは出口に書かれていた。冴えない一日が終わる。

さながら海外旅行

2021-07-19 00:00:29 | たび
海外旅行に行くのはようやく可能になったが、日本に戻るときに隔離される。ワクチン契約量が少なかったからだ。英国は国民の数の2倍以上(本数は4倍以上)の契約をしていて、「どうするのだろう」と思っていたが、結局、ワクチン生産の遅れを予想して対応していたわけだ。ワクチンが多すぎると購入額が増えるが、ワクチン代よりも接種していただける医師免許をもった人に払う金額の方がずっと高いのだから、ケチもほどほどにするべきだった。

といってもしょうもない話なので、海外旅行の気分として、ある場所に行く。



たとえば、ローマのコロッセウム、バッキンガム宮殿、サンピエトロ大聖堂・・・



もちろん清水寺も、万里の長城も、スカイツリーもあるし、焼失してしまった首里城は本物より先に、再現された。



全部が25分の1で再現されているそうだ。体積はその3乗なので、15,625分の1だ。



ピラミッドは実物大でつくってほしかった。



敷地内にある飛行場は「新東京国際空港」となっている。現在、本物は成田国際空港と千葉県にあることを明らかにしている。展示された飛行機はジャンボ機(B-747)だが、現在はほとんど使われていない機種なのだが、先日、IOCのバッハ会長が乗ってきたのはルフトハンザ航空のジャンボ機だった。

調べてみると、最近、羽田便が復活したそうだ。ドイツ人の考えることなのでジャンボ機を使い続けるには合理的理由があるのだろう。エンジンが4基と3つまで止まってもなんとかなるという安全性を重視する乗客がいるのだろう。その一人が男爵なのだろうか。ちなみに米国大統領はエンジン4発に乗り、日本の首相は2発型に格下げになっている。

場所を書き忘れたが、「東武ワールドスクエア」。大雨に見舞われ、人生のワースト5に入ろうかという雷雨により、雨宿り場所で救援車を待つことになった。やっと、救援車が到着し、すぐに雨は小降りになった。

SLに乗る

2021-07-18 00:00:41 | たび
日光、鬼怒川方面に行っていた。

そもそも外資系のリゾートホテルの泡沫会員なのだが2019年の権利を2020年にキャリーしていたのだが、当然ながら2020年には海外旅行に行けない状況だった。2021年には多くの国で観光客の受け入れが始まっているが、帰国する時に隔離措置が必要なので簡単には行けない。

そのため、その外資系リゾートと日本国内で提携している、日本資本のリゾートとシンガポール資本のリゾートに振り替えてもらったのだが、基本的に12月までは予約が一杯で日本系のリゾートはキャンセルが出たところで利用することとなった。シンガポール系の方は11月と12月。基本的に日本資本のリゾートは外資資本のリゾートの数倍の金額が必要である。



ということで、コロナ患者が爆発的に増加する直前のタイミングで梅雨にかかるものの決行した。まずは東武鉄道の下今市市から鬼怒川温泉駅へ向かうSL大樹に。梅雨の最後の数日ということで雨雲レーダーを確認しながらの旅。



このSLだが「C11 352」となっていて昭和7年から昭和21年まで生産されていた。全381台の中の351番目だそうだ。

経歴を見ると、ここまで働かされて、いかにも可哀そうになる。

竣工は1946年3月28日。神奈川県の茅ヶ崎に配置され、国鉄相模線と南武線に投入された。
そして1967年に東北の米沢に移動し、米坂線と左沢線に投入された。

しかし1972年に廃車になり新潟県水原町の水原小学生に展示されていた。

その余生を過ごしていた機関車が動き出したのが1996年。茨城県と栃木県を結ぶ真岡鐡道の「SLもおか」の予備機関車として使用されることになる。

しかし、真岡鉄道では機関車を二台抱える経済根拠がないとして2019年に東武鉄道に売却。

時間軸に沿って並べてみると、ほぼ20年ごとに次の仕事に移籍している。もう馬力に限界があるのか、最後部にディーゼル機関車を配置し、万一に備えている。

機関車は私の乗った列車を連ね、鬼怒川温泉駅まで煙を上げながら走り、鬼怒川の風景を楽しむのだが、機関車の歴史を聞けば、悲しくなるばかりだ。

あの最善手も聞いてみたい

2021-07-17 00:00:01 | しょうぎ
王位戦第二局は序盤から藤井王位が豊島挑戦者の巧妙な駒さばきで苦戦を強いられていた。もっとも、あくまでも一手差、つまり挑戦者が悪手を指すと逆転するという僅差で、中盤の途中から一気に最終盤に突入。

このあと、人間には指せないと思われる手(馬や金が方向違いの端の香を取る手)が両者の候補手に登場し、藤井王位だけがその手を指し(最後の詰みの局面で必要)、逆転勝ちした。

両棋士とも、自宅でAIを使った研究をしているそうだが、全然違うことをしているのではないだろうか。豊島竜王の方は、序盤、中盤の新研究、つまり人間の思いつかないような手や手順を発見するために使っているように思う。

一方、藤井二冠の方は、人間の脳にある根本的なクセや欠陥を把握して、脳自体を改善しているのではないだろうか。つまり局面検討するときに、人間的な読み方によって思いつく候補手とAI的候補手の差異を研究しているように思える。そうでなければ、abemaの解説棋士がことごとく次の一手を外し続けることが理解できない。

となると、あれこれ利害関係者によって捻じ曲げ続けられている日本のコロナ対策の最善手を聞いてみたいように思う。


さて、7月3日出題作の解答。







合駒選択が難しい。初手は最終手と連動していて限定打。


今週の問題。



あれこれ捻ってみたが、難解化できなかった。二冠王なら、並べ終わらないうちに解くだろう。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

横浜市長選、法定得票率との戦いか

2021-07-16 00:00:13 | 市民A
現職の林文子市長の任期満了に伴う横浜市長選挙(8月8日告示22日投開票)が、華やかな展開になってきた。もちろん、希望者殺到の理由は、できたての新市庁舎からの眺望だろう。



立候補者は、まず先行して登場した二人は動物保護団体代表の藤村晃子氏と市議の太田正孝氏。太田氏は立民党員だが、打ち出した「カジノのない海浜リゾート構想」に立民党が同意しないことになった。

次に登場したのが2人、前衆議院議員の福田峰之氏。カジノ賛成派だ。そして水産仲卸業の坪倉良和氏。

次の二人は、衆院議員の小此木八郎氏。自民党だがカジノ反対を打ち出し、自民党はどの候補者も支持しないことになった。そして、横浜市立大学元教授の山中竹春氏。立民党の推薦を得ている。

次も二人だが、元検事でテレビでおなじみの郷原信郎氏。カジノについては住民投票を提案。ただ、山中氏を応援する可能性があることを公表している。もう一人が田中康夫氏。長野県知事経験者(ただ、長野県の人口は200万人で横浜市の人口は380万人)。なんとなくクリスタルな新市庁舎にはお似合いの感もある。

最後と思われる大物二人だが、一人は元神奈川県知事の松沢成文氏。現参院議員。横浜での知名度は高い。神奈川県知事から東京都知事選に打って出たが、「出ない」と言っていた石原知事に「やはり出る」とじゃんけん後出しされて、敗れた。そして、現市長の林文子氏。「不出馬感」を匂わせていたが、ついに再出馬を決めたようだ。カジノに突っ走ってきた市役所の職員からの支持は厚いらしい。

そんなになりたい人が多いなら、ほぼ無風だった前回選挙に立候補していればよかったのにと思うが、候補乱立により、少ない得票数でも当選できそうな状況で、次々と参入が増えているのかもしれない。

争点は「カジノ」と「中学給食」とも言われるが、「争点はカジノではない」という人もいる。

個人的には、仮に東京(台場)にカジノができたら、横浜のカジノは閑古鳥だろうと思う。わざわざ羽田や成田から横浜に行かないだろう。そもそもカジノの中だけで金が使われても横浜市には収入がないのではないかという疑問がある。雇用創出といっても多くはないだろう。ショッピングモールの方がずっと雇用には有効だ。

なんとなくカジノ推進の少数派である現市長がカジノ反対乱立候補たちを小差で上回って再選しそうな予感もする。

それよりも投票された有効投票数の1/4を超える得票の候補がいない場合、規定により再選挙となる。再選挙は新たな選挙なので、一回目で立候補しなかった人でも二回目の選挙に立候補できる。候補者が絞られる保証はない。

再選挙で有名なのが2017年から2018年にかけて行われた市川市長選。再選挙で当選した市長はさっそく公用車をテスラにし、市長専用シャワーを市長室に付け、私設秘書は問題を起こし、市長室に1000万円をかけて家具を新調したことが追及されている。

露渋栗、皮を剥くのは誰?

2021-07-15 00:00:22 | 市民A
京都の“ぼうだい本舗”の露渋栗をいただいた。

「つゆしぶぐり」と読むそうだ。



熊本県産の筑波栗を渋皮付きで秘伝の蜜に漬けて甘納糖にする。渋皮の傷を付けないように鬼皮をはぎ「露渋栗」というようだ。

まず、京都なのに、丹波栗ではなく筑波栗を使う。それも茨城さんではなく熊本産。甘納豆ではなく、甘納糖。

渋皮に傷を付けずに鬼皮を剥くのは難しそうだ。慎重に仕事をしなければならない。自分なら一粒皮を剥くたびに100円はいただきたい(製品価格は350円)。

確かに、渋皮の上から蜜を吸わせるので、ほどよい甘さになっている。食べるさい、注意すべきは渋皮ごと食べられることだ。もちろん、渋皮を剥いて中身だけを食べても一向に構わない。おいしくないだけだ。


最後に、“ぼうだい本舗”。屋号が「大」の字の隣に「1」を並べた形だからだ。「大1」。大学一年生の意味でもある。今度の衆院選が最初の選挙権の行使となる学生も多いだろう。その前に横浜在住者は市長選がある。有名候補が入り乱れているが、市長ができそうな候補者は、まだ現れていないような気もする。

明智光秀(早乙女貢著)

2021-07-14 00:00:30 | 書評
歴史小説家の手になる明智光秀の一生を描いた小説。



一般に、歴史の中の悪役というのがあって、その最たるものが明智光秀とされている。というのも戦国時代から平和の時代(江戸時代)に移行したのは信長+秀吉+家康という三傑とされ、邪魔をしたのが光秀であり、勝家であり、石田三成ということになる。

それも主君に逆らって、無防備な深夜に寺を囲んで焼き殺してしまった。

とはいえ、焼き殺すのは信長の得意技だし、城を囲んで飢え死にさせるのは秀吉の得意技。家康は自己愛が強すぎて、魅力は少ない。

信長の手口はヒットラーそのもの、安土城に天皇を住まわせて、自分の意のままに操ろうと考えていたし、秀吉は天皇に北京に移住してもらおうとしていた。

早乙女貢著の明智光秀は、努力型の秀才としての政治家として書かれている。菅義偉氏のようなタイプをイメージする。

悪いところはどこにもない人情家。ただ、国家観は希薄。

年齢的には信長より年上であったことから、反乱しなくても追い落とされることが
わかっていたのだろうから、チャンスを狙っていたのは確かだろう。


考えてみれば、悪漢といわれるものほど魅力的というのが世の常。

松永久秀とか三好長慶とか、井伊直弼とか悪役を主人公とした歴史小説を漁ってみようかな。

バニー・レークは行方不明(1966年 映画)

2021-07-13 00:00:52 | 映画・演劇・Video
誘拐事件があったのに、実際はなかったかのように警察に思わせて何らかの目的を達成しようという筋の映画だ。有名なのはフライトプラン(ジョディフォスター主演)。ジャンボ機の中という限定的な場所で実行される。目的は「お金」。それとバルカン超特急(ヒッチコック監督)こちらはスパイ。3作の中で本作が一番過去に作られているので、盗作疑惑の対象にはならない。


『バニー・レークは行方不明』はもっと生臭い話なのだが、そういうことは最後にわかる。アメリカからロンドンに到着し、4歳の娘(バニー)を保育園に預けたシングル・マザーのアン・レイクは迎えに行ったときに娘がいなくなっていることに気付き、大騒ぎとなる。警察が捜査を始めるが、なんとなく怪しい人物がたくさんいて捜査は難航する。なにしろ、目撃者がいない。動機も不明。

そもそもバニー・レイクが存在しているかどうか、観ている側も疑問に思いはじめる。バニーの姿は最初からスクリーンに登場していない。

もし、『バルカン超特急』や『フライトプラン』を観てから本作を観た人は、「ああ、あのパターンかな」と思うかもしれない(私もそうだが)。ただ、二作とも本作が劇場公開された時にはまだ実在していないのだ。果たして、バニーは実在なのか、非現実なのか。

しかし、ロンドンを舞台にした映画で、奇妙で怪しいイギリス人が男女次々に登場するのだが、真犯人は米国人ということ。

例えていうと、日本の監督がソウル市を舞台として誘拐事件を題材とした映画を創り、多くの怪しい韓国人を登場させたあげく、「犯人は日本人だった」というストーリーにしたようなものだ。

もっとも欧州で作られる映画に登場するアメリカ人は、「調子のいいセールスマン」というのが常だし、そもそも独立戦争を戦った相手であるわけだ。しかも第二次大戦の時は、英国がロケット攻撃で苦境に立たされた時にも、すぐには助けにこないで、結局アメリカは、真珠湾攻撃の時に日本とドイツと戦うことにしたわけだ。真珠湾攻撃をしなければ米国の支援があったかどうかすら不明だ。

埴輪正装男子

2021-07-12 00:00:51 | 美術館・博物館・工芸品
埴輪のことは、多くはわかっていない。といっても学者先生にとっては、「自説」というものがあるので、全部わかっているようなことを言う。

わかっているのは、ほとんどが古墳から出土され、前方後円墳がなくなった6世紀後半には埴輪もなくなったということぐらいだ。



月刊経団連6月号の表紙は国立博物館蔵の正装男子。群馬県太田市の四ツ塚古墳出土である。6世紀の作。実は、群馬県からは多くの埴輪が出土していて国宝も含まれる。なぜ群馬県が埴輪大国なのかもはっきりしない。

四ツ塚古墳という名称の古墳は全国に数多くある。山梨、岡山、静岡。塚が四つあるという意味の地名だ。。

なんとなくなじめないのは、埴輪のモデルとなった人や衣類などが半島系の雰囲気になっていて、支配層が渡来人であったことを想起させるのだが、史実にはなっていないし、半島と列島が陸続きだったこともない。大陸や半島のファッションに憧れていたという可能性はある。



この正装男子像は高さ116センチだそうだ。7月からは交代で正装女子が展示されているそうだ。こちらは120センチ程度だそうで、これも場所は異なるが群馬県の出土である。

なお、いくつかの埴輪には塗料の残存物が付着しているそうで、完成の時には色鮮やかだったことを示唆している。

0勝5敗

2021-07-11 00:00:42 | 市民A
五輪チケット、5種目の抽選に勝ち残っていた。

都内と横浜市内の競技であったため、すべてが不戦敗となった。

今までもキャンセルできたのに、今の段階までチケットを確保していた人たちは、ほとんどが会場に行く気だったのだろう。

はっきりしているのは、今回、チケット強制キャンセルされた人たちは、次の総選挙では与党には投票しないだろう。最後の支持者を失った。一方で、野党にも投票しないだろう。

これから1年以内には根絶されることはないだろうし、ファイザーの発表のように3本目の接種が必要となると、1年中ワクチン接種が行われることになる。新型コロナウイルスと共生するしかない、という前提で生活する必要になるだろうか。