近く開かれる職団戦に出場しないか、という話がきた。年2回の開催だが、最近は、会場が遠くて不人気(綾瀬)の春の大会にばかり出場していたが、今回は都心(千駄ヶ谷)での大会。たぶん、EクラスとかFクラスといった下の方ではなく、CかDといった中クラスだろう。まさかAクラスじゃないだろう(Aに出場して勝ったこともあるが)。
となると、少しはまじめに考えなければならないだろうと、近くの書店に棋書を買いにいくと、思わず手にした一冊が、『矢内理絵子の振り飛車破り』。題名が明解でいい。「勝つぞ!」という明確な方針である。とかく結論がはっきりしない本が多い中で、すぐに役に立ちそうだ。
一応、Amazonに書かれているコピーは、
とはいえ、女流界では圧倒的に強い矢内さんだが、まだ男性棋士に対しての必勝法を見つけたとは聞いていないが、しょせんアマチュアの職団戦用だから、十分だろう。
本書では、大きく二つの戦法が解説されている。「端玉銀冠」と「4五歩早仕掛け」。
「端玉銀冠」は玉を9八と香頭に移動させ、8七銀、7八金と固める構えである。角筋をはずしているのと向飛車で7九角成という筋を消している。
古くは、現連盟会長が多用したことから「米長玉」と言われていたが、最近、不人気な戦法になっているようだ。もしかして、新たなネーミング「矢内玉」に変えて、人気復活をはかろうというのだろうか。ネーミングライツ(命名権)が設定されていないのだろうか。
実際には、4二に引角され、△8五歩、▲同歩、△8六歩で囲いが崩壊するので、かなり危険な戦法のように思える。
「4五歩早仕掛け」は、古くは江戸時代から綿々と続く急戦である。実際、難しい。正確に指しても、「居飛車、指しやすい」といったところになるのが、目一杯である。もっとも矢内さんにしてみれば、「指しやすい」というのは、勝ったようなものだろうから、それで十分なのだろう。私の場合は、「指しやすい→油断する」というパターンなので、もっとも負けやすい状態とも言える。
ということで、色々並べてみたものの、矢内本は、なりゆきで追い詰められた場合の、次善の策ということになりそうだ。
さて10月17日出題作の解答。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/8b/704a1c8d2a4c32b0936653cb9c7dee64.jpg)
▲2二飛成 △同玉 ▲3一銀 △1三玉 ▲3五角成 △2四歩 ▲2二銀打 △2三歩 ▲3三銀成(途中図1) △同玉 ▲3四銀 △3二玉 ▲3三歩 △4一玉 ▲4二銀打 △5二玉(途中図2) ▲5三銀引成 △5一玉 ▲4二銀成 △6一玉 ▲6二成銀まで21手詰
初手が、いきなり飛車捨て。なんとなく、▲1三銀から飛車と角で攻めるような構造に見えるところを裏切る。▲3一銀は、かなり無筋で重複感がある。さらに、▲3三銀成と駒取で、あまり感じがいいとは言えないかも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/75/0f222d73a72e2d5e104a057c8a7f2815.jpg)
最後に、1一の方に追い詰めて多少整理整頓する順も浮かんだが、ちょっと前半の流れと違うかな、と縄文時代人風にワイルドに収束。
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題も、かなり重たい展開。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/53/c52e8bc0db59eaadf34960c79a953c21.jpg)
一見、打ち歩回避手順で5手詰めとか見えるが、もう少し長いかな。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ正誤判断。
となると、少しはまじめに考えなければならないだろうと、近くの書店に棋書を買いにいくと、思わず手にした一冊が、『矢内理絵子の振り飛車破り』。題名が明解でいい。「勝つぞ!」という明確な方針である。とかく結論がはっきりしない本が多い中で、すぐに役に立ちそうだ。
一応、Amazonに書かれているコピーは、
本書は女流棋士の第一人者である矢内理絵子女王・女流名人が、四間飛車に対する戦い方を解説した本です。瑞玉銀冠の章では右銀の使い方がポイントです。相手の出方によって急戦を仕掛けたり、8八銀型や7七銀型に組んで玉頭を強化したりと、柔軟に使い分けます。4五歩早仕掛けの章では一手の緩手が負けにつながるスリリングな展開を、先手の場合と後手の場合に分けて詳しく解説しています。
![yauti](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/d1/905157df7df679a06d971699c3ad73cc.jpg)
本書では、大きく二つの戦法が解説されている。「端玉銀冠」と「4五歩早仕掛け」。
「端玉銀冠」は玉を9八と香頭に移動させ、8七銀、7八金と固める構えである。角筋をはずしているのと向飛車で7九角成という筋を消している。
古くは、現連盟会長が多用したことから「米長玉」と言われていたが、最近、不人気な戦法になっているようだ。もしかして、新たなネーミング「矢内玉」に変えて、人気復活をはかろうというのだろうか。ネーミングライツ(命名権)が設定されていないのだろうか。
実際には、4二に引角され、△8五歩、▲同歩、△8六歩で囲いが崩壊するので、かなり危険な戦法のように思える。
「4五歩早仕掛け」は、古くは江戸時代から綿々と続く急戦である。実際、難しい。正確に指しても、「居飛車、指しやすい」といったところになるのが、目一杯である。もっとも矢内さんにしてみれば、「指しやすい」というのは、勝ったようなものだろうから、それで十分なのだろう。私の場合は、「指しやすい→油断する」というパターンなので、もっとも負けやすい状態とも言える。
ということで、色々並べてみたものの、矢内本は、なりゆきで追い詰められた場合の、次善の策ということになりそうだ。
さて10月17日出題作の解答。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/8b/704a1c8d2a4c32b0936653cb9c7dee64.jpg)
▲2二飛成 △同玉 ▲3一銀 △1三玉 ▲3五角成 △2四歩 ▲2二銀打 △2三歩 ▲3三銀成(途中図1) △同玉 ▲3四銀 △3二玉 ▲3三歩 △4一玉 ▲4二銀打 △5二玉(途中図2) ▲5三銀引成 △5一玉 ▲4二銀成 △6一玉 ▲6二成銀まで21手詰
初手が、いきなり飛車捨て。なんとなく、▲1三銀から飛車と角で攻めるような構造に見えるところを裏切る。▲3一銀は、かなり無筋で重複感がある。さらに、▲3三銀成と駒取で、あまり感じがいいとは言えないかも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/75/0f222d73a72e2d5e104a057c8a7f2815.jpg)
最後に、1一の方に追い詰めて多少整理整頓する順も浮かんだが、ちょっと前半の流れと違うかな、と縄文時代人風にワイルドに収束。
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題も、かなり重たい展開。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/53/c52e8bc0db59eaadf34960c79a953c21.jpg)
一見、打ち歩回避手順で5手詰めとか見えるが、もう少し長いかな。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ正誤判断。