だいじょうぶ、ですか。

2013-02-28 00:00:44 | 市民A
最近、みなさんどのような文書を書いているのだろう。それが私的なメールやチャットなどであれば、とやかく言うことはないし、自分だって、急いで書き流している時には、文法的に完結しないような書き方もあるのだけど、こと、ビジネスの世界に「変なコトバ」が紛れ込むと、ずいぶんと不都合が生じる。

特に、「だいじょうぶ」ということばが、あぶない。

最近、仕事上で数十万円の超ミニ工事を、日本を代表する巨大ゼネコン会社に発注。工事がミニでも契約関係は正しく行わないといけないので、手続きの打合せをしようと思っていたら、先方の女性社員から、メールが届く。

おおた葉一郎様

お世話になっております。
○○○○補修工事の施工にあたり
契約書としまして、工事注文書の取り交わしを頂ければ
問題ありません。

差支えなければ、こちらの書式で作成し
御社の押印を頂ければ大丈夫です。

注文請書が必要で有ればそちらも作成致します。

ご連絡宜しくお願い致します。
以上


難解な用語はどこにもないにもかかわらず、いまだに解読不能。

まず、「問題ありません」というのが意味不明。もともと問題なんてないのだけど、相手の会社の中で問題ないというのだろうか?????

「御社の押印を頂ければ大丈夫です。」この部分は、もっと意味不明だ。大丈夫って何が大丈夫なのだろうか?????

おそらく、帰国子女で日本語がちゃんとできないのだろうと想像するのだが。こういう人がどんどん増えるのだろうか。

だいじょうぶ、ということばで思い出すのが、故ZARDの故坂井泉水さんの「君に逢いたくなったら・・・」の歌詞の中の一節。

君に逢いたくなったら・・・

いたずらな笑顔を想い出す

「大丈夫だよ」という君の言葉が

一番大丈夫じゃない


一気に動いた「波」(ただし書評誌)

2013-02-27 00:00:48 | 書評
1ヶ月ほど前に「現代文学は閉塞あるいは回顧に向かうのだろうか」の中で、新潮社の書評誌「波」の連載小説群が、全部まとめて、閉塞あるいは回顧(つまり、堂々巡り感ということ)に陥っているのではないか、ということを書いたのを編集者が読んだのではないのだろうが、同じような気持ちになっていたのではないだろうか。

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各連載小説のほとんどが、ストーリーの大転換をはじめた。

作家に圧力をかけたのだろう。

「このままでは、連載中止および出版中止です。小説の中では、多少反社会的でも構わないから、もっと殺人とか不倫とか核兵器とか登場させて、派手な展開にしてくださいよ。」


斉藤明美「高峰秀子の言葉19」・・やっと高峰の男性観の話になる。

鹿島田真希「少女のための秘密の聖書5」・・かなり不安を感じていた。宗教書を読んでいるような感じだったのだが、ついに新たな少年重要人物が登場し、ナイフを振り回す。あまりの方向転換に小説が完成するのかやや不安。

吉田篤弘「ソラシド7」・・過去のミュージシャンの思い出話と思っていたが、ミステリ風の過去探しに。今後、大いに期待。

桜木紫乃「モノトーン12」・・うっすらと不倫あるいは禁断の少女趣味が漂うホームドラマだったのだが、主人公の一人が関係の解消を申し出て、やっと変化の兆しを感じることになる。

梨木香歩「冬虫夏草9」・・田舎の村の人間模様を描いていて、なかなか小説の中に入り切れないのだが、徐々に深みにはまりつつあるように感じるのだが、以前としてよくわからない。

三山喬「トスキナの唄12」・・日本映画黎明期の映画人たちの人生を勝ち組、負け組の両方の立場でストーリーはゆっくりと進んでいたのだが、ぐんぐんと話は展開していく。というか次号で完結ということらしい。強制終了なのだろうか。予定の回数なのだろうか。

高橋秀実「とかなんとか言語学14」・・この連載は、なかなか面白い。要するに1話ずつ完結するため、だらだらにならない。

江弘毅「有次と庖丁3」・・まだ三回目。以前として序の部分なのだろうが、親切なことに次回からメインストーリーが始まることが予言されている。

津村節子「時のなごり17」・・故吉村昭氏の妻でもある作者の思い出が書き繋がれている。吉村昭のファンとしては、彼の著作に関する秘話が知れるのは嬉しいような、そうでもないような微妙なスタンスで読んでいたのだが、ついに吉村昭氏の話題よりも作者自身のエッセイというような状態になったようだ。

ところで、突然面白くなった「ソラシド」だが、登場人物の位置関係をもう一度確認したいと思っているのだが、あいにく過去の号は、既に資源化されてしまっているのである。

臼杵石仏拝観

2013-02-26 00:00:43 | たび
大分県臼杵市の山中にある国宝、臼杵石仏を拝観。一帯に4群に分かれ総数59体の石仏が天然の石崖を削るようにして存在する。

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ある意味イースター島のモアイのように、なぜここになんのために存在するのか、その記録はないそうだ。

研究により、平安後期から鎌倉時代にかけて制作されたとされるが、木彫ということではなく、巨岩を削り取る方法で仏像を刻んでいるため、とうてい一人や二人といった少人数え行えるものでもなく、さらに長い期間(100年程度?)をかけて広範囲にわたるわけだ。

一帯を私有していた誰か(ミスターX)が、大勢の職人を雇って完成させたのだろう。

仏像には、かなりの人間的な表情があふれていて考古学的な考証にあるように平安末期の諸行無常感の中の庶民の諦念が漂うわけで、整備が進んだ昭和後期になって、やっと日本人の心に仏像を鑑賞する心の余裕が戻ったのだろうか。

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臼杵市はこの石仏を核として、観光都市化を進めようとしているようである。

それは、大変結構であるが、ちょっとやり過ぎになっても、無理があるかな。ギリシアの体力で五輪を開催したツケみたいのがなければいいが。

で、奇妙な「御祈願箱」を見つける。

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1.縁結び
2.リストラ除け
3.合格祈願
4.当選祈願

1と3は月並みだが、2と4は邪道のような気がする。

別府湾の奇妙な朝焼け

2013-02-25 00:00:09 | PHOTO
しばらく前に、別府湾に行っていた。

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美しい夕焼けと言いたいところだが、これが朝焼け。

なぜ、こんな奇妙な朝焼けになったかというと、もしかして、PM2.5の影響なのだろうか。

結局、中国は国内に山積する問題を一つづつ解決しないといけないのだろうが、大気汚染が発生したのも必然の運命だったのだろう。どうみても破綻に向かっているように思える。別府湾ではなく渤海湾の日の出なんかどうなのだろう。

ところで、別府湾と言えば城下鰈なのだが、残念ながら、ありつけなかった・・

「始発電車を待ちながら」

2013-02-24 00:00:00 | 美術館・博物館・工芸品
akiyama改装なった東京駅には、いくつかの楽しみがある。飲食店やお土産ショップだけではなく、ホテルもあれば美術館もある。

もっとも、改装前の東京駅にも小ぶりの美術館があったのだが、新しい東京駅の美術館「東京ステーションギャラリー」を覗いてみる。駅の復原工事完成記念展として、「始発電車を待ちながら」と題して、現代美術系の作品が多数出展されている。

honjoそれで、数年前では現代美術と言えば、中国と日本とアメリカの独占市場で、特に、中国作家の陽気な脳天気ぶりが目立っていたのだが、・・

尖閣問題で、日中関係は冷え込み、まるで別の世界の生物みたいになってしまったのだ。そのためか、今回の出演者はオール・ジャパニーズ。逆に、親しみやすい芸風なのだろうか。

para目だった作品は、秋山さやか氏の『地をうごく』。かなりおおがかりな舞台装置が必要な作品である。

次に『パラモデル』。これが大陸の人が設計すると、赤と黄色の色調になって、野菜炒めみたいになる。

本城直樹氏の『Small Planet Tokyo Station』

こうして、現代美術は進化していくのだろうか。意外に楽しい展覧会である。

「難解」

2013-02-23 00:00:42 | しょうぎ
3月1日の将棋A級順位戦最終局5局の同時テレビ中継が、NHKからスカパーの囲碁将棋チャンネルに移ったようだ。実はケーブルテレビで囲碁将棋チャンネルを観られるのだが、それでもいいのか、よくわからない。送られたチラシによれば、観られるようだが、何しろ3月分の番組表は2月末に送られてくるので、実際、よくわからない。別に1日中、順位戦を観たいわけでもなく、夜の10時頃から、バタバタと3時間くらい観られればいいのだけど・・

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さらに、なんとなく釈然としない移籍だが、必然的にこうなったのか、なんらかの経済的理由でこうなったのかよくわからないが、これでよかったのだろうか。

ところで、これを期に番組と契約すると、囲碁の井山五冠と将棋の羽生三冠の共同揮毫(きごう)入り(ただしプリントかな?)の扇子をいただけることになっている。

で、写真で見る限り、羽生三冠が書いている文字は「難解」である。

ここで本日最大の疑問が登場するのだが、本人の意図とは異なり、羽生三冠は決して字が上手いとは言えないわけだ。実際に字が下手なだけなのか、将棋以外のことが総じて下手なのかはわからないのだが、「難解」という字は、文字通り書くのが「難解」な文字のように思える。つまり、さらに字が下手なように思えるわけだ。

もっと書くのに簡単な文字だってあるだろう。例えば「心」とか「正」とか。「一人者」というのもいい。

では、なぜ彼は難しい字を書くのだろうと30分考えたのだが、たぶん、一番書きたい文字は、これだろうか。

「名人」


さて、2月9日出題作の解答。

c12


▲3七銀 △3五玉 ▲2五金 △4五玉 ▲3四馬 △5四玉 ▲5五香 △同玉 ▲4四銀 △5四玉 ▲4三馬 △4五玉 ▲3五金 △5六玉 ▲3五馬まで15手詰。

銀のバックが第一ポイント。馬を効果的な位置に移動するのが第二ポイント。最後の不安定な詰み形が第三ポイントとなる。

動く将棋盤は、こちら


本日の問題。

0223


きょうの題目が「難解」にもかかわらず、難解問題ではない。3七歩の配置がおかしいが、あまりキレイな形を得られていない。手数のヒントだが、松尾芭蕉に関係のある数字である。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

スタバにWi-Fi泥棒出没中

2013-02-22 00:00:00 | 市民A
スターバックスでWi-Fiを使えることは有名なのだが、一般の店舗だけではなく最近は、主要な駅の中にもスターバックスが進出しているため、そのWi-Fiおこぼれを狙う人が増えているらしい。

そして、東京駅日本橋口には1階と2階と2店舗があるのだが、1階の店舗からWi-Fiがこぼれ出しているようで、さっそく花に群がる蜂のように、Wi-Fiの無料使用を狙う輩がいる。何しろiPadを持ったまま、店舗の外壁に背中をつけて使用している20代の男がいると思えば、スマホを持って立っている女性もいる。

要するに、スターバックスの店内では、電波は無料だが、飲み物は有料、ということになっているわけだ。

気持ちはわかるけど、日本では、ただのケチと蔑まされる。「恥」というのは日本文化を語る上で重要なファクターなのだが、どこかに置き忘れた人が多いようだ。

かなり前に、マクドナルドの店内のメニューに「スマイル 0円」と書かれていたけど、「電波 0円」ということだろうか。少し違うような気がするが深く考えないことにする。

銀河鉄道の夜(宮沢賢治)

2013-02-21 00:00:41 | 書評
たまたま、青空文庫で著作権切れのこの作品をダウンロードして読んでみる。全部、通勤途上の電車の中で。

やはり、スマホで長時間読みつづけるのは疲れるというか、コンタクトレンズをつけずに裸眼で読むといいのかもしれないが、やはり電子ブックで読むほうがいいのだろうか。それだと大きくなるし、電車の中で片手で読むには辛い。

それで、作品の方だが、読んだ記憶があるのかないのかよくわからない。宮沢賢治の一部の作品は読んでいるのだが、銀河鉄道の夜の結末が悲劇であったことは覚えていないので、やはり読んでなかったのかもしれない。少し読み始めると、賢治の価値観というのが見えてきて、ちょっと安心な気分になる。文の書き方が巧い。

気軽に読める宮沢賢治というのは嬉しいが、著作権切れの青空文庫ばかりを読むのは、若干きがひけるところである。たとえば岩波文庫は全著者が仏壇入りしてしまったので、これから著作権料を払わないで丸儲けしようと思っていたのかもしれないが、青空文庫の出現により当てが外れたのかもしれない。

確定申告×2

2013-02-20 00:00:05 | 市民A
確定申告の季節になる。今年(昨年分)から、老父の分も合わせて二人分を書くことになった。やってみてわかったのだが、年金生活の人って、結構あいまいな感じになるわけだ。おもに医療費控除のところを書くために書くのだが、社会保険料(健保)のところが、支払いベースと発生ベースで差があって、計算し直すと源泉徴収そのものが少し違うように思える。ただ、年金の人って、そもそも税率が低いから、色々やってもあまり変わらない。

で、自分の収入なんて庶民の代表みたいな中流なんだけど、あれこれかき集めると、どんどん税率が上がっていく。働けば働くだけ税金が増えて、手取りは上がらない。たぶん年収をもらった、というのは2000万円超えたあたりからだろうが、日本ではそういう人は非常に少ないので、そこの税率を上げても実効が伴わないので、その下の層を狙うのだろう。

アメリカでも減税を廃止して増税するのは3000万円以上の層ということで、米国の3000万円が日本の2000万円にあたるのだろうか。

ともかく、とりあえず書き終える。

あとは税務署に持っていくだけなのだが、担当の税務署は、なぜか畑の中にある。農家の脱税を防ぐためにそんなところにあるのだろうか。

数十年前の話なので記憶も不正確だが、横浜の農家って、大手スーパーと契約していて、畑で採れる野菜はすべてスーパーに定額で渡さなければならないのだが、結構、間引きして一般の流通経路に紛れている。当然ながら、存在しないはずの野菜なので、卸代金は発生しないことになっている。

また、その農家では、どこかのルートで1箱100円で手に入れた「嬬恋キャベツ」の段ボールにキャベツを詰め込んで販売していた。

やり放題。TPPどころじゃないわけだ。

Come Away With Me (Norah Jones)

2013-02-19 00:00:08 | 音楽(クラシック音楽他)
ノラ・ジョーンズがデビューして11年。「ノラ・ジョーンズをちょっと聴いてみませんか」コーナーがタワーレコードにあって、とりあえずデビュー盤を購入。どうも世界中で2300万枚も売れたそうで、23,000,001人目の購買者となる。

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第一印象はジャズとロックの中間みたいな感じで、1972年にダイアナ・ロスが映画「ビリー・ホリデイ物語」の中で歌っていた賛否両論だったソウルフル・ジャズを思い出してしまった。

これを書くのに調べていたら、ノラは母親の持っていた「ビリー・ホリデイ全集」のLPを聴いて勉強していたということで、そういう混合型ミュージックになったのだろう。

で、ジョージ・ハリソンに影響を与えたラヴィ・シャンカールが父親なんだって。インドのシタール奏者。ひねった言い方をすれば、ビートルズが解散に向かった原因の一つかも。昨年の12月に92歳で亡くなっている。逆算してみると59歳の時のこどもがノラなのだが、その後、両親は離婚し、彼女は米国で母親に育てられ、ビリー・ホリデイ全集を繰り返し聴いていた。


で、平日午後の2時頃に仕事を抜け出して、カフェで、まったりとメールとか株価のチェックなんかする時にちょうどいいようなリラックス系なのだが、つい居眠りしそうで、なんとなく平和な気分になれると思う。曲の終わり方が巧いのかな。


“そう”、9.11から半年も経っていない時に、このアルバムでデビューしたことになるわけだ。癒しのための音楽だったのか・・

ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家(2)

2013-02-18 00:00:02 | 美術館・博物館・工芸品
c3ゲルダ・タローがスペイン内戦に巻き込まれて亡くなったのが1937年。その後、キャパは写真の中にストーリーを求めていくようになる。写真を観た人たちは、その切り取った時間の前にある人物の歴史や、その後の世界、あるいは失われた時間を想起することになる。

c2よく知られる「セロ・ムリアーノ付近」の共和国軍の兵士。この写真は横浜美術館が所蔵している。市民税が投入されたようだ。というか、横浜美術館は、キャパの作品を多数抱えているそうだ。

c1そしてノルマンジー上陸作戦の第一陣に加わって、海岸に向かう米兵を捉えた写真群。数ヶ月前にテレビ(ヒストリーチャンネル)でドキュメンタリーを観たのだが、海岸を埋め尽くす米兵の死体が無残な消耗戦の結果を示していた。キャパはその死体を盾に歴史的瞬間を撮影したのだが、ライフ社の間抜けな撮影技師が多くのネガを露光させてしまい、生き残ったのは、焦点のずれた写真を含む9枚だけだったそうだ。これも横浜美術館が購入している。

c4キャパは1954年にインドシナ戦争で地雷を踏んで爆死してしまうのだが、その直前に日本に滞在し、東京や大阪を写している。それらの写真群は主に戦後復興期の日本人を被写体としているのだが、私の主観でいえば、日本人の表情をうまく表現できていないのではないかと感じている。

もちろん、既に日本では戦争は過去の物語となっていて、人々は昨日の事より明日の事を考え始めていた。その微妙なズレにとまどうのだが、それを「平和ボケ」というのかもしれない。

ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家(1)

2013-02-17 00:00:59 | 美術館・博物館・工芸品
t1横浜美術館で開催中(~3/24)の『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』展へ。

実は、ピュリッツァー賞に輝く戦場カメラマンであるロバート・キャパは、ロバート・キャパのことだと思っていた、と文法外れの表現をするのだが、「キャパ」とは個人の名前ではなく、キャパとタローの二人が共同作業としてスペイン内戦を取材しながら発表した写真の共同ペンネームみたいなものだった。

本名はアンドレ・フリーマンがロバート・キャパで、ゲルタ・ポホリレがゲルダ・タロー。一般には、ゲルダ・タローは「キャパの最愛の女性」と言われるのだが、本当は初期のキャパ作品の約半分はタローが撮影したものと推定されている(はっきりは分からないそうだ)。

で、その二人(特にゲルタ)が別々に仕事をすることがあって、その時は、ゲルタをゲルダとし、姓のポホリレがユダヤ系であることを窺わせることから。タローという名前を付けたそうだが、パリで面識のあったオカモト・タロー氏から借用したそうだ。もちろん、岡本氏の太郎は名前の方で、ゲルダ・タローのタローは姓の方なのだから、どこかで勘違いしたのだろうが、後で気付いた岡本氏は訂正要請する機会を失ったのだろうと憶測。

t2それで、ゲルダはスペイン内戦の取材中に27歳で死亡してしまう。女性従軍カメラマンの史上最初の犠牲者となる。そして、二人で使用していたロバート・キャパという架空の名前は、そのまま24歳のアンドレ・フリーマンが独占的に使用することになった。

ゲルダの特徴は、まず正方形のトリミングが得意だったそうだ。バルセロナ近郊で訓練中の共和国軍の女性兵士が銃を構える写真が代表作。

t3もう一つの特徴はヒューマニズム。共同制作中はゲルダ撮影の作品の方が良質であるように思える。キャパの方は、まだ写真家として発展途上だったのではないだろうか。ゲルダは戦争の悲惨さを、兵士の死を写すだけではなく、民衆の被害者を含めた人類の愚かさを訴えようとしているように感じる。

飛車の語源

2013-02-16 00:00:27 | しょうぎ
insekiきのうのロシアへの隕石落下を見ていて、将棋の駒である「飛車」とか「竜」のことを思い出してしまった。

16日の未明に直径45メートルの小惑星が地球のかなり近くを通過するようだが、その露払いとも言うべき隕石が落下した。地上に6メートルのクレーターが残ったそうだが、1908年にシベリアに落下した隕石は直径45メートルで地上に直径20キロの被害を残したそうだ。

つまり本日未明に地球に大接近する小惑星クラスが1908年に直撃したわけだ。

それで、今から、あちこちに隕石が落下するのだろうか。ゆっくり眠れない。

もっとも、嫌われ者の小惑星群だが、もともと地球型の惑星だったのに巨大隕石と衝突し、バラバラの破片と化してしまったという説が主流だ。なくなった星の執念で、別の惑星に破片の体当たり攻撃をしていると思えばいいのかもしれない。


さて、2月2日出題作の解答。

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▲4六金 △2六玉 ▲2九香 △2八金 ▲2七銀 △1七玉 ▲1八香 △同金 ▲2六銀 △1六玉 ▲1五飛 △同香 ▲1七歩 △同金 ▲1五銀まで15手詰。

玉型の金中合いがメーンテーマ。動く将棋盤は、こちら


本日の出題。

02161


図面を作りながら、もしかして、さわやか風太郎さんからもらったテーマを利用したのかもしれない、と思いだしてきたが、何しろ記録が無いのでよくわからない。記憶はもっとない。もし、盗作品だったらごめんなさい。

手数のヒントは、「ジャモカアーモンドファッジ」。どうしてもわからなければ、このコトバを検索すれば、手数はわかるだろう。

手数がわかっても答えはわからないかもだ。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤
判断。

道聞き

2013-02-15 00:00:59 | 市民A
前にも二回ほど書いたことがあるが、よく道を聞かれる。というか、一般的にはどうだろう。道を聞く人って多いのだろうか。私も、たまに道を聞くことはあるが、年に数回だと思う。道を聞かれるのは月に数回だから、圧倒的に聞かれる方が多い。

最近、東京駅の南側の通りを歩いていたら、千葉県ナンバーの車が急に止まり、助手席からオバサマが現れて、

「すみません、新宿に行きたいのですが・・」。

運転席にはオジサマが座っていて、いかにも東京の地理に疎いようだが、

「えっ、ここは東京駅ですよ。新宿は全然違う場所なんだけど、困ったな・・」ということになる。東京駅から新宿へ行く道を正しく教えられる人っているのだろうか。その道を真っすぐ進むと新宿方面なのだが、間には皇居があって、皇居の北か南かを迂回する必要があるのだ。

「とりあえず、外堀通りを右折して赤坂見附から四谷を目指して、それから新宿へ向かうか、青山通りを直進して、渋谷のあたりで山手通りを右に曲がるか」とか言ってみたものの、新宿へ到達できた可能性は30%程度か・・


次の道聞き。日興証券のあたりで、初老のご婦人から、

「第一生命に行きたいのですが・・」とのお尋ね。

「この道を少し歩いて、ビックカメラの交差点を右に曲がって、左にある石造り風の建物です。」

で、後で考えてみると、第一生命と農林中金が自分たちの中層ビルの間にあった空地に高層ビルを建て、それに自分たちのビルを接続するという複雑な構造であるため、第一生命ビルなのに農林中金が入っているようにも見えるわけだ。

それと、ご婦人は、何か暗い表情だったようにも思えるので、ご主人に不幸があって、その保険金の手続きにでも行っていたのかな、と想像。それなら明るい表情であるべきなのか。

近すぎないかな?

2013-02-14 00:00:59 | 市民A
横浜のみなとみらい地区に仕事で行っている時に、近くに日揮本社があることを思い出す。アルジェリア人質事件で多くの犠牲者を出した会社の本社である。事件はいまだに不明点が多いが、その後、マスコミは「遠隔操作」一色になる。逮捕前の猫カフェでくつろぐ容疑者の素顔の隠し撮りなんか、それ自体が犯罪じゃないのか、と思いたくなる。

さらに「北朝鮮」のニュースで一色になる。テレビも新聞も単に事件に流されているだけだ。

で、話を戻すと、日揮のあるクイーンズイーストAの隣がランドマークタワーで、道を隔てて横浜美術館。その後ろが三菱重工で視界を右に振ると、そこには「千代田化工建設」の本社がある。つまり、ライバル会社をすぐそばにあるということで、昼食(メシ屋)や夕食(ノミ屋)で社員同士が隣のテーブルに座ったりして、ついつい情報を聞きとられたりしないのだろうか。

もっとも、情報を交換しないもの、という常識が間違いのもとで、近いほどやりやすいこともあるだろう。しかも場所は都内ではなく、うるさい話もないだろう。

yokohama


ということで、最近凝っているパノラマ写真で両社をくっ付けてみようとトライしたものの失敗した。千代田化工建設の画像は入らなかった。