矢内玉に改名?

2009-10-31 08:01:39 | しょうぎ
近く開かれる職団戦に出場しないか、という話がきた。年2回の開催だが、最近は、会場が遠くて不人気(綾瀬)の春の大会にばかり出場していたが、今回は都心(千駄ヶ谷)での大会。たぶん、EクラスとかFクラスといった下の方ではなく、CかDといった中クラスだろう。まさかAクラスじゃないだろう(Aに出場して勝ったこともあるが)。

となると、少しはまじめに考えなければならないだろうと、近くの書店に棋書を買いにいくと、思わず手にした一冊が、『矢内理絵子の振り飛車破り』。題名が明解でいい。「勝つぞ!」という明確な方針である。とかく結論がはっきりしない本が多い中で、すぐに役に立ちそうだ。

一応、Amazonに書かれているコピーは、

本書は女流棋士の第一人者である矢内理絵子女王・女流名人が、四間飛車に対する戦い方を解説した本です。瑞玉銀冠の章では右銀の使い方がポイントです。相手の出方によって急戦を仕掛けたり、8八銀型や7七銀型に組んで玉頭を強化したりと、柔軟に使い分けます。4五歩早仕掛けの章では一手の緩手が負けにつながるスリリングな展開を、先手の場合と後手の場合に分けて詳しく解説しています。


yautiとはいえ、女流界では圧倒的に強い矢内さんだが、まだ男性棋士に対しての必勝法を見つけたとは聞いていないが、しょせんアマチュアの職団戦用だから、十分だろう。


本書では、大きく二つの戦法が解説されている。「端玉銀冠」と「4五歩早仕掛け」。

「端玉銀冠」は玉を9八と香頭に移動させ、8七銀、7八金と固める構えである。角筋をはずしているのと向飛車で7九角成という筋を消している。

古くは、現連盟会長が多用したことから「米長玉」と言われていたが、最近、不人気な戦法になっているようだ。もしかして、新たなネーミング「矢内玉」に変えて、人気復活をはかろうというのだろうか。ネーミングライツ(命名権)が設定されていないのだろうか。

実際には、4二に引角され、△8五歩、▲同歩、△8六歩で囲いが崩壊するので、かなり危険な戦法のように思える。

「4五歩早仕掛け」は、古くは江戸時代から綿々と続く急戦である。実際、難しい。正確に指しても、「居飛車、指しやすい」といったところになるのが、目一杯である。もっとも矢内さんにしてみれば、「指しやすい」というのは、勝ったようなものだろうから、それで十分なのだろう。私の場合は、「指しやすい→油断する」というパターンなので、もっとも負けやすい状態とも言える。

ということで、色々並べてみたものの、矢内本は、なりゆきで追い詰められた場合の、次善の策ということになりそうだ。



さて10月17日出題作の解答。



▲2二飛成 △同玉 ▲3一銀 △1三玉 ▲3五角成 △2四歩 ▲2二銀打 △2三歩 ▲3三銀成(途中図1) △同玉 ▲3四銀 △3二玉 ▲3三歩 △4一玉 ▲4二銀打 △5二玉(途中図2) ▲5三銀引成 △5一玉 ▲4二銀成 △6一玉 ▲6二成銀まで21手詰

初手が、いきなり飛車捨て。なんとなく、▲1三銀から飛車と角で攻めるような構造に見えるところを裏切る。▲3一銀は、かなり無筋で重複感がある。さらに、▲3三銀成と駒取で、あまり感じがいいとは言えないかも。



最後に、1一の方に追い詰めて多少整理整頓する順も浮かんだが、ちょっと前半の流れと違うかな、と縄文時代人風にワイルドに収束。

動く将棋盤は、こちら

今週の問題も、かなり重たい展開。



一見、打ち歩回避手順で5手詰めとか見えるが、もう少し長いかな。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ正誤判断。

家庭鉱脈

2009-10-30 00:00:17 | MBAの意見
jitakukoumyaku「都市鉱山」という言葉がある。1980年代に提唱された考え方で、家電製品やIT機器に含まれるレアメタルをリサイクルして使おうというもので、スクラップの山を鉱山に見立てて、資源超小国である日本の悲哀が感じられる言葉だった。

鎖国下の日本の江戸時代でも、金属は重要な資源で、底の抜けた鍋を再加工するとか、いろいろやっていた。

その後、鉱山の場所は、家電やITだけでなく広く金属類一般になり、一時はアルミ製の門扉や墓地のステンレス製の生花立てにまで及んだことは記憶に新しい。個人的は、自宅に眠っていた古いゴルフクラブを中古店に持ち込んだところ、真鍮製のパターヘッドとチタン製のドライバーのヘッドだけが換金対象となったことからして、金属不足は相当のものだったと想像。

一方、もう一つの種類の鉱脈があるわけだ。

それは、各家庭の宝石箱の中にあるそうだ。

(宝石箱のない家庭は、あきらめるしかない。また宝石箱にイミテーションを詰め込んでいる場合も、残念!)

世界的に、金のリサイクル量が急増している。

2007年には、世界で958トンだったが、2008年には1,212トンに増加。27%増。さらに2009年1-3月では566トン、4-6月には334トンと半年でほぼ2007年の実績値と等しい状況にある。

特に、中東最大のリサイクル市場のドバイには、インドや中東諸国からリサイクルされた金が大量に流れ込み、金が溢れ、需給上、余った金がロンドンに空輸されているそうだ。そしてHSBC銀行の金庫に向かうそうだが、金庫係が大忙しになって自分の足に金塊を落として大けがをしたそうだ。バブル期の日本でも、貸金庫が金の重みでこわれて、誰の金塊かわからなくなった事件があったという噂を聞いたが、そういうことが時々起こる。

ところが、田中貴金属の金ディーラーの方の話によれば、中東、インド、中国のような新興国は、金が安いときに買っていき、金が上がるとリサイクルで売るという流れであるが、欧米先進国は逆で、金価格が上昇するときに波に乗って現物を買うということらしい。この安値の時の「新興国の金買い」と高値の時の「新興国から先進国への金シフト」というサイクルを繰り返しながら、徐々に金価格は上昇していくという現象が続いているそうである。

ということで、本来、国としては先進国でも、家庭単位では貧乏な日本では、現在の金価格上昇局面では、かなりの宝石箱が家庭鉱脈となっているのだそうだ。

とはいえ、金の延べ板であれば評価は不要だが、宝石類に使われる金は、純度が実用的に落としてあるし、それらを外見で見ただけで鑑定することは難しい。

そこで登場したのがX線検査装置をはじめとする各種鑑定システム。日本人はシステムに弱いからかもしれないが、これらの装置で、評価額がすぐに算定できるようになったそうだ。

思えば、ギリシア時代のアルキメデスが、入浴中にバスタブから溢れるお湯を見て、「わかった」といって裸で神殿に走っていったのが「業者が納入した金の王冠の不純物の推定法」。

古代ギリシアも現代日本もたいして変わっていない。一応、デモクラシーの名の下に、「こども手当」という名前の制度で、「こどもは国家が育てる」というのもソックリである。

もちろん、国家がこどもを育てたには理由があって、周りの国から自国侵略を阻止するために優秀な軍人が必要とされていたからだ。

にも、かかわらず、都市国家群としてのギリシアは衰退し、「デモクラシー」と「オリンピック」と「アルキメデスの原理」が、現代に残った。

幻の焼酎、赤霧島入手。それも2本

2009-10-29 00:00:26 | あじ
akakiri『黒霧島』は、よく飲む焼酎のブランドで、霧島酒造の作である。芋焼酎でありながら、すっきりした口当たりである。1本4合で1000円程度だったと思う(某寿司店では6000円となっていたが)。だいたい、どこでも買えるし、多くの飲み屋におかれている。

ところが、霧島酒造が限定生産しているのが、『赤霧島』。

超人気品である。限定生産なので、年2回の発売日頃には霧島酒造のホームページをチェックしていて、蔵出しと同時にどの店にあるのか探し始める。そして、やっと出荷日を見つけ、酒屋に電話をかけても売ってくれない。なじみ客じゃないと駄目なのだ。

ところが、気前よく定価(1200円強)で売ってくれる酒店が、東京駅の近くにあった。

3人で買いに行く。なにしろ、一人1本(5合)の限定販売だ。

あわてて、山手線で東京駅に行き、連絡地下通路にある酒店にいくと、奥の方に山積みになっている。一人1本ずつ持って、レジに並ぶ。われわれに関係ない人も、釣られて、1本持ってレジにならんでしまう。

「一人1本ですか?」
「そうです」
「夕方、もう一回来ても、顔を覚えていて売ってくれないですか?」
「今、顔をみないことにするので、顔を覚えることはないです。」
「そうですか・・・・・」

sakayaということで、1回店を出てから、再度購入のため、店に入る。

5合瓶で、つごう2本である。

酒についてのうんぬんだが、すばらしく手をかけた味である。ロックで飲めばいいだろう。大量には飲めない感じだ。

そして、原料は、ムラサキマサリという紫イモである。酒自体は無色透明である。

なお、霧島酒造は、女流将棋界のスポンサーになっていて、「女流王将戦」という歴史のあるタイトルのメインスポンサーである。このため、将棋連盟の現会長は、「黒霧島飲んでちょ」とか軽薄に勧めているが、「スポンサーだから商品を買ってほしい」とは、かなり失礼にあたるのではないかと、思うのだがどうなのだろう。

これがほんとの婚前旅行

2009-10-28 00:00:59 | 市民A
実は41歳のトマちゃんは婚活中でしてwつか今日相手のご家族と会うのです。ここ最近ずっと相手と新居を探したり新生活のことを話し合ってるんです。今夜から2泊3日で相手と婚前旅行に行きます。


41歳の千代田区在住のブログ名、トーマシールド氏が埼玉県の駐車場でレンタカーの中で眠ったまま練炭による一酸化炭素中毒でなくなった。彼のブログの一つである「戦車模型ちゃんねるB」を読むと、プラモのファンで、あちこちのコンテストに出品したりして、今年の1月には私の自宅の近くのトレッサ横浜タミヤコンの情景大賞に選ばれている。(トレッサはトヨタ系のショッピングモールで、アイスクリーム店もある。)その他にも何回かコンテストの受賞歴があるようだ。

戦車模型ちゃんねる総合掲示板には、

本日、トレッサ横浜タミヤコンの表彰式に行ってきました。「情景大賞」ですって。情景部門は大激戦だったんですって。審査員さん達が悩みに悩んだ末に「これだ!」って決まったそうです。こんな大きな賞もらっちゃって自分はこれからどうしたら?


と記載がある。

どうもタミヤのプラモデルやコンテストに強い関心があったらしいので、弊ブログ2009年3月10日号「スバルもポルシェも電気自動車?TAMIYA SHOWCASE」の会場にいらしたのかもしれない。

婚前旅行で、相手の家に持っていくべく手土産「アキバ・デ・エクレアケーキ」と「メイド・クッキー」を用意してまで、一人で睡眠導入剤を飲んで練炭に着火するとは思えないので、酒井事件や不正献金事件を吹き飛ばすような大犯罪になりつつあるように思われる。

容疑をかけられているのは、別の二つの事件で結婚詐欺の疑いをかけられている女性。しかもこの千代田区の男性以外にも3人の知人が亡くなっているらしい。

ただ、場所も広範囲で複数の県警にまたがり、詐欺事件の容疑者は口が巧いに決まっているわけだ。古くは、M浦事件というのもあったし、本事件は解明されるのだろうか。


ところで、婚活男性がついにゴールに到着する直前に、悲劇に襲われる話。いささか不謹慎ではあるが、江戸時代のある事件を思い出した。

文化4年(1807年)8月19日。場所は永代橋である。おりしも橋に隣接する深川富岡八幡宮で12年に1度の大祭礼の日。祭礼に向かう人たち、帰る人たちが隅田川にかかる永代橋上に渋滞してしまう。そして、橋の一部から崩壊が始まり、多くの人が水中に落下してしまう。当時は、被害者実数は明らかにされていなかったが、犠牲者数1500人ともいう。

これに関して、江戸時代きっての狂歌師である大田南畝(1747-1823)が、ある一首を読んでいる。その一首がすぐに浮かんだのだ。

 永代とかけたる橋は落ちにけり きょうは祭礼あすは葬礼

一寸先は闇!

赤門のある大学

2009-10-27 00:00:22 | 市民A
akamon数十年ぶりに東京大学の地を踏んだ。と書くと、東京大学卒業のように聞こえるが、まったく関係なし。三浪して東大に入学した高校の友人に連れられて、数十分構内にいたことがあるだけ。入学して喜ぶ21歳の脇に、就職活動で四苦八苦している21歳がいる図だ。だから今回で二度目。東京大学総合研究所で開かれている「鉄・137億年の宇宙誌」を見に行ったわけだ。ちょっと金属素材を探していたので、参考のため。

赤門の歴史は、比較的有名で、徳川11代将軍家斉といえば、政務そこのけで生涯子作りに励み、50人以上のこどもを作ってしまうという少子化担当大臣も垂涎のオットセイ将軍なのだが、その21女である溶姫が加賀藩に輿入りする時に、持参金で加賀藩が立派な門を作って受け入れたとされるようだ。

加賀藩といえば、薩摩藩、伊達藩と並ぶ天下の大藩である。他の小藩は家斉の娘を縁組する際には、幕府から数万石程度の加増を受け取っているが、もらった持参金で赤門を作るとは太っ腹である。

ところで、自分自身で東大に行く気は、サラサラなかったし、何年間も後で役に立たない受験勉強までし、さらに不合格のリスクを負ってまで東大に受験するなどとは、不合理のきわみと思っていた。

ところが、最近、与党三党の党首(代表)は、そろって東大卒だという話を聞いたので調べてみると、本当だった。

さらに調べると、もっと驚いた。

与党では、衆議員議席数1位の民主党、5位の社民党、7位の国民新党の3党首が東大卒。一方、野党でも、議席2位の自民党、3位の公明党、4位の日本共産党が、東大卒をキャップにしている。東大卒ではないのは、6位のみんなの党(早大)、同点8位の新党大地(拓大)、新党日本(一橋)だけだ。なおこの両党はそろって1議席だ。

少し前は、多くの党首が私立大学だったように思うが、やはり、・・・

「民から官へ」ということなのだろうか。


さて、東大の地理的母体となった加賀藩だが、幕府に対しても相当の力を持っていたようで、犬将軍綱吉の時代に、藩邸内の井戸に狐が落ちて死んだ事件で、救助作業に失敗した加賀藩武士に対して幕府から沙汰のあった「切腹命令」を軽く無視している。今も構内に雑草が生い茂り、狐が出そうな場所もあるようだ。

bukimiそして、狐といえば狐狸庵先生こと作家遠藤周作氏が、東大(小説中ではT大とされる)を題材に、「ニセ学生」という短編小説を書いている。福武文庫で「内田春菊編・ブキミな人びと」の中に組まれている。

簡単に筋を解説すると、主人公は、三浪してまで受験した結果、また不合格。郷里で吉報を待つ母親に、どうしても不合格の電報が打てず、つい、「合格」電報を打ってしまい、収拾不能となり、合格したことにしてしまい、ニセ学生になる。

最初は、翌年受験して合格すれば、1年の差は「留年したことに」して、間尺を合わせるつもりだったが、案外、世間は「東大」というと、すぐに信じてしまうことに気付く。そうして、彼のニセ大学生活が始まるのだが、ついに禁断の一手を指してしまう。

本物の東大生男女と交際をしてしまう。そうなれば、話が通じないのだからバレてしまうのが当然なのだが、作家遠藤周作は、そんなに簡単にニセ学生を許さない。ニセ学生とたまたま風貌がそっくりの東大全共闘の委員長が登場し、警察に狙われていて危険な学生集会へ替え玉登場することを求められる。嫌なら、バラすということ。

そして、ついに委員長として論壇に上がり、たちまち逮捕されてしまう。

ところが、ニセ委員長を演じた罪も、警察が彼のことをニセ東大生と見ぬくことができずに、東大生特権で、無罪放免。腐っても東大ということに気づいたニセ学生は、結局、日本の本質に嫌気を起こし、入学していないはずの大学を自主退学し、故郷で農業に励むことになる。

国民新党の政権政策

2009-10-26 00:00:38 | 市民A
最近話題になっているのが、国民新党のマニフェスト。マニフェストではなく、政権政策というらしい。さきの総選挙では、多くの人は、まず民主党のマニフェストを読んで、次に自民党のそれを読んで、「どちらも、よくわからないところが残るが、国家滅亡ということはなさそうだ」とか考えてから一票を投じたのだろうが、国民新党の政策を読んでいた人はほとんどいないだろう。

第一、最初から政権を単独で取る可能性がないのだから、完結型の政策である必要はないし、元々、郵政民営化に何らかの理由で反対して独立した人が、作った党なのだから、突き詰めれば、「郵政国有化」だけが政策、といってもそれほど違わないのではないだろうか。

ところが、現党首は、郵政国有化だけではなく、金融大臣を兼務していることから、モラトリウムを言い出した。案外、郵便貯金を直接および間接的に、モラトリウムによる焦げ付き財源に使ってしまおうと思っているのではないだろうか。

それでは、いわゆるタコ足というかマルチ商法というか、とある年数をもって、大破綻するはずだ。(すでに自民党政権でもマルチになりかけていたとも言えるが)

たとえば、史上最高額の予算になり、史上最高額の国債を発行して、それを郵便貯金が運用として購入していれば、とりあえずカネは回る。

しかし、結局、国債利回りは上昇し、結局、国債利払いが増加した分、さらに国債発行が増加し、ついに引き受ける人がなくなって、この国は破たんする。郵便貯金は無価値になる。

まあ、ぐちをいってもしかたないので、国民新党の政権政策を党のHPで開いてみるが、果たして選挙の前と政策が変わっていないのかは、確かめることできない。ただ、政党の顔が新党首、亀井静香氏になっている。

読むと、なかなか、過激である。

たとえば、

政策の1は、やはり郵政問題で、

郵政民営化は小泉構造改革の「本丸」でした。 郵政解散で始まった今日の政治の混迷は、 郵政民営化の見直しでしか正せません。

と断定している。

政策の6として、中小企業対策としては、

困窮する中小零細企業の経営資金の返済については、 最長3年間の支払猶予制度を新設します。

と、なっている。ただし、今後借りる資金についての制度なのか、すでに借りている資金についてなのかは、はっきりしない。

さらに、

明るく正しい良き談合(入札制度改革)の仕組みをつくり、地方の仕事は地方に発注し、 東京一極集中の構造を是正します。

と、談合OKとなっている。独禁法適用除外となれば、公取委も仕事が減って、楽だ。談合王国?

もともと、公約とかマニフェストというのは、現状変革型のテーマが多いのだから、何を言っても「法律違反」を責められることがないわけだ。

また、10として、財源枠組み転換として、

積極財政への転換によって、年6%の経済成長を達成し、5年後には総額80兆円の税収増を確保します。


5年後ではなく、今年とか来年が大問題だし、総額80兆円の税収増というのは、5年間で80兆円(年平均16兆円)ということなのだろうか。単年度なのだろうか。来年度の税収が40兆円を割り込むというのだから、かなりの超巨大風呂敷と思うのだが。

もしかして、民主党党首は、国民新党の政権政策を読んでなかったのではないだろうか、と思うのだが・・

六本木で写真展へ

2009-10-25 00:00:06 | 美術館・博物館・工芸品
六本木のミッドタウン内にある富士フィルムの「FUJIFILM SQUARE」で開催中の写真展をのぞく。

yorunokirameki1『夜のきらめき』(~11/12)

都市の夜景を写したもので、夜の暗闇の中に浮かぶ人工的な光の海を楽しむことができる。

古典的には、夜景というのは、リオや香港の夜景といった、はるかに遠くの町の光を山や丘の上から眺めるといった図式が多かったようだが、最近は都市や地区といった、エリアの中で、共同行為としてライトアップしているようだ。たとえば上海。

たしかに計画された光の帯は、被写体としては好ましく、また鮮やかである。

ギャラリー内は、そういったあざやかな色彩があふれるのだが、個人的には、ちょっと嫌な感じがする。

美しい町を造形するための、計画性とか規制とか、なんとなく全体主義の匂いが感じられるからだ。某北国の軍事パレードみたいだ。

shanghai上海って、そんな美しい町なのだろうか。ライトアップされた町並みや公園は、この国の抱えている『幻想』や『妄想』を感じてしまう。

まあ、東京なんて無計画のきわみの都市なので、それでも何とかやっているというか、そのうち大地震でぺちゃんこになるのかもしれない。

関東大震災の時の「燃える警視庁」という写真を見たことがあるが、どうなのだろう。

技術的な問題だが、夜景を撮影するというのは、かなり難しい。露出時間が長くなるので、カメラを三脚等で固定しないといけないし、シャッターを指で押すのもブレの原因になるので、タイマーを使いたいが、その瞬間に前をトラックが横切ったりしてしまう。

思い切ってプロのカメラマンみたいに大げさな道具立てをしたほうがいいのだろうか。

kawamurakaoriなお、併設して、今年7月末に38歳で亡くなられたロシア生まれのロック歌手、川村カオリさんの追悼写真展(~10/29)が開かれている。きらびやかな夜景とは一転して、かなり重い。書くコトバが出てこない。酒井法子被告と親しかったようだ。どちらも小中学校で、うまくいかなかったようだ。

阪田三吉って誰?

2009-10-24 00:00:01 | しょうぎ
sakata大阪通天閣タワーの下に、阪田三吉の碑がある。ちょっと残念なのは、阪田のレリーフではなく、単に王将の駒の文字が書かれていて、下に阪田三吉の解説が書かれているのだが、どうも内容が実像ではなく、戯曲「王将」の中の虚構の阪田であるように思える。

実際、阪田三吉は将棋の棋士だったわけで、通天閣タワーのオーナーではないので、本来、ここに碑がある必然性があるのか、ということになるのかもしれない。

しかし、観光客数人が、碑の周りで、「阪田三吉って誰だ?」とか話していた。実在の阪田のことを知らない人が、この碑文を読めば、「実在しない戯曲上の人物」と思うのではないだろうか、と少し心配になる。

彼の偉業は、堺市の舳松(へのまつ)人権歴史館の中にある「阪田三吉記念室」で展示されているようだ。どうして、そういう堅苦しいところにあるのかというと、彼は「被差別」出身だったそうだ。しかし、その出自と、「彼の将棋の実力」、あるいは「彼が名人になれなかったこと」が関係しているのかどうか、よくわからない。たぶん、人権歴史館にいくと、激しく書かれているのだろう。後手の初手9四歩は、一般には、東京に対する大阪の反骨精神ということになっているのだが、もっと熱く、数百年にわたる差別への反抗の一手、ということになるのだろうか。


tutenkakuところで、この通天閣の地下には、かつて巨大な将棋道場があったはず。「はず」と言うよりも20年以上前に、その道場をのぞいた記憶がある。今も昔も例のごとく時間に追われる人生なので、当時も対局をすることはなかったのだが、巨大な道場内をふらふら歩くと、奥の方に中国清朝皇帝の玉座のような場所に座って、対局していた初老の棋豪がいた。

当時は、わからなかったが、伝説の「大田学氏」だったのだろうか。

再訪しようと思っているうちに、いつしか時が流れ、将棋道場は廃止となったとは聞いていたが、その後どうなったか知りたかったのだが、地下エリアそのものが入場禁止となっていた。





tutenkaku2近接するジャンジャン横丁には、飲み屋やくしカツ店が軒を並べるが、その中に二つの道場が営業していた。「王将」と「三桂クラブ」。どちらも、ガラス張りで、店の外からでも対局が見えるようになっている。周りの店には、昼間から酔っ払いがあふれているが、なぜか道場では缶ビールを飲んで指している人はいない。なにか飲んでいては不利益になることがあるのだろうか。ガラス越しのギャラリーもかなり興奮している。


ところで、通天閣タワーだが、直下で見上げると、かなり庶民的な姿になるが、遠景で見ると、かなりのランドマークになる。夜は豪快にも怪しくライトアップされるのだろうか?


10月10日出題作の解答。



▲6六銀 △同玉 ▲9三角 △6五玉 ▲7五角成 △5五玉 ▲5六歩 △4六玉 ▲6四馬 △4五玉 ▲5五馬まで11手詰。

1手目が意外だが、3手目を指す時に、すべて読み切る必要あり。です。歩が盤上に残ってしまいますが、過去を振り返らないこと。です。


動く将棋盤は、こちら


今週の問題。



金や銀がないので、バサバサって感じになる。(感じ方は人しだいだが)

ヒントは、「香にとって心地よい場所は?」ということになるが、深く考えないほうがいいかもしれない。

わかった、と思われた方は、コメント欄に、最終手と手数と酷評をいただければ、正誤判断。

海苔の白文字は?

2009-10-23 06:42:10 | あじ
muso「無双」というのは、ちょっとしたラーメンチェーンで、特に赤味噌ラーメンが好みだ。

味噌煮込みうどんのラーメン版というか、麺は細くて博多ラーメン風。

しかし、以前から疑問に思っていたのが、海苔である。

ここの海苔には、白字で文字が印刷されている。(手で書いたわけではないだろう)

書かれているのは、各種ラーメンについての、うんぬんだが、一体、どうやって海苔に文字を印刷するのだろう。そして、その白字の素材は何なのだろう。例えば、生クリームとか?


まず、「型紙方式」を疑ってみる。海苔の上に、文字をくり貫いた型紙をおいて、スプレー式のペンキを噴霧する方式。

最初は、そうではないかと思っていたが、例えば平仮名の「ぱ」というような、文字や、「あ」とか「み」とかは、型紙を作れない。丸まった部分が脱落してしまう。「赤味噌」の「味」の字の「口」もそうだ。

文字の素材がペンキというのも、ありそうで、ないだろうか。毎日、海苔を食べないなら、少しぐらいペンキを食べても害はないだろうが。

そして、あれこれと考えた結果、私なりの結論は、「簡単な方法なのではないか」ということだ。

海苔をA4用紙と見立てれば、見えてくる。

単に、パソコンの「WORD」で作った文字を白文字にして、黒い海苔をそのままプリンターに入れているのだろう。黒い紙に白い字を印刷するのと同じだ。一件落着?。

使っているインクの成分は、プリンターメーカーに聞けばわかるだろう。いずれにしても毎日食べ続けなければ、ほとんど害はないのだろう。

格安ジーンズ

2009-10-22 00:00:50 | 市民A
jeansユニクロ(ファーストリテイリング)の株を100株買ったら、2日で20万円利益が出た。元々、東レ→ユニクロときて、その後、川崎汽船→ベネッセ&HISと波乗り中。当面巧くいっているが、所詮、ボトム経済下では、どこに落とし穴があるか危険がいっぱいだ。JALが130円に墜ちた時に、少しやる気が出たが、冷静に考えて敬遠。とりあえず、60円を切ったら再考することにしておく。

それで、お礼の気持ちを込めて近所のユニクロへ行く。近所といっても、無数に店舗があるような気がする。


それで、今問題のジーンズをチェックしてみると、ユニクロでは「1990円」になっている。ジーンズ安値戦争の引き金を引いたのは、ユニクロの廉価(れんか)店である「ジーユー」で、990円。さらにイオンやIYグループが10円単位で応戦し、ついに西友が850円まで下げる。番外で、ドンキは690円ということらしい。

結果、ジーンズ専門の老舗ブランドであるリーバイスジャパン、ジーンズメイト、ボブソンなど経営不振に落ち込んでいるようだ。


それで格安ジーンズがどれだけ売れたか、あまり情報もないのだが、たいして売れていないのではないかと思うわけだ。さらに、まずいことに、ジーンズ自体が高いものから安いものまで売れないのではないだろうかと心配になるわけだ。


まず、思うに、ジーンズって何本も持っているのではないだろうか。例えば3本とか。

それで、新しいうちは、外出時につかい、そのうち劣化が進むと室内着になる。さらにボロボロになると、作業着(庭仕事とか洗車とか大掃除とか)となったり、足を切り捨てたり、一部に穴を開けたりして改造ジーンズにする。そして長いジーンズライフが終わる。

そのため、安いジーンズだと、いきなり室内着になったりするわけで、外出着にならずにボロくなって作業着に直行して終わる。

また、誰だって、ちょっと見れば高いジーンズと安いジーンズは見ればだいたいわかる。ポイントの一つは「ひざ」。安いジーンズは、少しはくだけで、ヒザが曲がったままになる。安いスーツと同じだ。

uniqlo1となって日本中が安いジーンズだらけになったらどうなるか。

たぶん、高いジーンズも売れなくなるのではないだろうか。

ジーンズの中にも、トラサルディのように純金ボタンを使用して、万以上のものもあるし、主に米国のブランドもある(リーバイスとかエドウィンとか)。そういうものには、さまざまな付加価値があるのだが、格安ジーンズが市場を席巻すると、「高く見られない」ということになり、商品として廃れてしまいそうだ。


ところで、ユニクロの紙袋だが、妙なデザインだった。

表には、ゲゲゲの鬼太郎メンバーが勢ぞろいの図である。袋の裏側には、「FROM TOKYO TO PARIS」と書かれている。残念ながら、その意味はよくわからない。

uniqlo2鬼太郎ファッションでもフランスで流行らそうとでもいうのだろうか。

「ねずみ男」とか。

No2ハブでもNo3ハブでもいいのではないか

2009-10-21 00:00:01 | 市民A
成田と羽田、そしてJAL問題とは実は深く関係がある。少し、そのあたりのサイドインフォーメーションが入っていたのだが、2010年10月に羽田の第4滑走路がオープンした際には、日系2社(JALとANA)が国際線の多くを、成田から羽田にシフトしようと某省の中を根回しをしていたようだ。

だから、新大臣が唐突に「羽田のハブ化」を打ち出したわけではなく、だいぶ前から省内ではそういう話が内密に進んでいたはずだ。その話に乗っただけ。

そうなると、日系2社は、国内地方空港から羽田経由で目的地まで、事実上の通しチケットを販売できるわけで、外国航空会社に対して大いに有利になる。もちろん首都圏西部の住民が単に外国に行くときも便利だし、たぶんほとんどの千葉県の人も羽田の方が便利だろう。

便数的にも、羽田は現在の年30万回が40万回になるとされ、一応10万回増えるうちに国際線3万、国内線7万とされているが、いまどき国内便が増える環境ではない。しかも国際線専用ターミナルができるのだから、羽田で増える10万回のすべてが国際線と考えるのが常識だ。

一方、成田は国際線で年間20万回なのだから、このうち約半分強の外国航空会社だけの10万回が残る、というのが基本認識だったのだろう。

ところが、成田は、開港30年経ち、やっと並行滑走路(B滑走路)が戦力化するのが、ちょうど明日、2009年10月22日である。

b2500なぜか、B滑走路の2500メートルを象徴して、黒いTシャツが2,500円で発売される。胸には、『B-2500』である。爆撃機みたいだ。

B滑走路からの記念すべき初フライトは、なんと国内線の函館行きのチャーター便らしい。約300人の空港周辺住民を招待し、空席の約100席を空港マニアの方に有料で用意して、日帰りの函館観光ツアー&食事会らしい。いわゆる「アゴアシ付き」だろうか。私は招待されなかった。


ところが、このB滑走路だが、東側の端にあるXさんという農家の存在で、ターミナルとエプロンの間の誘導路が果てしなく長くなっている。着陸してから、ターミナルビルに到着するまでかなりの時間と、余計な燃料が必要なわけだ。

結局、長い闘争の時間の末、Xさんの土地が組み込まれたような空港になってしまったわけだ。事情を知っている人ならよく知られているが、まあ、空港と地元と反対派と奇妙なバランス関係が、さまざまな交渉と妥協の末、ある時点でコンクリート化し、時間を止めてしまったわけだ。


そして、問題を含みながらもやっとB滑走路が完成した今、既にアジアのハブ空港としては、完全に立ち遅れてしまったわけだ。チャンギ、香港、仁川(インチョン)という世界有数のハブ空港を利用したことはあるが、もう、成田も羽田も決して追いつくことはないだろうということはよくわかる。

とはいえ、特に成田の第二ターミナルに行くと感じるのだが、中国大陸のハブ空港の一つになっているかの錯覚に陥るわけだ。

中国系の航空会社は実に6社が成田に入っている。
中国国際空港、中国東方航空、中国南方航空、上海航空、厦門航空、深セン航空

さらに中国圏と考えれば
キャセイパシフィック、中華航空、エバー航空、MIATモンゴル航空
ということになる。

つまり、中国から見れば、仁川を補完する意味で、成田は東側(米国)からのハブにすでになっているということになる。

結局、成田が国内のハブにはなり得ない事情を考えれば、日本国内とリンクしたハブとしての羽田、東アジアの補完的ハブとしての成田という棲み分けになるのだろうと、考えられるわけだ。

その他、国内的には、格安航空券やチャーター便として、成田発があればいいのではないだろうか。阪急交通社の旅行会なんかも、朝8時集合などといわず、空港にすき間ができれば、もっと快適な旅の始まりになるのではないだろうか。またJALの再建策の中にも、格安航空会社の子会社化という選択肢が入るはずだ(カンタスとジェットエアのように)。現実的には、それでいいのではないだろうか。

あえて、仁川にとっての弱点を探せば、『北朝鮮に近いこと』。動乱勃発となって南北に短距離ミサイルが飛び交う状態になったら、仁川は、まず使用停止である。もちろん、その時に中距離、長距離ミサイルをかいくぐって成田を利用しようという人がいればの話である。


ただ、いずれの場合でも千葉県になんらかのおカネが落ちるとか考えないほうがいいのではないだろうか。空港とはそんな場所である。成田空港では、地元産の大根やほうれん草とか売っているが、方向を間違っているのだろう。

さらに追い討ちみたいな話だが、800人乗りという経済性を追求したエアバスA380だが、客席は2階建てである。ジャンボも一部が2階だったが、A380は総二階である。

そこで問題になるのが搭乗方式。ボーディングブリッジが二階建てになるのが理想だ。800人も乗っているのだから、搭乗も1階と2階と同時に行う方が時間短縮できる。そのため、従来のターミナルの構造を改造しなければならないのだが、成田では第一ターミナルのみがこの方式に対応できる。第二ターミナルに所属する航空会社がA380を購入して成田へ回そうとすると、なんとか第一ターミナルに引っ越さなければならないわけだ。

なにわ看板道

2009-10-20 00:00:14 | マーケティング
大阪は看板天国である。最近は、川から上がった「ケンタじいさん」や、経営破綻で縁起が悪いとタライ回しの「くいだおれ太郎」とか新規参入したようだが、不動の定番は、「グリコ」と「かに道楽」かな。

gliicoグリコの看板が、どこにあるのか調べずに行ったのだが、部外者には、かなり意外に感じる場所にあった。

こどもの遊びに、じゃんけんをして、グーで勝つと、「グリコ」と叫んで3歩階段を上るというのがあったが、「グリコ・パインナップル・チヨコレ-ト」と三種類。よく考えると、グリコというのは英語だったのだろうか。GLICO。戦時中は、適正用語として、「グンジン・パールハーバー・チヨダジョー」と言いかえていたのだろうか。

グリコの看板は、「グリコ」という食品メーカーの名前を全国的に有名にするためにあるのだろう。しかし、よく見ると、グリコのランナーは両手を上げて片足を上げているが、グーではなく、パーである。

最近、グリコ健康法というのが流行っていて、グリコのランナーと同じ恰好で、左右の片足立ちを30秒ずつ続けるといういたって安上がりなストレッチである。結構苦しく、そのポーズで走り続けることが困難なことはすぐわかる。案外、彼も、走る前の柔軟体操だったのではないだろうか。


kanido「かに道楽」は、意外じゃない場所に見つけたが、果たして、本店なのか、よくわからない。値段は高そうだ。これは、単に、客単価を高額に維持するための看板。

その他、各種「ふぐ屋」の看板は、宙づりになったフグのハリボテが多いが、これは、フグが本物であることを客に保証しているのだろう。

よく考えると、狭い街に、誰かが巨大な看板を取り付けると、負けじと看板が立ち並び、結局、原色のコテコテになってしまうのだろうか。女性の化粧もコテコテだし、お好み焼きや、串かつもソースでコテコテ。寿司にも醤油ではなく甘いタレを刷毛で塗る。(飲んでいるビールは、意に反してスーパードライが多いようだ)

しかし、大阪の町を歩くのには、地元の濃厚タウンガイドさんが同伴していると便利そうだが、ただの妄想なのかもしれない。

シナリオライター?

2009-10-19 00:00:32 | スポーツ
ishikawaしかし、どうしてドラマティックなシナリオのようなプラスマイナスの入り混じったプレーをするのだろう。

ずっとテレビで見ていなければならず、日曜日のGDPを押し下げているのではないだろうか。

全然、ポーカーフェイスじゃないし、・・・

もっとも、彼は、トヨタやパナソニックだけではなく、ややマイナー感のある英会話教材のCMにも出演している。

何か、この教材で英会話が上達したようなのだが、何のために英会話の練習をしているのか、といえば、言わなくても誰でもわかるわけだ。

『Good-by , Japan .』

ishikawa3同業者は、彼が日本からいなくなることについて、どう思っているのだろう。

「ああ、良かった」だろうか。あるいは、「男子ゴルフ全体のスポンサーが減ったら困るなあ」ということだろうか。

たぶん、「スポンサーが逃げない程度に日本で1、2勝だけして、あとはアメリカへどうぞ」ということなのかもしれない。女子ゴルフがそんな状態だ。

それで、彼の活躍を機に、あれこれとゴルフの予定ばかりを立てているのだが、一向に上達しない。それもそのはずで、ゴルフの練習は、もっぱらゴルフ番組の解説者の無責任な技術論を聴くことで代用しようというのだから、話にならない。

練習場は、はるか何キロも先で、歩いていくことは不可能だし、酒を飲まずに家に帰った場合は、すぐに缶ビール(ニセモノ)を飲んでしまう。現状の腕を維持するのだって週一の練習が必要とされるのだから、根性もないわけ。

ishikawa2ウェアだけでも真似できないかと思っても、石川遼の赤白のタイトなシャツやパンツなんか、無理もいいところだ。

まあ、それだけゴルフ的には非科学的な脳や腕前でも、彼の契約メーカーのゴルフクラブに買い換えたところで、スコアが1打でも改善することはないだろう、ということだけは、わかるのだ。

ところで、シナリオを書きながら、プレーをするようなドラマティックな楽しさが彼のゴルフにはあるのだが、ドラマを演じるのは、ゴルフの試合だけでいいだろう。一時、有名になっても、落ち目になると、一転してゴルフ場で、年齢差かまわず婚活をはじめる女子ゴルファーもいるようだから・・

大阪市立美術館に

2009-10-18 00:00:35 | 美術館・博物館・工芸品
shiritsu1大阪に来てまで市立美術館に行く予定はなかったのだが、たまたま近くの天王寺にいたので、地図を見ていて思い出したことがあった。

「消えた美術品」のこと。

数年前に読んだ本(書名を失念)で、美術品売買のことを読んでいたのだが、そこに大阪市立美術館のことが書かれていた。確か、美術館を数百億円で建て直し、近代的な美術館にふさわしい世界の名画を展示するために、巨額の予算をつぎこんで買い集めたものの、資金が枯渇し、絵画を入れるハコモノ(つまり新美術館の建物)をつくるおカネがなくなってしまい、展示されない巨額の絵画がどこかの倉庫に大量に眠っている、という内容だった。

逆のパターンは、日本にはたくさんあって、美術館はできても美術品に回る予算がなく、大量生産画家のピカソやシャガールで壁や空間を埋めたりする。ピカソ派が横浜市立美術館でシャガール派が青森県立美術館とか。

ということで、遠景でも石造りで重厚感があり、さらに近付くと荘重感の漂う市立美術館に行ってみる。石の階段を上ったり下りたりしなければならないが、かなり本格的だ。なぜ、建て直そうと思ったのかよくわからない。入口で、アルコールで手を消毒することを強要されることになる。「強制消毒」は初めてだ。マスクをしている人も多い。大阪の奇妙体験の一つだ。

実は、特別展もやっていたが、時間の関係で常設展だけにした。入口で何度も、「特別展には入れない」と念を押されたので、「大阪人はリッチだな」と思ったのが間違いだったのが、、大阪奇妙体験の2であった。入場料300円の常設展に入って、係員の目を盗んで、1300円の特別展に入る人を見た。マネをしようと思って、やっぱりやめた。


shiritsu3さて、常設展では、「水都大阪2009開催記念 水の風景」が開かれ、幻の一作である葛飾北斎筆『潮干狩図』がある。はるか遠景に富士山が小さく描かれるので、大坂ではなく江戸の佃島あたりだろうか。

その他、そこそこ作品は並んでいるのだが、この美術館の問題は、内装なのである。全然おカネをかけてないので、床や天井が汚いし、はっきりいって古色蒼然と言ったところだ。もしかすると、新美術館計画が完全に消滅していないので、この古い建物に修繕費や改造費をつぎ込んでいいのかどうか決断付かないまま、ずるずるしているのだろうか。

建物の耐震性には詳しくないが、別に建物の外観や立地に問題はほとんど感じないのだから、新美術館のことはキッパリあきらめてこの美術館の内部改造を行えば十分にすばらしくなると思う。もっと小部屋を作った方がいいだろう。プラド美術館みたいにすればいい。

shiritsu2さらに、入場チケットで、上空からの写真が見えるが、屋根にはソーラーパネルがぐるりと取り付けられている。取り壊すのではもったいない。


ところで、消えた美術品といえば、シャガールの「ブルー・コンサート」を常設していた青山のユニマット美術館が閉館していた。どうも、深い深い深いワケがあるようだ。名画もツライものだ。

ついでに、大阪奇妙体験の3、4、5を追加。

地下鉄御堂筋線に女性専用車両があったが、朝夕のラッシュ時だけではなく終日専用車両になっている。東京より痴漢が多いのだろうか。

ジャンジャン横丁では、ヴィトンやローレックスのコピー商品が堂々と販売されている。やはり、日本離れしている。そういえば、「新世界」地区という。未来の日本か。

歩行者専用の道が多いのはうれしいのだが、そこをお構いなしに自転車で爆走する人が多い。オバチャンもオッチャンもガキもだ。

飛び角

2009-10-17 00:00:56 | しょうぎ
角が飛んだ!

10月14日の女流王位戦で、先手石橋女流王位の角が、最終盤に、駒を飛び超えて先に行ってしまい反則負けになった。

14日夜は、石橋女流王位や渡辺竜王の応援団と将棋を指していて、夕方85手目までネット中継を見ていて、しばらくして、7時頃、再接続しても、どうもうまくつながらないので、まあしかたないと思っていた。

15日は早朝に新幹線に乗るため、勝ち負けだけ確認したら、石橋さんが負けていた。85手目の段階では、入玉される可能性もあったので、そうだったのかなとか思って棋譜は見なかった。

しかし、新幹線の中に、読売の電光ニュースが流れるのだが、「将棋タイトル戦で反則」といった内容が流れてきたので、思わずびっくりした。「石橋女流王位の自陣の角が、駒を飛び超えて敵陣で成った」ということになっていた。実際にタイトル戦の反則は初めてかもしれないが、角というのは反則しやすい駒だ。筋を間違えたり二枚の角の利きを勘違いして、別の角を動かしたり。それから駒を飛び越えたり。

思えば、石橋さんは、コンタクトとメガネを併用していたと思うが、夜戦になると、コンタクトは乾いてくるので、眼が疲れてくる。そういうのが遠因ではないか、とか思ってしまう。夜はメガネの方がいいかもしれない。

ところで、困ったのが、きょう(17日)のブログ。16日の夜まで外出したままなので、あらかじめ別の内容を書いて予約していたので、「角が飛んだ話」と差し替えなければならない。

tobikakuとはいえ、石橋さんを責めるのは、「特定の傾向の強い方々」に任せて、逆に、角が駒を飛び超えるルールを考えてみた。中国将棋(シャンチー)の「砲(パオ)」は、次の次の駒を取るのだから似ている。

かつて、故芹沢九段が、「『香は、一回だけ一マス下がることができる』とルールを書きかえれば、既存定跡はほとんどなくなる。」という意味を言っていたが、角の飛び超えを認めたら、それこそ定跡は全部書き換えだ。たとえば、▲7六歩にいきなり△8八角成となったりする。

ということで、角は大駒なので、かなり自由度に制限が必要になる。

そこで、「角は、一試合で一回だけ、駒を飛び越えて自陣から敵陣へ動き、成ることができる。」というように考えてみた。一試合に一回というのがかなりの制限で、乱発はできない。また、自陣からということにすれば、かなり応用範囲は狭くなる。


しかし、香の一マス戻しにしても、飛ぶ角にしても、もっとも迷惑を被るのは詰将棋作家だろう。そこで、さきほど考案した「角は、一試合で一回だけ、駒を飛び越えて自陣から敵陣へ動き、成ることができる。」にしたがって、詰将棋を作ることにする。何しろ、新幹線の中で頭の中で作るのだから大変である。

とりあえず、試作品。(実は不完全作)。駒も「飛ぶ角」なので、「飛と角」を組み合わせた字にしてみた。6八にあるのは成桂である。

作意は、▲3二飛成 △2四金 ▲6八角 △同歩成 ▲5七「飛び角」不成 △3五合い(4六合)▲2五桂まで7手詰。

▲5七「飛び角」不成のところで、▲2五桂 △同金、▲5七「飛び角」不成という詰め方もある。


しかし、帰ってから棋譜を確認すると、角が自陣から敵陣に入ったのではなく、6六から2二に行ったようだ。6六は自陣なのだろうか?詰将棋はできてしまっているのに・・


c12さて、10月3日出題作の解答。

▲1三金 △同玉 ▲1四歩 △同玉 ▲2五銀 △1三玉 ▲3一角成 △2二金(途中図) ▲1四歩 △1二玉 ▲2一角成 △同金 ▲1三歩成 △1一玉 ▲2一馬 △同玉 ▲2二金まで17手詰

初手から、4四角成が極めて有力に見えるが、2二への合駒は▲2一銀以下すべて詰むが、△3一桂合が唯一の逃れ順になる。

c34また、△2二金合のところ、△2二飛合だと、以下、▲1四歩、△1二玉、▲2二馬、△同玉、▲4二飛で、同手数桂余りとなるので、玉方の最善手ではない。

一応、攻め方の1五歩が邪魔駒的になっているのだが、「歩」というのは、捨駒の価値からして、最低ランクなのだろう。

動く将棋盤は、こちら



gin4今週の問題。

持ち駒、銀4枚。

きわめて、ありふれた図なので、同一作がありそうだが、盗作ではないので、「俺の作図だ!」と怒らないでいただきたい。


9手目の関門を過ぎると、以後、惰性でノロノロと追いかけて詰む。


奨励会を卒業すると、あとは惰性で棋士を続けることができるようなものだろうか。(まあ、他の職業でも同様なことは多いのだが)