奈良女児誘拐殺害犯逮捕!

2004-12-31 13:57:58 | 市民A
この件、長引く捜査に、弊ブログ12月17日、プロファイル的にでとりあげたのだが、推定と現実が近かったような、遠かったような。
おそらく、逃げ切ってしまえば、またいつか犯行に及ぶのは、確実であろうから、36歳の新聞販売店員の男が捕縛されたことで、一応のけじめはついた。
 
もちろん、両親からのメッセージのとおり、女児の失われた夢と希望は戻らない。
 
この事件、毎日新聞販売店社員ということで、毎日新聞はかなり恐縮している。佐世保の小学生殺人の時は、被害者の父親が毎日新聞の支局長であり、取材の公正という困難な問題と直面したわけだが、今回は加害者側からの報道ということになってしまう。
 
実は、17日に推論したように、この容疑者には、前科があったわけである。1989年(21歳か)に8人に対する強制わいせつ。1991年(23歳か)に女児の首を絞めて殺人未遂になっている。
 
容疑者にも人権があり、過去の事件を持ち出すことは人権侵害であるという考え方もある。
 
毎日を除く大手新聞4社の報道は、ネット上で見る限り、二つに分かれている。(もちろん、新聞になる時にはそれぞれの社の態度は変わっているかもしれないが)
過去の2件の事件を詳しく報道しているのは、産経。産経ではさらに自宅から幼児ポルノ多数が発見されたことまで報じている。89年の事件をぼんやり書いているのが日経。朝日・読売は何もふれていない。
また、10歳の時に母親が三男の出産時に亡くなったそうだが、報じている社はないようだ。
 
警察情報があるわけではないが、10歳のこどもの時の心傷と21歳の時のわいせつ事件との間に何か別のリンクがあるのかもしれない。23歳の事件は、さらにエスカレートしているし、その後13年間の間の事情はわからないが、犯行手口からエネルギーはさらに高まっていっているように思える。現在の販売店への勤務は5年間らしいし、その前の勤務先(新聞販売店)は、時間にルーズということで転々と替わっている。夜間の犯罪の可能性を疑わせるものがある。深夜に犯行に及べば、朝の配達は困難だ。自宅の幼児ポルノが、犯行時期を早めたのか、抑制していたものなのかは、一概にはいえないだろう。

ドンキホーテ火災の方は、まだ釈然としない。確実に模倣犯もいるわけだが、在宅放火の最高刑は死刑であることを犯人は知らなければならない。

こうして1年は終わる

2004-12-31 13:51:38 | 市民A
年末、年始に問題提議型ブログを書くのも、ほどほどにしてと思っていたのだが、12月29日弊ブログ「渡辺明20歳で頂点に立つ」にコメントをいただいた「憂しと見し世ぞSE」管理人、jackhkさまに、根拠はないのだが、ブログは関西優位ではないか、との実感をコメント返ししたところ、TBという形で「ブログ関西優位説を検証する」とエントリを立てられた。
 
私の仮説は、以下の4点。
1.近鉄球団消滅時にブログに熱を入れたからか?
2.ブログは非東京型メディアではないか(人口集積度の関係)?
3.関西人はおしゃべり好き。(東京人はシャイ、あるいは田舎モン)
4.東京人の保守性。
これに対して、”憂しと見し世ぞSEさま”は、オリ近合併からはじまったものの、プロ野球全体問題にに広がったので、と1を否定。
2に対しては、有名ブロガーは東京に住んでいると指摘。(もっとも読んでいる人のことは不明と。)
3は、関西人はおしゃべり好き過ぎでブログには向かない。
4はブログを書く人は理知的でなければならないので東京向きだ。

とのことで、バサバサバサバサとLサイズのピザのように切り刻まれてしまった(ははは)。
 
まあ、だからといってブログの内容が変わるわけでもないのだが、少し気になるテーマだが、そのうち統計でもでてくるのだろう。

30日は雪の合間に洗車をした。機械洗車に頼らず、自分で洗う。以前、ガソリンスタンドで仕事をしていたことがあるので、その時の経験で役に立っていることの一番が、洗車が手早いことだ。そして二番は、ガソリンを買う時についでにオイルやバッテリー液などの押し売りを軽く断れることである。当時の作業服も持っているが、それを着て洗車などしていると、ガソリンスタンドの出張洗車のように思われるので、やらない。庭のゴミは積もった雪に埋もれたので、掃くのではなく拾い集めるパターンになり、時間がかかった。
 
外の仕事が終わると11時を過ぎていて、あわてて大納会の結果を見ると、持ち株は相当上がっていた。「株は売ってナンボ」というのが鉄則で、持っているだけでは利益が確定しないのだが、とりあえず儲かったような気になり、液晶テレビを買いに行くが、結局、いろいろあってDVD-HDレコーダーを買ってしまった。しかし、接続は困難だし、マニュアルは読んでもさっぱりわからない。少しは立派なコードを使いたいのだが、午後は雪らしい。
 
そうなると自宅缶詰となるので買いにいけないし、除夜の鐘をつきにいくのも困難だ。元旦に雪がかかると、正月の用事も一日ずつ後送りになる。大晦日の夜は、たまった画像データの整理と印刷をしながら、元旦ブログでも考えるのだろう。
 

スマトラ周辺の地図を見ているとビルマプレートとインドプレートのぶつかるライン上にアンダマン諸島とニコバル諸島があることがわかる。そしてこの島々はインドが領有している。食糧不足になっているらしい。大変に嫌な予感がする。
 
CNNの現地記者も日に日にやつれていっている。バンコクの献血所には、長い列ができている。アメリカ、ドイツは1000人以上の国民が行方不明になっている。
 

では2005年が20世紀の105番目の年ではなく。21世紀の入り口であることを期待して今年のブログを終了します。

雪の日は、重い。

2004-12-30 13:58:32 | 市民A
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一日中、雪が降り続き、さきほど止んだ。横浜は坂だらけで急に雪が降るとクルマは動けなくなる。
 
津波の記事をワシントンポストで見ていると、きわめてリアルな画像をまとめている。ただし、画像集に入る前に、厳重な警告が出てくる。つまり、遺体だらけだからだ。そして、それは夏の原色の町、原色の衣類、相変わらずどこまでも青いビーチと、まったく対照的な、死と悲しみをとらえている。何枚も何枚も。全身に傷を負っても生還した人間と単に眠っているとしか思えない死と、あくまでも不条理だ。
 
家族をさがし続けるピピ島の日本人少年の記事も消えたようだ。報道するにしても、一枚の写真で十分ではないか、いつまでもテレビカメラを回しつづけるようなジャーナリズムには、何もいうことはない。
 
津波大国日本にできることは、「システムの構築」なのだろう。初動から数秒後に警報を出し、避難を開始するシステムだ。そして、防潮提。4メートル海面が持ち上がると国家が消滅するとも言われるモルディブは、地球温暖化に伴う海面上昇に対応して、日本からの支援で堤防を作っていたため、国土の多くが浸水したにもかかわらず犠牲者数が少ない(50人台)といわれている。南アジアの国家には友人は少ない。助けるべきはイラクだけではないはずだ。
 
そして、地元の最大の産業はあくまでも観光だ。津波対策が終われば、またみんなで足を運んで行かなければ、真の復興にはならない。

年末せまる。

2004-12-29 14:01:27 | 市民A

12月28日の昼休みに勤務先の近くを歩くと、一面ガラス張りのビルの5階に黒っぽい服の男が貼りついている。スパイダーマン登場か?と思わずカメラを取り出したが、よく見ると、貼り付いているのは、ガラスの内側。手足を大阪のカニ道楽の看板のように動かしているのだが、どうも窓拭きをしているようだ。こちら側に見えるのは、体の前面(腹側)のはずだが、三つボタンのダークスーツを着ているので、遠目にはガラスの外側のようにも見えたのだ。


 しかし、三つボタンのスーツを着たまま、窓掃除をする人間はめずらしい。スーツの上着を脱げない理由があるのだろうか?(ネクタイを忘れたか?)下から見ていると手足の動きはユーモラスで「ヤモリの黒焼き」のようだ。案外、人間は猿よりも腹ばいになるのがうまいことがわかる。背中に較べて腹の方が柔らかいことも考えてみると、人類は直立する前は、トカゲのように地面を這っていたのかもしれない。


冗談はともかく、こちらは、まだ何もやっていない。掃除も、年賀状も、箱に放り込んだままの金融機関からの封筒の山も、半年前の雑誌「フォーサイト」や1年以上前のゴルフ用品のカタログ誌やら、シュレッダーのゴミは詰ったままだし、車の洗車や、ネズミの額のような空地に吹きだまった落ち葉もなんとかしなければならないし、・・・プリントすべき写真画像は溜まったままだし。データバックアップもしなければならない(DISKは何かと不安なので、バックアップはDISK2枚にとっている)


一方、円ドルレートや株価も微妙な動きで、投資を誘っているようで、目が離せないし。 実は、既に一つやったのは、勤務先と自宅のパソコンの中の掃除だ。いつもは超整理法で、分類しないであちこちにファイルが散らばっているものを、捨てたり、まとめたり。何か、参考にしようと思って、すっかり忘れてしまった、記事や画像とかをバッサリ捨ててしまうと、かなりきれいになった。ただ、それは単にパソコンの中を整理しただけの話で、外からみれば何も変わらないわけだ。ゲームで遊んだのとほぼ同義だ。


それと、もう一つ終わっているのは、「将棋関係者用年賀状に使う、年始詰将棋」だ。これは、直ぐには創れないから、夏の頃から気になってくる。本気になるのは12月になってからだが。 どうも29日と31日は天気が崩れそうなので、屋外作業は30日ということにして、まずは年賀状からかな・・(などと言いながら、元々29日は天気がよければゴルフに行くつもりだったのだが)


 それにしても眠いのは、赤坂で深夜過ぎまで飲んでいたせいだろう。赤坂は「韓国村」のはずだったのだが、0時を過ぎると中国系の女性達がウロウロし始めて、右や左から腕を引っ張られることになってしまった。もっとも、引っ張られて伸びたのは単にコートの袖だけであるのだが。


渡辺明20歳で頂点に立つ

2004-12-29 13:59:39 | しょうぎ

注目の竜王戦七番勝負最終局は新潟県南魚沼市の「龍言」で行われていたが、午後5時31分、森内竜王が投了し、渡辺新竜王の誕生となった。10月19日のソウルでの第一局から2ヵ月半の死闘だった。

森内は負けた4局の内、3局は、自分から定跡をはずして動いていったのだが、一回り以上若い挑戦者の前に、なぜ落ち着きを失ったのだろうか。残念ながら常人には見当がつかない。 下世話の話だが優勝賞金は3200万円。準優勝は800万円。その差は2400万円。さらに言うと、竜王位につくと、自動的に来年の防衛戦に出場することが決まるので、そこで仮に負けても2250万円は堅い。本当に大きな一勝だ。が、なぜこんなに賞金が高いかというと、ワンマン経営者のいる会社がスポンサーだからだ。そのワンマンの名前は「ナベツネ」。

 とりあえず、HPの掲示板にお祝いメッセージを書き込み、渡辺明竜王の師匠、所司六段に祝メールを送った。(しかし、所司六段はおそらく中国にいるはずだ。おととい、将棋連盟上海支部会にいる、私の親友と会食をしたと報告がきている(地球は狭い)。 次の問題は、祝賀パーティーだ。読売主催の就位式に私は出られないだろうから、プライベートの祝賀会でもあればと思うのだが、そういう襲位記念パーティーは厳禁らしい。読売のブランド価値が下がるからだろう。ナベツネには困ったものだ。渡辺新竜王を囲む会とかの名称ならいいのだろうか。

 さて、プロ将棋は、畳部屋で行われる。そして、部屋には盤と駒が用意されるが、上座と下座の問題がある。床の間を背に座るのが上座であり、出入り口に近い方が下座である。そして、この上座、下座問題は、かつて大きな問題になり、どちらが上座に座るかで、もめた対局も多発した。そのため竜王戦、名人戦でのランキングが上位の方が上座に座ることとなった。それでは渡辺明が大先輩の谷川先生や羽生先生と指す時には、席を譲るのだろうか。これまた常人には想像もつかない。


スマトラ沖地震で超巨大被害

2004-12-28 14:04:12 | 市民A
「gigantic」という単語が、あちこちで氾濫しています。13,400人(Financial Times)はじめ、国内、国外のニュースを見ていて、かなりの被害と犠牲者がでていることも、わかってきました。また、邦人も、500人以上が連絡がとれなくなっているようです(27日15:30現在)。
弊ブログでも、既に何回か地震についてとりあげているのですが、まだ、ニュース自体が混乱していることもあり、深く掘り進むというよりも、横に広く、現象をとらえてみます。

1.Tsunami被害について
「Tsunami」という単語が日本語に因ることを欧米では解説しています。欧米では、一般的な地震被害の類例ではないのでしょう。確かに岸壁が作られていれば、だいぶ状況は違ったと思います。いきなりビーチにダイレクトに津波がやってきたわけです。波の高さは、入江状になっていると、巨大な高さになるのですが、ビーチでは普通に壁のような大波がきたのでしょう。12メートルとの記事もあります。ということは、奥まった湾のような地形の場合は、さらに波高が高くなった可能性があります。また、津波はストロークが長く(数キロ)、一度、波にさらわれると、はるか沖合いまで運ばれてしまうのが一般的です。それが、生存率を低くする原因です。

また、ソマリアまで津波被害がでているようなのですが、時速500マイル程度との記事があります。マイルがランドマイルなら時速800キロ、シーマイルなら950キロです。想像できる状況としては、実際の波がスマトラからアフリカ東海岸に到達したのではなく、地球の表層をエネルギーが先に伝播し、半球的に海面が動き始めたということだと思います。陸上に実際に上陸した波の速度は100メートル15から20秒程度と言われています。普通の人なら、波を見てから逃げられる距離には限りがあるということです。

2.地震そのものについて
マグニチュードが変わったり、マグニチュードには何種類かあってとか、色々な説明がありますが、エネルギーについての考え方の違いで、結局、何種類かの数字があるわけです。また、エネルギーがゆっくり放出されると、振動という被害は少なくなるため、加速度という考えが必要となりとか、地震の性質をマグニチュードだけで表現するには、限界があるわけです。100年間で4番目の大きさとか40年ぶりの規模とか書かれていますが、早い話、超巨大ということです。

インド洋プレートとビルマ(Burma Plate)プレートの複雑に重なった場所らしいのですが、もっとも警戒すべきは、同じ断層上の余震です。日本でも江戸時代には南海地震と東南海地震が同時、あるいは翌日発生していることが多く、プレートの周辺部では、今後1年間程度は危険が続くと見るべきです。きょうでも、あしたでも再発リスクはあります。

また、やはり、倒壊した建物も多く、犠牲者数には予断をゆるしません。建物の構造が簡単であれば、逆に倒壊による被害は少ないのですが、レンガ文化の住宅では、家族の増加や、所得増加に伴って、横方向ではなく上方向に増築していく例も多く、地震被害を増長します。

3.地震発生の時期
日曜日で、ビーチに出ていた人が多いとの情報があります。一方、犠牲者の多くは外国人との情報もあります。どちらも正しいのでしょう。日本人にとっては、クリスマス休暇が、制度上あまり普及していないことが少しは幸いだったかもしれません。モルジブといえば、少し前は、日本を離れて愛人同伴で行く人が多かったのですが、今は違うのでしょう。不謹慎なのでこの話はやめます。

4.その他
旅行会社には「キャンセルの山」というのも当たり前ですが、HIS社の株価も下落しています。1:1.5で分割された端数株(50株分)に50株を買い足したばかりなのですが。(本当は、わずか50株を買い足すのに、証券マンに対し、小さな顔で電話しなければいけなかったことをブログにしようと思っていたのですが、なさけないので止めます。)SARS流行の際も、小規模旅行会社が淘汰され、残存者効果でHIS社は規模が拡大しています。

投資関係の話で追加すると、REIT(不動産投資信託)に投資されている方は、証券組込みビルごとの耐震性評価を十分に確認した方がいいと思います。個人的には、今回も、発生直前の24日に全額売却しています。どうも、全額売却すると、地震が起きるのではないかと、嫌な一人ジンクスになってしまいました。

5.東京の直下型地震で6万人以上犠牲(今回の地震とは無関係ですが)
1ヶ月ほど前、東京の直下型地震での被害予測マップが公表されていました。私は、東京港区に勤めていて、住居は横浜北部。その間には世田谷の住宅街が大きく広がっているのですが、被害予測マップ上では東急線、小田急線の間の住宅地は焼失地帯として赤ベタに塗りつぶされていました。つまり、その間を歩いて逃げることは困難ということです。困りました。自身の悪運を信じることだけかもしれません。  

情熱大陸(渡辺明六段特集)はイマイチだったが

2004-12-28 14:03:19 | しょうぎ
12月26日(日)23時からのTBS(毎日放送)系「情熱大陸」は現在20歳の渡辺明特集だったが、やや常識的な構成で、「若手がベテランの壁に挑戦」という基本パターンで、かつ現在進行形の森内竜王に挑戦している竜王戦七番勝負とリンクした内容になっていた。また妻子と生活している2LDKのマンションの内部の様子などを紹介しているのだが、彼自体が「普通の青年」なので、そういう表層的番組では、「イマイチ」感が残った。

ちょっと詳しいファンであれば、彼が中学3年卒業直前に、15歳でプロ四段に昇段した時、すぐに大活躍するものと思ったのに、急ブレーキ。3年ほどは「並みの成績」であったことを訝しく思うだろう。そして、何のキッカケで突然、ブレークしたのだろうか?その疑問には番組では一切触れられていなかった。

彼が不振を極めていた17歳当時、同門の松尾君が初タイトル「新人王」を奪取し、また平成の詰将棋の天才、宮田君の四段昇段パーティに行ったのだが、参加した人たちは平気で二人を、「渡辺以上の才能」などと話しているわけだ。本人の渡辺君が会場にいるにもかかわらずだ。ファンとの記念撮影もカヤの外。おそらく、その場で屈辱を感じ、「勝たねばならない」と奮起したのではないかというのが、私の説である。そして、松尾君は現在、大不調。宮田君は24歳にして、胃潰瘍で吐血(江戸時代の少年棋士のようだ)。緊急手術。若くても、人それぞれだ。

ところで竜王戦は読売新聞主催。そこに毎日放送がよくぞ、カメラを持ち込むことができたものだというのが正直な感想。最終局(27日、28日)の1日目は、過去の定跡をたどるように終了。きょう28日が運命の二日目だ。勝負は指運という気もするし、過去の森内-渡辺戦と同様に、形勢は相互に揺れ動くのかも知れない。自分に形勢が傾いた時に、最後に震えがでるのかどうか、それが知りたいところだ。
古くは1992年の名人戦第七局で時の名人中原誠に挑戦した九段高橋道雄は、名人の駒を完全に押さえ込み、必勝に見えたものの、中原側の端の香車がわずか一つ動いただけで、包囲網の破綻の可能性に気付き、構想から大きくはずれていき自滅した。
昨年の王座戦最終局の羽生-渡辺戦のように勝った羽生が最後の一手を震えながら盤面に打ちつけたような熾烈な光景があらわれるのか?

真の驚愕は28日の夕刻以降になるのだろうか。(渡辺明日記にも注目!)  

学問は二元論か?文科系-理工系

2004-12-27 14:05:12 | 市民A
0c2fa32f.jpg数年前の話だが、ある大企業の地方工場と取引することになり、打合わせと現場の確認に行った。工場内の会議室での打合わせのあと、見学も兼ね、納入、出荷の現場確認をさせてもらったのだが、わざわざ副工場長に構内車を運転してもらった。しかし、実は、案内いただいた車内で少し奇妙な気分になる話を聞かされた。車内に二人きりであったからかもしれない。

副工場長が私に話した内容とは、その工場には、工場長の他に副工場長が二人いるとのこと。その一人は文科系の工場長で、もう一人は理工系の工場長という話なのだ。そして、工場の中の人脈は二派に分かれたままで、重要な決定とかになると、会議は延々と続き、結局、一つの案件を文科系寄りに決定したら次は理工系寄りで妥協するとか、そんな状態だと言うのだ。

私に愚痴をこぼした副工場長がどちらの系列だったかは、まったく忘れてしまった。だいたい、初対面で、次に会うのがいつのことになるのかわからない社外の人間に対し、そんな愚痴をこぼすというのも、異例だが、よほどご立腹の件があったのかもしれない。その当時は変だなと思いながらも、こちらが会社を変わってしまい、すっかり忘れていたのだが、昨年から今年にかけて、何回も同工場での事故が報道されていて、まあ、ありがちなパターンだなあと思っている。

ここで、文科系と理工系という体系について考えてみると、だいたい大学の時の学部が理工・医薬系と、社会科学・文学系にわかれているところから由来しているのだろう。加藤寛先生が慶応時代に湘南藤沢にSFCを開校しようとして文部省に説明に行ったところ、「理工系か文科系」かと執拗に迫られ、「文科系」と答えたところ、「それなら良し。理工系は補助金が多いから困る」といわれたそうである。(加藤寛著「行財政改革への証言・東洋経済新報社」)

しかし、考えてみれば大学の基本は2年間が教養で、残り2年が専門。しかも、最後の1年は就職活動をしていて実質的な専門的学問は3年生の時だけ(実際は1、2年でも専門的学問の初歩はあるが)。それをもって、卒業してから文科系、理工系などという枠組みにはめ込むこと自体、ほとんど意味無しだ。人生の長さから見て短すぎる。大体、経済学のクオンツの領域なんて、数学そのもの。逆に工学の世界で、「N次元下の幾何学」のような複雑な数学がでてくることはまず無い。ITなどどちらともいえない。環境問題などの複雑系の分野では、二元論的発想ははまったくじゃまだ。

話をもう少し前に戻してみると、日本で文科系、理工系と分化していく過程を考えると、案外、数学(理科)が苦手だから文科系にいく。とか、国語や英語が苦手だから理工系にいくといった、「消去法的選択」になっているように思っている。入学試験がハザードになっているわけだ。実際に、この消去法的選択で大学に入り、場合によっては大学院に行き、卒業後、社会とコンタクトすると、なかなか大変なことになる。そもそも会社といっても、ビジネスはすべて複雑なおカネの計算が必要だし、契約書だって英語のものも多い。理科が苦手であっても、自社製品の科学的説明ぐらいできなければ話にならない。要するに、「消去法」は人生をスタートさせるにあたって、よくないわけである。もちろん中年に至れば、ほとんどが消去法で考えざるを得ない局面だらけになってくるのは致しかたないのだが。

話を少し飛ばして、現在の日本が世界に対して優位性をもっているものを考えていくと、「マンガ」・「ゲーム」・「パチンコ」・「カラオケ」・「携帯電話」だろう。
このうち「マンガ」は理工系ではないだろうが、文科系とも言い切れない。「ゲーム」・「パチンコ」・「カラオケ」はなんだろう。理工系的要素もあり文科系的要素もあるが、普通はどちらともいえないということだろう。「携帯電話」にしても基礎的技術は理工系かもしれないがコンテンツは文科系なのかもしれない。つまり、今、日本の強い分野は、残念ながら、教育制度の出口である二元論的大学からは連動していないことを示している。

まあ、それで私は、何系だろうと自問すると、普段は文科系的かな。国語/数学/理科が得意で社会と英語が苦手。まあ、実社会はいずれの学問もblogを書くほどは難しい知識は要らないから、なんとかなる。会議なんかでもほとんどの数字は暗算でいいのだが、まあ失礼だから電卓を持っていく。愛用の電卓は、筆箱に付属したおもちゃの8桁電卓を使っている。筆箱の蓋に電卓が埋め込まれていて、商談のきっかけの話題作りには役に立つ。しかし、むずかしい問題を学者風にプレゼンする時、クライアント先に持っていく場合は、理工系の雰囲気で行かねばならない。その時の必殺小道具は「関数電卓」だ。まちがいなく理工系の臭い。そして、数字を散りばめたプレゼンを演ずる。プレゼンの後、残るのは、「内容より印象」だ。そして、間違っても絶対に電卓を関数計算には使わないことだ。  

12月26日、情熱大陸では・・

2004-12-26 14:07:54 | しょうぎ
将棋竜王戦は7番勝負の6局目まで終わり、渡辺明六段が3勝、森内竜王が3勝と譲らず、最終7戦は12月27日、28日の両日、新潟県南魚沼市で決着をみることになる。一方、20歳の渡辺明六段をとりあげた番組「情熱大陸」が一足早く26日23時から毎日放送制作(東京ではTBS)で放映される。彼自身が公開している日記で読むと、「こう見えても20歳!」という出だしには、がっくりみたいだ。ちょっとふけ顔なのを気にしているのだから。

羽生善治氏や森内氏とは13歳も年下なのだが、やっと将棋界に次世代が来た、というところだ。しかし、20歳でもすでに奥さんもいるし子供もいるというのが、さらに驚くところだ。少子化対策のPRもかねて頑張って欲しい。次の第7戦に勝てば、数千万円が手に入るわけで、震えなければいいのだが。

ところで、竜王戦は、あのナベツネ氏の率いる読売新聞の主催だ。もし渡辺明六段が竜王になったら、師匠のAさんと、パーティでも開かないかという話をしていたのだが、どうも調べると、読売主催の就位パーティーが終わるまでのパーティーは禁止。さらに公式パーティーの後も1ヶ月以上期間を空けないと、公式パーティーの権威がなくなるのでパーティーは禁止。さらにその後でも、就位という呼称のパーティーは禁止とのことらしい。ナベツネおそろしだ。まったく・・・。絶大なスポンサーだからしかたないようだ。従って、公式パーティから1ヶ月経ったら、「渡辺新竜王を囲む会」でも開くのかなってところだろう。


しかし、なにしろ最終局に勝たねば、・・・  

不愉快なコンタクトレンズ販売

2004-12-26 14:06:32 | マーケティング
a8d0e52a.jpg学生時代は裸眼だったのだが(勉強嫌い)、徐々に近視の度が進み、運転免許の更新のため、メガネを購入した以降、さらに乱脈生活の果て、いまは0.3あるかないかだ。そしてコンタクトへ。ソフトから使い捨てに進展し、現在はジョンソン&ジョンソンの1-day-acuvue(ワンデイ)である。使い捨てはワンデイ以外にも数種類あるが、色々使ってみて、やはりこれに落ち着いてしまう。商品力が強いわけだ。日本だけでなく、この状態は世界共通だろう。少し商品力が強く、シェアが大きく、価格が高く、利益率が高い。おそらく、バンドエイドよりもすっと儲けは大きいだろう。

コンタクトかメガネかどちらがいいかという論争は双方にメリットやディメリットがあるのだが、一つの問題は、コストである。コンタクト派であっても、メガネは持っている。いつもレンズを入れっぱなしにするのは、不健康だからだ。それで、メガネは固定費であって、使い捨てレンズは変動費ということになる。価格にはみんな敏感だ。それではいくらかというと、この価格が極めて不安定なのだ。一箱30枚入りで2000円から3500円の間で変動する。さらに、定期的に眼科医の診断を求める店舗もあったり、求めない店舗もある。要するに、買う方が頭を使わなければならないのだ。そして、あまりたくさん買い込みたくもない。度が進めば変えなければならないから。

12月中に、在庫切れとなるので、いつもの店で購入しようと思っていたところ、DMが届く(以前の購入個数から、そろそろ在庫切れになることがわかるからだろう)。12月中は1箱3,150円を2,450円にするというもの。それで店頭に行き、DMを渡して、まず眼科医に行くと、いつものように眼圧検査。不要だ。いつもの度数のレンズを入れて視力検査。「同じでいいですね。」眼球検査。みんな白衣を着たセールスマンだ。

あっという間に2,500円の検査がおわり、6箱を2,450円/1個で購入してカード決済しているうちに、不愉快な掲示を見つけた。「インターネット購入で1,980円」というもの。500円安い。6箱で3,000円。さらに無意味な眼科医への支払いもない(あとで調べたら、1年に1回だけ診断を受ければいいそうだ)。つごう5,500円の差だ。

不愉快な気持ちになったのには、直接的な問題が二つある。インターネットで買った人は、店頭には来ないのだから、そんな掲示をしなくてもいいじゃないかということ。わざわざ店頭にきた人が不愉快になるだけだ。
次に、インターネット販売があるならDMに書いておいてくれればいいのにということ。知っていればわざわざやって来ない。

MBAを卒業した人なら、J&J社が「米国で最も信頼のおける会社」と言われていることを知っているだろう。1982年にシカゴでおきた「タイレノール事件」では鎮痛剤タイレノールの包装にシアン化合物が流通経路で混入された事件があり7人が亡くなったのだが、いち早く、全製品の回収に乗り出し、巨額の損失を出してまで、安全サイドを重視した企業姿勢が高く評価されている。企業倫理の教科書にはよく書かれている事例だ。日本でも福島県の工場は、首都圏の小中学校から、東電の原発とセットで工場見学者を誘致している。

しかし、日本でのワンデイの販売面では、公取から警告を受けている。”ネット販売業者に圧力をかけた(取引しない)”と改善指導された。また、価格政策が猫の目で、あまりフェアではないように感じる。突如値崩れがおきて、そのあと価格が上昇する仕組みはよく理解できないが、ユーザー側も価格が下がるとまとめて買ったりするので、さらに需給動向が波打つのかもしれない。

一方、製品物流的には興味を持っていることがある。私は、右と左とほんの少し度が違うので、別々のパックを買うのだが、いつも、片側が米国製。片側がアイルランド製である。世界にいくつ工場があるのか不明だが、その2国から遠く離れた日本には別々に輸入されるわけだ。SCM(supply chain managemnt)のソリューション結果なのだろうか。

しかし、日本は近眼大国だ。そしてとなりの韓国はもっと有望市場だ。サムソン電子の社員は全員牛乳ビンの底のメガネをかけていると噂されていたが、本当にビジネスショーに来ていたスタッフはそうだった。次は中国だろう。そして、日本では遠近両用使い捨てレンズ「バイフォーカル」の時代がきているのかもしれない。近くに工場ができると、さらに価格は買いやすくなるのかな、それとも変わらないのかな・・ 

遠い記憶へ

2004-12-25 14:16:54 | 市民A
d368e3e4.jpgキリスト教徒の方々には、あたりまえの話ですが、クリスマスはイエス・キリストの誕生日です。母親がマリヤ様でマリヤ様の旦那がヨセフ様なのですが、幼稚園がキリスト教会であったこともあり、12月の学芸会ではヨセフ様の演劇の役をいただいたのですが、今となっては、何を演じたのかまったく記憶にありません。今とあまり変わらない顔の記念の写真が1枚残っているだけです。

実は10年ほど前、自分の過去の思い出を尋ねようと、出身の千葉県の学校や、旧家を探索にいったのですが、小、中、高は一応、元の場所に元とは違う建物とシンボルの大木が実存していました。

しかし、この幼稚園は、少し古い地図には記載されていたのですが、自分の記憶にある場所には存在しませんでした。何度も記憶を呼び戻し、また地図と見比べたのでしたが、結局、真新しい一戸建ての立ち並ぶ住宅地に変わっていました。何年か遅れてしまったのですね。事情はわかりませんが、少し落ち込んだ気分になってしまいました。

しかし、2階建てで十字架の付いた白い講堂とその園庭を、自分の心の中にやわらかい輪郭で復元することにしたのでした。そして柔らかな友人の顔も。  

二人の楽天投手のニュースは

2004-12-25 14:16:14 | スポーツ
岩隈投手と一場投手という楽天球団期待の二人に、ハッピーニュースです。といってもハッピーなのは本人と関係者であって、ブログの海を泳いで見ると、ハッピーと思っていない人もたくさんいることがわかりました。

まず、岩隈投手ですが、実力があるから主張が通ったのでしょう。言いたいことだけを主張するという新しいパフォーマンスに慣れていない人たちからは、色々と声があがっていますが、契約なんて、紙に書いたものがすべてですから。作戦成功ということでしょう。そういう意味で清原なんて、4年契約のはずが、年俸ダウンにサインしたなんて気の弱い限りですね(契約書見ているわけではないので、勝手なこと書きますが)。

次に、一場投手の結婚入籍ですが、悪評プンプンですね。こちらは、まだ0勝の投手なのですが。しかし、結婚するとかしないとかは個人の勝手ですから、評論するのも変なものですね。個人的に心配なのは、栄養費問題では三マタ交際が発覚したのですが、こちらのほうは大丈夫だったのでしょうかね。

まあ、こういう人たちには、楽天の導入する出来高払い給料はぴったりだとは思いますけどね。

クリスマスツリー事情

2004-12-24 14:20:35 | マーケティング
先日公表された、OECDの15歳段階での学力調査で日本と同様に世界のトップに立った国がフィンランドである。ノキアという世界ブランドの企業を持ち、教育制度改革で有名ではあるが、知人も住んでいるのだがそんなすごい国ではない。普通の国だ。共働きでみんななんとか生活している。国家財政の問題を除けば、日本が負けているとは思っていない。むしろスウェーデンとかノルウェーの方が隣国の教育レベルにショックを持ったのではないだろうか。

さて、フィンランドはサンタクロースの国として有名だ。そして、クリスマスツリー。現地の記事を読んでいて、面白いと思ったのは、特に今年は、天然ツリーが減って、プラスティックのツリーが増えているとのこと。理由は自然保護ということらしい。すばらしい発想だ。高さが2メートルくらいの天然ツリーが2000円程度らしい。そしてシーズンが終わるとまとめてゴミとなるわけだ。それが毎年。

良く考えてみると、毎年切り倒した分が再生されていれば、森林は減らないが、1年に2メートルも成長するとは思えないから、おそらく森林が減っていくのだろう。正確なデータではないが天然物が60%、人工物が10%だそうだ。30%の家庭は飾らないのだろう。

一方、12月22日のテレビ東京のモーニングサテライトではニューヨークのツリー事情が紹介されていた。天然物は1本6000円程度でシェアが30%、人工物が40%と言っていたように思う。やはり、30%はツリーは無しみたいだ。米国にはクリスマスツリー協会まであってそこのデータだ。ただし、天然物は、室内の掃除が大変とかいう実用的な理由で人工物を選ぶらしい。環境保護は米国人には無縁だ。

一方、日本では、圧倒的に人工物ではないかな?フィンランドの逆で人工物60%、天然物10%と言われれば納得する気になる。さらに天然物でも切り倒したものではなく、鉢植えが多いような気がする、確か8000円位だったような記憶がある。室内が汚れた上、ワゴン車に横倒しで運んだ結果、形がゆがんでしまい、さらに次の夏を越せずに自滅した。またプラスティック製品に戻った。

欧米では、天然ツリーから人工ツリーへと流れがあるのだが、日本ではいきなり最初からプラスティック製が行きわたってしまった。このように、段階的に発展すべきところを「中抜き」で進むというのが日本の文化にはよくありがちだ。例えば、クレジットカードは米国では第三の現金とか言われて、現金、小切手、クレジットカードという発展過程を経たのだが、日本では小切手文化はほとんど存在しなかった。

もっとおおげさな話では、戦前の封建主義社会から市民の役目を自覚する暇もなく、自由主義に変換したことも一例ということができるだろう。何か一味抜けている。