BIZEN中南米美術館

2015-05-05 00:00:33 | 美術館・博物館・工芸品
日生駅から徒歩8分の場所にあるBIZEN中南米美術館。カーナビに従ってすれ違う場所もない崖っぷちの細く曲がりくねった山道を20分走行。K国製のカーナビはこれだから・・

で、中南米の文明の証拠とも言うべき多大な美術品を収集されたのは、地元で漁網工場を営まれていた森下さんという方で、中南米に仕事で行ったときに、その素晴らしさに感動し、収集を始められたそうだ。私も仕事のついでに地元文化に感動することはあるが、財産のすべてをつぎ込むような太っ腹ではないし、そもそもつぎ込むほどの物もないし。

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まず、建物は目立たない。前を通り過ぎること何回か。予想外の外壁だった。つまり、備前焼。建物を備前焼で作ることなど、思いつかないではないか。それも備前焼業界では知らぬ人のいない藤原一家の作。

そして、中南米文化を地域別に分類して展示しているが、中南米と言っても広いわけだ。かなり大きく分けると、メキシコ中央高原、マヤ地区、中間領域、アンデスといったところだろうか。おそらく100位の文化、文明が興亡を繰り返していって、最後にスペインの海賊がたどりついた時には、有名なマヤ、アステカ、インカというような段階だったということなのだろう。

そして、今でもそれらの文明について調査が進んでいるわけでもない。主に地域的には米国人による研究によるのだが、米国人は、あまり古代文明に興味がないわけで、さらに調べれば、インディアン迫害から目を背けられなくなるからだろう。

思えば、人類で避難されるべき問題が議論されているが、スペイン人による文明破壊と略奪は、ベスト5には入るのではないだろうか。その他、元(モンゴル)の残忍さ、英国とポルトガルによる奴隷売買、ナチスによる民族浄化。ベスト5なんかすぐに埋まってしまう。