『動物の運動』(エドワーズ・マイブリッジ)

2013-06-30 00:00:17 | 美術館・博物館・工芸品
六本木東京ミッドタウンにあるフジフィルムスクエア写真歴史博物館で開催中の『動物の運動』。1887年に作成されたフィルムの複製からおこされている。

逆算式に話を進めると、エジソン(米)やリュミエール兄弟(仏)が映画を実用化したのは1890年ごろとされる。その少し前に登場したのが「連続写真」。エジソンは、この連続写真を手掛けていたエドワーズ・マイブリッジに出会っていて、映画への転用についてアイディアを得ただろう、と考えられている。

そうなると、マイブリッジ氏は、連続写真などというものを、なぜ考えだしたのかということになっていく。

解説によれば、1873年に、カリフォルニア州知事でスタンフォード大学創設者のスタンフォード氏が友人と競争馬の走り方について高額な賭けをしたらしい。

四つの足のいずれか1本が常に接地しているのか、すべて空中に浮かんでいる瞬間があるのか、ということ。

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その賭けの答を知るために、彼はマイブリッジ氏に撮影を依頼したそうだ。なんとなく賭けの答えを得るために先進技術を活用したみたいで、味が悪い。Yahoo!知恵袋を入試に利用したようなものだ。

実際には、カリフォルニア州知事は高額な賭けを行っていたに違いなく、賭けで儲けた金の一部または全部を使い、スタンフォード大学を1891年に開校させている。


スタンフォード大学は米国でも有数の有名校であるが、卒業生の中に大統領は一人と少ない。31代フーヴァー大統領。日本人で有名なのは、鳩山由紀夫元首相が博士課程を卒業。いずれの評価もネガティブである。

そして、タイガー・ウッズが退学している。理由は不明。学費が払えなかったのかもしれない。彼の連続写真は、ゴルフ雑誌でいやというほど見ている。スイング中に、両足が宙に浮いている時間があるかどうか、賭けなければならないかも。

詰将棋と小咄の組み合わせ

2013-06-29 00:00:10 | しょうぎ
古い詰将棋の本が回ってきた。『詰将棋100選 将棋こぼれ話100篇つき』。著者は元近代将棋社の堀内和雄氏で監修は永井英明氏。両名ともすでに、あちら側の住人になっている。出版社の北辰社は今も存在しているような感じだが、確証は得られない。

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各ページの上側に詰将棋の問題、下側に200字程度のエッセイがついているのだが。

どうも、詰将棋を解いた後、下を読まないで、つい次のページにうつってしまう。1時間半くらいで東京から名古屋のあたりで読んでしまった。後半の10題が難しい。エッセイは、指将棋のファンでないと、楽しくないかもしれない。


さて、6月15日出題作の解答。

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成桂の配置に苦心。他の駒だと取られて再利用され、早詰みになる。再利用不可というのは、割れた茶碗みたいなものだろうか。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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単純の積み重ね。若干のリズム感あり。

手数のヒントとしては、ワイルド好みの米国人がこよなく愛する殺人鬼ビリー・ザ・キッドの享年であり、また撃ち殺した人間の数と同じである。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ正誤判断。

豆腐のカルパッチョもどき

2013-06-28 00:00:41 | あじ
突然(あるいは予定通りでも)5日位、出張する時に、困るのが冷蔵庫の中のナマモノ類。傷みそうなものを優先的に食べていくのだが、時にどうしようもなく和洋中ミックス料理を食べなければならない。

これがブラジルだと、握り鮨やピザや焼き肉、果物などをすべて大皿一つに載せて、全部かきまわして混ぜてしまってから食べるのが流行っているらしい。日本流に言うとチャーハンみたいなものだろうか。ブラジル料理を毎日食べるのは、ちょっと・・

で、最近、出張前に余ったのが、豆腐である。前夜の夕食に1/2丁を冷奴として食したのだが、朝食で冷奴は、かなりふさわしくない。クリームパンとコーヒーとキウイとソーセージ、プレーンオムレツに、冷奴with 醤油。

ということで30秒の長考の末、即興メニュウで速攻してみる。

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まず、豆腐を薄くカットする。皿に並べてから「伯方の塩」を振りかけ、最後にオリーブオイルを振りかけて完成。

いきなり、フランスかイタリア系の料理に変身した。そしてなによりも簡単だ。高いプロパンガスを使用しなくてもいい。

塩はイタリア産のものを使えば、もっと良かったような気がするが、食べ過ぎると高血圧になることは間違いないだろう。

蒜山ジャージーヨーグルト

2013-06-27 00:00:11 | あじ
蒜山(ヒルゼン)といえば、すっかりB級グルメの「蒜山焼きそば」で有名になってしまったが、自ら「B級」と名乗るのだから、いかにも自分に自信が持てない国JAPANらしい戦略だ。もっとも自らナンバーワン戦略を放棄し、将来の総理大臣候補の座を失った女性議員もいる国だから、奥ゆかしさも超絶的だ。自らの国をガラパゴスに例える経済ジャーナリズムに至っては、スパイじゃないかと思ったりする。

そして、蒜山にはB級ではなくA級の食べ物がある。それはジャージー牛から採れる牛乳を原料とする各種乳製品なのだが、夜の交際の中で、「ジャージーのヨーグルトが絶品」という情報を入手することができた。

しかし、

C級情報のため、「製品名、メーカー名」不詳ということ。

有力情報としては、「どこのスーパーに行っても売っているようなものではなく、特定の店に行かないと買えない」というのだから始末に困るわけだ。

もしも、そのA級ヨーグルトがあっても、それが最高なのか、さらに上のS級が存在するのか判断できないわけだ。

となると、あちこちの有名、無名のスーパーに行って、ヨーグルトを買い集めてみなければならない。救いは、「たいしてコストが高いわけじゃない」ということだ。せいぜい数百円。

思えば、何年か前には、日本各地に現存する中世の天守閣をめぐり歩いた時には、100万円に近い費用と長い時間が必要だったのだが、それに比べれば、費用も調査期間もほとんど限定的だ。


それで、第一弾が、「蒜山ジャージーヨーグルト」と隣にあった「建部ヨーグルト生乳100%」。

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無脂乳固形分は両者とも8.5%。乳脂肪分は、ジャージーの方が4.0%に対し、建部は3.5%と大きな差はない。

そして決定的な差は原材料で、建部は生乳100%に対し、ジャージーは生乳、砂糖、香料となっていて、製造工程のどこかの段階で砂糖を用いている。

その結果100g あたりのエネルギーが63kcalと98kcalと異なっている。

そして、味見であるが、建部の方は、大メーカー品とほぼ同系統で、やや柔らかいような感じを受けた。一方、ジャージーの方は、デザート系という感じである。砂糖を使っているからだろう。表面にはややチーズ状に固まった層があり、全体に酸味を砂糖で中和しているような感じで、いかにもA級の味を追求している感じがある。

もっとも、それは普通のヨーグルトと比較してはいけないような気もするわけで、容量が両者100mlであることからして、一個あたり、約35kcal分の栄養(炭水化物)過多になるわけだ。

その分、運動してカロリーを浪費すればいいのだが、階段昇降だと1分間に7kcal程度消費するらしいので、約5分間階段を登ればいいことになる。一段25センチの階段を1秒間に2段ずつ5分間登りつづけると600段。150メートルになる。岡山県は名前のとおり、どこに行っても丘や山があるので、実行は簡単だ。

映画「NANA2(2006年)」

2013-06-26 00:00:57 | 映画・演劇・Video
「NANA」を観た勢いで、「NANA2」を観たのだが、周知のとおり一作目と比べて失敗作だったのが、よくわかった。

続編作りの時の問題というのが、直接的問題、間接的問題と色々と吹き上げているような気がする。

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原作の「マンガ:NANA」が存在する以上、大幅に違う方向に映画が向かうわけにはいかないのだが、インディーズバンドがメジャーデビューする前のごちゃごちゃとして醜い部分が、メインテーマの中心になっていて、もう一つの永続的テーマである二人の女性(ナナとハチ)の友情的関係のヒビワレと修復といった問題が関わってくる。

現実的には、ナナは前作通り中島美嘉の連投だが、ハチは宮崎あおいから市川由衣へ変更。実はこれが大問題で、一作目の主人公は、間違いなくナナだったが、二作目ではどちらかと言えばハチの数々の矢口的問題行動が重要なポイントになるわけで、宮崎あおいが、本作を受けなかった時、宮崎向けの台本を市川が演じることになった、ということではないだろうか。

それで、実際には存在しない宮崎あおいを意識しすぎたマネ演技になったこと。

さらに、それでも観ようという観客は、中島美嘉の熱唱を大音量で聴きたいと思っていたのだろうが、歌うシーンは一作目より短いような気がした(気のせいかもしれないが)。

それに、本作のテーマでもある醜いストーリーは、誰しもあまり好きじゃないから。


で、直感的に思ったのだが、本作で映画の中だけでメジャーデビューした中島美嘉率いるグループ「ブラック・ストーンズ」。リアルに活躍できるんじゃないかなと思うわけだ。

それから、もうすぐ6年。安い製作費で、新人発掘と割り切って「3」を作れないのかな。

話す神(トニー・ヒラーマン著)

2013-06-25 00:00:17 | 書評
人気ミステリ作家(あくまでも米国で)のトニー・ヒラーマンの警察シリーズの一作。リープホーン刑事とチー巡査というインディアンコンビが、今回は別々に登場して、別の殺人事件を捜査。

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そして、あたかも別の事件だった二つの捜査が、アリゾナ州からワシントンへと移っていく。

インディアン問題はアメリカの差別問題の中でも重要なのだが、差別を逆用して目立とうとしている人間もいる(どこかの市長の話じゃない)。そして、一方は中米の反米国家の陰謀(米国だって陰謀大国だ)、それから文化遺産の問題やら刑務所内での暴力とか、事件の解決に向かうためには、読者は作者並みに想像力や記憶力が必要になってくる。

最後は、それらが一致し、本来は一件落着になっているのだろうが、なんとなく、散りばねられた謎の全部が完結しているのかどうか、はっきりしない。

思えば、ミステリというのは、作者が並べだした「謎」を、矛盾することなく全部解決していくものなのだが、中には解決しないことが余るミステリとかあってもいいような気がする。

もっとも、それではミステリの仲間に入れてもらえないだろうが、実際の日本警察による事件捜査だって、大部分のツジツマが合えば、こまかな部分の未解決な謎があっても、事実無視、証拠紛失といったことにして、事件解決ということになるのだから、本格的なミステリ作家は育たない土壌なのだろう。

シェールガス輸出の前段階のサイン

2013-06-24 00:00:34 | MBAの意見
いきなり野球の話だが、スクイズのサインを出す時、監督は一番緊張するそうだ。一つは、作戦自体がリスキー(結果が出る前に三塁走者が走り出す必要がある)であることと、もう一つは、他の作戦とは異なり、「スクイズ」は「スクイズをすることが妥当な場面にのみ」決行され、「作戦の最高責任者=監督によってサインが出される」ため、相手チームは必然的に監督の一挙一動を観察することになり、サインを見抜かれる危険が高いからだ。そのため、監督の立つ場所を変えたり、ヘルメットやバットといった小道具を使ったり、帽子やベルトを触って偽サインを使ったり・・。

横道に逸れてしまったのだが、米国のエネルギー政策のこと。

基本的には、米国はエネルギーの輸出をしていない国である。もちろん、国内に大きな油田を持っているのだが、その生産量をはるかに超える消費を行っているのだから、国として輸入国なのだから輸出の余力はない、と言えばそれまでだが、自由主義経済の王様のような国なのだから輸出を制限する必要もないはず。

例外的に、隣のカナダとメキシコとはパイプラインがつながっていて、天然ガスの出し入れは行っているし、製油所で絞り取った後の超重質油などは海外に出している。


つまり、国防上の理由で輸出を禁止しているわけだ。20世紀からの伝統政策である。敵対国にはエネルギーを回さない。これで、日本もエネルギー包囲されて、戦争を始めることになった(結果として米国の政策が成功だったかどうかは疑問で、日本が満州で得た利益の半分を米国に還元できるような仕組みを作った方がよかったのかもしれない)。


そして、今、問題になっているのが国内産シェールガスの輸出問題。シェールガスといっても、精製した後は、メタン(CH4)、エタン(C2H6)の天然ガスで、カナダ・メキシコといった陸続きの国には、パイプラインで送れても、その他の国には、超低温のLNGとしてタンカーで出荷することになる。

そして、一般的には、2010年代後半から輸出を開始する方針になっているのだが、その具体的な国や、価格の問題については、明らかになっていない。製造コストの差や、マーケット価格の動向から言えば、今までの天然ガスの価格がかなり下がっていくだろうと予測できるが、未来の事に何の保証もない。

で、冒頭のサインの件だが、小さなサインが出たのが、精製段階で副次的に生産される少量のLPGのこと。こちらは、主にプロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)である。数量的には僅かだが、日本のT社が、2010年代半ばから輸入を開始することになったようだ。価格はマーケット価格リンクということで、日本の異常に高いプロパン価格がほんの僅かに下がる可能性もある(倉敷に借りた1LDがプロパンなので、ガス代対策で、フライパンを小ぶりに買い替えたり、計量カップできっちり計った水を電気で沸かしたり、お風呂もシャワーにして、時々スーパー銭湯に行ったりしている)。

米国が「日本のエネルギー政策に少しは協力しないと、70年前のようになるのではないか」と思ったわけでもないだろうが、同盟国の中の序列が、そう下がっているわけではないだろうと、小さなサインを読み取るべきなのだろう。

林原美術館が石水博物館になっていた

2013-06-23 00:00:21 | 美術館・博物館・工芸品
岡山市の林原美術館といえば、親会社の経営破綻により、客観的に言えば、存続が?のところも感じていて、せっかく岡山県にいるのだから、慌ただしく走り込む(走り込まなかったために後悔したことは多い)。

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そして、そこで開催されていたものは、なんと、三重県津市にある「石水博物館名品展」。ようするに、こちらの名品とあちらの名品を交換して展示しているわけだ。

悲しむべきか喜ぶべきかはよくわからないが、津市に行くのは大変なのでまあ喜ぶべきか。いや、戦国武将藤堂高虎ファンとしては、伊賀上野城は行ったものの、津の方には行っていないので、どうかな・・とか総合的に言うと、微妙なところだ。

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そして、石水博物館の名品の中核を為すのが、川喜田半泥子の作品。本名川喜田久太夫は戦前戦後にまたがり関西で活躍した財界人であるのだが、普通の財界人は東西の名品を買い集めてコレクションにするのだが、彼は川喜田家のコレクションを守った他、自分でも多くの焼物を制作している。岡山とのつながりと言えば、備前焼の人間国宝である金重陶陽との親交が深かったことだろうか。


そして、展示の一品目の『井戸手茶碗 銘「雨後夕陽」』であるが、半泥子作。個人的には、これがもっとも好みだった。

素朴な造形で、一方、白地の中に僅かに土の色が残る味わいは、見慣れぬ色合いのはずで、隣の半島から取り寄せた土を用いているそうだ。日本産とは土がはっきり異なっているように感じた。


逆説的に少し思ったのは、秀吉による半島攻撃とその失敗の際、連行し、後に釈放したものの日本に残った半島出身の陶工たちが、使い慣れていない日本の土を前にして、ずいぶん苦労しただろうな、ということ。

あまり書くと。「これは、もともと韓国の物だから」と、強制的に持っていかれて返してもらえないかもしれないのだが、6月23日(つまり今日)までの特別展である。

応援に行くとは言ったものの、さて

2013-06-22 00:00:17 | しょうぎ
この4月から、岡山県の倉敷と東京と、行ったり来たりしているものの、どうも稼ぎが、少し足りない。

なんとなく自宅の横浜で続けている小学生対象の将棋教室も、休日に開いているので、そのまま継続している。もちろん、教室の外で往復運動をしていることなど、教室の子にも親にも何も言っていないのだが。

で、教えているこどもたちの中で、低学年で目立つ子がいる。5手・7手詰などの普通の詰将棋は瞬時に詰ませてしまう。もっとも私の作品は、なかなか詰ませないのだが。

10級から級を出しているのだが、あっという間に5級になっている。

その子の親から、突然、メールが届く。

内容を簡略化すると、「将棋の全国大会の倉敷大会にまぐれで県の代表で出場することになった、ので報告します」というようなこと。

「将棋大会の倉敷大会」というのは、変な話で、神奈川県代表がさらに倉敷にいって次の予選に出場するような表現である。

もう少し正確に調べてみると、「小学生倉敷王将戦」というアマチュアタイトル戦である。早い話が「県代表」。私なんか苦労に苦労を重ねても、・・・ということなのに。

7月27日に全国大会が倉敷であるということで、倉敷大会があるわけじゃない。

まあ、そういうことと、倉敷にも住んでいるので、奇縁ながら、応援に行くとメールを送ったのだが、「どうせ午前中で終わるだろうから、その間に急いで美術館めぐりをしたいのでよろしく」と返電あり。子供の心、親知らずといったところか。

まあ、大原美術館を「ざっと」観るにしても2時間は必要だから、なかなか思惑通りに美術館めぐりできるかどうかは、難しいような気がするのだが、・・

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それよりも、その大会に、第三者が侵入できるかどうか、それが心配になってきた。どうも調べてみると「アルス倉敷」という文化組織が、運営しているらしく、わかりにくいホームページと格闘しているうちに、やっと昨年大会の画像を見つけることができた。なかなか本格的なのだが、画像は当然ながら参加選手を写しているのだが、問題の部外者(ギャラリー)については背景の中にいるような、いないような感じなので、画像を拡大したりコントラストを変えたりしてギャラリー席を調べると、空席の中に、何人か座っていることがわかる。

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まあ、そういう席に座っていればいいのだろうが、選手からは遠すぎて局面をのぞき見して、サインを送ったりはできそうもない。

気がかりは、選手を送った神奈川県連からの付添者がいて、ばったり顔を合わすことだろうか。何年か前に、理事という地位を返上して無理やり脱退したのだが、「おのれ、横浜のかたき、倉敷で晴らそうではないか」とか首を絞められるのはかなわない。

さて、6月15日出題作の解答。

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▲3一銀成 △1二玉 ▲1三歩 △同玉 ▲2四銀 △1二玉 ▲1三歩 △同金 ▲同銀成 △同玉 ▲2四馬 △1二玉 ▲1三金 △1一玉 ▲2三桂 △同歩 ▲3三馬まで17手詰。

なんとなく、不安的な追い方をして、駒交換して金を手にしても、無造作に使ってしまい。最後は馬が元の場所に還元。

動く将棋盤は、こちら


本日の問題。

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こちらは正真正銘の還元玉。かなり玉は、動く。

わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

本田はなぜPKを右端に蹴ったのか

2013-06-21 00:00:51 | スポーツ
2013年6月10日の「「本田はなぜPKを真ん中に蹴ったのか」の中で、左右にキーパーが飛ぶことを前提にセンターに強く蹴るというのを第一候補にして、仮にキーパーが動かなかった場合は、左利きなので右側サイドネットをやや弱めに狙うという作戦だったのではないだろうか、とか推測していたのだが、

すぐに仮説を実証する場面がくる。コンフェデイタリア戦20分過ぎの場面のPK。

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イタリアキーパーは、「本田はいつも中央に蹴る」と思っていたのかもしれず、右にも左にも動かずに中央で待っていた。

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そして蹴る瞬間に本田の左足の向きは変わり、サイドキックで右の端へ転がしていた。

やはり、中央に強く蹴るのを1案として、右端にサイドキックで蹴るのを2案としているように見える。

溶岩プレート、用途とその危機

2013-06-20 00:00:46 | 市民A
まず、溶岩プレートなる製品と、その用途について知っているだろうか。

溶岩プレートとは、主に富士山の周りにある溶岩を平らな形に切り取って、さらに磨きをかけて、かまぼこ板みたいな形にした製品で、長方形のものとか正方形のものとかがある。

そして、本来のこの製品の用途は2種類ある。

一つは、調理用で、石板として肉などを焼く場合もあるし、冷めにくい性質を生かして保温用に使われる場合がある。

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もう一つは、屋外の庭などに踏み石の代わりに使用されたりする。煉瓦の代役みたいなものだ。

何しろ、1枚200円から300円程度である。

そして、私の場合、スピーカースタンド代わりに溶岩プレートと耐火煉瓦を使ってみた。実は、ものの本によれば以前よくつかわれていた煉瓦は、旧式時代遅れだそうで、理由は、煉瓦は正確に作れるわけじゃなく、煉瓦とスピーカーの間に若干の隙間が生じてしまうらしい。

そうなると、スピーカーが勝手に振動を始めてしまうということらしい。

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ということで素材を探していたのだが、煉瓦の上に溶岩プレートを乗せ、さらにスピーカーが動かないようにスピーカーの上に溶岩プレートを置いて、上下で挟んでしまう。

これで、まったくの高級機の音になってしまうのが不思議だ。まだ若干、煉瓦と地面の間の雑音が消えていないので、これからはここにジーンズ地を挟み込んでみようかと思っている。

そして、世界遺産に富士山が登録されることになり、この溶岩プレートはどうなるのだろうか。採取不能なのだろうか・・まあ、日本は火山国だから、いくらでもあるのかな。

安愚楽牧場のこと

2013-06-19 00:00:32 | 投資
安愚楽牧場が4200億円の資金を集めたまま、破たんしてから2年経ち、やっと事件化し社長以下3名が逮捕された。それだけ時間がかかったということは、簡単には起訴しかねる状況があったに違いなく、実際の裁判でどういうことになるのか、あまり予断は持てない。

だいたい、通常の金利よりも2~3%も高く運用できるはずもなく、無限に事業拡大を続けなくてはならないような構造は、ネズミ講の親戚には違いないわけだ。



といいながら、儲けていた人もいて、過去の画像を整理したところ2003年ごろには私自身もかなり投資していて、那須牧場に専用バスで行ったり、直営レストランの食事にもありついたりしている。さらに今回逮捕された女社長から事業計画の説明など受けたのだが、当時の感覚では、たぶん事業拡大可能と本人は信じていたのだろう。

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ところが、最初のつまづきは狂牛病だったはずだ。米国産にとどまらず、牛肉需要が落ち込んでしまう。

おそらく5年間くらい安愚楽と付き合ったあと、徐々に利回りが下がってきて、決算書の中で自己資本比率が低下し、銀行からの借り入れが増加するという、ダメ銀行を友達にした悲しい結果が見え始めてきたので、サヨナラすることにした。

警視庁は、今後、事件の全容解明を進める方針らしいが、あぶない会社に融資を続けて、余計な被害者を増やしたメインバンクの責任を問うようなことは、聞いたことがない。

思えば、「安愚楽」とは、安く、愚かに、楽をするというわけだから、名前からしてかなり危ない。

岡山空港付近に潜んでいるのは・・

2013-06-18 00:00:08 | 市民A
岡山の会社と東京の会社の間を毎週往復しているため、新幹線と航空機の利用が多い。岡山空港は、基本的に駐車料金がタダなので、空港にクルマを置いておくという技ができる。

ただし、岡山から東京行きの飛行機に乗ると、戻るのも飛行機を使わないと、クルマが岡山空港に置き去りになってしまう。

ということで、倉敷市内から岡山空港まで、夜道を走ることが多いのだが、あまり心優しくなれない道なのである。一言で言うと、

「山道」だからである。

そして、トラックや大型車が片側一車線なのに、免許の回数券を持っているかのようにあおり運転をするので、結構、恐い道である。うっかりすると路肩から落ちて溜池に突っ込みそうになるし。

岡山県に詳しい知人に聞いたところ、

「あのあたりには亡霊が多いから」

とのことだった。

「備中高松城」の亡霊がいる、とのことである。

時は、本能寺の変。理由は忘れたが、織田信長が部下の明智光秀に討たれる。備中攻めしていた秀吉が敵の清水宗治を備中高松城に包囲して、全員を餓死させようと兵糧攻めにしていた、ちょうどその時で、信長死去の情報を敵に知らすことなく、清水宗治以下計四名の切腹でケリをつけたわけだ。

その騙されて腹を切った清水宗治以下四柱の怨霊が、城から近い岡山空港のあたりを飛び回っているようだ。


もっとも数日後に、夜道を走らなければならないのだが、運転中に亡霊探しなどしていて、うかうかして自分もそちらの方に回らないようにしないといけない。

大メーカーを批判できないスポーツジャーナリズム

2013-06-17 00:00:19 | スポーツ
統一球問題の本質とは異なる部分で幕引きに向かいそうな嫌な予感がする。

つまりコミッショナーあるいは事務局長の個人的責任ばかり表に出てくるのだが、本質的にはスポーツ界の隅々まで行きわたっているMIZNO社(以下M社)のご威光の前に、各紙の運動部系記者が、「そっち方向に世論が向かわないこと」を前提に記事を組み立てているのだろう。

それで、2011年に統一球が採用された時に、M社一社がボールの受注を受けることになり、それまで日本製の牛皮や毛糸を中国製に変更し、上海工場で生産しているわけだ。

統一球の反発係数の要求範囲が、0.4134~0.4374となっているのに対し、その下限値を下回るボールがあったので、修正をしたということになっている。それも、こっそり。

今、問題になっているのは、その「こっそり」という問題なのだが、こっそりでなくても、要求スペックと異なる製品が発生するということ自体が問題のような気がする。

もともと、中心値に対し、上下限それぞれ3%もあるのだから、ずいぶん大きな製造ムラということが感じられる。

反発係数が高い方がコストが高いのか低いのか、よくわからないのだが、製造にあたっては、中心値を設定してそれに対して、製造工程でのバラつきを統計的(確率的)にコントロールするのが常識だが、おそらくは、製造時のバラつきが大きく、結局、中心値を上げて対応するしかない、ということになったのではないだろうか。

中心値を上げれば、平均的には、かなり飛ぶボールになることが予測されるが、1球ずつ検査して、不合格品を「ポイ」するよりもコストが安いだろうということは想像が付くのだが、こういう問題はユニクロはじめ中国に生産拠点を持っている会社には、付いて回る問題なので、そのあたりの仕組みをもっと知りたいところではあるのだが、M社批判を書く勇気のある記者はいないだろうなあ・・と思う。

軽便鉄道跡を探していたら、国吉康雄出生地を見つける。

2013-06-16 00:00:48 | 美術館・博物館・工芸品
岡山県に引っ越してから、2008年6月28日、『国吉康雄20作品』で触れた日本産米国画家である国吉康雄の出生地について、いずれ探そうと思っていたのだが、ほとんどの週末は関東にいるので、西日本探索は一歩も進まない。

半日を使って岡山市で探索しようと思ったのが、実は後楽園近くにあるはずの「軽便鉄道跡」。岡山県西大寺市と岡山市の後楽園の間に戦前から戦後のある時期まで存在したミニ鉄道である。

すでに亡くなっている母親が西大寺の出身で、若いときにこの鉄道で女学校に通学していたという話を、百度にわたり聞いていた。岡山についての10年以上前に読んだガイドブックには、確か後楽園近くに記念碑があると書かれていた記憶があった。

現代では、ネット検索という方法があるのだが、旧線路の跡はわかったのだが記念碑のことはどこでも拾えない。

行ってみるしか、ないじゃない。ということになって、何の当てもなく後楽園駅跡の周辺をぐるぐる回るが、そこにあるのは、竹久夢二の記念館の駐車場である。観光バスが駐車している。あまり不審行為をしていると、観光バス置き引き男と間違えられそうなので、捜索をあきらめることにする。軽便鉄道跡地であるよりも竹久夢二の駐車場であることの方が、合理的なのだろう。

後で調べると、西大寺市の方には、本格的なモニュメントや当時の車両が展示されているようだ。行き直すしかない。

ところが、暑い日差しの中を、とぼとぼと帰路についていると、観光地図があって、すぐそばに「国吉康雄生誕の地」があるではないか。

Aを後回しにしてBを探したら、Bを見つけられずにAを見つけた、ということだ。

さっそく、地図にしたがって路地に入ると、古い住宅群の中に記念の牛のブロンズ像があった。どうも牛だけを写すとサイズがわからなくなるのだが、かなり小さい。

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さらにこの像を護ろうと、隣家の番犬が吠えまくっている。近づけない。なんという理不尽。カミュの世界だ。

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よく考えると、国吉の絵画を集めているのは、岡山県立美術館。その美術館から2~3分のところで彼は生まれたわけだ。ここにも奇縁がある。


さらに、軽便鉄道始発駅跡と国吉生誕地とは橋で隔てられているのだが、そこに流れるのは旭川という一級河川である。実は、もう一人の岡山の偉人のことも頭に入っているのだが、それは「鳥人 幸吉」である。記録上、世界で二番目に空を飛ぼうとした男である。確か旭川の河原に記念碑があるはずだ。すぐ近くなのかもしれない。しかし、時間切れだ。体力も、気力も切れる。