『フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線』 SOMPO美術館

SOMPO美術館
『フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線』
2024/6/22~9/23



ロートレックの紙作品の個人コレクションとしては、世界最大級を誇るフィロス・コレクションが、初めてまとめて日本へとやって来ました。

それが『フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線』で、素描作品をはじめ、ポスターを中心とする版画、雑誌や書籍のための挿絵、さらに家族や知人にあてた手紙や写真など、約240件の作品と資料が公開されていました。

今回のロートレック展の最大の特徴は、フィロス・コレクションの中心である素描やスケッチが大変に充実していることで、細やかでかつ素早い筆触によって描かれた騎手や馬、それに肖像画などのスケッチを見ることができました。

一方で代表的なポスターにおいても比較的状態の良いものが選ばれていて、例えば第三者が文字入れする前の刷りといった、ロートレック自身のオリジナルのデザインの反映された作品を目の当たりにできました。



ブリュアンのキャバレ「ミルリトン」の宣伝用ポスターである『キャバレのアリスティド・ブリュアン』も、店名などの文字情報が載せられる前の刷りの作品で、ポスターを気に入ったブリュアンが作らせた縮小版と合わせて展示されていました。



ともすれば地味とも捉えられながらも、版画と異なり一点ものであるスケッチからは、ロートレックの視線ないし筆の動きなどをダイレクトに感じ取れたかもしれません。手紙や写真などからもロートレックの人となりや生き様が浮かび上がっているように思えました。

これまでのロートレック展とは何が違う?『フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線』の見どころ|Pen Online

一部のポスターの作品のみ撮影が可能でした。


9月23日まで開かれています。

『フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線』 SOMPO美術館@sompomuseum
会期:2024年6月22日(土)~9月23日(月)
休館:月曜日。※ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館
時間:10:00~18:00
 *金曜日は20時まで開館。
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800(1600)円、大学生1200(1000)円、高校生以下無料。
 ※( )内は事前購入料金。
住所:新宿区西新宿1-26-1
交通:JR線新宿駅西口、東京メトロ丸ノ内線新宿駅・西新宿駅、都営大江戸線新宿西口駅より徒歩5分。
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2024年9月に見たい展覧会【空の発見/塩田千春/田中一村】

連日の凄まじい猛暑から一転、台風の影響により長く雨が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。



9月は秋のシーズンを迎え、多くの展覧会が開幕します。気になる展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・『吉田克朗展 ―ものに、風景に、世界に触れる』 埼玉県立近代美術館(7/13~9/23)
・『平田晃久―人間の波打ちぎわ』 練馬区立美術館(7/28~9/23)
・『夏と秋の美学』 根津美術館(9/14~10/20)
・『GO FOR KOGEI 2024』 富山県富山市、石川県金沢市(9/14~10/20)
・『南条嘉毅 展|地中の渦』 KAAT神奈川芸術劇場(9/23~10/20)
・『Nerhol 水平線を捲る』 千葉市美術館(9/6~11/4)
・『特別展 眼福』 静嘉堂@丸の内(9/10~11/4)
・『北アルプス国際芸術祭2024』 長野県大町市(9/13~11/4)
・『瑛九』 横須賀美術館(9/14~11/4)
・『開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ』 東京都現代美術館(8/3~11/10)
・『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』 東京都現代美術館(8/3~11/10)
・『空の発見』 渋谷区立松濤美術館(9/14~11/10)
・『建物公開2024 あかり、ともるとき』 東京都庭園美術館(9/14~11/10)
・『没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―』 サントリー美術館(9/18~11/10)
・『田名網敬一 記憶の冒険』 国立新美術館(8/7~11/11)
・『バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰』 三井記念美術館(9/14~11/12)
・『生誕130年記念 北川民次展―メキシコから日本へ』 世田谷美術館(9/21~11/17)
・『芹沢銈介の世界』 日本民藝館(9/5~11/20)
・『神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond』 六甲山上(8/24~11/24)
・『両大戦間のモダニズム:1918-1939 煌めきと戸惑いの時代』 町田市立国際版画美術館(9/14~12/1)
・『塩田千春 つながる私』 大阪中之島美術館(9/14~12/1)
・『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』 東京都美術館(9/19~12/1)
・『アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界展』 府中市美術館(9/21~12/1)
・『丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展』 アサヒグループ大山崎山荘美術館(9/14~12/8)
・『西川勝人 静寂の響き』 DIC川村記念美術館(9/14~2025/1/26)
・『ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』 森美術館(9/25~2025/1/19)
・『ゴミうんち展』 21_21 DESIGN SIGHT(9/27~2025/2/16)

ギャラリー

・『Ryu Itadani「Everyday Life “THERE“」』 ポーラ ミュージアム アネックス(8/9~9/23)
・『ヨーゼフ・ボイス ダイアローグ展』 GYRE GALLERY(7/17~9/24)
・『山本昌男展「生物 ≅ 静物」』 ミヅマアートギャラリー(8/28~9/28)
・『Yabiku Henrique Yudi 「JARRING HARMONY」』 YUKIKOMIZUTANI(9/20~10/19)
・『空想の宙(そら) 「静寂を叩く」 大乗寺十三室|十文字美信』 資生堂ギャラリー(8/27~10/20)
・『ハルーン・ミルザ Ceremonies and Rituals』 SCAI THE BATHHOUSE(8/27~10/12)
・『上西祐理 Now Printing』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(9/3~10/23)
・『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』 銀座メゾンエルメス フォーラム(9/7~2025/1/13)

まずは日頃見ないことのない「空」をテーマとしたユニークな展覧会です。渋谷区立松濤美術館にて『空の発見』が開かれます。



『空の発見』@渋谷区立松濤美術館(9/14~11/10)

ここでは江戸時代より近現代へと至る美術の「空」の表現の変遷をたどるもので、松川龍椿の『京都名所図屏風』や前北斎改為一の『富嶽三十六景山下白雨』、また岸田劉生の『窓外夏景』に萬鉄五郎『雲のある自画像』、さらには阪本トクロウの『ディスカバー』などの多彩な作品が公開されます。


「宇宙への意識、夜空を見上げる」や「カタストロフィーと空の発見」など、「空」にまつわる独特な切り口の章構成も見どころとなるかもしれません。

続いては現代アートファン待望の展覧会です。大阪中之島美術館にて『塩田千春 つながる私』が行われます。



『塩田千春 つながる私』@大阪中之島美術館(9/14~12/1)

これは大阪生まれのアーティスト、塩田千春が実に16年ぶりに当地で個展を開くもので、代名詞ともいえる糸を使った大規模なインスタレーションなどが展示されます。


中之島美術館の広くスタイリッシュな展示空間へ作品がどのように響き合うのかにも注目が集まりそうです。

ラストは画家、田中一村の一大回顧展です。東京都美術館にて『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』が開催されます。



『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』@東京都美術館(9/19~12/1)

栃木県にて生まれ、東京美術学校を2ヶ月で退学した後、千葉で農業をしながら制作に従事した一村は、50歳にて奄美大島へ移住すると、染色工として働きながら、同地の自然や風土を題材にした日本画を数多く描きました。

その一村の画業の全貌に迫るのが『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』で、絵画を中心にスケッチ、工芸品、資料など250件を超える作品が公開されます。


一村は過去、展覧会にて作品が公開される度に人気を集めてきましたが、まさに回顧展の決定版といえる内容となるかもしれません。

ブログは不定期での更新となります。それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
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『五十嵐靖晃 海風』 千葉県立美術館

千葉県立美術館
『五十嵐靖晃 海風』
2024/7/13~9/8



千葉県出身のアーティスト、五十嵐靖晃による回遊型美術展覧会「海風」が、千葉県立美術館にて開かれています。



今回の展覧会は美術館内だけでなく、千葉みなとエリアをフィールドに屋外にも作品を展示しているのが特徴で、さんばしひろばでは参加者とともに漁網を編み、空に掲げる五十嵐の代表作『そらあみ』が港の景色を美しく彩っていました。



また千葉ポートパーク展望の丘では、近隣の小学生とともに制作し、風を可視化する吹き流しの『風の子』を公開していて、ポートタワーと工場地帯を望む丘の上から、白い吹き流しが風に揺られる光景を見ることができました。



千葉県立美術館内では「協働の海」、「再生の海」と題した2つの大規模なインスタレーションと、「記憶の海」する五十嵐のアーカイブ展示を行っていて、「協働の海」では吹き抜けの空間へ糸を用いて海と星空を創出していました。



このほか、コレクションとのコラボとした「再生の海」も、糸の表現によりコレクションに新たな気づきを与えるような展示だったかもしれません。



アーカイブの「記憶の海」では、三宅島や瀬戸内、太宰府から北アルプス、さらにブラジルから南極など世界各地にて人々と協働しながら多様なプロジェクトを行う五十嵐の取り組みを知ることができました。



過去の活動や『海風展』の内容、また今後の取り組みなどについて、アーティストの五十嵐靖晃にインタビューをしてきました。(Penオンラインに寄稿しました。)

アートで現代を航海する。アーティスト、五十嵐靖晃の活動の軌跡と『海風展』|Pen Online


こちらもご覧いただければ幸いです。



千葉の埋立地へアートで新たな歴史を築いた展覧会だったといえるかもしれません。これまでも何度も通った美術館と千葉みなとエリアが、今回ほど魅力的に感じられたことはありませんでした。



9月8日まで開かれています。

『五十嵐靖晃 海風』 千葉県立美術館@chiba_pref_muse
会期:2024年7月13日(土)~9月8日(日)
休館:月曜日(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
時間:9:00~16:30。
 *金・土曜日及び休前日は19:30まで
 *入場は閉館の30分前まで
料金:一般1000円、高校・大学生500円、中学生以下、65歳以上無料。
住所:千葉市中央区中央港1-10-1
交通:JR線・千葉都市モノレール千葉みなと駅より徒歩約10分。
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『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 東京ステーションギャラリー

東京ステーションギャラリー
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 
2024/7/13〜9/23



20世紀後半のベルギーのアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンの展覧会が、東京ステーションギャラリーにて開かれています。

その『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』の見どころについて、Penオンラインに寄稿しました。

「空想旅行エージェンシー」と名乗ったアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンとは? |Pen Online

今回のフォロン展の特徴は、自ら名刺に「空想旅行案内人」と名乗っていたフォロンの制作を、時系列やジャンルではなく、いくつかのストーリーによって紹介していることで、さまざまな角度からフォロンの作品の奥深さや魅力を味わうことができました。

そのうち作品に登場する「リトル ハット マン」とは、フォロン自身が「私に似たある誰か」であると同時に「誰でもない」という人物で、あたかも空想旅行を誘うかのようにあちこちに描かれていました。

また矢印もフォロンがよく表したモチーフの一つで、同じく作品に頻繁に登場しながら、時に見るものを惑わすかのごとく迷路のように曲がったりしていました。


フォロンの仕事で重要であるのは、環境問題や人権問題などを告発するようなメッセージ性を持った作品を多く手がけていることで、アムネスティ・インターナショナルより依頼された「世界人権宣言」の挿絵も制作しました。

私として特に惹かれたのは、主に後年に制作された地平線や水平線の登場する作品でした。南仏モナコにアトリエを構えたフォロンは、そこから望む景色をインスピレーションの源としていて、七色に染まるような空を鳥が飛ぶ光景などを幻想的に表していました。



出展は初期のドローイングから水彩画、版画、ポスター、そして晩年の立体作品などと約230点にも及んでいて、質量ともに不足ありませんでした。まさに回顧展の決定版といえる内容だったかもしれません。

9月23日まで開催されています。

『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 東京ステーションギャラリー
会期:2024年7月13日(土) 〜9月23日(月)
休館:月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)。
料金:一般1500円、高校・大学生1300円、中学生以下無料。
時間:10:00~18:00。
 *金曜日は20時まで開館。
 *入館は閉館の30分前まで。
住所:千代田区丸の内1-9-1
交通:JR線東京駅丸の内北口改札前。(東京駅丸の内駅舎内)
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2024年8月に見たい展覧会【海とつながる。アートをめぐる。/高橋龍太郎コレクション/神戸六甲ミーツ・アート2024】

この夏は全国的に凄まじい猛暑に襲われ、関東でも連日、身の危険すら感じるような暑さが続いています。いかがお過ごしでしょうか。



8月にスタートする展覧会は多くありません。今月に見たい展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・『海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―』 葛西臨海水族園、葛西臨海公園(8/2~8/18)
・『TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション』 東京国立近代美術館(5/21~8/25)
・『生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界』 東京都庭園美術館(6/1~8/25)
・『内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙』 国立西洋美術館(6/11~8/25)
・『柳宗悦と朝鮮民族美術館』 日本民藝館(6/15~8/25)
・『岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師』 千葉市美術館(6/28~8/25)
・『美麗なるほとけ』 根津美術館(7/27~8/25)
・『田中達也展 みたてのくみたて MINIATURE LIFE・MITATE MIND』 日本橋髙島屋S.C(8/1~8/28)
・『シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝』 森美術館(4/24~9/1)
・『伊藤潤二展 誘惑』 世田谷文学館(4/27~9/1)
・『幻想のフラヌール ─版画家たちの夢・現・幻』 町田市立国際版画美術館(6/1~9/1)
・『111年目の中原淳一』 渋谷区立松濤美術館(6/29~9/1)
・『五感であじわう日本の美術』 三井記念美術館(7/2~9/1)
・『徳川美術館展 尾張徳川家の至宝』 サントリー美術館(7/3~9/1)
・『PROJECT UMINOUE「五十嵐靖晃 海風」』 千葉県立美術館(7/13~9/8)
・『神護寺 ─ 空海と真言密教のはじまり』 東京国立博物館(7/17~9/8)
・『吉田克朗展 ―ものに、風景に、世界に触れる』 埼玉県立近代美術館(7/13~9/23)
・『エッシャー 不思議のヒミツ』 豊田市美術館(7/13~9/23)
・『【特別展】没後25年記念 東山魁夷と日本の夏』 山種美術館(7/20~9/23)
・『平田晃久―人間の波打ちぎわ』 練馬区立美術館(7/28~9/23)
・『今森光彦 にっぽんの里山』 東京都写真美術館(6/20~9/29)
・『鴻池朋子展 メディシン・インフラ』 青森県立美術館(7/13~9/29)
・『「オバケ?」展』 PLAY! MUSEUM(7/13~9/29)
・『昭和モダーン、モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界』 泉屋博古館東京(8/31~9/29)
・『大地に耳をすます 気配と手ざわり』 東京都美術館(7/20~10/9)
・『特別展「昆虫 MANIAC」』 国立科学博物館(7/13~10/14)
・『空間と作品』 アーティゾン美術館(7/27~10/14)
・『舟越桂 森へ行く日』 彫刻の森美術館(7/26~11/4)
・『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024』 越後妻有里山現代美術館 MonET(7/13~11/10)
・『開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ』 東京都現代美術館(8/3〜11/10)
・『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』 東京都現代美術館(8/3〜11/10)
・『田名網敬一 記憶の冒険』 国立新美術館(8/7~11/11)
・『神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond』 六甲山上(8/24~11/24)

ギャラリー

・『曽谷朝絵 Colorings』 アートガーデンかわさき(8/3〜8/16)
・『稲葉友宏「THE STORIES THAT YOU SEE VOL.2」』 YUKIKOMIZUTANI(7/19~8/31)
・『松井えり菜「アストラル・ドリーマー」』 ANOMALY(7/20~9/7)
・『キャラクター・マトリクス』 BUG(8/30〜9/16)
・『Ryu Itadani「Everyday Life “THERE“」』 ポーラ ミュージアム アネックス(8/9~9/23)
・『ヨーゼフ・ボイス ダイアローグ展』 GYRE GALLERY(7/17~9/24)
・『空想の宙(そら) 「静寂を叩く」 大乗寺十三室|十文字美信』 資生堂ギャラリー(8/27〜10/20)
・『ハルーン・ミルザ Ceremonies and Rituals』 SCAI THE BATHHOUSE(8/27〜10/12)

まずは葛西臨海公園にてはじまる新たなアートイベントです。『海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―』が開かれます。



『海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―』@葛西臨海水族園、葛西臨海公園(8/2~8/18)

これは「アートをめぐる」をテーマに、同公園内にて4組のアーティストが作品を展示するもので、蜷川実花 with EiMは東京湾を望むクリスタルビューにおいて、多様な光をまとう花やクリスタルを使用し、建築と自然が一体となるような空間を演出します。

また園内のひまわり広場では、落合陽一、河瀨直美、平子雄一の作品展示を行うほか、葛西臨海水族園の空の広場では霧の演出も実施されます。このほか、キッチンカーなども出店するなど、夏休みの臨海公園の気軽に楽しめるイベントとして人気を集めそうです。

続いては東京都現代美術館です。『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』が開かれます。



『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』@東京都現代美術館(8/3〜11/10)

これは精神科医、高橋龍太郎が1997年より収集をはじめた日本現代美術コレクションのうち、作家115組の代表作を紹介するもので、ひとりのコレクターの目によって築かれた日本現代美術の流れをたどります。


高橋龍太郎コレクションは「ネオテニー・ジャパン」(2008〜2010年)や「ミラー・ニューロン」(2015年)など、国内の美術館でも度々公開されてきましたが、さらに近年加わったコレクションを見る貴重な機会となるのではないでしょうか。

最後は夏から秋に向けて開かれる現代アートの芸術祭です。六甲山上にて『神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond』が行われます。



『神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond』@六甲山上(8/24~11/24)

2010年より毎年、神戸・六甲山上にて開かれてきた『神戸六甲ミーツ・アート』には、これまで延べ520組以上のアーティストが参加してきました。そして今年は過去最多となる招待・公募を合わせ60組以上のアーティストによる、多彩な展示プログラムが展開されます。


昨年、招待アーティストの拡充や芸術祭の拠点づくりなどが行われ、従来より大幅に内容が拡充されましたが、その流れを今回も受け継ぎ、六甲という自然とともにアートを楽しめるユニークな芸術祭となりそうです。

しばらくブログは不定期での更新となります。それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
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