棋聖戦が名人戦最終局と同日開催

2007-06-30 00:00:19 | しょうぎ
将棋界ってどうなっているのだろうかと思うのは、名人戦第7局(最終局)2日目が6月29日愛知県蒲郡で開かれているのにもかかわらず、同日、一日制の棋聖戦第3局が兵庫県淡路島で行われている。登場する棋士が異なる(名人戦は、森内×郷田、棋聖戦は佐藤×渡辺)からいいようなものの、同一棋士が登場したらどうなるのだろう。電話で二面指しか・・

特に17世名人の資格を持つ谷川浩司九段が、棋聖戦の立会人になっているのは、気分的には、まったくいただけない感じだ。18世名人が誕生したときに、17世名人は?と言うと別の棋戦の立会人になっていた、というのもね。

名人戦の主催紙は毎日(+朝日)、棋聖戦主催紙は産経、と左派と右派の差はあるものの、将棋の世界に持ち込んでどうなるものでもない。さらに29日夕方に、サンスポは棋聖戦の結果(渡辺勝ち)と誤り、まだ決着していない名人戦での森内勝ち用の記事を配信したらしい。

また、毎日は、提携しているMSNに逃げられ、MSNは産経と手を組んだ。名人戦争奪戦みたいな話だ。ニュースのネット配信では日経が圧倒的に強いのだが、NSN=産経連合は日経を追走しようというのだろう。朝日、読売、毎日三社はネット配信ニュースは新聞の副産物としかみていないから、面白いものは何もない。

そして、このエントリを書いている途中で、名人戦の結果が入ってきた。森内が勝ったようだ。18世名人。郷田2勝の後、第三局の無気力将棋ですべて終わった、と思った方が多いだろう。


253abdf9.jpgさて、6月16日出題分の解答。

▲2二角成 △4一玉 ▲2三馬 △5一玉 ▲2四馬 △6一玉 ▲5一馬 △同玉 ▲4二銀 △6一玉 ▲6二銀 △5二玉 ▲5三銀左成 △6一玉 ▲6二飛成まで15手詰

銀のサービス問題。ただし、6手目、△2四同角は、▲4二銀以下2手早く詰む。一応、馬の押し売り付きである。


今週の問題は、究極の大駒図式。飛車と角行だけでなく、王将二枚登場。手数は短いが、駒の移動距離は長い。くれぐれも、自分の王様の方を詰めないように。

253abdf9.jpgまた、▲6九飛まで一手詰めということではない。

双玉の場合、先手側を玉ではなく王と書くことが多いのだが、私の作の場合、どちらの王将も動いたり逆王手だったり、入玉があったりして、方向がわからなくなるため、あえて、両方とも玉と表示する場合がある。

いつものように、わかったと思われた方は、最終手と手数と酷評の方をコメント欄にいただければ、正誤判断。



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スタバの株主総会

2007-06-29 00:00:42 | 投資
数日前に開かれたスタバの株主総会に顔を出す。特に無料コーヒーサービスを楽しみに両国国技館に行ったわけではない。どういう会社なのか、少し秘密を知りたいところがあった。そして、予想通り、コーヒーテーブルには長蛇の列であきらめる。さらに国技館の1階の席があいているのに3階席に誘導される。議壇は向正面の奥に作られているが、固定された椅子の向きは国技館中央に向いているので、体を20度くらいねじらないといけない。いくら株主が増えているといっても、会場設営に問題ありだ。

b7e607b2.jpgそして、総会の議長はCEOでありCOOでもあるマリア・メルセデス・M・コラーレスさん(女性)が取り仕切るのだが、結構、こわそうな顔の方だ。もしその顔で、女性じゃなくて男性だったら、たぶん従業員は全員逃げ出すかもしれない。ということで、通訳が入ったり、IR担当役員(日本人)が質問者を指名したり・・と時間が長くなる。そして、会社側の説明が終わった段階で、質疑に入るのだが、結構きわどい質問もあるし、つまらない質問もある。

きわどい質問を書き続けると、株価が下がりそうなので、当たり障りのない話を紹介するが、豆の焙煎について、同業他社が国内焙煎なのにスタバは米国で焙煎していて鮮度が落ちるのではないかとか、米国よりフレーバーの種類が少ないとか、コンビニで発売されているRTD製品の品質問題とかだ。このコンビ二とか缶コーヒー市場とかの考え方についてとかの質問も出ていた。RTDについては、「サントリーが・・・」とかよくわからない解答だった。要するに、本家米国の製品を日本で流通させる、という基本構造は曲げないつもりのようだ。結構、質問にまともに答えないで「かわし」ているように感じた。

こうして質疑のほとんどが、店頭の商品やサービスなどに関する部分に終始したのだが、本当に知りたいのは、年間売上高(789億円)に対して、売上原価が29%、一般管理費が65%、利益が6%というのでは、古きよき時代からの街の喫茶店経営と大差ないじゃないか。膨大に見える一般管理費の中に、シアトルの本家に送るライセンス・フィーがどれくらい含まれているのか?というもっとも重要な問題について誰も質問することがなかったのである。

b7e607b2.jpg後々、株主優待券が贈られてくるのだろうが、当日、会場を訪れた株主には、アフリカ産のコーヒー豆「リフト・バリー・ブレンド」と「ベイクド・チョコレート2種」が記念品として手渡された。ベークド・チョコレート2種は数時間以内に地球上から姿を消したのだが、コーヒー豆の方は問題があった。家には豆挽きの道具がないのだ。トンカチで砕いてから、ブラジル・アマゾン方式で、鍋で煮てみようかと、少し思案中。

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ソニー銀行が証券会社を,など

2007-06-28 00:00:00 | 投資
0a9fcc8f.jpgソニー銀行は、外貨取引がきわめてやりやすい。24時間制で、取り扱い通貨は多いし、ストップロス機能も充実。そして、口座所有者を対象に講演会があった。「ドル・円相場2007年後半見通し」というテーマである。

講師はFISCOの山下政比呂氏だが、その前にソニー銀行社長の石井茂氏から挨拶があり、その中で「上半期のうちに100%子会社の証券会社を立ち上げる」ということが明らかになった。だから、なんだ、というのはよくわからない。ソニーの真意は今一つ不明だ。

そして、本題の講演だが、会場は六本木ヒルズの49階、アカデミア・ホール。しばらくぶりだ。確か1年前にある社の株主総会できたことがあるが、いずれにしてもアカデミックでなくエコノミックなテーマばかりだ。

そして、講師の山下氏は、半年前に為替の予想を110円/$としたのが、まったくはずれてしまったのは、日本のサラリーマンが円を見捨てて外貨を買いまくっているからである、と言い訳がましい。そして、どうもこの方の専門はファンダメンタルズではなく、チャート分析手法である。中には、チャートと関係ない、中日ドラゴンズ優勝時の株価・為替の動き、あるいは太陽黒点説まで紹介してもらった。

それで、実はあまり参考になる話は感じなかったのだが、列挙すると、

1.2008年の北京オリンピックまでは「中国登場」という一つのステージ。

2.日本人の円売りは増加傾向だが、個人金融資産1500兆円のほんの数パーセント。

3.米国が円高調整をはじめると、歴史的にはそこから半値になりがちである(360/$→180→80)。

4.現在の124円/$は、短期的にはここから円安に向かうのかまたも三角持ち合いを続けるのかの分岐点。

5.多くの専門家の意見と相場がまったく逆に動いていて、多くのファンドが評価損を出していて、ファンド閉鎖に追い込まれる可能性がある。その時が問題・・

そして、最後に、ユーロ・ポンド・豪ドル・NZドル・カナダドルのクロス円についても解説があったのだが、本当はスイスフランのことをもっとも知りたかったのに(オイルマネーに関係あり)。


0a9fcc8f.jpgここから。個人的な雑感。

1.講演会出席者のこと
  300席がほぼ満席。出席者は男女ほぼ同数。男性は40歳くらい。女性は20代後半。どうもSONY銀行の顧客は、ストック金持ちではなく、フロー金持ちのようだ。そして、随分と熱心に聴いている。本当にわかっているのだろうか。

2.日米の年金問題への対応差
  日本の社保庁の状況はご存知の通りだが、実は米国でも団塊世代の退職を前にして、年金破綻が確定的になっている。日本と基本的状況が異なるのは、米国人は自ら年金を株式・投信を中心に運用している部分が多く富裕ではあるが、やはり公的部分の問題がある。構造は日本と同じだ。そのため、要するに長期的には米国債を世界中に売りまくろうという作戦に出るのだろう。つまり高金利政策。

  言い換えると、日本の場合、年金破綻は役人の無駄遣いと無能さのせいとして、賞与返納なる奇策に出ているが、米国人は赤字のつけを外人(特にねらい目は日本の郵貯資金だろう)に押し付けようとする。まあ、正解はその中間にあるのだろうね。

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近代美術館工芸館の所蔵品

2007-06-27 00:00:35 | 美術館・博物館・工芸品
cb74ad4f.jpg東京竹橋の近代美術館工芸館は大きな美術館ではない。建物にはいわれがあるのだが、今回は省略。所蔵作品展の場合、入場料が安いのがいい。200円だ。今回(2007年6月2日から7月8日)はダブル企画で、

 1.友禅と型染

 2.クリストファー・ドレッサー

恥ずかしながら、友禅とはまるで縁のない生活をしているので、その素晴らしさがよくわからない。もちろん、大変に手間のかかる仕事で、20世紀後半には多くの有名作家が活躍したそうだ。それらの4、50年物の和服が展示されている。実際、何枚も並べてあると、それぞれ風合いや表現にかなりの違いがあることがわかる。これこそ目の保養だ。

つづいて、クリストファー・ドレッサー(1834~1904)。英国のインダストリアル・デザイナー。特に、食器類を多くデザインしている。すでに100年以上たっているのにまるで現在のデザインのようである。基本的には直線や円といったごく普通の基本線の中に、微妙な曲線をとりこんでデザインする。幾何学的図形から僅かにずれているところがデザインなのだろう。

一方、フランスでは当時はアール・ヌーボーの絶頂期。このドレッサー流とアールヌーボーの融和したものが現代デザインの源流なのだろうか。

ところで、こういう素晴らしい収蔵品が多数あっても、工芸館は狭い。もっと大きな美術館がないと、宝の持ち腐れとなるのではないだろうか。

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サッカー女性審判の活躍?

2007-06-26 00:00:18 | スポーツ
CNN-Jでドイツで初の女性審判誕生の記事を読む。


男性試合裁く初の女性審判が誕生、ドイツ・サッカー連盟 2007.06.19

フランクフルト――ドイツ・サッカー連盟(DFB)は18日、男子のプロサッカー試合に起用する初の女性審判を任命した。警官のビビアナ・シュタインハウスさんで28歳。地方での試合経験は数年間ある。今後は2部リーグの試合を裁く。

シュタインハウスさんは記者会見で、警官としての経験は審判に役立つと指摘。「選手には規律を守らせるが、審判は中立でありたい」と語った。1995年に審判に転じるまではサッカー選手だった。

同連盟は、審判に女性を起用出来ない理由はないと述べている。


審判になったら警官を辞めるのだろうか、あるいは続けるのだろうか。似て非なる仕事を共存させるのは難しいのではないだろうか。レッドカードを出しても、大暴れを止めない選手がいると、ポケットから手錠が出てきたり・・

残念ながら、ドイツの女性審判の画像は入手できなかった。

実は、ドイツ以外では、すでに女性審判は一般的。Wカップドイツ大会でも女性審判が出場寸前だったようだ。フランス、韓国などでも話題になっている。日本ではあまり聞かない。一方、もう女性審判が珍しくないブラジルでは、女性審判の活躍の場は、もっともっと違う方向に進んでいるようだ。サンパウロのブロガー「ブラジル・サンパウロから世界へ、そして渋谷へ」さんのエントリより

ブラジル・サンパウロの美人のサッカーの線審 ”脱いだ”

ブラジルのサッカーでは、女性の審判が普通に活躍している。

その女性審判の中でもっとも美人の誉れが高いのは、アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラAna Paula de Oliveiraである。

今までも、サッカー以外でも色々と話題になってきたアナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラがついに脱いだ。


線審bandeirinhaアナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラは来月ファンを幸せにする。

アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラは、6月19日(月)にプレイボーイ"Playboy"誌と契約をした。
7月の表紙を飾るためである。

2005年には、アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラは別の男性誌"VIP"に出ているが、完全にヌードではなかった。
今回は、話が違う。サッカーのファンの全てを幸せにする。

・・・・・

前回センセーショナルなポーズをとった時、アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラはFIFAの審判の枠からすぐに外れてしまった。 しかしCBFの後押しで復帰した。今回は、しかし、サンパウロ州サッカー協会によって許可を得ているにもかかわらず、アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラがワールドカップに行く可能性は更に少なくなった。


アナ・パウラ・ヂ・オリヴェイラは26歳。FIFA公認の線審である。線審界では、美人の類に入れてもよいかもしれない。

このところ、誤審が続いていた。サンパウロ州選手権でもそうだし、ブラジル杯でもオフ・サイドでないものをオフ・サイドにした。



こちらの女性審判は、あちこちに画像をばらまいている。が、まだPlayboy7月号表紙は見ていない。

要するに、女性と男性の差ということではなく、ブラジル人とドイツ人の行動様式の差ということなのだろう。日本で女性審判が誕生した時、タイプBかタイプDか、それは問題だ。


おおた葉一郎の脳内メーカー

2007-06-25 00:00:53 | マーケティング
いま、ごく一部的に人気の脳内メーカー(うそこメーカー社)をトライしてみた。名前占いのような感じ。脳の中を4分割して、前頭葉の外側(大脳皮質=思考系)、大脳内側(深層心理系)、後頭部外側(小脳=運動系)、後頭部内側(脳幹=本能系)かな。

数秒後、次の判定が・・


思 考 系= 

深層心理系= 

運 動 系= 

本 能 系= 

なんて、ラブリーな脳だこと・・

愛があって、テクがあって、欲望を隠して友だちとして近づく。

付属の高校メーカーでは「おおた葉一郎高校」の卒業生の進路の一番がAV女優で二番が公務員





ところで、おおた葉一郎になる前に使っていた本名でトライすると、こうなる。さっきとまるで違う文字が現れる。



思 考 系= 

深層心理系= 

運 動 系= 

本 能 系= 

いやあ、お気軽脳だ。性格秘密、いつも食い歩き、怠け者で遊んでばかりだ・・たまにはこっちも便利かな。

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妙な道具?で網戸張り

2007-06-24 00:00:59 | 市民A
ec9bf021.jpg網戸が一枚破れているので、張り替えることにする。原因は、室内犬が、毎日、脱走しようと立ち上がり、網戸を内側から前足で押し続けているうちに、一箇所がほころび、そこから隙間が拡大したため。穴の開いた網戸では、役に立たない。締め切ってエアコンに頼るのはいかにも不健康なので、網戸修理をすることに。

ホームセンターで買ってきたのは、「網」と「ゴムパッキン」と「変な道具」。この先にプラスティックのローラーがついている器具は網戸の枠の上に網を乗せ、はじを洗濯ばさみで固定しておいて、ゴムパッキンを無理やり押し込む。その無理やり押し込むための道具。最後はカッターではみ出した網を切り取れば完了。

とはいっても、それらの各段階の技には、それぞれコツがある。そして、何でもそうだが、コツを覚えた頃にちょうど仕事が終わる。次回はまたゼロからの出発だろう。時間にして30分。誰か網戸を張替えたい方には、出張サービス可。デリアミ。明朗会計1時間2万円。

ところで、網戸張りをやってみて最大の問題は、どこで作業をするかということ。基本的に、網戸は網戸である状態では直立していて、底面積は直線状なのできわめて少ない。サッシのレールの上に乗っているだけだ。

ところが、張替えとなると、網戸を寝かせなければならない。突然、大きなスペースが必要になる。したがって、たいていは屋外作業になるのだが、すると、暑い。作業上、コンクリの上のような平らな場所が必要だが、暑さは半端じゃない。上と下から同時に焼け付く。オーブントースターだ。激しく消耗。

そういえば、「麦わら帽子は冬に買え」とは投資の格言だが、「網戸の張替えは冬に限る」ともいえるわけだ。

「マフラーは夏に買え」と言うのもあったような気もするので、夏に買ったマフラーを首に巻いて冬に網戸を張ればいいのだろうか。

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大山記念館

2007-06-23 00:00:23 | しょうぎ
最近、倉敷に行った時、早朝に大山康晴記念館の前を歩く。大山康晴はこの近くの出身で大阪の木見金治郎の門下に入る。後に大名人をなす。



朝の散歩だったので、開館時間の前。以前、館長とコトバを交したこともあるので、入り口のガラスドアに張られた詰将棋を撮影するだけにする。こういうところに書かれていると、なかなか解けない。後でゆっくりと紙に書き直して解いてみる(作意は▲3二金 △同飛 ▲4四角 △3三飛 ▲1二飛成以下だろう)




ところで、史上最強の棋士は誰かという話が時々ある。大方の見方は、「大山か羽生だろう」ということになっている。次のクラスが「天野宗歩(江戸後期)、木村義雄、中原誠、谷川浩司」といったところのようだ。では、大山と羽生とどちらが強いか、などというのも絶対に答えが出ないはず。



そして、実は、私が指将棋と並行して詰将棋にはまったのは、ある一冊の本からなのだが、それが「大山詰将棋200題・金園社」。父に貰った古い本だ。当時、将棋の実力はアマ初段弱だったと思う。いきなり最初の詰将棋がこの本だったのだが、実は第一題目が難しい。この一題目を説くのに約一週間かかった(正解は3手目に飛車不成)。



後に、大山康晴の詰将棋にはゴーストライターがいて、清水孝晏氏(四段)である、というのをプロ筋から聞いたことがある。その清水氏の作品集も一冊持っているが、それを解いてみても、大山=清水と断定する能力はない。したがって、ガラスドアの作品や、難解な第一番の作品が本当に史上最も強い棋士の作なのか、あるいは代作なのかを知る由もないのだ。



前々週6月9日出題の解答。

▲2一馬 △同玉 ▲3一角成 △同銀 ▲2三龍 △2二銀 ▲3三桂 △3一玉 ▲3二銀 △4二玉 ▲4一桂成まで11手詰

二枚の角を捨て、途中、2三龍に2二銀と移動合いのところで、少し考えるところ。というか、そこから先にハイライトがあって、打ちにくい桂を3三に打ち、さらに▲3二銀、△4二玉で逃げ出されそうになったところで、4一に桂が成ってすべて解決する。参院選の前の安部政権も、失敗感が高まったところで逆転打が出るかどうかだろうが、この問題では、序盤に大駒を二枚切ったのだが、安部政権では大駒切りはなかった(というか犬のリードを使って、自ら捨駒になった大臣はいた)。



今週の問題は、双玉、逆王手問題。解き始めると問題の主旨がわかるだろう。後半はちょっと惰性感あり。

いつものように解答の最終手と手数をコメント欄にいただけば正誤判断。

燃えるゴルファー

2007-06-22 00:00:56 | スポーツ
CNN-Jからのニュース。


ゴルフ場で、クラブ振ったら火事発生 米ネバダ 2007.06.21
16:19 JST- CNN/AP

 ネバダ州リノ──米ネバダ州リノのゴルフ場で、ラフにはまったボールをフェアウェイ戻そうとクラブを振ったところ、クラブが何かにぶつかって生じた火花で、火事が発生する騒ぎがあった。この火事で、約8万平方メートルの芝生が焼けたが、負傷者は出ていない。
 消防当局などによると、火事はリノ・バタリオンで18日午後に発生。フェアウェイにボールを戻そうとして振ったクラブが、何かにぶつかって火花が生じ、芝生に燃え広がったと見ている。

 ゴルフ場のカーティス・ジョンソン支配人は、「彼は本当に、クラブを振っただけだった」と、故意の出火ではないと強調している。

 火事の発生で、約50人の消防隊員が駆け付け、消火活動にあたった。芝は焼けたが、クラブの建物には影響はなく、けが人も出ていない。

 AP通信は、火事の原因となったクラブの種類については、伝えていない。


少し冗談のようなニュースだが、冗談で済まされないケースがある。例のメタンガスの問題。場所はまたも東京。都心の眼の前にある「若洲ゴルフリンクス」。岡本綾子さんの設計で、ついこの前は高校生大会でハニカミ王子御一行様が出没。

このゴルフ場は1990年(平成2年)のオープンであるが、もともとは夢の島と呼ばれていた場所で、昭和40年から49年までの10年間にわたり、家庭からの生ゴミ等の廃棄物で埋め立てられた造成地を、55億円の経費をかけて整備したもの。現在は、生ゴミも一旦焼却して、かさを小さくしてから埋めているのだが、当時は、「生ゴミそのままポイ」方式。そのため、ゴルフ場がオープンしてからしばらくは、生ゴミが地中で腐敗して、メタンガスが噴出すことが多かったそうだ。さいわい、屋外なので爆発はしないだろうが、着火の危険がある。確か、タバコは禁止だったのではなかっただろうか。

一方、火花の出るようなショットなど存在するのか、というと、これがあり得るのだ。自分で打ったことがある。ショートアイアンのティーショットだったので、同伴プレーヤー達も全員目撃している。ボールを打った瞬間、焔のように赤く光った。「アッ!」「火花ショット!」とか言われ、その後、各所でしばらくからかわれた。ティーをかなり低くするので、地面にあった小石を拾ったものと推測。

そして、数年前だが、ついに若洲でプレーする機会を得た。火花ショットで芝生を焼き払ってしまおうと秘かに誓っていたのだが、残念ながら既にメタンガスの噴出は終わっていたようだ。さらに、火花どころか、飛ばしたのは、砂埃、土くれ、芝の塊など・・年のせいで体が固くなっていて、クラブが地面に食い込むことが多くなったためだ。そろそろゲートボールかいな・・

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老熟幼虫のひみつ

2007-06-21 00:00:16 | 市民A
3804cb9e.JPG昨年は全国的に毛虫が大発生したそうだ。そのため、それを餌にしている野鳥が増加して、今年は逆に毛虫が少ないだろう、という予測があったのだが、どうもそうでもないようだ。今年も毛虫は出没しはじめた。ガーデニングの時に軍手着用しないとカブレルことになる。

一方、かぶれることはないのだが、ちょっと気持ち悪いのがイモムシである。何が気持ち悪いかというと、色が派手な緑色であることと、ツルっとした見かけかもしれない。

ところで、最近、動物学者の日高敏隆氏の小文を読んでいたら、イモムシが自ら破裂することがあるとの話があった。それは自然に破裂するのではなく、ある発達段階で胸の神経を切ると起きる現象だそうだ(動物学者も結構残酷だ)。

まずイモムシは幼虫である。卵からイモムシになり、次にサナギになる。そして蝶になる。美と醜が入り混じった一生だ。そして交尾して卵を産みまたイモムシが生まれる。中には前世は美しい蝶だったと思っている女性(男性も)がいるらしいが、イモムシやサナギだったと思っている人はいないだろう。突然、蝶に変身し、交尾をしたあと、人間に生まれ変わったのだろう。


そのイモムシからサナギになる直前のことを「老熟幼虫」というそうだ。つまりイモムシとサナギは随分と異なる生き物なので、その中間期(準備期)というものが必要となる。

まず、イモムシはサナギになる場所を探すわけだ。つまりサナギになったらもう動けないのだから、イモムシの時に妙な場所を選んでしまうと命取りになる。足場がしっかりしていて、サナギになったらうまくぶらさがれる場所で、成虫になって飛び立つ時に都合のいい場所。しかも、その場所は誰も教えてくれない。自分で考えるしかない。

そして次の段階は、大量の糞をすること。要するに、サナギというのはその間、飲み食い禁止なのだ。糞を体内にいれておくと腐ってしまう。もともとイモムシが緑なのは、葉っぱを食べ続けているからで、葉っぱの色だそうだ。この段階で大量の糞を出すと、体は透明に透けてくるそうだ。

そして、もともとイモムシの体には骨はないので、体の中から大量の糞を排出するとペチャンコになってしまうわけだ。それでは困るので、イモムシは口から空気を吸い込むそうなのだ。問題はこの時に発生する。口から空気を吸うとイモムシの腸が張ってくるわけだ。そして、ある満腹状態になると、その腸壁の情報がイモムシの脳に向かう。そして、空気を吸い込む口の筋肉に情報を連絡し、空気をのみこむことをやめるそうだ。

その時に、満腹情報は胸の神経を通るそうなので、そこを切ってしまうと、いつまでも擬似空腹状況が続き、吸い込み続けた空気が体を爆発させてしまうそうだ。

まるで社会保険庁みたいだとは思ってもしかたないだろうか。

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ガス田からの付随水と大差ないのに

2007-06-20 08:59:10 | The 城
昨日の渋谷松涛爆発は、予想通り天然ガス説に固まりつつある。

さらに建物の構造上、空気より軽いメタンガスが、尖った屋根の内側に溜まってしまい、エアコン内のスイッチの火花かタバコの火に引火したと考えられる。地下室に溜まったガスというのはちょっと考えにくい。

よく考えてみると、この温泉と天然ガスの関係は、「温泉を掘ると、付随して出てくるガス」という考え方もあるが、「ガス田を掘ると、付随して出てくるお湯」という見方もできる。その二つの考え方の差は、「お湯とガスの比率」「商業的な意味での目的生産物の差」というだけである。科学的構造に大差があるわけじゃない。

となれば、安全上は「ガス田の付随水」という考え方に立つべきだろう。といっても、メタンガス自体はそう扱いが難しい代物ではない。今度のガスも匂いの話が出ていないところをみるとイオウ化合物がきわめて少ない良質なガスのように思える。さらにまずいことに、この施設ではガスは地下室から換気扇で屋外放出していたというから、驚くしかない。生メタンガスは温室効果ガスとしてCO2の10倍くらい悪質とされている。少なくても燃焼してCO2にまでは変換する必要がある。

そういう基本的な考え方が、業者側にも行政側にも欠落しているのだから、何も対策がなかった可能性もあるが、少なくても「ガス検知器、警報器」などはあったに違いないとは思うのだ。いくらなんでも。数万円から数十万円程度だ。そして、おそらく、それらの機器は電池式のものがほとんどなのだから、おそらくは電池切れで作動不良になっていたものを放置していたのだろう、と推測するのである。

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爆発は天然ガスかボイラーか?

2007-06-20 00:00:56 | 市民A
ded2e101.jpg19日の2時半頃に渋谷松涛で大爆発が起きた。場所は東急百貨店、BUNKAMURAのすぐ裏である。早い話が街の中だ。

爆発が起きたのは、女性専用の派手な色の温泉施設「シエスパ」の別棟である。報道によれば、その建物の地下で温泉を1500メートルの深さで掘っていて上の建物が従業員の休憩室になっていたようだ。亡くなられたりけがをされた方は、この従業員の方と、運悪くそばを歩いていた歩行者の男性らしい。

以下、時間を経過するごとの各社の報道である。


東京・渋谷の温泉施設で爆発、けが人複数
6月19日15時18分配信 産経新聞

19日午後2時半ごろ、東京都渋谷区松濤の女性用温泉施設「シエスパ」で爆発があり、東京消防庁によると少なくとも4人がけが、うち1人が意識不明の重体となった。下敷きになって逃げ遅れた人もいるもようで、同庁や警視庁渋谷署で救出活動を急いでいる。
現場はJR渋谷駅の西約500メートルにあるホテルや飲食店が立ち並ぶ地域で、近くには東急百貨店がある。



<爆発>東京・渋谷の女性向け温泉施設で4人けが
6月19日15時35分配信 毎日新聞

19日午後2時半ごろ、東京都渋谷区松涛1の女性向け温泉施設「シエスパ」で大きな爆発があった。東京消防庁によると、4人がけがをして運ばれた。警視庁渋谷署などは、他にもけが人がいる可能性があるとみて調べている。現場は都心の高級住宅街の一角。



渋谷の温泉施設に隣接する建物で爆発、5人けが
6月19日15時37分配信 読売新聞

19日午後2時30分ごろ、東京都渋谷区松濤1の女性専用温泉施設「シエスパ」に隣接する建物で爆発があり、この建物の屋根がすべて吹き飛ぶなど大破した。
この爆発で午後3時現在、少なくとも5人がけがをして病院に搬送された。東京消防庁と警視庁渋谷署で、逃げ遅れた人がいないか捜索を続けている。



東京・渋谷の温泉施設で爆発、5人けが
2007年06月19日15時37分 朝日新聞

19日午後2時半ごろ、東京都渋谷区松濤1丁目の温泉施設「松濤温泉シエスパ」の関連施設で、爆発が起きた。東京消防庁によると、5人がけがをして救急車で病院に運ばれた。ほかにもけが人が出ているという。
爆発があった施設は、屋根や壁が吹き飛んで大きく破壊され、鉄の骨組みを残すだけとなったもようだ。ガラス片などが周囲の建物にも飛び散ったという。同庁によると、建物は地上2階、地下1階建て。施設を経営する会社によると、爆発した建物は従業員の更衣室があり、ここを通じて温泉をひいているという。
現場は渋谷の繁華街の一角で、商業施設などが立ち並ぶ地域。



爆発で吹き飛んだ温泉施設「シエスパ」の建物=19日、東京都渋谷区松濤〔共同〕

東京・渋谷の温泉施設別棟で爆発、女性1人死亡

19日午後2時半ごろ、東京都渋谷区松濤、女性専用温泉施設「シエスパ」の更衣室やボイラーがある別棟の建物で爆発があった。
東京消防庁などによると、少なくとも男女5人が顔などをやけどするなどし、うち女性1人が死亡した。さらに、がれきの下敷きになるなどして逃げ遅れた人がいる可能性もあり、同庁や警視庁渋谷署が確認を急いでいる。
別棟の建物は全壊し骨組みだけになった。爆風で、道路を挟んだ本棟の窓ガラスが割れるなどし、被害はさらに近隣の建物にも出ているという。
現場はJR渋谷駅の西約500メートルにあるホテルや飲食店が立ち並ぶ地域で、近くには東急百貨店がある。〔共同〕(16:18)


未だに、原因は特定されていない。主に、ボイラー説が強いようだが、私は天然ガス説である。実は2005年にも東京北区の温泉掘りの現場で天然ガスが噴出、火災になったことがある。建物の吹き飛び方からして、地下から噴出した無臭の天然ガスが建屋の尖った天井部分に溜まっていたところに、何らかの原因で引火して爆発したのではないだろうか。

仮に、そういうことだとすると、現状の爆発現場自体、まだあぶない可能性がある。ガスが噴出し続ける可能性である。さらに天然ガス(メタン)だけではなく、他の有毒ガスが付随される可能性がある。そういうわけで、まだ現場には近づかないようにしている。


ところで、一部の報道では、「ホテルや飲食店が立ち並ぶ地域」というように書かれているが、実は日本最大のラブホテル密集地である円山地区の入り口である。ここから道玄坂方面との間に無数のホテルが立ち並んでいる。東京中の大人は全員そのことを知っていて、東京中の大人の大部分は行ったことがあるだろうが、それは内緒である。なんとなく想像できるのは、昼間にもかかわらず、ホテルで修行中だったカップルは大爆発を聞いた時、どうしただろうか。

1.そのまま修行を続行

2.一時中断してテレビで確認(と言ってもすぐにはわからない)その後、再開

3.直ちに着衣の上、現場一帯から脱出。

まあ、火遊びはほどほどに・・


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バブルかどうかな?

2007-06-19 12:54:59 | 市民A
先週のことだが、中国株セミナーに行く。内藤証券の主催で都内某所のホールだ。このセミナーには少し前から申し込んでいたのだが、2時間のうち、半分以上に費やされたのが、「中国株はバブルかどうか」ということ。事実、このセミナーに来ている人たちは内藤証券に口座がある人たちで、それは中国株のためというのが多いのだろうから、おそらく投資額を何倍にも増やしている人たちがおおいはず。そうなると心配なのは相場崩壊。そんな例は世界に山積み。日本、台湾、みんな1/3以下になった。



そして、最近は、マスコミ各誌が「バブル」と断定してこわそうな記事を並べている。
口座数はあっと言う間に1億を超過。口座を開設するための証券会社に並ぶ列の整理券が一万円になっているそうだ。日本では、こどもをパチンコ屋の駐車場に置き去りにするバカ親が後をたたないが、中国では、どこの証券会社にも家族総出で相場にのめりこむ人間が大勢いる。それもほとんどが、日中勝負で毎日の切ったりはったり。99%が個人投資家である。

そして、講演の結論ということでもないが、日本のバブルの1/2くらいのところには来ているようだが、・・ということで、何ともいえないわけだ。何しろ、99%が国内個人投資家で、外国人に閉鎖的なマーケットのわけだから、例がない。

現在暴騰しているのは上海A株だが、中国では中国人だけの株式市場と外国人だけの株式市場と分類している。前者の代表が上海A株で後者の代表が香港H株。だから、A株は中国人自身が株を売らない限り、下がらないはずなのだ。またH株は米国株と上海Aの中間的な動きをするようだ(経験的)。



そして、お楽しみは個別銘柄。本当は、こういう場所で個別銘柄の推奨をすると、みんなが一斉に買うので株価が少し上がるので、証券会社が売り逃げしたりすることもあるのだが、何しろ巨大に成熟した中国市場では内藤証券が何を言おうが影響皆無だろう。

紹介されていたのは、順不同に、以下。金持ちになりたい方は各自研究のほどを。

 北泰創業(2339)・・自動車部品メーカー
 天津港 (3382)・・天津でコンテナ埠頭を運営
 馬鞍山鋼鉄(0323)・・鉄鋼メーカー
 中海発展 (1138)・・国内海運会社
 恒安国際(1044)・・トイレタリー(紙)製品製造
 株州南車(3898)・・鉄道車載電装システム製造
 中国交通建設(1800)・・交通インフラ工事
 招商銀行 (3968)・・リテイルバンク
 平安保険(2318)・・保険業界2位

この中で、注目点は天津港。要するに、渤海湾の拠点。今までは上海を中心として、華南地方が雁行的に引っ張ってきた経済発展が、北部に広がってきた段階で、北部の輸出輸入の中心が天津ということだ。

この話は一方で第二パナマ運河の問題であり、運河の大型化が進むと、中国から米国東海岸がより短くなると言われているのだが、案外、言われていないのは、中国北部と米国を結ぶ航路は日本の本州と北海道の間にある青函海峡を通過しているそうである。しかし、やや北側に航路変更が必要である。たぶん1~2日のロスが出ているだろう。中国式に言えば、「日本は地理的にジャマだ」ということになりかねない。

がらくた(江國香織)完璧な恋愛小説?

2007-06-18 00:00:24 | 書評
a2fe7156.jpg今年、あまり小説を読んでいないことに気付く。別にフィクションが嫌いなわけじゃない。たまたま、ひいきの作家の筆速の問題かもしれない。そして小説といえば、冒険小説か恋愛小説がいい。ただし、この二つを同時に満たそうとしても、感動はいまいちだ。あくまでも、小説の世界では、冒険と恋愛は別物。もちろん実生活では、冒険的な恋愛が最高だ。

さて、ほんの一部で話題になっている「完璧な恋愛小説・がらくた(江國香織)」を読んでみる。突然、恋愛脳を鍛え直そうというのには、すばらしい理由があるわけではない。ちょっと恋愛小説でも書いてみようかと思ったからだ。

夏の終わりのごく普通の金曜の夕方、おおたが会社の席から立ち上がろうとうとすると、不意に電話が鳴り出す。しばし躊躇のあと、受話器を取り上げると、○○子からの電話であることに呆然とする。

おおたさんですか。まだ、私の声、覚えてますか。

○○子、東京タワーで別れてから、7年と2ヶ月かな。突然、なにか・・

正確には、7年と2ヶ月と3日。きょうが30歳の誕生日。まだ約束、覚えてるでしょうか。

・・・・・

30歳になったら、もう一度会って、こどもでも作ろうかって・・そういう約束だったじゃないですか・・

とにかく、電話では・・


それで、ここから先を書くために・・

冗談はおいておき、この小説は、かなり理解しにくい。それは、私が男であり、この小説の主人公が女たちだからなのだろうか。たぶん、一部はそのせいだろう。が、登場人物は女性の数だか男性もいるわけで、どうもその男性の感情が読めない。というか、まったく書かれていない。どうでもいいのだろう。

それでは、女性陣の方だが、二人の女性、原柊子(45)と根岸美海(15)の恋愛遍歴が展開する。柊子は夫との情事に浸っている。著者があるところで「O嬢的」と書いていたが、精神的にはそういうところがある。しかし、ある時、実母と二人で海外のビーチに旅行中、根岸美海とその父親と遭遇する。そして、柊子はほんの僅かな心のゆらぎから、砂浜で根岸美海の父親(英彦)と砂浜でイタシてしまう(おおた注:砂浜でイタスのは、実は色々なことに気を使わなければならないが、小説では簡単だ)。

そして、東京に帰り、今度は美海の家庭の複雑な状況が明らかになる。両親が離婚して、普段はママと同居。ところが、ママは次々につまらない男を乗り換え。普通のボーイフレンドの亘くんは食い足りなくなっていく。そして、ストーリーに強引に割り込んでくるのが、父親と寝た原柊子の夫。数回の食事のあと、美海と関係してしまう。未成年者との淫行は犯罪行為だ。それに、最初は食事、次に食事→お酒、そして食事→お酒→ホテル。と典型的な3段活用では、少し小説としての意外性が欠けるような・・

第一、全編、「夫」、あるいは「原さん」と書かれていて、本当の名前はほとんど書かれない。完璧な恋愛小説なら男の側にももう少し気合を入れて書いてもらえるとうれしかったのだが。

あるいは、本当に男は「脳みそが不足していて単にラブ・マシーンくらい」に思っているのだろうか。一応、知性や理性が感性と衝動に変わっていく変換点はあるのだと信じているのだが・・それと、後で警察のごやっかいにならないための僅かな用心。

それと、この小説、少し短い。

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カラヤン+チャイコフスキーピアノ協奏曲

2007-06-17 00:00:42 | 音楽(クラシック音楽他)
7fe7a9b1.jpg昼休みに芝にある公共図書館に行くと、視聴覚ホールでDVDコンサートが始まる直前だった。昼休み時間中に終わることがわかったので、思わずホールに吸い込まれる。観客は10人ほどだが、梅雨入りしたばかりでムッと暑いのだから、少なくてちょうどよかった。1967年の演奏で、ウィーンフィル+ピアノはワイゼンバーグ(読み方はよくわからない)。

カラヤンは大量にビデオ映像を残していて、それが今、どんどんDVD化されている。本当は、もっと観たい指揮者もいるのだが、こればかりはしかたない。そして、世間に誤解を与えるのが嫌なのは、DVDクラシック=カラヤン=ショービジネスという連鎖発想。知っている人はそうは思わないだろうが。

さて、カラヤンが指揮者としてのショーマンなら、チャイコフスキーだってショービズだ。「美しきメロディ路線」と「出だしのこけおどし」。ピアノ協奏曲とかバイオリン協奏曲がまさにそうだ。詰将棋で言えば、初手から飛車角連続四枚捨てみたいな大技を使う。ピアノ協奏曲第一番は、最初にピアノが鳴り出す1小節があって、それからオーケストラの出番になる。実は、楽団員にとっては、いきなりフライングすることがあり得ないから、ストレスが少ない。

そして、この映像はライブ版ではない。ホールを借り切って観客なしの中でカメラは回る。だから普通のコンサートでは考えられない位置からのカメラワークが行われる。ピアニストと指揮者を同一アングルに入れたり、管楽器の演奏者の接写とか・・

要するにカラヤン+チャイコフスキーはこういうことになる。だから、そういう構造のものを批判してもしかたない。既にホールに入ってまさに演奏は始まろうとしている。

そして、この最初の一小節で、カメラが最初にとらえるのが、カラヤンなのか、あるいはピアニストのワイゼンバーグなのか、いきなり興味があったのだが、正解はカラヤン。というか、しばらくカラヤンだけしか写さない。主役はオレだ!ということだ。この演奏を通してカラヤンはうつむきがちの姿勢でのプレイスタイルを続け、タクトは主に上下運動に終始する。ウィーンフィルは個々人がお上手だから、個々の演奏のことなど見る必要がないかのようにうっとりした表情で指揮を続ける。普通、うっとりするのは観客なのだが、これがカラヤン流か・・

アマゾンの評には、「アマがみたらつまらないと思うだろうが、プロがみたら素晴らしい」と嫌なタイプの評が書かれていたが、まったく無視していえば、「カラヤンは一見地味な曲の中からエンターテイメント性を引き出す天才であり、チャイコフスキーはどんなシリアスな指揮者が振ってもエンターテインメントになる。したがって、この組み合わせは、ちょっともったいないかな」ということかな。

そして流れるような第二楽章、第三楽章を目を閉じて聴こうと思うが、目を閉じると何のためにDVDを観ているのかわからなくなるし、急に気候が暑くなって疲れた体は、目を閉じると、深い眠りと大きな鼾という危険性もあるのでじっと我慢し、スクリーンに目を凝らす。

そして、銀髪をサイドで刈上げ、左側七三分けの一部がタラッと前に垂れたヘアースタイルはいつまでたっても崩れないわけだ。なんとなく懐かしくなってきたのは、カラヤンのヘアースタイルは私の父親と同じということに気付いたわけだ。かつて、そして今もだ。そう思うと、私もカラヤン刈りにしてみようかとも一瞬思ったが、「赤毛のカラヤン」じゃさまにならないだろうし、何しろ、カラヤンへヤーだと寝癖が隠せない。やはりベートーベンに限るだろうなどと思っているうちに、演奏は終了するのだが、もちろん拍手なし。そしてアンコールもないわけだ。

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