
日比谷公園内にある日比谷図書文化館で開催中の特別展「終わりから始まるものがたり‐25の問いと100冊の本」(~10/14)へ。
ただの展示会ではない。参加型というか、展示会場には順に25のコーナーがあり、そこにはそれぞれに「おわり」についての質問があって、各自答えていくようになっている。といっても難しく答えられないものばかりなので、各コーナー4冊の本がおかれていて、それを読めば自分なりの考え方がまとまり、自分なりの答えを書けるようになるはず。
といっても、私は1年間に100冊の本を読むことを目標にしているのだから、100冊読むには1年間かかってしまうので間に合わない。
本当に世界のすべての事象に終わりがあるのか、あるいはいつ頃なのか、本当はよくわからない。たとえば、天体としての地球の運命だが、長い間、「太陽が燃え尽きると巨大矮星となり、太陽系の全惑星を飲み込んでしまう」と言われていたのだが、最近の研究では、巨大化する前に太陽は一旦縮小する時期があり、そうなると木星より先の惑星は太陽の引力が弱まるためずっと太陽から離れていき、その後、太陽が巨大化しても飲み込まれない距離になる、と言われるようになったようだ。
ただし、水星と金星は太陽から逃げ切れないものの地球と火星の運命は、よくわからないということだそうだ。地球より火星の方が外にある分、安全と言えるだろうが、最近売り切れた火星行きの片道搭乗券を買うのは早過ぎるだろう。
25の質問を並べてみる。
01 地球の終わりを想像したことがありますか?
02 世界の終わりを想像したことがありますか?
03 あなたにとって世界の終わりとは、なにが終わることなのでしょうか?
04 いちばんこわいものはなんですか?
05 あなたの身をおびやかす危機を予測できるとしたら、知りたいですか?
06 危機がせまっていることを知ったら、残された時間でなにをしますか?
07 どのような最期を望みますか?
08 死んだらすべては終わりでしょうか?
09 あなたにとって永遠なものはなんですか?
10 いつまでも若さをたもちたい?それとも年相応に老いていきたいですか?
11 「生きている」ってなんでしょう?
12 どこまで「わたし」なのでしょう?
13 あなたの考える「みんな」とはだれのことでしょう?
14 あなたの幸せとみんなの幸せは同じでしょうか?
15 あなたに本当に必要なことはなんでしょう?
16 必要でないものはこの世界に存在するでしょうか?
17 変化と多様にみちた世界のなかで、あなたが残したいものはなんですか?
18 人はなぜ進歩しようとするのでしょうか?
19 リスクをもたらす可能性のあるテクノロジーの研究を進めるべきでしょうか?
20 世界は、どこへ向かっているのでしょう?
21 みんなが同じ考えをもったら世界はどうなるでしょう?
みんながバラバラの考えをもっていたら世界はどうなるのでしょう?
22 100年後の未来へとつなげたいものはなんですか?
23 「終わり」から、あなたが始めるものはなんでしょうか?
24 生きているあいだに絶対やってみたいことはなんですか?
25 あなたはどんな未来をつくりますか?
全部、難問だと思う。
年齢によっても答えは違うだろうし。こういうことばかりを考えている人こそ、新興宗教にはまりやすいのだろうとは思う。
日比谷公園で開かれている「ドイツビール祭り(オクトーバーフェスト)」で一杯飲みながら答えを考えることにしたが、ビールの在庫には「終わりがない」ことがわかったのだが、一杯1000円もしたので、財布のおカネには「終わりがある」ことが、唯一、明らかになったのだ。