あご野焼は方向違いだった

2014-01-31 00:00:01 | あじ
瀬戸大橋にある与島パーキングエリアの売店で、「カツオのはらんぼ焼」を買ったのだが、その近くには「じゃこ天」があり、さらに「あご野焼」という大きな棒のようなものがあったので、初テイストのために購入。ただ、「あご」ということばで連想するのは「トビウオ」。確か長崎とか日本海の方が本場じゃなかったかなと頭をかすめたが、そういえばどこでもとれるのではないか、と勝手に解釈。第一、袋の中が見えないのでトビウオそのものが塩焼きになっているのかもしれないとも想像。

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で、購入後、二日間冷蔵庫の奥で睡眠していた袋を取り出し、中から取り出すと・・

なんだか、練り物のような感じだが、すごく硬い。長さがちょうど30cmと大型なので、端から齧るわけにはいかないので、包丁で10cmずつに切り分けることにしたのだが、うまくいかない。そのうち自分の馬鹿に気付く。中にあるのは骨ではなく、プラ棒であるわけだ。要するに大きな「チクワ」である。原材料を包装袋の記載でみると、「飛魚、イトヨリ、たら」となっている。

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さらに気が付いたのは、産地である。鳥取県境港だった。四国じゃない。思えば、鳥取・岡山・香川・高知というのは、縦に並んでいて、それをつなぐのも瀬戸大橋ということだ。

味は、普通のチクワよりも少しバサバサした感じで、はっきりとトビウオである。ただし、一人で一気に30cmを食べきるわけにはいかないので、とりあえずそのまま10cmを生姜醤油で食べる。次の10cmの調理案はまだない。

ところで、表示の「飛魚、イトヨリ、たら」だが、日本語文字の三原則である漢字、カタカナ、ひらがなのMIXである。飛魚は一文字で書けば、魚偏に飛と書けばいい。たらはもちろん魚偏に雪であるが、イトヨリという字の漢字は不明なので調べたところ、糸を撚るという意味の糸撚の字に鯛を合わせて、イトヨリダイというのが正式な言い方らしい。鯛の一種ということで単独の漢字はないようだ。
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与島PAで、瀬戸大橋を下から眺める

2014-01-30 00:00:30 | 市民A
本州と四国は三本のルートで繫がれているが、最初に完成したのが児島坂出ルートといわれる瀬戸大橋。自動車と鉄道が共用している。その本州と四国のほぼ中央に位置するのが与島パーキングエリアである。

展望台で下から見ると、この橋の巨大さがよくわかる高さがかなり高い。空の一部と言いたくなる。鉄道ファンのために、通過列車の撮影時刻が記されているが、斜め下からだときちんと車両全体は映らないような気がする。

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四国方面を眺めると巨大原油タンカー(VLCC)と小型船が近くを航行している。それぞれ前長400mと20mといったところだ。実際にVLCCはフルカーゴだと船底が海底までの距離に到達してしまうために、別の工場で40%ほどを荷卸ししてからでないと瀬戸内海には入れない。さらに、瀬戸内海の中央部には浅いところがあるため、超大型船は瀬戸内東側は明石海峡から入らざるを得ない。

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3ルートそれぞれの橋桁が高いのは、下を走る船の都合もあり、さらに途中の島の中央、つまり島の一番高いところを通るように設計されたからだが、その点については正しかったかどうかは謎だ。

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せっかくPAに立ち寄ったので、売店で高知の漁師が食べるというカツオの「はらんぼ」の塩焼きを買う。まぐろでいうトロの部分つまりカツオのはら身をじっくり焼いたものだそうだ。丸かじりが推奨されている。

帰宅後、包装から取り出すと猛烈な匂いがする。生の鰹節のような味で、どうしても日本酒を浴びるように飲まざるを得ないパターンであるが、在庫がないので赤ワインで代用。硬い肉片をかじっていると、高知人を甘く見るとひどい目にあう事が実感される。
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多度津城址を訪ねて・・とほほ

2014-01-29 00:00:10 | The 城
丸亀城へ行き、神戸に本社のある丸亀製麺ではない本物の丸亀のうどん屋で昼食を済ませた後、カーナビで近くの城址を探してみると、5キロほど離れたところに多度津城があることがわかる。しかし、カーナビの限界というべきか、この城がどういうものなのかを教えてくれることはない。

ここでスマホを使って下調べすると、14世紀の城跡で、香川氏の城だったようだ。香川県の元みたいなものだろう(同時期の武将に太田道灌がいるが、彼は名前を江戸の地名には残さなかった。大田区は全然違うし)。それ以上の情報は、5キロしか離れてないなら、行った方がいいと思った。

そして、カーナビらしく主要道路ではなく、細い裏通りを選択され、それでも指示通り走ると、海に面する小高い丘陵に近づいていく。およそわかるのだが、小さな丘陵に城がある場合、かならず頂上に城を造る。戦略上の理由だ。一方、背景に山岳部がある場所の城は、「山城」といって、頂上ではなく、尾根の上に立つ場合が多い。

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いずれにしても、難攻不落であり、21世紀の旅人の安易なチャレンジを拒む。そして、クルマはカーナビに従って走っていくのだが、途中で新興宗教的大寺院の前を通る。少林寺拳法の日本での練習場みたいだが、いったい、この場所で誰が何の練習をしているのだろう。少林サッカーか?そして、カーナビ上は、まだ先があるというのに、あぶなく柵に突っ込むところだった。これ以上先は四輪進入禁止だ。二本の足が頼りなのだが、何しろ先月腰を痛めて急坂や階段は苦手だ。会社で行っている近くにある金毘羅宮への初詣は、腰痛で欠席したものの、同じぐらい厳しい、丸亀城に登り、またも多度津城では、変ではないか。

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といっても、どこまで上があるのかわからないが、急な階段が続くわけだ。そして、もう限界と思った頃、今度は未舗装の坂道をなる。けものみち風だが、けものも怖いが、そろそろマムちゃんが起きだしているかもしれない。いずれにしてもゆっくりしか上がれない。「多度津城址」のような石碑もなければ表示もない。

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頂上に登るしかないのだが、そこで最終的にみたものは、真っ赤な四角状の巨大物体だった。これはいったい何なのだろう。近づいてみてもまったく見当がつかない。かなり高い場所で、風は強いし、そろそろ午後の気温はつるべ落としである。捻挫でもして動けなくなると、冷凍ボディの発見されるのは1か月後になり、ハゲタカや狼の餌になってしまうだろう。慎重ながら急いで退散する。

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さらに近くに天霧城というナイスな名前の山城があることがわかったが、年齢と相談のうえ、あきらめる。

帰宅後、多度津城についてネット情報を収集すると、やはり来訪者は赤い謎の物体の前で途方に暮れるらしい。石碑の一つもないし、かなり昔は石垣もあったそうだが、その石垣についてもネット情報では、目撃者がいないわけだ。

ところで香川の山城を資料で調べていくと、屋島城という古城があることを知る。無論、源平戦争の最終局面に近づいたころに海岸線で大戦闘が行われた場所なのだが、それよりも大きく古代にさかのぼり、白村江(はくすきのえ)の戦いで、唐・新羅連合軍に敗れた日本がその後の日本への侵攻を恐れて天智天皇が667年に築いた城である。そのうち、行く気になる可能性はある。
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香川と言えば「うどん県」だが

2014-01-28 00:00:50 | あじ
香川と言えば「うどん県」と自称するだけに、いたるところにうどん屋がある。ラーメン屋も少しはあるが、蕎麦屋は目にしない。

たまたま香川に行った時には、いつも行くうどん屋があった。いつも泊まる宿のことを「定宿(じょうやど)」というので、いつも行く店は「定うどん屋」ということになる。

もちろん、香川県には約650店のうどん屋があるのだから、いつもの店が1番であるはずはないのだが、店を変えることによって、残念な気持ちになるのは嫌なので、なんとなく保守的になってしまう。明らかに口に合わないのなら拘ることはないのだが。

もっとも、僅かな味の差を見極めるのはかなり難解作業である。何しろ、味って細部に至れば、まるっきり個人的問題だからだ。

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で、今回も同じところに行ったのだが、いつものキツネうどんの味に、なんとなく違和感があった。だしの味がわずかにバランスをはずしているような感じで、麺が、少し柔らかく、僅かに塩味が強まったような。

もっとも、人間の味覚の方だって加齢によって鈍感になってくるし、バイオリズムやその時のホルモンバランスとかいろいろある。

仮に店側にはなんの問題もなく、まったく同じ味だとしても、「同じ味を続けると、突然嫌いになる」という現象はよくある。

おそらく、5年ほど行っていなかったため、脳の中のこの店の期待値が、意識下で徐々に高まってきてしまい、さらに店が存在することを視認した時に、さらに理想と現実のズレが生じてしまったのかもしれない。

ということで、とりあえず呪縛が一つ解けたというようなことなのかもしれない。
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丸亀城再訪

2014-01-27 00:00:47 | The 城
丸亀城天守閣は、現存12天守閣の一つである。四国には内四か所がある。丸亀、宇和島、松山、高知。12の中には、弘前のように元々櫓だったものを格上げしたものもあるが、丸亀城の天守閣も小さい。

現在の天守閣は1660年に建ったもので、その前のものは焼失していたらしい。1658年からは京極氏の領地になっていて、転居して、すぐに新築住宅を建てたようなものだ。

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しかし、丸亀城には、人柱伝承が二種類もあり、棟梁を井戸の底の調査に向かわせ、上から石で埋めたという説と、通りがかりの豆腐屋を捕まえて埋めたという説がある。

なんといっても高石垣が特徴で、井戸に埋めたとすると、かなり深い井戸だったはずだ。

こういう登るのに難儀をする場所は、正面から急傾斜を登る「男坂」と裏側の緩傾斜を登る「女坂」のどちらかを選ぶようになっているが、ここはどちらも「男」である。後で調べると、元は裏(南)側から入ることになっていて、その後、北側から入るようになったようだ。だからどちらもキツイ。

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京極氏といえば、お市の方のこどもの三姉妹(淀、初、江)の次女の初が京極氏に嫁いだはずだと思っていたらやはりその後いろいろあって丸亀に転封になったようだ。

しかし、先月、腰痛になってしまい、階段が苦手だというのに下半身の関節がギシギシとなるわけだ。会社の初詣の金毘羅宮参りを遠慮したのに、これでは・・
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四谷シモン人形館(淡翁荘)へ

2014-01-26 00:00:42 | 美術館・博物館・工芸品
人形作家である四谷シモン氏の作品は、今でこそ国立近代美術館別館でも見ることができるが、そういうガラス越しの洗練された舞台ではなく、もっと人形としてのリアリティを発揮できる場所が似合うだろう。そういった生々しい場所でこそ、人形と人間の距離が縮まる。場合によっては異形の人形が放つ声すら微かに聞こえてくるわけだ。

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香川県坂出市に四谷シモン氏の作品を集めた美術館があることは十年ほど前から知っていたのだが、関東にいると、簡単には足を運べない。出張のついでといっても、この人形館が開館するのは、火曜、木曜、土曜に限定される。昨年来、岡山県でも仕事をはじめたので、往訪する時期を狙っていて、ついにアクセルを踏み込むことになった。クルマで1時間程度で到達できる(週末の本四架橋は割引だし)。

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そして、この美術館を所有しているのは、坂出の醤油メーカーである鎌田醤油。自社の敷地の一角に迎賓館として旧館があり、社長の集めた人形を住まわせている。住まわせるというのは、文字通りこの屋敷は人形の家になっていて、居間の中に立ち姿で展示されているものだけではなく、押し入れの中や金庫の中、トイレにまで人形がいる。

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二階の一部屋なんて、まさに惨劇の直後みたいだ。内臓が丸見えになったこども、死にそうな少女(人形なのに)、本当は人間なのかもしれない男たち女たち子どもたち。

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そういえば、学生の頃に荻窪で開かれていた展覧会(展示会というべきかな)に行ってから数十年経っている。シモン先生は現在70歳になられたそうだ。月日の流れは恐ろしい>

その頃、演劇界では、唐十郎氏率いる状況劇場と寺山修司氏率いる天井桟敷が激突していて、文化人はどちらかに分かれて応援していたのだが、四谷シモン氏は状況劇場側の中心付近にいたはずだ。人形劇をやろうとしていたわけじゃないだろうから、恐らくは人形が人間になって演劇を行うことを考えていたのだろうか(ピノキオ願望)。

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なお、館内はどこでも自由に撮影できるので、各人形に集まってもらい記念撮影をお願いすることにした。絨毯の上に怠惰にも寝転んでいるのが、私だ。
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未来の本「初段+プラスの詰将棋150題」著者は?

2014-01-25 00:00:48 | しょうぎ
「もっと羽生流!初段+プラスの詰将棋150題」は普通の本と少し違う点が2か所ある。

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一つは、発行日。

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2014年2月1日となっている。その3週間前に買った。まさに未来からきた本だ。しかも発行日が書かれているのは、本のカバーの部分。なんとなく賞味期限偽装の感覚だ。さらに表紙についていうと「+プラス」という書名は、プラスプラスと読むのだろうか?


二つ目の特徴だが、裏表紙に保険約款のような極めて小さな文字が書かれている。

問題制作/関口勝男(日本将棋連盟・将棋指導者)
解説執筆/甲斐栄次(将棋観戦記者)

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そして、普通サイズの文字で、「著者 羽生善治」となっている。150題のうち、110題が詰将棋で、最後の40題は羽生三冠の実戦から次の一手を出題ということだ。となると著者と宣言する最低条件とは何かというと、本書の冒頭に「はじめに」という見開きがあって、それを三冠が書いている。2ページだ。

つまり本書は、問題を作った関口さんと、それぞれの問題の解説を書いた甲斐さんと、はじめにのページだけを書いた羽生さんというように仕事がわかれるわけだ。

たぶん、仕事量的には、羽生<甲斐<関口だろうが、それぞれの報酬は逆順だろうか。不明。

関口さんは三段リーグ10年の末、退会。弟弟子の森下九段とは真逆の棋風で、結構教えてもらったのだが、すぐに飛車を切りに来る攻め将棋である。終盤はあまり得意ではなかったような気がするが、本書の問題でも、やさしい問題と難解問題の比率は、やさしい問題の方が圧倒的に多いように思える。


さて、1月11日出題作の解答。

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▲5一角 △4三玉 ▲5四銀不成 △3四玉 ▲5二馬 △3五玉 ▲2五馬 △4六玉 ▲7六飛 △同香 ▲7三角成まで11手詰。

ゴルフクラブのように、長いものをブンブン振り回す。もっともゴルフクラブも力任せにブンブン振り回してはいけないのだけど。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

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(余詰指摘あり、4四香を追加しました)

やや、手ごわいかもしれないが、細かく読む必要がある。「あっ、逃げられた」と思ったら詰んでいるはずだ。

わかったと思われた方は。コメント欄に、最終手と手数と悪評を記していただければ、正誤判断。
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ひるぜん納豆と鰆

2014-01-24 00:00:40 | あじ
岡山名産シリーズじゃないけど、今回2点。といっても、納豆と鰆(さわら)というのは、別に岡山だけにあるのではなく全国商品である。その違いはわかるのだろうか。

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まず、「ひるぜん納豆」。ひるぜんは「蒜山」のことだろうが、読めない人が90%以上いるから、ひらがなにしたのだろうか。あるいは書けない人が99%以上いるからか。あるいは漢字にすると、韓国語と間違えて買わない人が増えるからだろうか。確かに、ウルサン「蔚山」と書き分けるのは難しい。というか、どちらも書けない。

岡山県産の小粒大豆を使用していて、遺伝子組換品は使っていないとのこと。蒜山高原でとれるのだろう。もともと高原というのは、気温が低いため、意外に植物は健康的に育つものだ。しかも自然に虫害も少なくなるらしい。台湾の高原で日本の有名お茶メーカーが茶葉の無農薬栽培しているのもそういうことだ。

で、味の差についてだが、なかなか難しい。納豆の味については好き好きなので、言い難いが、小粒で豆らしい味をして旨いとは思うが、もっとぐちゃぐちゃに発酵した方がいいという人もいるだろう。まあ、部屋が臭くなるので、買ってきたらすぐ食べてしまうので、その限りでいえば、GOODである。

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次は、「鰆」。こちらはいきなり魚偏に春。寿司屋の湯呑がないと読めない人が多いはず。ちなみに冬を付けると「このしろ」、秋をつけると「かじか(どじょう)」。夏を付けるとどうなるかはわからない。漢字は夏王朝の時に作られたので、王朝に遠慮したのだろうか。あるいは、絶滅したか。

で、ふぐにおける下関と同様、鰆については、全国の鰆の多くが岡山の市場を通るらしい。岡山市場の鰆価格が指標になるそうだ。そういう意味だと名産と言えるのだが、実はまだ冬だ。瀬戸内海で鰆漁が解禁になるのは4月だそうで、そういう意味で市場に出ているのは九州産か日本海産(鳥取とか)中心である。

食べ方は、刺身、塩焼、西京焼、煮付けなど普通だが、何しろ岡山の料理屋にいってお任せにすると、必ず出てくる。鰆を食べるのは必然で、お客が選べるのは料理法だけ。

ということで、塩焼や西京焼はすでに食べているので、スーパーで刺身パックを買ってきたのだが、ちょっと多すぎた。半分は、明日の夜にバター焼きにしようかと思ったが、赤ワインのつまみに結局、全部食べる。思っていたよりも青白い身でフランス白人女性みたいだ(あくまでも比喩で、実際に食べたことも調理したこともないが)。

この時期、数日おきに各所で鰆を食べているのだが、この分じゃ瀬戸内での漁の解禁の頃には、飽きているかもしれない。
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金井美恵子初期作品

2014-01-23 00:00:06 | 書評
最近、よく読む作家の小川洋子さん(岡山県出身)の作家としてのヒストリーを少しながめていたら、「学生の頃に金井美恵子氏の『愛の生活』を読んで、将来こういう作品を書いてみたいと、強く思ったところがスタートで、以後この本をいつも近くに置いている」という内容のことを語っているそうだ。それは、かなりの驚愕だった。

というのも、小川さんがそういうことを感じたのと、そう違わない頃に、私も金井作品を読んで感じていた。もっとも金井小説を読むには、かなりの努力が必要で、ジョイスのような長文が基本で、その長い一文の中に、時空間の展開が含まれているわけだ。それしか書けないわけではなく(今はわからないが)、三冊目か四冊目の「兎」という短編集の中では、有名作家の表現をわざとパクって書いたものもある。

細かく言うと、小川さんは、最初に『愛の生活』という第一作から読み始めたのだが、私は第二作『夢の時間』を先に読み、『愛の生活』『兎』というように進んでいった。それと詩集も。

その後、彼女はきわめて遅筆になり、さらに難解な表現に突き進んでいったため、エッセイの中で「最大の読者は全国の図書館」というようなことを書いている。大部分は付き合っているが。

そして、小川さんの「常に近くに置いてある本」というので、自分の書籍を調べてみると、初期の三作について、あったはずなのに失ってしまったようだ。いつ、どうしてなのかよくわからない。その「ばち」が当たって、今頃ブログなんか書いているような気がするが、実際は無能だからなのだろう。

それで、なくなった絶版本を入手すべくamazonさんにお願いすると、かろうじてまだ実在世界に活字は存在することがわかった。で、高額初版本は遠慮して三冊を発注すると、しばらくして送られてきた。

が、

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三冊のうち、二冊は文庫本であったわけだ。単行本が文庫本になってしまった。単行本を持っている人はこの二冊は手放したくないのかもしれない。

で、今、少し凹んでいるわけだ。



そういえば、「なくなって初めてわかる本と愛人」というようなことわざがあったような気がする。

(本当は、「いつまでもあると思うな親と金」が、「失って初めてわかる親と金」に変化し、さらに「親と金」の部分が「水と安全」とか「領土と愛国心」とか勝手に盗作しているわけだ)
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羽田空港で一瞬見かけた尾翼のマーク

2014-01-22 00:00:08 | 市民A
先週15日に羽田空港で出発待ちしていると、滑走路の遠くの方に、今やほとんど見かけないB-747が見えた。尾翼のマークは、鶴の絵ではなく白地に赤丸のように見えた。ただし、周りの待合客の中では誰も気づいていないようだ。というか、関係ないか。

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あわててスマホをカメラモードにしている間に、どんどん近づいてきた。要するに滑走を開始していたわけだ。かろうじて、遠景画像が残っていて、トリミングしてみた。

飛び立った方向を見ると、そこには赤丸尾翼が1機いたのだが、確か政府専用機は故障に備え、いつも2機ワンセットで行動するということ。大昔、西武グループ総帥の堤氏は社長車2台にそれそれゴルフバッグを積んでいたが、同じ発想だ。

あとで調べると、首相はアフリカ歴訪のあと、オマーンから15日に帰国したということだそうだ。つまり、それの流れなのだろう。いつも機体は新千歳にいるようだが、B-747の後継機種が検討されているそうだ。

まず、燃費が悪い。それと747では長い滑走路が必要だが、小国にも訪問することがあるなら、小さい方がいいという考えかたもなりたつ・・
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思いは言葉になりにくいよね

2014-01-21 00:00:45 | 書評
新潮社の書評誌である『波』にかなりの長期にわたって連載されていた「ソラシド(吉田篤弘著)」が最終回を迎えた。まとめて単行本になると、かなりの厚さになるのかもしれない。

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作家の作風は、都会的な穏やかさが紡ぎだす不思議な時空間ということだろうか。今まで読んだことがなかったため、連載が始まった頃はかなり読みにくい感じがあった。大きく言えば、現在と過去に二つのストーリーを走らせ、現在時空の主人公が、過去の時空で起きた複雑な人間関係を、一つ一つ解き明かしていくような構造になっている。そこに、移ろいやすいさまざまな事象や社会の常識の変化、今だからわかる家族の関係とか・・

ということで、本来は一気に読み進むべき小説を、14,000字ずつ毎月読むという苦行になっていったわけだ。おそらく、作家にしても分断して書いたものは、全編に少しずつ手直しを入れて、場合によっては、ストーリーの並び替えなどを行ってから上梓するのだろうとは思うのだが、普通、連載で全部読んだ本を購入する気にはならないのだが、本作は例外になりそうだ。

最後の最後になるシメのところで、今は会えなくなった人物からの声が聞こえてくる。
「意見は言葉で出来てるけど・・・・思いは言葉になりにくいよね」


ところで、書評誌では、編集部が小山田浩子さんの第一作品集で、第30回織田作之助賞を受賞した『工場』を絶賛していて、合わせて第二作品集の『穴』が芥川賞候補作となっていることが記されている。そして、実際に芥川賞を受賞することになったのだが、あわてて書店に第一作品集を買いに行くと、書店員から「芥川賞を受賞したのは、そちらではなくこちらです」と余計なお小言で怒られそうである。
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気になった事件

2014-01-20 00:00:53 | 市民A
1.人員
先日、川崎署から逃げ出した男の捜索には、4,000人が出動した神奈川県警だが、神奈川新聞の記事によれば、相模原で行方不明となった女子小学生の捜索は、のべ660人だったそうだ。そういうバランスでいいのかなって・・

2.オウム裁判最終章
おそらくは、一連の裁判の最終章となる平田被告(と菊地被告)の裁判が始まったのだが、判決のことではなく気になっていることが二つ。

一つは、死刑囚からの証言を得ようとしていること。死刑囚というのは、いつ執行を言い渡されるかわからないままの状態であり、どういう基準で順番が回ってくるのか明らかになっていない以上、当局に都合のいい証言をしないと、すぐに吊るされるのではないかと考える可能性が高いような気がする。

二点目は、犯人蔵匿罪。逃走中の容疑者をかくまった罪である。平田、菊地両名を匿ったとされる人物たちに対する判決はすでに出てしまっているのだが、匿った当人の裁判が終わる前に判決を出してもいいのだろうか。仮に、当人が無罪となったらどうなるのだろうか。実際、この点については、「犯人」というのが真犯人のことなのか、単に容疑者であるだけでいいのか、諸説があるようだが、これだけ長期にわたって匿われた事件は少ないので例がないのかもしれない。実際、平田被告は容疑の一部は認めているが、菊地被告に対する3件の容疑のうち2件は不起訴となり、残る一件については、黙秘しているため、新証拠なしに今後始まる裁判の中で、どういうことになるのだろう。
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印象派と世紀末美術

2014-01-19 00:00:09 | 美術館・博物館・工芸品
東京丸の内の三菱一号館美術館で開催中の『-近代への眼差し 印象派と世紀末美術‐』を鑑賞。かなりの大量展示である。印象派をムラなく集めるというようなものではないが、ルドンやロートレックといった、印象派の周辺に位置する画家の作品が厚い感じで、モネやルノアールといった印象派の中心人物の作品も、結構、レアな選定があるように思えた。

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思えば、三菱が富を蓄財していった時期と印象派が席巻した時期は重なっているわけで、19世紀の終わりから20世紀の初めにかけての作品というのが、今後この新しい美術館の主戦場になるのだろうと、ようやくわかってきた。できればシャガールも仲間に入れてほしいところだ。

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そして、ロートレック。早い話がコマーシャルポスターが芸術になったわけだ。誰にも作れない構図と表現。よく紙製の芸術が世界に残ったものだと感心する。世界大戦の炎が二回も欧州を舐めたというのにだ。ただ、結構、つまらないものやきわどいもののポスターも描いていたことがわかる。燃えてなくなってほしいものほど、残ったりするものだろうか。

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さらに、ルノアール。印象派の中心人物でありながら、時に印象派から離れていったり近付いたりしている。本展には『パリスの審判』というギリシア神話の中の有名なシーンが描かれている作品が登場。三人の裸体の女神が、一つのリンゴをめぐって肉体美を競い合う話だ(いや、あらすじを簡略化しすぎているが)。

本来西欧美術の近代化は、宗教画から脱するためにギリシア神話の女神を引っ張り出した歴史があり、その女神のかわりに娼婦を横たわらせたのが、マネ。そして印象派になっていくのだが、今さらルノアールが女神を引っ張り出したのはなぜなのだろう。あるいはパロディだったのかもしれない。あるいは、ルノアール風ギリシア神話の世界を作りたかったのだろうか。

そして、エッチングをはじめとする版画類も登場するが、浮世絵の雨を模した作品を観れば、やはり白黒版よりもフルカラーの浮世絵の方がすばらしく見えるのだが、つまり浮世絵に対抗するためにリトグラフが登場したのではないだろうかと、ふと直観的に思ってしまう。
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「つまらない」が発端で・・

2014-01-18 00:00:59 | しょうぎ
1月16日の弊ブログ「東海林さだお×椎名誠」の最後の方に、人類の遠い祖先がアフリカ大陸の森林の中で、なぜ木から降りて地上を歩き回りはじめたのか、その動機について人気エッセイスト二人の統一見解として、「木の上がつまらなくなったから」ということで一致した、と書いたのだが、この「つまらない」という、言語としては客観ではなく主観の上で成り立っている単語がもとで将棋の世界で裁判が始まるようだ(裁判官の方、ご苦労様です)。

ことは、プロ棋士×コンピューター将棋という電王戦に始まる。昨年行われた電王戦でPuella αというソフトと対戦した塚田九段が必敗の局面から、当該ソフトの欠点である入玉対策を見破り、超手数で入玉の上、引分けに持ち込んだ一局のこと。

正確ではないが、引分に持ち込まれたソフトの開発者の伊藤さんが、入玉対策がなおざりで、つまらない将棋にした、という内容の発言をしたとされるのだが、その「つまらない」という言葉について、女性作家が将棋世界誌にエッセイを書き、その中で、伊藤さんを誹謗する内容があったとして、先月、伊藤さんが名誉棄損を訴えたわけだ。作家、雑誌社、将棋連盟が訴えられている。

実際、「つまらない」というようなまったく主観的な表現に対して、「大人じゃない」とか「精神文化がない」とか「教養がない」とまで書くかということが問題とされるのだろう。

思うに、伊藤さんの発言は、コンピューター将棋の方を応援するファンに対する発言で、「勝ちそうだったけど、弱点を見つけられて、ゴメン」という意味だったのだろうと思うわけで、プロ棋士やそのファンに対する発言じゃないだろう。

そこで、「つまらない」話から一歩離れて、人間とコンピューター(ソフト)との戦いのことを考えてみる。実は、いただいた年賀状の中で、この「どちらが強いか」ということに触れられていた方が多かった。それも有段者の人達である。

で、それらの人が、プロの敗北を悲しんでいるかというと、そうでもなく、「プロの傲慢さ」をコンピューターが叩き潰してしまうことを期待することが多いわけだ。つまり、精神文化や教養が不足しているのはプロ棋士の方でも、ということだ。

まあ、裁判の行方もよくわからないので、深入りはしないが、最近は出場ソフトを事前に人間が預かり、ソフトの弱点を発見し、対策を持って対局に臨むということが一般になってきたようで、これでは、人間が超難解パズルを試行錯誤しながら解くようなものになっているので、もはや企画自体がつまらないような気がするのだが、連盟の財政が厳しくなっていることからお金のためには、棋士のプライドを切り売りするような企画をやめるにやめられない状況になのだろうか。


さて、1月4日出題作の解答。

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▲4三角 △同金 ▲2二歩 △3二玉 ▲3一龍 △同玉 ▲2一歩成 △4一玉 ▲5一金 △3二玉 ▲2二金まで11手詰。

初手を発見すれば、あとはつまらないかもしれない。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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深く考える手はない、と思う。平らな道を、最寄駅まで20分以上、つまらなく歩く感じかもしれない。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ正誤判断。
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総社の赤米(そうじゃのあかごめ)

2014-01-17 00:00:11 | あじ
岡山県と言うのは、かなり地域によって文化が異なる。沿海部は工業と漁業が中心だが、内陸部では、農業や畜産が盛んである。総社(そうじゃ)市は、いまや市の幹部が、予定入札価格を業者に漏らした汚職事件で盛り上がっているが、さまざまな農作物がある。

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今回紹介するのは、『赤米(あかごめ)』。見ての通りの色のついた米である。


無添加無着色で、天然のサプリメントとして、ビタミン・ミネラル・食物繊維・ポリフェノールが多く含まれたようだ。白米1合に対し、赤米をスプーンで2~3杯加えて1時間以上水につけ、炊き上げると、ピンク色のごはんができるそうだ。

そして、炊き上げると・・

akagome


ピンクにはならない。

もち米なのだろうか。赤飯みたいな食感である。豆の要らない赤飯か。
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