重症だった!

2010-07-31 00:00:56 | しょうぎ
15年ぶりの復帰戦になった林葉直子さんの復帰戦の相手は中倉彰子初段。どちらのDNAも美人系なのだが、突然、40人の報道陣の前に登場した元女王の容姿は、かなりの健康上の問題を思わせるものだったのだろう。

よく、女性向けの身の上相談で、不倫に悩む若い女性に対し、無責任な女性流行作家などが、「不倫をするのは、あなたの自由だけど、結局、精神的な安定を得ることができず、生活が乱れて、疲れ果ててボロボロになる覚悟が必要だわねえ」などと暴論をはいているのだが、不倫状態の40台の女性を知っているものの、そんなにボロボロには見えない。

単に、精神的なものではなく、かなり重病を抱えているようなイメージが漂う。だいたいプロの将棋には体力が必要だ。

そして、終わってみれば、中盤の終わりから急に失速。最後は1分将棋になると同時に、受けることを放棄して、簡単な即詰に仕留められてしまった。

実戦勘の不足を指摘する声もあるようだが、将棋の方も、重症のような気がする。勘の問題であれば、何手かの候補手を読んだ末、攻めか受けか間違えるとか、第一勘を指すとか指さないとか、そういうちょっとした選択の間違いという部類なのだろうが、たぶん、「手が見えない」ということに違いないなあ、と思う場面が多かったような気がする。




例えば、細かな筋はともかくとして、とりあえず辿り着いたのが60手目の局面。先手の7四馬にあてて後手が△7七竜と当てた場面。後手は、△3六桂の王手と△5七銀成が狙いで、先手は言うまでもなく▲4一馬が切り札だが、その手が王手ではないので、ここで先に馬を切ると負ける。

実戦では▲7五歩と、ちょっとありえないような緩い手を指してしまう。手持ちのいくつかの将棋ソフトでこの場面を考えさせると、▲6三角(打)という攻撃的な手を読む場合と、▲6四馬という受け切りを狙う手を選ぶソフトがあるのだが、どちらでも一局である。▲6四馬は受け切れないと酷い目に合う手で、指しにくいと思われるが、少なくとも▲6三角を打つべきだったように思える。

そして、事実上の最終手となった65手目の▲5五角打だが、簡単に詰まされてしまった。1分将棋になったばかりだが、少なくとも第一勘で▲3七銀打が見えていれば、他の手が読み切れなければ▲3七銀打に戻ってきて、結局、受けが続き、すぐに負けるようなことにはならない。

今後のことだが、本格復帰するためには、最低1年間は、リハビリが必要とは思うが、それは公式戦のような真剣勝負でなければ使わない脳の奥の方のトレーニングということになるのだろうから、機会を得ること自体が難しいのかもしれない。案外、男性独身プロ棋士に入門し直して、100局くらい指し込んだ方が早いのかもしれない。ただし、たぶん、次の恋は生まれないだろう。


さて、7月17日出題作の解答は、こちら


本日の問題。



嫌いな人の多い入玉問題で恐縮。ヒントは、本棚の整理整頓というか、・・。

玉型の6七歩には、余詰防止の意味もある。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

新「スカイライナー」に乗る

2010-07-30 00:00:47 | 市民A
今週の前半、所用で成田空港に行くことになる。もちろん7月17日に開通した京成線の成田アクセスルートを走る特急「スカイライナー」に乗車する。在来線最速の時速160キロ運転で、空港まで36分が売り物だ。

もちろん、世界最低速度30キロの氷河特急が脱線したのだから160キロだと大惨事となる。特に、走り始めたばかりで、線路の地盤が変化したりして、車輪が宙に浮いたりしないだろうか。訪問先の人にメールで確認すると、「カーブがないから車輪が浮き上がっても脱線しない」との科学的根拠が届く。安心だ?。

そして、夏休み中だし、人気殺到で座席がなくなると困るので、乗車前日、京成のHPからネット予約し、予約完了の明細を紙にプリントして財布に畳みこんでおく。

そして、当日。出発は始発の京成上野駅ではなく、日暮里駅(にっぽり)。行く先は終点の成田空港(第一ターミナル)ではなく、その前の第二ターミナル駅である。そして気付いたのは、「空港直結36分」というのが、始発の上野駅から終点の成田空港までの時間ではなく、2駅目の日暮里駅から、終点の手前の第二ターミナル駅までの所要時間ということだ。東京-大阪間、新幹線で2時間29分といって、実際には品川-新大阪間の時間を言っているようなものだ。上野と成田空港間では44分である(ただし京成上野駅は不便だ)。

そして、最初の関門が、JR日暮里駅と京成日暮里駅の乗り換え。

実は、JR線から京成線に乗り換えるためには、エスカレーターの付いていない階段を登らなければならない。いくら重くてもスーツケースは引っ張り上げるしかない。いかにもきれいなエスカレーターに乗ると、駅の外に出てしまい、サヨナラとなる。もちろんJRからすれば、京成は敵以外の何物でもなく、本当は日暮里駅での京成の持つ権利自体を抹消してしまいたいのだろう。それで、京成電鉄は経営破綻するはずだ。

さて、JR日暮里駅のホームの外側に1本だけある線路(実際は、2階建てになっていて、上下線で2本)を使って、京成本線の普通電車や快速特急や、旧スカイライナーの成れの果ての「シティライナー」など各種速度の電車が次々に流れていく。ここで、精算所に行き、きのう予約した座席の決済をしようとすると、驚いたことに、「予約は取り消されています」と、驚愕の事実が伝えられる。日暮里まできて席がないと言われたわけ。



しかし、係員は、まったくあわてることなく、「後ろの席を予約します」と約2分かけて、空席を見つけてくれる。後で予約表を精読すると、夜の間にシステムメンテナンスが行われたようで、たぶんそのときに、全予約が飛んだのではないだろうか。

そして、2400円と交換に直ちに再発行された本物のチケットを持ってホームに降りると、まだ10分前なのにホームには特急電車が待ち受けていたのだが、あやうく乗り込みそうになるが、これがシティライナー。1920円で1時間15分コースである。この他、普通の特急で1時間21分(1000円)とか、浅草からアクセス特急で1時間4分(1240円)とか実に多彩なルートがあるが、色々考えているうちに、次々と電車は走って行ってしまうだろう。

そして、やっとホームに滑り込んできたスカイライナー。デザインはカンサイ・ヤマモトらしいが、ちょっと武骨な感じだ。デザイナーには悪いが関西空港と大阪をつなぐ南海のラピート号と似ている。

そして、車両に乗り込むと、びっくりしたのは、「乗客がいない」こと。日暮里乗車の乗客が座っても、乗車率は1割か1割5分程度。もちろん、きのう予約して飛んでしまった席も空席である。社運をかけた割に事前宣伝がイマイチだったのか、これじゃ、だめじゃん、である。

そして、当日の最大の問題は外気温。35度である。空調は効いているが、この車両は、窓が非常に大きく、実は、横四列のシートのうち南側となるA席は、たぶん日焼けサロン風になるのだろう。私はD席であるが、もちろん席はガラガラなので、実際問題、どこに座ってもいい。



そして、乗り心地だが、座席は比較的硬い。前席との間隔は広いが、スーツケースを置くのは無理だ。コンセントはある。ただし、思ったよりも、減速と加速を繰り返すのでゆったりした感じが生まれない。そして、しばらく市街地を走ったあと、郊外に出ると、丘陵地のようなところを加速していく。たぶん時速160キロに達した頃に、「あと5分で到着」という表示があらわれ、車内放送が始まる。要するに、最高速度を出すと、すぐに到着するという自己矛盾である。

そして、せっかく成田空港まで行って、所用が済むとすぐ帰るのは残念だがしかたない。それに、スーツとネクタイを締めているのは、旅行会社の添乗員くらいで、まったくの場違いである。自宅のある横浜まで帰るには、結局は高速バスということになる。途中の乗換えなし。

しかし、京成とは異なり、高速バスは、満席だったのである。なんとなく、スカイライナーの未来に暗然たる予感を感じるのだが、単に、まだ認知度が低いという時間の問題なのか、やはり決定的に成田の場所が問題なのか、あるいは、東京という都市が交通的にもコアになっていて、東京の東から西、あるいは逆に動こうとすると、大きな不便が発生するようになっているということなのかもしれない。

在ペルー日本大使公邸人質事件で差し入れられたメモ(下)

2010-07-29 00:00:24 | 市民A
そして、事態が膠着化していく間に二つの動きがあった。まず、フジモリ大統領が各国を訪問する中、ボリビアを二回も訪ずれ、そのうち一回は堅山大使とも会見があったそうだ。その中で、実力行使について、「今はないが、人質の安全に懸念が生じれば、強行手段を考える」というスタンスだったそうだ。

そして、もう一つが『保証人委員会』の動き。公邸占拠後数日で、ペルー政府とゲリラとの仲介役とすべく数人の組織ができる。その中の一人が駐ペルーのカナダ人大使であるヴィンセント氏。

そのヴィンセント氏が、ボリビアを訪れたのが4月5日。実は、堅山氏の随想には、ヴィンセント氏が堅山氏を訪ねた理由は、「青木大使から頼まれた一枚の紙片を渡すため」となっている。

公邸で夕食をともにし、ペルーの日本大使公邸内の状況を探ると、ゲリラ側も人質側も期間が長引いたために統制が緩んできて、人質の中にいる軍人や警官が決起を狙っていて、非常に危険な段階に至っていることが明らかにされた。



そして、問題の紙片だが、そこに書かれた事項に関する返事を、別の紙片に書き、手元にあった「将棋パラダイス誌のバックナンバー」にはさんでヴィンセント大使に手渡したそうだ。

青木大使は、かなりの将棋好きで月刊誌「将棋世界」を愛読していて、公邸内の幽閉中にも将棋を指していたのはゲリラ側も知っていたそうなので、将棋雑誌であり、さらに堅山大使の投稿作が発表になっている詰将棋パラダイス誌のバックナンバー(平成6年10月号)を情報交換に利用したのは、検閲された時の「言い訳」ということなのだろうか。

そして、それから17日後、事件発生から126日目の4月22日、特殊部隊が地下トンネルから公邸に突入し、事件は終結する。

事後、堅山氏が関係者に確認したところ、詰将棋パラダイス誌は間違いなく青木大使に渡されていたとのことである。

そして、ボリビア人では唯一の人質になっていたグムシオ大使の談では、人質はそれぞれ特定の部屋に座る場所まで指定されていて、事が起きれば処刑される順番まで決まっていたとのこと。グムシオ大使は、突入10分前に、極秘の方法で情報を入手し、部屋の中の位置を変えていて難を逃れたそうだが、青木大使は監禁部屋から場所を変え、商社マンとマージャンをしていたということだそうだ。

では、4月5日に青木=堅山間で交換されたメモの内容。そして、特殊部隊突入との関係であるが、実は残念ながらその内容については、随想の中では、明らかにされていない。

随想の中で、この話が書かれている個所の前後から推測すると、おそらくは、青木大使は、人質内の人間関係や不穏な状況について、将棋用語の単語を使って堅山大使に伝えたのではないだろうか。仮に途中でゲリラ側に見つかっても解読されないようなレベルまでコトバを将棋化していたのではたのではないだろうか。

いずれにしても、そのバックナンバーは、炎の中に燃え尽きた。将来、真実が明らかになるかどうか。それは不明である。

在ペルー日本大使公邸人質事件で差し入れられたメモ(上)

2010-07-28 00:00:19 | 市民A
以前、bunさんから、平成12年に事件が発生した在ペルー日本大使公邸人質事件で特殊部隊が突入する寸前に、公邸の外から何らかの密書が、青木大使の趣味である将棋雑誌にまぎれて内部に届けられたのではないか、との指摘を受けたことがあった。青木大使が帰国後にバッシングされたことについてふれた記事についてだ。

もちろん、頭の片隅にはあったのだが、どうやって調べればいいのかもわからなかった。

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ところが、たまたま、元ボリビア大使であった堅山道助さんという方が、詰将棋作成を趣味としていて、平成16年にごく私的に製本していた『詰将棋作品集・千夜一夜』(全日本詰将棋連盟)を入手して読んでいるうちに、作品100題の付録としていくつかの随筆が収録されているのだが、その中に「ペルー大使館人質事件余話」が含まれているのだが、そこに、そのあたりの事情が触れられていた。元々は、もっと私的な専門誌である『めいと』という同人誌の平成12年10月25日号に収録されたものを転載したものである。

雑誌、あるいは本の性格上、読者数はきわめて限られているし、そもそも将棋ファンには政治無関心人間が多いのだから、貴重な資料も人目に触れることがきわめて稀ということになってしまうので、18ページにわたるのだが、2ページほどに集約してみたい。


まず、事件が起きたのは、平成8年の12月17日である。当時の各国にある日本大使公邸では、12月に天皇誕生パーティを開くことになっていた。堅山さん夫妻は、ペルーの隣国であるボリビアの首都ラバスで12月12日(水)にパーティを開いていて、くたくたになってしまい、休暇を取ることにした。そして、ペルーの首都、リマに向かうのだが、当初はしばらくしてから旅行に行く予定だったのだが、奥様が、それだと帰ってきてからクリスマス料理の素材が揃わないから、といって、すぐに出発してすぐに帰ってくることにする。

こうして、堅山さんのあわただしいペルーのリマでのミニ旅行は、あっという間に終わりに近づき、最終日は12月16日。酒豪である青木大使と夕食を食べながら、同好の詰将棋談義を交わしたということだそうだ。そして、青木大使からの、「是非、あしたのパーティに出席してもらえないだろうか」というメッセージを妻のキツイ目線で阻止され、17日のお昼ごろの飛行機で、ラバスへ帰国の途につく。そして、夜の11時ころになって、ペルーの日本大使館が武装組織MRTAの14名に襲われたことを知るわけだ。

そこから堅山大使は大忙しとなる。たぶん、クリスマス料理を食べる暇もなかっただろう。なにしろ、MRTAの組織は、ペルーだけではなく、近隣諸国に広がっている。人質釈放の交換条件として各国の刑務所から収監中のメンバーの釈放を求められたりする。またフジモリ大統領はじめ、要人が各国を飛び回っていたりするも、人質釈放までの道のりが、まったく見えない状況だった。

(つづく)

消費税が敗因ということも正しいかな

2010-07-27 00:00:51 | 市民A
民主党が参院戦でぶざまな格好になった原因は、突然首相が言いだした消費税率10%であるのかないのか。どうも世間の評判では、別の理由ではないかということになっている。

それ以降、色々と考えていたのだが、「消費税が上がると困る」という単純反対論は、そう多くないのではないだろうか。目下の国債発行残高、バラマキ予算の結果として収入と支出が合わないこと。ギリシアの危機、などを考えれば、理屈はともかくとして、消費税が10%以上には上がるだろうということは、普通の人ならだれでもわかるはずだ。

それならば、菅首相は、「消費税は10%までしか上げません」と言い切れば良かったのだろうか。それとも異なるような気がする。

なんとなく首相の発言に不安が漂ったからなのではないだろうか。

菅首相は、「消費税のアップと経済成長は両立できる」と言っていたわけだ。

実は、大学の頃、この消費税の研究をしていて、主要国の導入状況を調べていたことがある。消費税アップが需要減を招くというのが多くの実例であり、よくて影響ゼロである。物の値段が上がり、需要が減少する。結果として、工場の稼働は悪くなり、生産者は大企業から農業従事者に至るまで減益になる。

ところが、首相は、ごく簡単に「不況にはならない。」と断言するわけだが、もちろん、誰もそんなことを信じない。東大の神野教授と阪大の小野教授が財政学のブレーンなのだが、なぜ不況にならないのか、その理由を知りたいわけなのだ。

どうも、そういうことを説明しなかったというか、説明できなかったというのが国民の不信を招いたということなのではないだろうか。

レスピーギのローマを聴く

2010-07-26 00:00:03 | 音楽(クラシック音楽他)
あまりの猛暑に、冷房部屋に閉じこもることにすると、何か手持ち無沙汰になる。

どうも体の表面は冷えても、内側にこもった熱はなかなか外に抜けない。落ち着いて読書という気分にもならないし、ワールドカップの観ていない試合のDVDも、2時間は長い。

ということで、ぼんやりとクラシックでも聴こうと、まだビニールを破っていないCDの中から取り出したのが、ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団1984年の録音で、レスピーギの「ローマ三部作」。



三部作というのは、『ローマの噴水(1916年)』、『ローマの松(1924年)』、そして『ローマの祭り』。三作とも交響詩と言われる形式で4楽章で構成される。

この中で『ローマの松』の第4楽章にあたる「アッピア街道の松」は、2007年12月31日の夜、カウントダウンコンサートとして、テレビ東京が生中継した東急ジルベスターコンサートで尾高忠明指揮で東京フィルが演奏。きっちりと2008年1月1日0時0分0秒に見事、最後のタクトが振り下ろされた。

ジルベスター史上初めて、スタンディングオベーションが始まったという結構有名な場面をテレビで目撃。すぐに衝動買いしたものだが、もちろんジルベスターの録音がすぐに発売されるわけではないので、別人ムーティ指揮である。

このCDも、評判が高いのだが、やはりこの曲はCDではなく画像付きのDVDで鑑賞すべきなのかもしれない。とにかく賑やかで夏祭りの気分である。とかくレスピーギの曲は、ほとんど聞こえないような小さな音量から始まり、最後は大音響となる。だから、聴く場合、ヴォリュームコントロールが難しい。


ところで、レスピーギは、1879年に生まれ、1936年に亡くなった。57年の人生である。当時でもやや短命の方だろうか。しかし、特徴というと、他の音楽家と似ていないこと、と言えるのかもしれない。

バッハ的な旋律でもあり、モーツアルト的な悲壮感もあり、プッチーニ的陽気さもあり、チャイコフスキーのようなポピュリズムもある。しかし、誰にも似ていないし、彼の真似もまた難しい。

同様の孤高派の作曲家としては、タイプは違うがベルリオーズとかスクリアビンとかがいて、困ったことに、そういうのが好きなのだ。

彼の人生を辿ると、ボローニャの生まれで1908年(29歳)頃までは、ヴァイオリンの演奏者だったそうだ。そして次に作曲をはじめる。しかし、なかなか良い作品が書けず、ついに1913年34歳で、ボローニャからローマに上京(表現が変かな?)する。その時は、作曲家の身分というよりも、「音楽教師」ということだったそうだ。

彼の中で、「演奏家」、「作曲家」、「音楽教師」のどれが目指した道なのかと言えば、作曲家なのだろうが、途中で挫折気味になり、音楽教師に転向したのだろうか。これが、幸いしたのか、各種の古典となった名曲の研究を始めたのだろう。その過程で、様々な古典を融合したレスピーギの新しい作風が確立したのだろう。


現代日本でも、大作曲家、大演奏家を目指したものの、さまざまな理由でうまくいかず学校の音楽教師でくすぶっている「先生方」も大勢いるのだろうが、校歌や君が代の伴奏練習だけではなく、密かに大協奏曲でも書いてみたらどうだろう。

例えば、ワールドカップで世界中で有名になった吹奏楽器であるブブゼラ。ホルン協奏曲のような、「ブブゼラ協奏曲」などどうだろうか。

しかし、ブブゼラの音は、軽く2キロ遠くまで届くそうなので、狭い日本で流行したならば、たちまち「ブブゼラ禁止条例」ができるだろうし、ブブゼラの練習中に騒音にブチ切れた隣家の住人が包丁を持って乱入といった事件が多発するかもしれないので、演奏者は、練習場所に苦労するかもしれないわけだ。

事実は最低だが、・・

2010-07-25 00:00:20 | 市民A
7月22日早朝に新神戸-西明石間のトンネル内で発生した保守車両同士の衝突は、最低の結果を招いたが、迷惑を被った62500人のうち、一人は、私だ!

さらに言うと、当日はここ数年にない高温の日で、西日本各地はどこでも35度を超える灼熱だった。

衝突防止装置、正常作動せず=山陽新幹線97本運休―保守車両追突事故・JR西

神戸市須磨区の山陽新幹線トンネルで起きた保守車両追突事故で、JR西日本は22日、保守車両の衝突防止装置が正常に作動していなかったと発表した。時速30キロ以上で接近した場合、車両間隔が約300メートルになると自動的に非常ブレーキがかかる仕組みだが、今回は作動しなかった。同社が原因を調べている。

山陽新幹線は同日午後2時半に運転を再開。この事故で上下線計97本が運休し、約6万2500人に影響が出るなど、終日ダイヤが乱れた。

JR西によると、追突したトンネル補修車両は約900メートル手前のトンネル入り口を時速47キロで通過。前方の保守車両との距離が約300メートルになっても衝突防止装置は作動せず、136メートル手前でようやく車両を検知した。時速は36キロで、直ちに自動ブレーキがかかったが、117メートル手前まで接近しており、間に合わなかった。



実は、EX-ICという電子チケットで乗車していた。新横浜から新幹線が西に向かったのは9時半である。途中、情報は色々と変わるのだが、結局、博多行きは新大阪でストップ。新大阪と姫路の間が新幹線運休である。



ここからは普通電車に乗らねばならない。新快速で播州赤穂行き。冷房の利かない車両で吊革につかまることになる。そして1時間でやっと姫路着。そして姫路からやっと再度新幹線に乗るのだが、隣に、大声でしゃべりまくる「関西のオバチャン×2」が乗ってきて、疲労度が加速度的に上昇する。

それで、問題は、私が乗っていたのは、EX-ICチケットなのだが、こういうのが緊急時にはシステム的に対応できない。

まず、新幹線内で乗務員に聞くと、「たぶん、払い戻しになりますが、後で連絡します」と言われて、後で連絡はない。

次に、新大阪駅で聞くと、「特急に乗らなかった区間だけ下車駅で払い戻しになる」とのこと。

いずれも疑わしいのだが、それよりも先に進まなければならない。だいたい、乗客の99%は何らかの目的でこの新幹線に乗っているのだから、おカネを戻してもらうことよりも、早く目的地に着くことを優先しているはず。

それに、要するに中抜きで新幹線のキセルをしているようなものだ。きちんと計算すると、逆に追加料金を求められる可能性すらある・

そして、最終下車駅は結構な新幹線ローカル駅で、とても話が通じるとも思えないし、何しろ先を急ぐわけだ。

しかし、直接的なおカネの話よりも、遅れた結果昼飯を抜くことになったのだが、おりからの暑さと相乗して、数日後にポックリとかする方がいるのではないだろうか。

事件の原因を読めば、いかにもおそまつだ。

詰将棋全国大会

2010-07-24 00:00:34 | しょうぎ
先週末、詰将棋全国大会が町田市で開催され、自宅から1時間以内の場所なので顔を出す。かつて遠方大会で2回参加したことはあるが、首都圏では初参加。さすがに人数は多い。

午前中から色々な行事があったようだが、午後2時の本大会開会の1秒前に、滑り込む。



私にはあまり関係ない各種表彰のあと、アトラクション。宮田、北浜プロに若島、竹中両氏が挑戦という全8題の早解きグランプリでは谷口均氏の難問を突破し、宮田プロが勝利。

その後、看寿関連クイズのあと、詰将棋ダービー。詰将棋パラダイス担当者、アマ解答者強豪、詰将棋作家が解答競争するが、意外なことに詰将棋作家(含む谷口均氏)は、それほど解答速度が早いわけじゃないというように思えた。

ただ、作家の読み方というのは、解答者とは少し違って、詰みそうな筋とか詰まなそうな筋とかの読み切り方が違うのではないかと、少し感じる。

ただ、今回は作家の自己紹介とかなかったので、どういう主義で、詰将棋の筋を作るとか、難易度の基準とか、駒の配置のルールとかを作者がコントロールしているのか、よくわからなかった。もちろん、会場の作者や解答者だけが、この世界の住人の代表ではないとは思うので、なかなか難しいものもある。

会場内の会話のコトバが、外国語のようにしか聞こえないので、2次会は失礼する。


さて、7月10日出題作の解答。



▲2八銀 △1六玉 ▲2七銀 △1七玉 ▲2六銀 △2八玉 ▲3五銀(途中図1)△1七玉 ▲2七飛 △1六玉 ▲2五角 △1五玉 ▲2四銀 △同玉 ▲4三角成 △3五玉 ▲2五馬 △4五玉 ▲4六歩 △同玉 ▲4七飛まで21手詰。

初手から▲2八銀 △1六玉 ▲2七角 △1五玉 ▲2五飛 △1四玉 ▲2二飛成は、△4七香成なら詰むが、△2五桂と焦点の桂捨合があり不詰めとなる(失敗図1)。

テーマは、棒銀。最後に捨てるのが潔い。最後はなんとなくカッコよく決まる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題は、少し重い。カッコよくない。



玉型の6二金と7二歩は、強力な受け駒なのだろうか。あるいは、?。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

銚電の『ぬれせん』は、どこかローカル

2010-07-23 00:00:24 | あじ
銚電は「ちょうでん」と読むのだが、決して「弔電」ではない。たとえ、その色が、うすむらさきを基調としていてもだ。

経営不振に至り、車両の法定点検の資金に行き詰まった銚子電気鉄道が、窮余の一策に出たのが、「ぬれ煎餅」の製造販売。数年前から、「本銚子駅」の誤った読み方である「ほんちょうし」に因む『合格キップ』とともに本格的に会社の収入源になっているそうだ。

そして、確か当時はネット通販でも数カ月待ちの人気食品だったはずだが、人の常として、買えないものは、すぐに忘れるという公式通り、すっかり記憶の彼方だった。



ところが、私の知らない銚子市在住の方が、私の知らない会社に手土産を持ちこんだ内、1枚だけが、めぐり廻ってきたわけだ。(恩賜のタバコみたいだ)

ということで、もちろんすぐにいただいてしまう。

が、・・

イメージしたものと、ちょっと異なる。



いわゆる、「ぬれせん」は、かなり辛い。そのまま焼き上げると煎餅になる寸前の半製品のようなものが一般的だ。そして、一般的には肉厚が薄い。

だが、銚電物は、薄味なのである。さらに、肉厚が厚い。要するに、厚いから醤油味が染みていないのだろう。

さらに食感が、変だ。妙に厚くて柔らかいために、ゴムを噛むような感じで歯が煎餅に食い込むのだが、割れるわけでもない。何度もくちゃくちゃするわけだ。

ちょっと・・・ 快速特急の感じがないわけだ。全線9駅のミニ鉄道の始発から終点まで噛んで行けるということだろうか。

小袋の裏には原材料が記載されていて、

うるち米(国産)、しょうゆ、砂糖、かつお節エキス、水あめ、調味料・・といったところだ。

もち米を使っていないこと、かつお節エキスといったところが製法の特徴か。

そして、最大のビックリは、『冷蔵庫で保存してください』とあること。

さらに、『この袋には、中の酸素をぬくために穴をあけてあります。』と書かれていること。

まあ、そのように細心の保管技術が要求されるものが、ただ一枚だけ、流転の末、私の口に届いたわけなのだから、上に書いたすべての悪口は、帳消しということにしよう。

縛ったり吊るしたり

2010-07-22 00:00:15 | 市民A
折しもの強風で、トマトが倒れた。

慌てて夜中に照明をつけて、倒壊したトマトを助け起こし、あれこれとひもで縛ったり、吊るしたり、竹の補助棒で曲がった茎を伸ばしたり、実が地面につきそうなので、穴を掘って地面との空間を確保したりと、まるでSM縄地獄調教師のようなことになる。



狭い場所なので、こちらの体も曲げたり伸びたり跪いたり、おもわず呻いたりと、尋常じゃない。

結局、最下部の果実が、まだ赤味が7割といったところだが、軽量化するために収穫した。(この「しゅうかく」という読みには、「収獲」と「収穫」の二つの文字があることを知る)

台風がこないことを祈りたいが、祈るとやってきそうなので、単に運任せとする。


そして、ゴーヤで作ったカーテン。どうもカーテンにはならない。ツルは二階に向かって伸び始める。一応、そこで打ち切りにして、ちょん切ることにはしている。そして、白ゴーヤの名前通り、ちょっと不気味な実が育ってきた。



どれくらいが時期なのか、よくわからないため、スーパーでの販売品を見に行ったが、緑のゴーヤは25センチで売られているが、白ゴーヤは二店見た中では売られていない。白ゴーヤの方が太いので、22センチでも収穫することにした。たぶん、ちょうどいい頃だろう。さらにいくつかの実が太くなってきている。



そして、トマトとゴーヤ。犬が好きなのはトマトの方だ。ゴーヤを食うのは人間だけだろう。白いゴーヤは、調理すると、すぐに苦みが消える。塩で揉んでも味が抜ける。やはりそのままスライスして、「冷やし白ゴーヤ」として生食が最高なのかもしれない。



白ゴーヤの中に、園芸店で1本だけ売れ残っていた100円の普通の緑のゴーヤの苗を植えてみたのだが、どういう結果になるのだろう。

本の雑誌『電子書籍の時代』を特集

2010-07-21 00:00:32 | 書評
『本の雑誌』を購読していたのは、どれくらい前だろう。20年とかの単位かもしれない。いつも年間ベストテン発表の時だけ読んでいるような。



ということで、ふと思って2010年7月号を買ってみたのは、特集が『電子書籍の時代が来るぞ!?』だったから。

もちろん、『本の雑誌』は本について書かれた雑誌なのだから、本の味方なのか、雑誌の味方なのかはっきりしないが、どちらにしても電子書籍の敵みたいな存在だ。

iPADやキンドルや携帯小説について、どう考えているか。ちょっと知りたかった。


そして、電子書籍のこと。実は、予想通りである。電子書籍陣営を批判している。あえて評価している点は、「大きな字」で読むことや「音声表示も可能」なので、老人に優しい。ということ。

あとは、重いとか、パラパラと見てから本を変えないとか、散々こきおろしている。


実際、iPADの評判も、日本ではあまり芳しくない。大型iPHONEといったところだ。

それに、米国に先立ち、日本では『携帯小説』という世界に類をみない小説ジャンルがある。

むしろ、日本での電子書籍の浸透は、大手出版社、二大取次、書店といった書籍の流通形態の変化をもたらすと考えられている。中間マージンの排除は作家の取り分の増大を意味し、新聞同様の大変革が起きるのだろう。

また、キンドルとiPADの「かなりの差」についても、『本の雑誌』では、あまり触れられていないようだ。


ところで、電子書籍の話から離れ、『本の雑誌』そのものだが、執筆陣の大部分が、昔に比べて、文が下手だ。

本当は、すごく怖かった『2/2』

2010-07-20 00:00:36 | 映画・演劇・Video
3連休の間に、ブルーレイレコーダーのお掃除をしようと思っていたが、大量のワールドカップサッカーの試合を倍速で見続けた結果、映画は1本だけ。『2/2』。

その話の前に、ワールドカップも終わった試合を観るのも何となく味気ないものだし、さらに「フランス対南アフリカ」のように、両者とも予選敗退となると、本当は死闘だったのだが、気が抜けてしまう。それでも、あと3試合までこぎつけた。つまり準決勝2試合と決勝1試合。

ところが、気がついたのは日本のテレビ局は全試合放映のスカパーを除いて、3位決定戦の放映権を買っていなかったということ。しかし、よく考えると、大会前に岡田監督は、ベスト4を狙っている、と言っていたはず。ベスト2でなくベスト4ということは、準決勝で負けて3位決定戦に出場することを意味するのだから、テレビ関係者の中で、岡田監督のコトバを信じていた社はなかった、ということになるのだろう。実際、そうだったが。


さて、映画『2/2』は、2005年の作品。主演は、まぎれもなく瀬戸朝香である。私の中では、大女優である。



ところが、この映画、ホラー映画と言ってもいい位、怖いのである。夏であって良かったというか、暑さで寝不足の上、さらに悪夢にうなされること間違いないだろう。

2/2という意味も、だんだんわかってくることになる。ちょうど真ん中位だ。さらに色々な意味が最後にわかる。実際は、「シックスセンス」のような真正ホラーではなく、怖い話にそれぞれ現実的な意味が与えられる。

それと、愛猫家は絶対に観てはいけない。開演後30分後に発狂してしまうだろう。

それよりも、彼女は、こんな際物映画に出ている場合なのだろうか。新人でもなく、大ベテランでもなく、今が一番女優として活躍すべき年代なのだから、口や額から血を流したり、ベトナムの湖で溺れかけたり、血の付いたナイフなんか振り回すのはやめてもらいたいわけだ。

それと、結婚したのも大女優への道からすれば、余計だったのかもしれないが、それこそ余計なお世話ということなのだろう。

酒池肉林(中国の贅沢三昧)井波律子著

2010-07-19 00:00:00 | 書評
shuchi1993年の著である。古い本を読む時には、一応、作者の現在での動静をチェックすることにしているが、本書執筆時は金沢大学教授だったのだが、2009年に国際日本文化研究センター教授を定年退官し、現在は大佛次郎賞選考委員。中国文学の研究者である。

まずは、作者が健在であることにほっとしてから読み始めるのだが、酒池肉林といっても団鬼六作の官能小説とは関係ない(ちょっとだけ関係がある)。

中国という長い歴史を持つ国で、権力者たちがどうやって贅沢の限りを尽くしたか、というような話だ。

その中で、古代王朝殷(いん)の第30代天子である紂(ちゅう)の所業が酒池肉林だったわけだ。全国から食いものや財宝、野獣や美女を集めて自分だけの為のレジャーランドを創る。酒をたたえた池をつくり、樹木に干し肉をぶらさげ、その中で裸の男女にワイルドパーティをやらせて、自分は愛妾を侍らせていたわけだ。

なんとなく、ローマの愚王の一人であるカリギュラを思い出すし、自宅の敷地内にネバーランドを創ったダンスのうまい米国人のことも思いだす。

その後、紂(ちゅう)は、残虐性を増してまわりの人間の粛清を始めるが、結局追い詰められて、殷王朝とともに攻め滅ぼされた。

その後、秦の始皇帝、漢の武帝、隋の煬帝、唐の玄宗、明の万暦帝、清の乾隆帝。すべて同類項である。

次に、貴族、商人と規模は小さいが、一世を風靡する金持ちたちの贅沢がある。

そしてブラックホールとも言える「宦官」と言われる官僚制。去勢男性を集めて政権運営を行う。3000年の歴史があるそうだ。そして、どの王朝でも、最後には宦官大殺戮で時代の歯車が一つ動く。

もっとも、頭の優秀なこどもは、大事なところをちょん切ってから、宦官になるため、その優秀な遺伝子を子孫に残せない。そうすると頭の悪い子が順送りで宦官になり、また、チョン切ったりもするので、子孫は時代を追うにつれ、バカになる。しかないわけだ。

ところで、参院選。どの党に投票すべきかわからないので、「公務員給与2割減額」を公約にした「某政党」と同じ2割減の目標を個人として立てている別の政党の「某候補者」に投げる。これでよかったのだろうか。

本家三ツ星の日本版は・・

2010-07-18 00:00:10 | あじ
国立新美術館にポスト印象派展を鑑賞したあと、ただちに向かうのが3階にあるレストラン。

ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ 

ミュゼというのは、確か美術館のことだから、ブラッスリー・ポール・ボキューズというのがパリの店らしい。三ツ星レストランだそうだ。

その日本版は、国立の美術館の中にあるという絶好の立地ではあるが、なにせ超大都会東京である。限られた面積の中に小さなテーブルを多数配置する必要があり、その窮屈感が全体としての満足度を落としているのだろう。

ともあれ、メニューを開くと・・・

寿司屋のメニューでもよくあるのが、「松竹梅」。高い、普通、安いと三種類のメニューを用意して真ん中のグレードを売りさばこうという古典的なメニュー戦略である。

ここでも3種あるのだが、「7350円」、「5800円」、「2860円」である。真ん中を選ぶわけにはいかず、しぶしぶ最低料金の2860円コースを選ぶ。周りを見ると、ほとんどが2860円コースだ。



まず、前菜だが、鴨のフォアグラ。これがまさにフランス料理である。フォアグラ臭いのが出てくる。かなり量が多い。ハウスワインのグラス売りの白ワインが美味いが、すかさずボトルのワインリストがテーブルに到着する。ボトル価格に目がくらみ、500円のグラスワインにする。



そして、2860円コースは、早くも登場するのがメインディッシュのチキン。軽く焼いた後でパン粉をつけてフライパンで揚げている。簡単にいうと、チキンカツということになるが、そう言ってはいけない。料理の名前は覚えられない。



そして、デザート。まず、フォーク、ナイフ、スプーンが登場する。嫌な予感だ。待つこと数分。ついにデザート4点セットが登場。とても一人分とは思えないが、一人分である。最大の問題である。たっぷり時間をかけ、やっと食べ終わる。この1ヶ月のダイエットがすべて無駄に終わる。デザートの名前も覚えられない。

このコース、質と量に、おおむね満足ということになる(ただし、上中下の上と中のことはわからない)。

そして、支払いは4000円超だったが、観賞済みの入場チケットを見せると、1割引いてもらった。その入場チケットは、某筋から出回っていたいわゆる「タダ券」だったので、1割引きが有効なのかどうか、若干不安はあったが、問題なかった。

ということは、1万円の食事をすれば、使用済みのタダケンが1000円になる計算だ。希望者には、500円で譲ってもいいのだが、先着1名様である。

次々に舞い込んでくるものの・・

2010-07-17 00:00:11 | しょうぎ
横浜のある地区センターで「こども将棋教室」をボランティア的に手伝って、6年ほどか。月1回土曜日で2時間だけだ。出入り自由の教室なので、たぶん500人近い児童に接してきたのだろう。最初の頃の小学6年生も来年は高校を卒業する。こどもの6年間の成長は大きく、男女ともに容姿が大人に変わっていくため、街中で、ふいに「おおた先生」と名前を呼ばれても、顔と名前が一致しない。

まあ、人目をはばかるようなことを人目を忘れて行ったりしていると、こどもたちに見られて、愕然とされるのか、あるいは「将棋指しに道徳を求めるのは無理だ」と子供ながらに真実を見破られる可能性もあり、注意が必要だ。

そして、最近、小学校のお父様の会にスポット出演したかと思ったら、小学生数名とそのお母さま数名の将棋教室にご指名で講師に行くことになる。月2回土曜パターン。

普段は、普通の会社に勤めているのだから、そんなに沢山働くほどのエネルギーは持っていないし、第一、小学校の放課後には会社にいて、今夜の宴会をぐるなびで探していたりする。

しかし、地区センターの副館長さんによれば、「教室」に入りたいという人が次々に電話をかけてくるのと、近隣小学校のキッズクラブから、「放課後の将棋教室の先生を紹介してほしい」と、依頼がきているのですが、ボランティア(ただ働き)では無理ですと、答えています。ということだった。


ところが、・・・

小学校の方から強力な圧力が地区センターにかかったわけだ。地元の町内会長を動かして、館長に「将棋講師派遣」の要請がくる。


お世話になっている地区センターなので、館長・副館長の顔を立てて会うしかないが、ちょっと困る。話を聞けば月2回、各2時間で謝礼が各回、1000円。

自分じゃいけないので、別の方に頼むことも考えたが、時給500円では無理だろう。キッズクラブの指導員の女性に、丁寧にお断りするのだが、話をしているうちに、疑問が湧き上がってきた。

「将棋クラブが校内にあるなら、その担当の先生がやればいいいんじゃないですか。」

「クラブは4年からで3年以下は担当の先生がつかないのです」

まったく納得できない話だ。少なくても動かし方を知っていれば、こどもの相手くらいできる。強い将棋指しを連れてきて、小学生を全滅させようというのだろうか。

ゆとり教育終了が近づき、教員もあわてて勉強を始めて、忙しい、ということなのだろうか?


さて、7月3日の出題作の解答。



▲5二馬 △4四玉 ▲5五銀 △3五玉 ▲5三馬上 △3六玉 ▲2六馬 △4七玉 ▲7四馬まで9手詰

ロングパスとロングシュート。いや、反対方向にキックするからオウンゴールかな。

動く将棋盤は、こちら



今週の問題。



ヒント。選挙の結果のように、選挙民が色々とやってみても社会はあまり変わらない。落選して、辞任しかけたのに、また、元の大臣の椅子に座ることにした人とか。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評をいただければ、正誤判断。