駅に住む人

2014-12-31 00:00:43 | 市民A
駅に住む、といってもポッポ屋の話じゃなく、非鉄道員の一家のこと。つまり「おおた葉一郎氏」の過去のはなし。

千葉市に生まれたのだが、当時は住宅難ということで、借家を探すのに一苦労していたらしい。東京近郊ということで人口増加中だったのかもしれない。私が4歳くらいの時らしいが、突然に住んでいた(間借り方式だったようだ)場所を退去することになったようだが、その時にやっと見つけた住居が、京成電鉄黒砂駅の官舎だったそうだ(正確には京成は私鉄なので官舎というのは間違い)。当時は駅ごとに駅長が住んでいたらしいが、さすがに北海道の国鉄じゃないので、駅舎に住むというのが廃止になったのだろうか。

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その黒砂駅は、現在は「みどり台」という駅名に変わっている。隣の駅の近くに用があったので、一駅乗り越して駅の周りを歩いていると、もちろん今や駅は小さな事務所だけで、当時の面影はどこにも残っていないのだが、京成電鉄の所有している地面を確認すると、ホームの裏の一角に駐輪場と駐車場になっている土地がある。建物があったとすると、ここ以外には考えられないわけだ。

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4歳の頃であれば、わずかでも記憶に残っているはずなのだが、何も覚えていないし、潜在意識化にあって夢に出てくるわけでもない。鉄道の音には慣れているはずだが、現在、倉敷では線路のそばに住んでいて、列車騒音による不眠に悩まされている。

駅に住んでいたことを教えてくれたのは、父親なのだが、この話などをしてからまもなく川船に乗って、行ってしまった。年の暮れなので、今年の思い出を一つ書いてみた。

ローマ帝国衰亡史(ギボン)の失敗

2014-12-30 00:00:12 | 書評
rome2ローマ帝国衰亡史を読むために、ローマ史の概説書を読んだりしたのに、ちょっとした不注意で大失敗してしまった。(ローマ帝国自体の失敗談ではない)

というのは、「日本語訳」を買うつもりだったのに、「日本語編訳」本を買ってしまったこと。よく見ると「普及版」と書かれている。

八重洲ブックセンターに行って、店内検索システムによって目的の書棚に行くと、上下巻各950円税別の新書サイズのものと、ハードカバーでずっしりと重い8000円くらいのがあったわけだ。8000円くらいのものと2000円くらいのものを比較するために第一章の最初の方を読んだところ、同じ内容であり、8000円の方は地図や遺跡の写真などで構成されているように思って、それなら軽い方がいいや、としたのだが、果たして8000円の方は完全訳だったのかどうかも、わからないが、いまさらそれを買おうとも思わないので、「編訳」というのを読むこととなったのだが、・・

きちんと訳していると思われる部分もあるが、まったく翻訳から離れて、「ギボンの考え方は、これこれしかじか」と大胆にサマリーされている部分が多い。それでは編訳でもないのではないかと思うし、実は、その部分の方がギボンの言いたいことなのではないかと、少し感じた。

何がいいたいのかというと、ローマが衰亡したのは、ローマ帝国という素晴らしい組織が少しずつ同時代の誰も気がつかないようなほころびを広げていったのか、巨大事件Aとか事件Bというように階段状に崩れていったのかということがよくわからなかったこと。

さらに、ローマという大帝国が衰亡したことは、必然だったのか偶然だったのか。そういう歴史観が「編訳」では伝わらなかったことなのかもしれない。現代の常識からいうとローマ帝国はかなりいい加減な政府組織であったにもかかわらず、あれだけ長い時代を生き続け世界の科学や文化に大きな影響を与えたわけで、やはり同時代の人というのは、どういう政治形態が正しく、あるいは何が合理的なのかということがわからないからなのだろうとおもうわけだ。

少年メリケンサック(2009年 映画)

2014-12-29 00:00:31 | 映画・演劇・Video
meriken3年前に観たDVDを、もう一回観る。以前観て面白かった(あるいは感動した)ものを、もう一回、というのは、ある意味精神の退化なのかもしれないが、逆に緊張や疲労ということなしに、細部を楽しむというのには都合がいい。一回目はどうしてもストーリーを追うということになるのだが、あらすじは、頭に入っている。

あらすじは、ネット上から借用すると、

レコード会社OL・かんな(宮あおい)が、動画サイトで見つけた〈少年メリケンサック〉のライブ映像。そこには凶悪な絶叫パフォーマンスのイケメンが!!
契約を取るために会いに向かうと、そこにはなぜか酔い潰れた50歳すぎのオッサンが!!「これ誰っ!?」・・・
かんなが見つけた映像はなんと25年前のものだったのだ。
かんなの驚愕をよそに、〈少年メリケンサック〉の人気はネット上で大爆発!サイトはパンク寸前!全国のライブツアーが次々と決まっていく・・・。このまま出たら暴動必至。
果たして、かんなと〈少年メリケンサック〉の命運は!???
全国ライブツアーは成功するのか???

で、そんな簡単なストーリーじゃないわけ。

よく考えると、監督のクドカンは、このあと、NHKあまちゃんで巨大ブレークし、大河篤姫でブレークした宮崎あおいは、篤姫のあとの初仕事であったわけで、NHKとは無縁のこの映画をどうとらえるのか、コミックとしては、できすぎじゃないかと思っている。

ただ、深夜に観るにはヘッドフォン必須ということ。念のため。

大空ミュージアム&エアポートヒストリーミュージアム

2014-12-28 00:00:57 | 美術館・博物館・工芸品
mus新千歳空港には二つの博物館がある。大空ミュージアムとエアポートヒストリーミュージアム。といってもこの二つは並んでいるので、別のミュージアムであるという感覚は、外部からはうかがえない。何か理由があるのだろう。歴史編と現代編ということだろうか。

歴史編の方からいうと、千歳に初めて飛んできたのは1926年10月。ずいぶん古い。北海第一号という航空機で、小樽新聞社のもの。2号機は翌年で、1927年6月。今度は北斗5号といって北海タイムス社。どちらも新聞社である。北斗1号ではなく5号ということは、複数機を北海タイムスは所有していたのだろうか。

今では、飛行機を自社で所有しているのは、朝日、読売、毎日、中日といった超大手新聞社に限られている。

そして、正式に千歳空港が竣工したのは1934年10月。これも相当早い。広い北海道で、ここが選ばれたのは、小樽、札幌、苫小牧、函館といった都市の中心に作ろうと思ったような気がする。

その後、陸軍や海軍も千歳空港を使用することになり、大空港になっていったようだ。


そして現代編。キッズコーナー。フライトシミュレーター(マレーシア航空の機長は自宅で使っていた)。航空機の模型の展示やちびっこ制服体験コーナー。

タイヤコーナーで確認したのだが、同一航空機なら飛行機の前輪と後輪は同じメーカーのものになっている(当たり前か)。

そして、紙飛行機の話があって、すぐれた紙飛行機は10秒以上飛ぶことができると書かれていた。


自宅に帰って作ってみたのだが、室内実験では何の問題もなく安定して飛べるのだが、なにしろ1LDKなので10秒というわけにはいかない。

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マンションの窓から飛ばせば、飛行時間を計測できそうだが、早い話がゴミと化す。つまり窓からゴミを投げ捨てる、ということになる。

ゴミにならないように色々と考えた結果、紙飛行機を拾って有効に使えるようにすればいいわけだ。

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さっそく、再利用可能な和紙をつかって折ってみる。室内での飛行テストでは、何回投げても、キリモミ状態で即落下してしまう。

フリークラス入学者、卒業者

2014-12-27 00:00:57 | しょうぎ
今泉さんが若手プロを連破して、41歳でプロ棋士の資格を得たが、プロと言ってもとりあえずはフリークラス。十年契約の期間雇用みたいな制度だ。その期間に一定の好成績を取ると、正社員に昇格する。奨励会三段から勝ち抜いてプロになると正社員で、その他は非正規社員みたいなイメージに見えるが、下から見ればそうであっても、大半は上から下に向かっている人が、このクラスに入る。

元々、タイトル経験者などが、自己申告してこのクラスに入るときもあれば、だらだらと順位戦リーグの中をさまよう人もいる。勲章なんかもらうとコースを決断しなければならなくなる。

一方で、一番下のC2クラスで3年降級点を取ると、フリークラスに入ることになる。疑似終身雇用制から期間雇用になるわけだ。

そういった十年契約の最終年に、急に好成績を上げ、再び正社員に戻るチャンスを得ているのが熊坂五段。来年3月までの年度内に17勝を上げれば復帰できる(逆に、そうでなければサヨナラとなる)という昇段条件に対し、一時は10勝4敗と、ハイペースで白星を積み上げていたが、その後、×○×○×○×と一進一退で12月25日の段階で13勝8敗。

しかし、残る対局数(タイトル戦の予選)からいって、あと4勝は、ちょうどギリギリ感があるというよりも、かなり難しくなっている。今年度のタイトル戦では王座戦だけが勝ち残っている。3月までに行われる来年度のタイトル戦の予選は、竜王戦、王将戦、NHK杯。NHK杯か竜王戦で連勝して、その貯金で残る二棋戦で頑張るということしかないだろう。

もっとも王座戦だけで連勝してタイトルを奪取し、王座位を持ちながら引退という「突然の花道」ということも可能性はある。


結局、奨励会退会者には再チャレンジの道はあっても元棋士には道はない。

が、瀬戸際に立って初めて本気になるという人格タイプである場合、仮に戻っても、前向き方向の活躍は期待できないかもしれないが。


さて、12月13日掲載問題の解答。

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香車から飛車に打ち変えることによって2一飛車成が王手になる。

動く将棋盤は、こちら


本日の問題。

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わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。

恐怖のニシ貝

2014-12-26 00:00:14 | あじ
年末も押し詰まっているのに、まだ忘年会をやっていて、倉敷の由緒ある料亭で登場した一品のこと。

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ニシ貝の壺焼。

サザエよりやや大きめな巻貝。

ニシということばから連想するのがタニシである。どうもタニシの仲間を食べるのは・・

そして、数十年前だが、巻貝の壺焼を食べて、当たってしまい一週間寝込んだことがある。たぶん、肝の部分だろうと思って、それ以降なるべく食べないようにしている。肝の部分は、ちょっとノーマル料理じゃないような気がする。

で、食事は料亭なので、一品ずつ登場して、食べ終わると次の料理が出る。つまり、ニシ貝をどうにかしないと、前に進めない。

で考え出したのが、中身を全部取り出して、固い身の部分だけを食べて、肝の部分は貝の奥に押し込んで、隠してしまう方法。なんとなくうまくいったのだが、・・

器を下げてもらう時に、気付かれてしまった。

「お客様、まだ奥の方に肝が残っています」

「いや、とれなくて奥の方に入ってしまってね・・」

「では、出してあげましょう」ということになって、つまようじで肝を取り出され、肝だけを皿に盛られてしまったわけだ。

まあ、若干、腹が張るような気がするも、まだ症状は出ていない。


後で調べてみると、ニシガイは赤ニシガイというそうで、やはりニシはタニシのニシと同じ「螺」の字を書く。巻貝の総称らしい。だからニシガイこそキングオブ巻貝なのかもしれない。味がサザエに似ていることから、サザエのニセモノに使われているそうだ。実際には、ニシガイの方が淡白な味だ。

たべるならツブ貝と思うが、ツブというのは「螺」の別読みだそうで、これもただの巻貝を意味するような名前だ。

しかし、どうも忘れたころに現れるのが巻貝の肝のような気がする。巻貝はいずれも獰猛な肉食系だそうで、巨大な巻貝の中に引きずり込まれるような夢をみそうだ。

古墳の話(小林行雄著)

2014-12-25 00:00:53 | 書評
kofun古墳時代と呼ばれる時代については、今もって謎がいっぱいだ。弥生時代の終末が邪馬台国の卑弥呼のあたりで、その後、統一王朝が完成するまでの、もっとも重要な期間が、ぼんやりとしかわからない。神話の世界のようで、一方、朝鮮半島と日本との関係は、ある程度記録が残っている。

そして、日本に多数残っている古墳について、調べることにより、古墳時代についてわかっていくそうだ。前期のうちは、わりと簡単に古墳ができていたそうだ。しかし、徐々に大型化するようになり、また誰でも古墳を作っているわけじゃなくなる。天皇家専用へ。

そして、多くの古墳はその主がわからなくなっているのだが、古墳の主のことを毎年御まつりしていれば、わからなくなることはありえないのだから、つまり、途中で何らかの事情があったのだろう。

実は、現首相の家系である「安倍家」だが、山口の地元に古墳クラスの墳墓があるそうだ。

クリスマスツリー

2014-12-24 00:00:50 | 市民A
クリスマスツリーほどいかがわしいものはないわけで、北欧のような寒帯に生息する針葉樹をばさばさと切り倒して、そのまま1ヶ月もすればゴミになる。そのゴミは、いずれにしても二酸化炭素となるわけだ。

キリストが生まれたのは、ようするにラクダがいるような暑い地域なのだから、むしろヤシの木の方がいいはずだ。しかし、ヤシでは、オーナメントを付けるわけにもいかず、月や星をぶら下げると、イスラム教の国旗のようになってしまう。イスラム教とは違う、ということを強調するために樅の木になったのだろうか。

日本では、ほとんど生の樅の木を使わないのだが、その代わりに門松やしめ縄はナマモノであるのだが、後始末も含めてかなり二酸化炭素の排出量は少ないだろうか。

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しかも、最近のツリーは、単に三角錘型というだけで、ツリーとは言えないようなものもある。東京フォーラムのツリーは、羊が飾られている。クリスマスも正月も一緒だ。

ところで、世界には「キリストの父親は誰だ?」という、解明してはならない謎がある。

宗教的には、キリストは神の子であるということになっていて、「ゼウス」のような神がマリアに代理出産を依頼したことになっている。(ギリシア神ゼウス本人は絶倫の神で、よく地上に降りてきて遊んでいたようなので、代理出産などを頼むわけはないが)。

ただし医学的には、諸説あって、ローマ兵とか援助交際の結果なので父親不詳とか、ささやかれてきたようだ。

実は、幼稚園のクリスマス会の演劇で、「ヨハン」役をやったことがあった。馬小屋でのマリアの出産シーンで、うまれてきたのは赤ちゃんではなく人形なのだが、ずっと長い間、生物学的父親だと思っていたのだが、単なる養父に過ぎないということを知って、ガッカリしたことがある。

ところが、最近、父親問題に新たな展開があるようで、「実の父親はヨハンであるが、結婚前に関係して産まれたため、キリスト教の教義というか教育的観点でヨハンの子と認められなかった」という説が現れたようだ。どうも、現代的に解釈すれば、前でも後でも大差ないという常識の変化に迎合したものかもしれないが、あらゆる説の中で、もっとも合理的で無難なのだろう。

ヨハン役としては、ずいぶんと身分が改善したような気がする。

恋におちたシェークスピア(1998年 映画)

2014-12-23 00:00:42 | 映画・演劇・Video
原題は『Shakespeare in Love』。アカデミー賞を1ダース近く獲得した名作で、観るのは3回目。2回目に観た時との間隔が少し離れていたこともあるのかもしれないが、今回見た時に、前回の勘違いとかあったことがわかる。まあ、映画ってメインテーマ以外にも監督のこだわりみたいなのもあるのだが、観客は気が付かないものだ。だから、何度も見ていると面白くなることがある。ゴルフ場の会員になるようなものかもしれない。

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で、この映画の背後には、もちろん「ロメオとジュリエット」があるのだが、この大悲劇を元にして喜劇にしているわけだから脚本家の腕はすごい。当然ながらシャークスピア(ジョセフ・ファインズ)が主人公だと思っていると、実はジュリエットを演じるヴァイオラ(グウィネス・パルトロー)のための映画のようになっていく。ある意味、喜劇的人生を演じるシェークスピアと悲劇的人生に向かうヴァイオラ、そしてエリザベス1世が、いい味を出している。

映画の最後の方(唐突なこの映画のストーリーをまとめるあたり)で、女王がヴァイオラに対して、シェークスピアと別れてアメリカ大陸に行くように命令するわけだが、そこの意味が少し引っかかっていたのだが、今回見ていて感じたのは、女王はヴァイオラに嫉妬したのだろうと気が付いた。だから宮殿にくるように誘ったり、次に喜劇『十二夜』を書くように言ったのだろう。

そして、実は、まだ劇中で起きる殺人事件について、しっくりいかない点もあるのだが、そのうちわかるかもしれないなあ、と根拠なく思ったりする。

それと、エリザベス1世だが、映画の中ではコケにされているのだが、実際の人物は英国史上もっとも重要な人物の一人である。スコットランドとの統合に大きな貢献を残し、その頃スペインの圧力で崩壊しそうだったり、宗教問題で迷走中だった英国が、いまだに王国を続けているのは彼女の功績が大だ。時代的にも日本で言えば徳川家康みたいな実績があるわけだ。

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ところで、Shakespeareというスペルも間違いやすい。古典的英語だ。彼の書いたセリフは単に詩としても美しすぎるのだが、残念なことに翻訳すると、その美しさの大部分が失われる。Shakespeareの原文を探しに、在住している県の最大洋書店(丸善)にいったが、幸い見つけることはできず、代わりにもっと手ごろな本を買う。後で開いてみると、CD付きだった。いつ、この本を読むのか、自分でも想像できない。

親子鑑定が必要?

2014-12-22 00:00:17 | あじ
何気ないようなニシンの煮つけなのだが、実は、大きな謎があるわけだ。

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まず、このニシンが、加工品であること。「子持鰊真空」という商品。

そして、ニシンと数の子の出所が・・

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にしん (ロシア産)

数の子 (アメリカ産)

つまり、この加工製品が組み立てられた函館に、二つの国から部品が届いて、おそらくは手作業で組み立て作業が行われ、完成したわけだ。

では、ロシアのニシンの中にいたはずの数の子はどうなったのだろう。またアメリカで数の子を抜かれた後のニシンの身はどこへ行ったのだろう。

考えられることは、税率の差を利用して最適コストを計算するとこうなるとか(自信はないが)。つまりニシンの税率と魚卵の税率が相手国によって違っているのかもしれない。

あるいは、ロシア(というかオホーツク)では数の子を日本向けに出荷するのがメインで、ニシンの身が余っていて、アメリカではペットフード用にニシンの身が重用されていて、数の子が余っているのだろうか。

そして、ふと、もう一つの合理的な可能性が浮かんだのだが、

ロシア産のニシンが「オス」なのではないかという疑念なのだが・・

その可能性を感じたのは、すでに食べ終わってからなので、残念ながら確かめることはできないわけだ。

美食のルーツ

2014-12-21 00:00:08 | 歴史
2014年11月2日に「大おにぎり展」の中でも触れたのだが、弥生時代になって米を農耕するようになっても、おにぎりを竹のかご(弁当箱)に入れて、半日かけて遠くまで行って、わが国の先祖たちは何をしていたのだろう。縄文時代なら貝や魚や獣の肉とか栗などの野生生物を食べていたのだからわかるものの、その時には、まだ米作りをしていなかったのだから、「いったい、おにぎり持って、何してたの」ということになる。


どうも、岡山県の赤磐市にある「山陽郷土資料館」に、ヒントがあるという情報があったので、わかりにくい場所だが辿りつく。

そのあたりは、古墳時代の遺跡として有名で、中規模の古墳が数多く存在することは知っていたのだが。といっても、なぜ、古墳がたくさんあるのかということは、よくわからないが、何らかの政治的権力がある場所だったことには違いない。

ただ、今知りたいのは、古墳時代の前の弥生時代とさらにその前の縄文時代の継ぎ目のあたりのことだ。

それで、この資料館を見学すると、ここの近くには、縄文時代の遺跡もあるし、弥生時代の遺跡もあるし、古墳時代の遺跡もあるようだ。

そして、それらの土器が、まさに調理に使われていた痕跡がはっきりわかるようになっていて、当時の食べ物の残りとか、土器についた火炎の痕跡で調理法なども推測できるようだ。

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で、縄文時代にはドングリを食べていたようだ。熊みたいだ。そして、縦長の鍋で、なんでもぐつぐつ煮ていたのだろう。また、鹿や猪は今でも多すぎて困っているようなので、かなり豊富に食べていたのではないだろうか。

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そして、弥生時代の土器だが、かなり手が込んでいるようだ。蒸し料理が可能なものが発掘されている。

つまり、弥生時代には、米と肉と魚介類、野菜というようにかなりバラエティのある食材を使っていたと推測されるそうだ。つまり、美食のために貴重な白米で作られた「おにぎり」を持って食材集めをしていたのだろう。

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そして、古墳時代だが、どうみても先住民族と違う人たちが古墳を作ったとしか思えない。

つまり、3種類の違うルーツの人たちが、やってきて覇権争いをして、では最後に勝ち残ったのは誰なのかということはよくわからない。というか、はっきり調べてはいけないわけだ。キリストの父親さがしみたいなことになるのだろう。

ところで、赤磐市ではかなりの時代を通して、人口の集積があったようなのだが、皮肉なことに、発見のきっかけとなったのは、近くにある山陽団地の建設だったそうだ。団地を作ろうと、山林に土地造成を始めたところ、そこはずっと前の時代に、たくさん人が住んでいた団地だった、ということがわかったようだ。

そして、現在、再び過疎化が始まっているようで、この分だと、あと2000年ほどして宅地がただの丘陵になり山林と化した頃、ふたたび住宅地としての発掘作業がはじまり、白い陶器の破片にわずかに残る放射線量から、平成後期のトイレで使われていたものに違いないと断定されたりするのだろうか。

ピシッピシッマウス

2014-12-20 00:00:02 | しょうぎ
少し前に、新しい免状を申請していて、届いていたのだが、その時は忙しくて、箱の中の免状の書名が、三人の永世名人(羽生名人、森内竜王、谷川会長)であることを確認しただけだった。永世名人が揃う期間と言うのは惑星直列みたいなもので、次に何百年後になるのかわからないなあと思っていたのだが、やはり短かったようだ。


そして、付録品があって、その小箱をあらためると、マウスパッドとマウスが入っていた。漆塗りだそうだ。赤外線方式のようだ。

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実は、パソコンを4台常用していて、そのうち2台はこの赤外線型で、1台(携帯用)はブルートゥース(普通は画面タッチなのだが)。1台は有線マウスなので、ちょうどいいと思ったわけだ。

それで、準備を始めたのだが、しばらくして、パソコン本体のUSBポートにとりつけるべきレシーバーが見当たらないことに気付く。いままで使っていたものは、マウスの裏側に差し込まれていたりして、一瞬にして準備が終わるのだが、捜索を開始しなければならず、再び免状の入っていた箱など大捜索。1時間ほどで諦めかけて、ネット上で、レシーバーがなくなった場合の対処法を調べた結果、

レシーバーとマウスはセットなので、レシーバーをなくすと、マウスはゴミとなる、ということがわかる。

ということで、ゴミ箱に漆塗りを放り込もうと決断したのだが、その前に、情報をよく読んでいるとレシーバーが電池ボックスの中にあることもあることがわかる。そして、実際、そうだったのだ。本当にわかりにくい場所に仕込んであった。

で、電池をセットして、起動させると、どうも動きが不安定なわけだ。レシーバーとマウスの向きが違うからなのだろうかと、机の上を整理していたら、今まで使っていた別の古い無線マウスが床に落下し、一発で壊れてしまった。一減一増。新旧交代選挙区みたいだ。

どうしても動きが安定しないのだが、思い出したのが電池切れ直前の挙動不安定状態。もらったばかりだから新品と思ってしまったのだが、作られたのはかなり前なのかもしれない。電池が自然放電してしまってパワー切れなのかもしれないと思い、電池を変えると正常作動を始める。

ところで、このマウスだが、クリック音が大きく、乾燥音を出す。ナイキのゴルフドライバーみたいだ。音質を喩えると、まさに将棋の駒を打つ時の音とそっくりだ。ピシッ。

将棋ソフトと対戦してみたのだが、一手指すたびに、ソフトで設定されている駒音とマウスの音が時間差で響くことになる。ピシッ、ピシッという感じだ。思わず「待った」をしてしまったような錯覚に陥る。


さて、12月6日出題作の解答。

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まで15手詰。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

1220m


わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。

上原ひろみ、岡山に

2014-12-19 00:00:05 | 音楽(クラシック音楽他)
hiromiu上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト、「ALIVE」JAPAN TOUR 2014 が全20公演の日本ツアーの18番目に、岡山市民会館にやってきた。実数はよくわからないがFBなどで推測すると、『伊豆の踊子』の旅芸人みたいに、いつも世界のどこかに出没してLIVEしているような感じだ(今年の演奏北限はデンマークで、南限はアルゼンチンだったそうだ)。

本当は、東京フォーラムで3連続公演があって、そちらの方がよかったのだが、早々と席が売り切れ。そうなると、地方都市のいいところで、売り切れまでに時間差があって、数か月前に予約購入したのだけど、問題は12月の中旬ということで忘年会シーズン。とりあえず、当日の出張仕事を入れておいて、直前キャンセルという荒業を実行。

で、なんとか会場に辿りつくと、昭和後期の香りが漂うホールで、こんなところでいいのだろうかと思うのだが、年配の観客も多い。よく考えると、地方都市ってこういうものだよね。若い人は少なく、さらに薄給生活。

そして、席は「S」席なのに、二階の奥の端の方だった。といっても渋谷のNHKホールのように天体望遠鏡が必要ということではない。演奏が始まって気付いたのだけど、ちょうどピアノの鍵盤の延長線上で「上から目線で見える」位置になっていて、横顔(右側)と右手と左手が同時に見えるという、かなり運のいいシートだったわけだ。

それで。気付いたのが、右手と左手の指の形の差。指は大ざっぱにいって、丸く保つ式と指をのばして使う式に分かれるが、彼女は、右手は指伸ばし式で、左手は丸く保つ式のように見えた。

そして、演奏している3人のうち、上原さんだけはエネルギもりもり型なのだが、残る二人の男性にはお疲れ感が漂うと言えないでもない。前日は埼玉の川口で、岡山の翌日は福岡。そして大阪が最終となる。毎日食べているご当地ラーメンの結果が、エネルギになる人と、体脂肪になる人がいるということなのだろうか。

コンサートの前半は、多くの時間が鍵盤の右端の方で音階が高速回転していくので、高音疲れで、だんだん疲労感が脳や心臓に貯まっていくのが自覚できる。これって、「JAZZ」というより「祭り」だ。祭太鼓なんだ!

休憩時間の後は、鍵盤の中央付近でのプレーになるので、聴く方に余裕が出てくる感じで、「そういえば、日本的な主題がある、と感じてくる。日本人が2000年以上前から抱いている感性「さびしさや孤独感とやるせなさ」など。

そして、ちょっと新しい弾き方を披露している。JAZZでも祭りでもない宇宙音楽みたいな世界。成功かどうかはよくわからない。

そして、3時間近い熱演は終演。ピアノでも弾いてみたいなと、指の屈伸運動をしながら席を立ったものの、外に出れば小雪の舞う世界。齢のせいか指先冷却化作用により神経がこわばってしまい、あわててポケットの中のホカロンをさがす。

君も「マジック王」。消える・・

2014-12-18 00:00:39 | 市民A
「プレジデント」誌の最近号に、「これで君も忘年会の主役!『にわかマジック王』入門」という特集があった。

プレジデント誌というのも、実は結構売れているのではないかと思うことがあって、プレジデントが読むと言うよりもプレジデントになりたい人が読んでいたり、社長室のディスプレイの一環(お飾り)になっているのかもしれない。

今回は、年末と言うことで忘年会の特集で、特にビール会社の宴会では、次々と芸人が現れる話が書かれていた。後日、ビール会社Aに勤務していた女性と結婚状態継続中の男性に聞いたところ、忘年会でなくても面白い人がたくさんいるそうだ。楽しそうでいいようだが、そんな単純なことじゃないのかもしれない。

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そして、圧巻は「にわかマジック」。プレジデントの人がお客様との忘年会で、突然マジックを始めたりしたらおかしいのではないかと思うのだが、まあ硬いことを言わずに読んで見ると、いかにもあやしいマジックが並んでいる。

特に、「消えるペン」というのが“こどもダマシ”っぽい。

仕掛けはなし。というか、メガネをかけている人には難しいかもしれない。

左の手のひらにコインを一枚おく。そして取り出したボールペン(割りばしでもいいことになっているが、やってみると難しい)。右手でペンを持ち、指揮者のタクトのように頭の上の方から一振りしてコインをトンと打つ。続けて3回振るわけだ。一、二、三!

コインが消えるのかと皆が思った瞬間、消えるのはペンの方だ。

コツは二回目に振る時に何気に大きく頭の上の方まで上げるわけだ、そして三回目に振る時にペンを耳にはさんでしまう。だから消えたわけじゃなく耳の上にあるわけだ。

本当は、手品というのは、何百回と血のにじむような練習をしないといけないのだが、実は、さっそく一度も練習しないで(頭の中では演習してあるのだが)、ぶっつけでやってみると、うまくいくわけだ。みんなだまされる。コツは、自然体で服の中をさがして、たまたまボールペンを使ってみようという話術。誰だってコインが主役と思っているので、錯覚を利用するわけだ。そして、ペンの振り方。一回目は小さく、二回目は大きく。そして、三回目は二回目と同じスイングにすること。

ただし、割りばしでは軽過ぎて耳にはさむのがかなり無理だ。メガネの方も無理な気がする。

しかし、手品が見事に成功した後、二つの巨大問題が発生することになる。

一番目の問題は、耳にはさんだペンの始末である。そのまま、電車に乗って帰宅してしまうことがないようにしなければならない。割りばしだとなおさらだ。その場で解決できないからつい忘れがちになりそうだ。ペンを元に戻す手品も覚えなければならないだろう。

そして、二つ目の問題の方がさらに重要なのかもしれない。つまり、「マジックで人をごまかすことが得意な人間だ!」と相手から思われること。

実際、マジックが得意な人間は、要注意人物なのだと思う。

日本人監督が現れないのは

2014-12-17 00:00:42 | スポーツ
男子サッカー日本代表監督のアギーレ氏が八百長容疑で告訴されたようだ。2010-2011のスペインリーグで監督の率いるチーム(サラゴサ)がリーグ陥落危機に際し、相手チームを買収した時に八百長が行われたとされる容疑だ。

なぜ、勝った方のチームに疑いがかけられるのかというのは、買収資金のルートが複雑だったことによる。まずチームのオーナーが相手方の選手に金を渡すために、一旦、味方の選手にボーナスを振り込んだそうだ。普通は、ボーナスは口約束で、勝ったら渡すのだから、事前に渡すのは少し妙だ。そして、振り込んだボーナスはすぐに回収されて、今度は相手側の選手に渡されたそうだ。

つまりトンネルというか、マネーロンダリングというか。オーナーが直接八百長資金を振り込んだのではなく、カムフラージュしたらしい。

本当にそうならば、各個人の銀行口座を調べれば簡単な話なのだろうが、果たして個人に振り込んだおカネを、勝手に回収することなんか本人の了解なしにできるのだろうか。

わたしなら、振り込まれたおカネは返さないだろう。一人1000万円ぐらいらしい。

あるいは、連絡が選手一人ひとりにあって、カネを返してくれということになったのだろうか。その時に「これは、八百長資金」とオーナーから言われたのだろうか。あるいは単に「他人の分を間違えて振り込んだので返してくれ」と言われたのだろうか。

試合は、一つ一つのプレーに対しては八百長らしくないものの、点数の流れから言うと、らしいようにも思える。実際、負けようと思っても相手がシュートを打たないのに自分でオウンゴールするわけにはいかないので、先にリードされれば、その後本気プレーになっても、八百長とは感じられないわけだ。

しかし、そういうことが自然に行われるような環境がすでにあり、もともと八百長が頻繁に行われているのだろうか。

ところで、後任選びが始まっているようだが、やはり外国人を探しているようだ。今季三冠のガンバ長谷川健太監督など実力がありそうなのだが、なぜか話題に出ない。

おそらく、Wカップ出場経験がないと、本田とか有力選手のチーム内暴走を止められないのかもしれない。ちなみに長谷川監督はドーハ悲劇組だ。

思い切って、ロボットを監督にしてみたらどうだろうか。もっとも監督がボールを蹴る必要はないのだから、人間型ロボットである必要もなく、単なるデータ分析用のコンピューターと対戦型ソフトであればいいのかもしれない。