フィラデルフィア美術館浮世絵名品展

2015-11-30 00:00:23 | 美術館・博物館・工芸品
錦絵誕生250年ということで、あべのハルカス美術館にコレクションを観に行くというか、展望台とセット販売のチケット。「春信一番、写楽二番」とは意味深げだが出展数の順らしい。

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多色刷りという技巧は世界的には稀で、赤や青と言った多彩な絵の具を何回か分けて摺るという技法が庶民に大受けとなった。お金持ちは絵師に肉筆画を書かせるが、庶民は錦絵を買うことにより身近な場所に「美」や「醜」が潜んでいることに気付くことになる。鈴木春信が錦絵を作り始めたのは1765年。

絵師は個性的で、各自が技巧にこだわっていて、鈴木春信のように、描く人物の内面を所作や表情で表現する場合もあるし、写楽のように大首絵という発想もある。富士を描くにしろ様々だ。有名な北斎の富嶽三十六景の「颱風快晴」(赤富士)は1830年頃の作品だが、煙を吹いた富士を描く絵師もいる。何しろ1707年に富士山は爆発している。「おおた家」の初代が生まれたのが、その年だ。


ところで、最近はめったに手の込んだ年賀状をもらうことがないが、以前は多色摺りの賀状も届いていた。ああいうのは1か月かかるのかなとか思いながら諦めていた。

また、毎年1枚ずつ筆をとって直筆(肉筆画?)を送っていただいていた方もいたが、先月、ご家族から訃報をいただくことになった享年98歳とのこと。

最近知ったのだが、正統的浮世絵は明治以降、写真に押され衰退したものの、影の浮世絵とも言うべき春画については、明治大正はともかく戦後昭和の時代でも「昭和春画師」というような方が活躍していたそうだ。表には出ないものの「平成春画師」もどこかにいるのだろう。そういう人からの肉筆年賀状、是非いただきたいと思う。単に「サル」の絵だったりして。

偽「大山名人」

2015-11-29 00:00:59 | しょうぎ
先週末には、「将棋の日」、「倉敷藤花戦」と倉敷芸文館の周囲でイベントが続いたのだが、せっかく倉敷にいるのに関東方面に14本の刀を用意して討ち入りしなければならず、全部不参加となる。芸文館といえば隣接した場所に大山名人記念館があるように、倉敷は大山康晴名人の出生の地である。そして、もっと倉敷中心部出身の木見金治郎門下に入門(大阪)し、名人の栄光の道のりが始まる。

ということで、本日はイベント関係のことを書く予定に穴が開いたので、大山名人に関連する話題の中で、もっとも本人とは関係ないと思われる話題。


名人と同郷の○山県の県警に、名人とそっくりの顔の警察官の方がいる。30歳くらいかな。出身地の○敷氏の南部をパトカーで回っている姿を通勤時よくみかけるようになった。

それが、大変、運転が上手くない。

制限速度50キロのところを40キロ以下で走るので、道路が渋滞する。パトカーは誰が運転しても威厳があるので、ドライバーはあえて追い抜こうとしないし、少し離れて運転しようとして、パトカーの後に謎の空間が生じる。

先日は、右折のタイミングに失敗したらしく、交差点の中で立ち往生していた。他車は交差点の中で彼の車を避けようと大混乱していた。私なら、さっさとサイレンを鳴らして、「そこのベンツ、左によけなさい!」とか道をあけさせて問題解決をはかるのだが、名人と違って、気が弱そうな感じもある。たぶん、末裔の方ではないだろう。

そういえば、詰将棋パラダイス誌の創刊者である鶴田諸兄氏も職業は警察官だったはず。詰将棋の難問を考えながらパトカーを運転していたのだろうか。


さて、11月14日出題作の解答。

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無防備玉なのに、途中で防御駒が登場。初手が広く、普通、最後に読む手に消去法的に進むことになる。

動く将棋盤は、こちら



やはり、そして・・

2015-11-28 00:00:09 | 市民A
元オウム真理教信者で長い逃走生活の末、愛人の親族の裏切りで逮捕された女性Aさんが高裁で無罪判決を受け釈放された。

弊ブログ2012年10月25日号「犯人蔵匿罪の割り切れない話 」で、紹介したのだが、それなら、彼女を匿っていた男性B氏はすでに有罪となり、執行猶予中なのだが、無実の女性を匿って逮捕され、場合によっては刑務所行だったわけだ。少なくても有罪確定し執行猶予中だ。

さらに1000万円の懸賞金がB氏の親族に支払われたような記憶がある。

もともと指名手配の理由は「都庁爆破」だけではなく、「地下鉄サリン」「VXガス」も含まれていたが、その2件は不起訴となっていた。そもそも「薬品の運搬」だけでは立件は難しいだろうと思っていた。運送業の人ならわかるだろうが、運んでいるものが何か調べることは難しい。おそらく危険ドラッグや幼児ポルノや各種密輸品なんかが、通常の郵便や宅配便で送られることもあるのだろうが、配達業者は、梱包を都度開放して、中身が合法かどうか調べることはしない。違法なものを運んだからと言って、逮捕されるのでは商売が困難になる。

そして、中身が何かを本人が知っていたかどうかを確かめるのは、基本的に難しい。さらに今回は、そのキーとなるべき部分に死刑確定囚であるCの証言をはめ込んだが、法務大臣の一声でいつ刑が執行されるかわからない人間に、検察が証言を求めること自体、危険だ。

なんとなく思うが、オウム事件の一連の死刑確定囚の多くは再審請求を行っていて、それを無視できなくなるのではないかと思う。

あるいは、最高裁で差し戻しになって、今度は新たな死刑囚からの証言を求めるのだろうか。

粗大ごみとなったタイプライターを捨てる(2/2)

2015-11-27 00:00:23 | 市民A
粗大ごみとして、昨日は英文タイプライターの話だったが、本日は、日本語ひらがなタイプライター。丸善製だ。

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なぜ、こんなものを持っているかというと、詩歌(しいか)を大量生産していた時があって、色々な実験作を作っていて、誰にも評価されなかったのだが、詩をひらがなで書き始めたわけだ。漢字という表意文字を使わず、かなという表音文字だけで作ってみたわけだ。それも自筆という個性を消すために。

で、どういうものを書いていたかについてだが、実は、さらにゴミ捨てを続けないと日の目をみることはできないわけだ。段ボール詰め。

しかし、タイプライターって重い。万年筆は軽い。この対照的な二つの道具を使いこなすのがビジネスでは必須アイテムだったというのだから、前世紀の人たちって、意味不明だ。

と、自分を棚上げにして書いてみる。

粗大ごみとなったタイプライターを捨てる(1/2)

2015-11-26 00:00:09 | 市民A
15年前に住み始めた家だが、徐々に狭くなる。という比喩的になっていない表現だが、家が狭くなるのではなく、だんだん無駄なものが増えていくということにつきるわけだ。

ゴミが増える上に狭くなる。二重苦だ。

実際には、当初はゴミではなく思い出の品ということになり、思い出に意味があるうちは「思い出が増える一方で、家が狭くなる」というバランス関係が成り立つが、いつの間に思い入れがなくなり、かつ資産価値がゼロのものは、二重苦の方のカテゴリーに入る。いつのことか覚えていないゴルフや将棋大会のトロフィーとか。

それで。英文タイプライター。

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二十世紀に大活躍したビジネスツールだ。これができないと、貿易実務が行えない。実は、今でも所定のフォーマットの書類に数字や品名を打ち込んだりする時にはタイプライターを使うのだが、ビジネス用は電動だ。

ある時、あっという間に配列を覚えないといけないシチュエーションに追い込まれ、考え付いた練習法が「暗闇タイピング・メソッド」。勝手に名称をつけてみた。

まず、タイプライターに紙をセットし、部屋の電灯を消す。まっくらだ。そこで、思いつく文章を書いていくわけだ。学習効果としては非常に優秀だと思う。自分の人生の中でも、練習と効果が直結して学習の効率性が最高のメソッドだ。

実際、今は日本語をローマ字入力をしているのだが、かなり早いよ。だから毎日ブログを書けているということなのかもしれない。

と、思いだしたように書き始めると、「思い出の品」ということになってしまい、またも押入れの奥に逆戻りしそうだ。

ちなみに、ブラザー社製の「ヤング・エリート」という製品。ブラザーは今はプリンターを作っているわけだが、あまり進歩がないような気がする。

スカイフォール(映画 2012年)

2015-11-25 00:00:48 | 映画・演劇・Video
007シリーズ第23作。ダニエル・クレイグ主演では3作目。彼がボンドになってからシリーズの性格はがらりと変わり、恐怖と不条理がスクリーンを支配するようになった。

ところで、フランスのテロがing状態の時に、ほとんどロンドン市内のテロといっていいような本作を観ていていいのだろうかという道徳観の欠如に自分ながら呆れるのだが、出演者の声が小さいため、音量を上げて見ようとすると、マシンガンの銃撃音や、爆発音、さらに悲鳴が部屋中に響き、近所からの通報を受けて突入してくる警察官と戦わなければならないかもしれないとヒヤヒヤしてしまう。

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しかし、本来、地球規模の破壊活動をめざす犯罪グループや、価値観の異なる国家との戦いが007シリーズ共通の決め事だったのに、本作はとんでもない敵だ。つまり、ジェームズ・ボンドの同僚。英国諜報部(MI6)所属のスパイだ。

ボンドは英国を愛し、かつ上司のMとは時に嫌われることはあっても基本的には職務的服従関係にあったが、今度の敵は、英国およびMおよび組織としてのMI6に反抗して、理由なき復讐を始めたわけだ。

つまり、職場内のイジメに反抗して、一般市民や無関係の職員を巻き添えにした無差別攻撃を行う。狙われた方も、市民の犠牲など無視してマシンガンなどで応戦する。大きな建物はいくつも破壊され、地下鉄は、地下空間に落下し、高速鉄道は車体が壊れ、流れ弾が飛び交い。味方に当たったりするわけだ。

そして、普通は悪人がアジトに隠れ、正義側がそれを包囲し、突入するのだが、本作は逆。ボンドの生家に建てこもったMはついに定年を間近に殉死し、部下をいじめた責任はうやむやになる。

そして本作にボンドガールとして登場したものの途中でMI6の内勤になるナオミ・ハリスとの今後の関係は注目したいが、来月公開の第24作まででボンド役は交代なのでどうなのだろう。

ところで、英国諜報部って実在するのだが、いったい何のために存在しているのか疑問が多いのだが、007の著者であるイアン・フレミングやル・カレといったスパイ作家は組織の出身者だそうだ。最大の効果は007シリーズそのものではないか、と言っていいだろう。

そしてやっと来月公開の第24作までに23本を観たのだが、その他に困ったことに番外編が1本ある。「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」といって初代ボンド役のショーン・コネリーがボンド役を降りた(降ろされた?)後でも、再度ボンド役をやりたくなって。米国映画として焼き直し。コネリーによるコネリーのためのコネリーの映画、と言われている。実は、行きつけのビデオ店(GEO)には見当たらない。

最新作の前に観るべきか、後に観るべきかちょっと考慮中。コネリーは70歳を超えているが、さらにもう一回出てもいいと言っているという噂もある。

この雲は・・

2015-11-24 00:00:12 | スポーツ
連休中に、渋滞の東京湾アクアラインを使って木更津(千葉県南部)のゴルフ場に行った。

急に雲が出てきた。最初は小さなウロコのような感じだったが、さらに雲が詰まってきて、さらに波を打つように見えてきた。

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「地震雲」である。

さっそく、「地震が、今、起きたら」という話の展開になる。

たぶん、ゴルフのプレー中は安全だろう、という結論が出た(一部に高圧電線がかかるが、そこは危険)。

ここに立て籠もるには食料はどうだろうということになり、ランチで食べた刺身定食のネタが凍っていたことから、食料は3日分は冷凍庫に入っているだろうと推測した。

風呂もあるし、場合によってはアウトレットもあるし、しばらくいても退屈しないだろう、という話になる。

そして、最後に重大なことに気付く。スターバックスが、ここにはないことではない。東京湾アクアラインの海底トンネルを通過している時に大地震が来たらどうなるのだろうということ。

たぶん、クルマを放置してサブトンネルを歩いて渡るのだろうか。もっとも橋を歩いて渡っても、川崎の工場地帯のはずれに出るだけだ。

念のため、ペットボトルの飲料水一本を購入後、帰途につき、連休渋滞の中、横浜に辿りつき、ネット上で「地震雲」を検索すると、やはりこういう雲のことを言うらしいが、地震雲と地震との因果関係は証明されていないそうだ。

さらに、

「地震雲が出ていないから、地震が起きないと思うこと」は大変危険だ、と書かれていた。

余計なお世話だ。そんなことを考える人はいないだろう。

冥途のみやげに「猫だまし」

2015-11-23 00:00:27 | スポーツ
横綱「白鵬」が本場所で使ってみた『猫だまし』。相手の顔の前で手を叩いて、「あっ」と驚かせて出足を止める技だ。一つの取り組みに二回も使った。

北の湖理事長の怒りが爆発し、その数日後に帰らぬ人となった。(いや、その数日後に帰らぬ人となった北の湖理事長が激怒した。と書くべきだろう)。横綱だから告別式に行くのだろう。なんとも・・

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で、「猫だまし」という技の味の悪さというのは、一つは「心技体」という力士に求められる必要条件のどれにもあてはまらないということと、そもそも決め技じゃない。相撲の80種以上ある「決まり手」のどれにもあてはまらない。異質感がある。

といっても反則じゃないのでルール上は構わないのだが、弱い人が強い人に使うということではなく、強い人が弱い人に使うと効果的に決まる技だろうか。そのあたりに妙な感覚が発生する。一方、あまり強くなかったものの成績の良かった輪島が、立ち合いに片手を相手の顔の前に伸ばすという撹乱術を使っていた時は注意されなかったのに、白鵬が古来より伝わる秘伝を使ったら大騒ぎというのは、モンゴル差別なのだろうか。元寇の影響だろう。

ところで、現代の大相撲では禁じ手というのは決まっていて、左右両手で同時に顔を張るとか、急所攻撃(めつぶし)、指折り、髪をつかむ、パンチなどだ。

しかし、相撲黎明期には、「雷電」という史上最強力士がいた。

この雷電が強過ぎるということで、彼にだけ禁止していたルールがあった。

 一.張り手(相手が死ぬから)

 二.さば折り(相手の背骨が折れるから)

 三.かんぬき(相手の両手が折れるから)

張り手というのは、いわゆる品位のない技(あるいは相撲的でない技)でもあるわけで禁止してもいいのだろう。猫だましを禁止するのはルール上難しいかもしれないが、逆に一日に十回ぐらい土俵上で登場したら、そもそも引っ掛かる力士がいなくなるのだから、どんどんやらせておけばいいのではないだろうか。


ところで、妙な餞別をもらってしまった故人だが、力士の死因の多くは間接的に「鯨飲」が影響しているのだと思う。力士も人間である以上は飲酒権を奪うわけにはいかないが、すくなくても力士や親方、理事等にとっては本場所や稽古、理事会といった「仕事のある日」についてはアルコールチェックが必要なのではないだろうか。

ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち

2015-11-22 00:00:38 | 美術館・博物館・工芸品
ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち

芸術の国フランスが戦争を始めた。米英露仏共同作戦。一世紀経って何も変わってない。

その一世紀より少し前に活躍したゴーギャンだが、彼の画家としての歴史は、何度も画風を進化させていき、最後は南太平洋の島々で人類の過去から未来までを予感させ、完結する。

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の展覧会に行っていた。





その、出発点に近い時代、画家の卵の時に住んでいたのが、ブルターニュ半島田舎町であるポン=タヴァン。ちょうどその頃、鉄道が開通し、駅ができたらしい。そして町が形成され、格安ホテルが多数建設され、安い物価ということもあり、貧乏な画家たちが集まってきて、好きな絵を描いていた。あえて現在日本に例をさがせば、沖縄のようなものだろうか。沖縄には駅がないけど。

で、本展のタイトルを見れば、7割がたがゴーギャンといった意味だろうが、実際には74点展示のうち11点がゴーギャン。ゴーギャンの最終段階の名作をみようという人には、物足りないだろう。

というのも印象派の大御所とか、そういう人たちがいたわけでもなく、色々な画風の人たちがいたため、そのうちに自然解散となっていった。思うに、海と光と赤土、各種動物。これだけで誰でも画家になれそうだ。

無理?

順位戦を眺めてみると

2015-11-21 00:00:46 | しょうぎ
久しぶりの順位戦各クラスの成績表をながめてみて、感想を書いてみる。

A:順位9位と順位10位のトップ争い。微笑んでいるのは名人かな。

B1:成績下位が5人集団。残る6局で「直接対局」で頑張るしかない。嫌な図だ。

B2:成績は上下二分割型。若い人リーグとベテランリーグ。

C1:成績順に並べると、美しい正規分布曲線になっている。案外、実力均衡?

C2:混沌としたるつぼ。全敗独走棋士(123)、昨年の全敗者は引退宣言したが。


さて、11月7日、出題作の解答。

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途中で成と不成の選択局面があり、どちらも解かなければならない。二股ズボン型。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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捨て駒型の問題(実は、二手長駒余りというキズがあることが発覚。ゴメン。)

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。

ビールを作るという以上の話

2015-11-20 00:00:16 | あじ
世界野球プレミア12をテレビ鑑賞しているうちに、缶ビールの在庫がなくなった(正確には缶ビールじゃなく、缶ビール類だが)。在庫管理がでたらめで、ノンアルコールビールやウィスキー、ワイン、焼酎はあるがビール類がない。

人間の脳は極めて不思議な機能があるようで、本当に本当なのだが急に思いだしたのが数十年前に中東の禁酒国駐在の某国の商社マンのお宅訪問した時の話。

ここで例のとおり横道に迂回するが、○○○家のアラビアという国のこと。SAUDIという表記の最後のIは○○家のものという意味なので正確には、サウド家の所有するアラビア国ということ。国を興した国王の多数の子供が順に国王になり、ついに第二世代の最終章になり、次は第三世代ということなのだが、これが非常に多いわけだ。よく4人の妻を持っていいといわれているが、実際には、1番目、2番目の妻の立場は強いのだが、3番目、4番目となると軽いもので、もっと若い美人がいれば、すぐ離婚され席を明け渡すことになるというようなことを聞いたことがある。まあ、そういうようなことをやり続けられるかどうか、よくわからない。軍事力と原子力発電に傾注しているらしい。

で、某国の商社マンが言うには、駐在中の最大の問題は、お酒。禁止されているとさらに飲みたくなるということだそうだ(何語で話したのだったかな)。合法的なのはノンアルコールビール。ドイツ製が多かったかな。しかし、それをいくら飲んでも、ビールではないわけだ、アルコールの匂いはゼロ。

で、どうするかというと、半年に1本くらいは闇でウィスキーを入手することができるそうだ。ジョニーウォーカー黒ラベル(ジョニ黒)が多いそうだ。もしかしたらボトルが四角なので箱やバッグの隅に隠しやすいのかもしれない。

それを半年がかりでノンアルコールに少しずつ混ぜ、ビールもどきとして楽しんでいるそうだ。

そういうことが、自宅のビール切れに伴って、急に思いだしてしまうのが、人間の脳の不思議だ。もっと鍛えられるといいのだが。

その数十年前には、もったいなくて、その自家製ビールをいただくことは辞退したのだが、ついに実戦の時がきたわけだ。

ウィスキーのノンアルコール割。ビール風味なのか、そうではないのか。

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全然、ビールとは違う味だった。なんというか、ウィスキーのノンアルコール割の味だ。

こういう経験も大脳のどこかに記憶されるのだろう。

わたしはどっち?

2015-11-19 00:00:52 | マーケティング
いまや「男の娘」ブームらしい。「女装した男の子」という存在よりも、もう一歩メンタル的に女性に近い段階で、さらにフィジカル的な話になると、注射器やメスの世界になるらしい。


で、話は方向展開して消費税2%アップの件。思った通り自民党と公明党で軽減税率の範囲で意見が対立している。

米と生鮮食品(と新聞?)だけを対象にしようという自民党案に対して、加工食品や外食も含めようという公明党案じゃ、まるで論点が違っている。まあ、軽減税率を一部の商品にだけ認めようとすると、こういうことになって、欧州各国のように産業構造を人為的にゆがめることになる。さらに日本では小売段階では内税方式が主流のため、さらに不透明になる。小売店がきちんと納税しているかどうかすら、消費者にはわからない。

コメが軽減税率でパンがフル課税ということなのだろうか。パンはそのままでも食べられるが、焼く場合もある。スパゲッティは米の仲間なのだろうか。魚は生鮮食品だが、普通は発泡トレイとともに買うわけだが、トレイは工業製品なので別商品なのだろうか。パックする人件費はサービス料の一部だし、商品運送代はどうなるのだろう。

で。最近流通しているのが、半加工製品。

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手元にあるイオンの「ごはん」。米と飯の中間商品。電子レンジなら2分、お湯で茹でたら16分で完成ということらしい。

わたしはどっち?ということになる。

調理時間が2分以内は加工品でそれ以上は生鮮食品ということにでもするのだろうか。カット野菜はどうなのだろう。そのままサラダの素材になるがサラダとサラダではないという違いはどうなるのだろう。サラダオイルを使うかどうかだろうか?私はゴマ油を使っているのだが、考えてみれば調味料だって問題だ。

あと、軽減財源問題で、自民党は年4000億円と最初から枠を決めている一方、公明党案では1兆数千億円になるそうだ。元々、この4000億円にこだわると一回浮上して消えてしまった還付方式につながる。しかし4000億円ということは国民一人当たり3000円。月額250円である。通信費に1万円使う人が多い時代に、この金額じゃほぼ何の役にたっているかわからない。内税方式なのだから実感はゼロだろう。所得格差なんて話の以前の超少額じゃないだろうか。

毎年生まれてくる100万人のこどもに40万円ずつ配った方がずっといいような気がする。

ところで冒頭の「男の娘」の話だが、男の子が娘になるには、ある程度の費用が継続的に必要になるらしく、そのためにあまり推奨できないお仕事を始める場合もあるそうだ。消費税に妙な人工的ルールを作ることによって、カテゴリーを「軽減」に変えるために商品の研究開発などの費用をかけ、経済全体がゆがむような方向に進まなければいいのに、と思っている。

ちょっと気持ちの悪いグーグル様の気づかい

2015-11-18 00:00:07 | 市民A
欧州でテロが起こるたびに、テロの直後に「どの組織がどういうメンバーと連絡をメールでとっていた」というのが発表になる。ある程度、マークしていて盗聴しているのだろうが、わかっているなら犯行前に捕まえられないのだろうか。あるいは、じっさいに計画を立てても実行前だと逮捕が難しいかもしれないが、犯行現場で現行犯で捕まえるとか。

もちろん、犯罪者あるいは近く犯罪者になろうとする人にとっては、盗聴されるのは自業自得といえるのだが、例えば私のようなごく普通の人間のメールが読まれたり検閲されるとなると、不気味な気持ちになる。

さいきん、gmailで私のところに来たメールは別の人に転送しようというときに、その不気味感を感じることになった。

私のところにメールを送った人をAさん、その内容を読んで、内容を伝えようとした先がBさんということにしてみる。

Aさんから送ってきた内容は、「こんどBさんを含めて、会おうね」というメールだが、Bさんい関係ない他の件もちょっと書かれていた。といっても秘密性のない話なので、そのままAさんからのメールを添付して、Bさんにごく数行で約束の次第を書いたのだが、その時にAさんからのメール本文を引用し忘れたようだ。

そのため、Bさんから「内容がよくわからない」という返信を受け、あわててAさんのメールの必要な部分だけコピーし、新たなメールに貼りつけて送った。

こんな文章かな。

Aさんからのメールを添付したつもりで忘れました。本文内に引用しておきます。という書き方で送信したところ、ただちに、グーグルの神様から、指摘を受ける。

メールの中に「メールを添付した」と書かれているのにメールが添付されていません。

という注意なのである。

他人のメールを誰かが読んでいるのだろうと感じたわけだ。グーグルは「神」だろうか。

警察も、情報分析はグーグルに任せた方がいいのかもしれない。

世界野球プレミア12での怪

2015-11-17 00:00:32 | スポーツ
世界野球プレミア12で大爆発の中田翔選手。5番に繰り上がりになったら打てなくなったのだろうか(本記事、準々決勝7回時点で書いているので)。課長から部長に昇格したらダメ人間になるようなことだろうか。

実は、軟式野球をやっていたことがある。やったことがあるスポーツというのは、特にテレビで観ていると興味の対象が専門的になるのだが、投手かショートだった。ショートも楽しいポジだが『遊撃手』という失業者のようなネーミングが困る。ピッチャーとショートは球筋と打者のスイングからバットを振り始めた段階で、どこに球が飛ぶかわかるわけだ。一般にショートと投手は打撃よりも守備が好きな人が多い。

また、投手をやる時は変化球を多種使っていた。軟球は球が曲がりにくいのだが、一応、名前が付いている変化球(カーブ、フォーク、スライダー、ナックル、パーム、シンカー、シュート、スクリュー、チェンジアップ)はなんとなくそれっぽく曲げていた。漫画週刊誌で勉強した。ストレートは、あまり早くなかったが、誰も教えてくれなかったこともあり、現在でいうトゥーシームを投げていたようだ。ストレートのような握りで投げると、ちょうど浮き上がるような球になり、よく打たれた。

まあ、社会人のお遊びのような趣味だったので、最大の敵は試合前夜の飲酒だった。

そして話を一気に高級化して世界野球プレミア12に戻すが、ちょっと気になっているのが試合前の国歌斉唱のこと。日本では、国家を歌う人、国家を歌わない人、裏声で歌う人の3種類に分類されるが、今回の選手は誰も国家を歌わない。別に野球をやるのに左翼だって右翼だって構わないのだが、全員歌わないというのは、ちょっと不思議だ。サッカーでは歌う人60%位か。

そこで気が付いたのは、準々決勝までは台湾で試合をしていること。旧植民地に対して配慮しているのかもしれないと思いついた。確かに「君が代」の束縛から逃れた人たちの前で歌うのはまずいということかもしれない。

その仮説が正しいかどうかだが、19日からは東京で準決勝が始まる。台湾への配慮は不要だ。ようやく準決勝進出が決まり、日本中で私だけが、君が代問題に注目しているわけだ。

野球とは関係ないが日本の左翼も右翼も、元はといえば、前の戦争の敗戦をどう考えるのかというところから出ているのだろう。「戦争に負けたのは、単に国力の違い」というのが右翼で、「根本的に植民地主義がいけない」というのが左翼なのだろう。一方、自分的には、対中政策で米国と対決したのが敗因で、今思えば、米国と日本が対中政策について闇協定で共同開発方式を実行していれば、まったく戦後の世界は違うのだろうなと思っている。

で、準決勝は韓国戦になりそうだが、君が代を聞くと、急に強くなる国との試合になるわけだ。

あべのハルカスからの眺望

2015-11-16 00:00:30 | たび
久しぶりに大阪に行ったので、あべのハルカスに初登頂してみた。

下界では、大阪夏の陣ともいえるダブル選挙活動中で、自ら地方政党に格下げ気味の声の大きな人たちの運命が決しられそうな状況だ。市と県で有権者が別の選択をする可能性が高そうだが「大阪が首都になるということは、今の大阪らしいアジアンテーストがなくなることになる」ということなのだろうか。自分の住んでいる横浜市は大阪よりも大きくなったのだが、東京の補完(つまり副首都)であると同時に、横浜主義を維持しているところが良いところだと思うが、大阪人は何を考えているのだろう。東京になりたいのだろうか。

で、下界ではジャンジャン横丁で営業していた将棋道場「王将」が閉店したようで、思えばわざわざ道場に行かなくてもネット道場で対局相手を探せばいいし、もっと簡単に強いソフトと対戦してもいい。何年か前に日本将棋連盟が資金不足のため、傘下のプロ棋士に将棋ソフトとの対戦を命じ、自分も含め散々な結果になったことが背景原因なのだろう。

ところが、この300メートルの高さにくると、そういう面倒な話とは別世界だ。この建物の中では、エスカレーター左立ちルールだし、ただただ時を忘れて遠くを見ていればいい。

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都市にある高所展望台の中でも、特に美しい。地上が汚いからではないだろう。東側は遠くまで都市の営みが続く。大阪城も通天閣も、本当に小さく見える。

一方、西側は海だ。大阪港につながる湾内の海の青さが深い。たとえばほほ同じ高さの横浜ランドマークは海辺ということもあって視野の半分は海だが町の方向が異なるのか陸側の眺望は劣る。

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ところが、この美しい港だが、湾の一番奥にある。よく考えると大地震につきものの津波には弱いだろう。またその先には淡路島があって、瀬戸内海との間の明石海峡、鳴門海峡は津波の瀬戸内海への侵入を弱め、結果として大阪方面にいきどころのない津波の波が押し寄せてくるのだろう。

ところで、なんとなく、私が行った場所で、その後に事件が起きることが多いなと思っている。八戸の蕪島に行った2か月後に大津波が押し寄せ、さらにそこにあった神社は最近炎上した。蕪島には人間が定住していないが大阪は300万人だ。大津波の後にテロというようなことにならないことを余計ながら心より願っておこう。