桜田門外ノ変、絶景ビューと映画

2010-11-30 00:00:51 | 映画・演劇・Video
1860年3月3日に起きた桜田門外の変は、時の大老である井伊直弼を水戸藩士17名+薩摩藩士1名の計18名が襲撃を行った政治テロである。ペリー来航(1853年)から西南戦争(1877年)までの24年間の日本史は、短くもなく長くもなく、世界に例がないほど複雑怪奇な政治的力学の中で政治体制が変動していくのだが、ペリー来航によって日米和親条約、日米修好通商条約締結により開国が決定し、尊王攘夷派の勃興と安政の大獄という第一幕の終わりが、この桜田門外の変ということになる。



襲撃に成功した後、生き残った者は京都に向かい西郷が薩摩から率いてくる3000名と合流する予定だったが、映画の主人公関鉄之介は京都に近づくも、薩摩動かずを知る。さらに全国の同志の元を単身で廻るのだが、いざという時に頼りになる友はなし。故郷の茨城の田舎に潜伏するも追っ手に追われ、2年の逃亡の末、ついに越後湯沢で捕縛され、江戸で処刑される。

結局、18名のうち逃亡に成功し、明治に滑り込めたものは二人である。そのうち一名は1903年まで生存し、76歳で没する。海後磋磯之介(かいご さきのすけ)。警視庁や茨城県庁に勤める。

現在でも水戸の人たちは、幕末という時間の流れを全体で捉えるのではなく、すべてを桜田門外の変に凝縮して論ずることが多いのだが、この映画はまさに水戸好みとなっている。


しかし、こういう極限下での逃亡ストーリーは、亡くなった吉村昭に書かせてみたかった、などと的外れなことを思ったのだが、エンドロールを最後まで観ていると、『原作:吉村昭』と表示されたわけだ。

では、なぜ、最後まで逃げおおせた海後某の方を小説にしなかったのか、と思ったのだが、その後調べてみると、吉川英治が「旗岡巡査」という小説の主人公として書いていて、1940年には映画化までされていたようだ。



ところで、本質的な話ではないのだが、現在、武士を題材とした映画が流行しているのだろうか。それとも偶然なのだろうか。本作の他にも、『雷桜』『武士の家計簿』『最後の忠臣蔵』と本格的な時代映画が続くわけだ。


実は、気が弱いので流れ出る血を見るのが嫌いなのである。ところが桜田門外では、数十人が斬り合いをするし、生首を持って走ったりするわけだ。しかも逃走中に追っ手に囲まれ、腹に刀を突き刺せば、またも大出血。捕らわれて、斬首されれば、またも大量出血である。

そのたびにスクリーンから眼を逸らしたり、眼を閉じて冥福を祈ったりするのだが、タイミングが合わないと血しぶきを眼にすることになる。奇妙なことに、いつも鮮やかな鮮血であるわけだ。同じ色。たまに献血に行った時に見る自分の血の色なんて、ベトベトで濃厚な色なのだから、江戸時代の若者はずいぶん健康だったのだろうか、などと感心したりする。(勘違いだろうけど)

海猫の繁殖地へ

2010-11-29 00:00:15 | 市民A
ウミネコの繁殖地が八戸にあった。ウミネコはロシア・日本・朝鮮半島・中国東部に生息。有史以来複雑な政治的関係国の上を自由自在に飛び回っている。ただ、八戸の繁殖地へは、北海道と九州の間を往復しているウミネコが立ち寄るようだ。



陸地に近い場所で繁殖するわけではなく、だいたいが沖の無人島のような場所で繁殖するようだが陸上から観察できる場所として貴重だそうだ。

鳴き声が美しいというか、心に響くような声である。猫に似た鳴き声ということでウミネコと呼ばれるようだが、やはりウミネコと猫とでは異質な感じがする。ウミネコの声には情緒がある。



特に珍しい鳥ではないので、あまり研究もされていないようだが、成長になって繁殖能力を持つまでに3年かかるらしいが、それでは1歳、2歳の幼鳥はどこに行っているのだろう。飛び続けているのだろうか。よくわからない。

珍しく、一生ペアを変えないと言われるが、言うのは簡単だが、それを証明するのはかなり難しいはず。事実、70%ぐらいがそうであって、例外もあるようだ。だいたい、ずっと八戸にとどまって渡りをしなくなるウミネコもいるそうだ。寿命を悟るのだろうか。



繁殖は4-5月ということで、秋にはカラスしかいない。嘴が太いハシブトカラスである。

マリエント(八戸市水産科学館)

2010-11-28 00:00:45 | 美術館・博物館・工芸品
八戸の水族館、マリエントへ行く。別に水産関係者ではないのだが、水族館大好き人間なのだ。



八戸といえば、なにより漁港で有名で、全国二位の扱い量らしい(地元のビデオでは)。特に、イカについていえば、日本最大というよりも世界最大ということらしい。国内産のイカ(特にスルメイカ)に加え、海外からの冷凍輸入品の大部分は八戸に運ばれて、地元の加工業者の手で各種イカ加工食品になるそうだ。

ということで、イカについての解説が多数表示されているのだが、実は、この水族館にイカはいない。サメとかオオカミウオとか結構怖い顔をした魚がいる(サメとオオカミウオのかおの怖さは、まったく異質な怖さであるが)。



ビデオをよく見ているとわかったのだが、本来、イカの生態を解明し、イカを孵化したり遊泳させたりして、水産業の役に立たせようということだったようだが、どうやらイカの飼育があまりに難しく成功しなかったようだ。そのために、ちょっと具合の悪いことになっているような感じだ。


ところで、その飼育というか養殖と言うか、難しいイカだが北海道大学では研究が進んでいるらしい。そこのビデオが見られた。特に変わっているのがその生殖というか産卵活動。

魚とか動物とか鳥類とか、あるいは昆虫類もそうだが、だいたい二種類に分かれる。つまり人間型のように雄と雌とが普段考えられないようなポーズで雄が精子を雌の体内に放出する(放出させられるということもできるが)パターン。もう一つは、雌が産んだ卵に雄が大量の精子を撒き散らす方法。雄の満足度はどちらが上かよくわからないが、撒き散らし型は、不確実かつ不効率だろうか。

ところがイカはまったく変わった方法をとるらしい。雄と雌のペアリングが決まった後、雄は精子が詰まった精嚢を雌のイカにそのままプレゼントするそうだ。そして雌はその精嚢をつかんで(何しろ手足はたくさんあるから)、自分の好みの産卵ポイントに行って産卵しながら精子をかけるそうだ。ちょっと雄がかわいそうな気もしないでもない。

ただ、昔の記憶だが、イカの足のうち2本は生殖に使う為だったのではないかとも思うのだが、まあ気にしないことにする。イカも色々な種類があるから。



ところで、水族館としてこのマリエントを考えると、結構、行きにくいわけだ。新幹線の八戸駅から八戸線に乗り換え、「鮫」という怖い名前の駅で降りて、ウミネコで有名な蕪島神社の近くを通り、海岸沿いに20分程度歩く。なかなか厳しい感じが漂うのだが、その半面、賑わっていたのが、付属レストランである。

ここまで苦労してやってきて、結局イカに会えなかったと嘆いてもしかたない、と豪勢な食事を注文するからかもしれないが2500円の「おまかせ刺身定食」を注文したら、驚くばかりの竜宮城料理だった。

あまりの美味に思わずレストランに長居をしてしまい、1時間に1本しかない八戸線に乗り遅れそうになり、小走り→速足→激走→汗だくという、晩秋らしくない結果になったわけだ。

近代戦法の源流

2010-11-27 00:00:25 | しょうぎ
竜王戦第4局は、腰掛銀戦法になった。それも、かなりのクラシック系である。最近、クラシック型の矢倉戦法が減少していて、振飛車、相振飛車系に新規戦法が多くみられるが、ときどきクラシック型が現れる。

この腰掛銀には有名な木村定跡というのがあって、そのパターンにはまれば先手必勝なのだが、有名過ぎて、実戦ではそうならない。すべてが、木村定跡からどうやって外れるのか、というようなことになる。

語源となった木村義雄(14世名人)だが、この戦法を確立したのが、1949年頃と言われる。2年前に若き挑戦者塚田に急戦腰掛銀を仕掛けられ、名人失冠中の2年間に戦法を完成し、見事に木村時代を築く。

また、やや自信はないのだが、横歩取りの原点である後手2三歩に先手3四飛の変化が先手有利になることを彼が追求したことにより、その後、横歩取りの研究が後手による横歩取られ対策という方向に向かったと考えられる。

そういうことから言うと、現代の永世名人(永世竜王)列伝に連なる棋士にも、勝ち星やタイトル数の数値的な記録の他に何か歴史に残る業績を求めたくなってしまう。

それに、在位中に歴史書に残る戦績を挙げていないからといって、人生のラストラン局面で、野戦砲、ミサイル、核兵器などで軍事的業績ポイントを得ようというわけではなく、単に数十センチ四方の盤上だけの話なのだから。


さて、11月14日出題作の解答。



▲2一飛 △同玉 ▲3一歩成 △2二玉 ▲3二角成 △1三玉 ▲3五角 △2四飛 ▲1四銀 △1二玉 ▲2一角成 △同飛 ▲1三角成 △1一玉 ▲2一と △同玉 ▲3一飛まで17手詰。

2手目△3三玉は▲5五角(限定) △4四合 ▲3四銀 △2四玉 ▲1二角成 △3五玉 ▲2五飛成まで9手詰。

最終手は▲4一飛と打つと19手詰になるが、それはマナー違反かな。


動く将棋盤はこちら


本日の出題作。双玉問題。あまり難しくないが、難易度よりも解く快感を重視。エンタメ派だ。



わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

カブ、上がれ

2010-11-26 00:00:16 | たび
地球的に見れば、超近距離のところで魚雷が発射されたり砲弾が飛び交ったり、ミサイルの準備が進んだりしている事態に、こんな平和な話を書いていいのかと思うのだが、少し前に青森県八戸市に行っていた。



ちょうど、ウミネコ繁殖地として有名な蕪島(かぶしま)を拝見したのだが、その繁殖地への入り口にあるのが小高い岩山で、そこに神社がある。

蕪島神社。

繁殖期(春から初夏)にはウミネコ爆弾が落ちてくるらしいが、晩秋の八戸の空の支配者はカラス。

地元に行って初めて知ったのだが、この神社で有名なのが「株上がり札」。蕪島のカブとこの急な階段を掛けた縁起物らしい。

地元出身の「美人過ぎて困ってしまう女性議員」のブログいちご煮日記にもここのお札がなかなか手に入らないことが記されている。

そして、お札はともかく、階段を上ってお賽銭箱に「5」の文字のついたコインを投入したのだが、さすがに高所からの眺めはよい。

いかにも株価が上がりそうで、実際にその後数日で日本株は上昇局面に入ったのだが、思ったのは、また階段を降りたら株価が下がりそうだと思ったこと。階段を上る前に携帯で買い注文を出し、下りる前に売りをかければいいのだろう。

となると、八戸にある上場企業株がいいのではないかと、探してみると、2社あった。

堂々東証1部(証券コード3078)ユニバース。地元のスーパーマーケット。株価は1,160円位で単位株100株。12万円程度で参戦可能だ。ここ数年間で1500円と900円の間で周期的に上下運動を行っている。今、小康状態で煮詰まり中。

ジャスダック(証券コード7450)サンデー。地元のDIYショップでイオン系)。株価は520円程度で単位株100株。5万円強で参戦可能。パチンコ1回我慢すれば、あなたも株主だ。株価はここ数年900円と500円の間で不規則の上下運動中。つまり、今は底値風にも見える。

ところで、ウミネコ繁殖期にはこの神社では、爆弾対応のビニール傘を無償貸与してくれるそうだが、ほとんどに穴が開いているそうだが、それくらいは、我慢しよう。ケガもしなければ、やけどを負うこともないだろう。

ギリシア神話への誘い(2)

2010-11-25 00:00:51 | 歴史
2010年10月19日号ギリシア神話への誘い(1)に引き続き2回目の講義。一回目の講義では、愛とSEXの享楽にハマったギリシアの神々の失楽園モードだったのだが、受講者の大半が初老、団塊、熟年という「非日常的な刺激を求める世代」にはウケていたのだろうが、とりあえず、最年少の受講者は女子高校生だったことが判明したらしい(というか、学校帰りの制服なので・・)。だからといって、方針変更になったのもどういうものかと思うが、第二回目の講義は、一転して学術的になる。

とりあえず、オリュンポス12神を端から片付けていく。前回は、好色神ゼウスと嫉妬深いその妻であるヘラだったので、今回は、ポセイドンから。

ポセイドン(ネプチューン)は海の神、結構人気が高い。イルカが友達である。そしてオリオンの父。オリオンは狩りの名人で、美少年。ところがサソリに刺されて死んでしまう。そのため、霊界入りした後、サソリ退治を始めるのだが、なかなか捕まえることができない。オリオン座が冬の星座で、サソリ座が夏の星座だからだ。また、ペガサスとかトリトンの父。ペガサスは、どちらかというと動物だし、トリトンは半人半魚。一体、ポセイドンはどうやって子作りをしたのだろう。



このトリトンは、親の仕事の手伝いをして、やはり海神の仲間に入っているのだが、この海神トリトンを学校の校旗に借用しているのが、千葉県船橋市の海神中学。紫の校旗にトリトンが白抜きになっていて、持っているホラ貝を吹くと、白いあぶくが発生することにちなんで、校旗にも白い点がたくさん描かれている。実は、高校の同級生にこの中学出身者がいたが、どちらかというと、怪人という感じだった。

アレス(マース)は軍神。力はあるが、ちょっとIQが低い。青銅の壺に閉じ込められたこともあるし、究極の美人と言われるアフロディティとベッドで密通中に、上から網をかぶせられて、二人で見世物にされたこともある。見世物になっても美人と通じることの方が価値が上かな。

一方、最強の軍神はアテナ(ミネルヴァ)。こちらは処女神。知的な美女であり、巧妙な戦略をもって戦争と平和を操る。神々の中で、もっとも聡明と言われ、文化学芸一式すべてに一流だった。クリントン女史よりも一枚上手だ。ゼウスの娘であり、訳あって、なんとゼウスの額から出産した。彼女のお付きの動物が、「ふくろう」。この話は最後に。



絵画の世界では、アテナを描いたのがクリムト。前回のダナエ画もそうだが、彼の前衛は、どこからきたのだろう。西洋文明は、ギリシア文明とキリスト教の二つの源流を持つと言われるのだが、クリムトはギリシア文明を是とするのか非とするのか。アテナの右手にあるのが勝利の女神ニケ(NIKE)。ヌードにされてしまった。クリムトのことも知りたくなっているのだが、どこかでクリムト展でも開かないかな。

アポロン。太陽神なのに、なぜか月面征服計画(途中から月面到達計画に変更)の作戦コード名に使われる。理由不明。深い理由があるのだろう。予言が大好きな神様だが、易者にはならず少年愛にはまる。少年ヒャキントスと野原でフリスビーで遊んでいる時に西風の神の嫉妬心から、投げたフリスビーが少年の頭に命中し、絶命に至らせる。ヒヤシンスの花が折れやすいのはそのせいか。

アルテミス(ダイアナ)。処女神であるが性格はキツイ(だから処女神なのかもしれないが)。月の神、そして狩猟好き。ボディガードは犬。ある時、泉で入浴中を覗き見された男に怒り、泉全部を投げつける。そして、その男を鹿に変身させ、愛犬と鹿狩りを始め、犬に食わせてしまう。代理殺人だ。

ヘルメス(マーキュリー)。男神。エルメスである。名前を無断使用される。神々の案内者で、商業に強い。お買いもの相談に応じる。蛇のからまる神杖を使う。当時、女性に好まれたという証拠はないが、現代では金満女性に愛されている。

とりあえず12神のうち8神終了。

ところで、戦争と平和と文化一式に強いギリシア文明の生み出した最高の知性であるアテナ(ミネルヴァ)のペットだったのが、梟(ふくろう)。これについて、ヘーゲルは『法の哲学』の中で、こう書く。

ミネルヴァの梟は夕暮れを待って飛び立つ。

この意味は、「文明の夕暮れに時代を総括する思想が生まれる」ということだそうだ。文化の成熟、退廃、そして反文明主義の台頭、崩壊。そういうことだろう。江戸時代しかり、ギリシア文明しかり。そして・・

「島国根性を捨ててはいけない」(布施克彦著)

2010-11-24 00:00:40 | 書評
日本は島国であって大陸国家ではない。多くの見識者は、その事実をとらえて、「島国根性」と呼んでいる。どうもネガティブな言葉である。一方、反対語はなかなか見つからず、「大陸的」とかいって、ややポジティブな語感である。



そして、筆者の布施氏は、日本は島国なのだから、島国的な思想や行動様式を捨てられないのは当然で、しかも日本流が必要な場合もある、としている。

一方、大陸的といっても大陸国家は周囲にある別の国と陸続きだし、領土紛争は、いつどこで起きるかもしれない。しょせんは隣国を疑ってかかるしかないというところが出発点。

それで、比べてみれば、島国の方が大陸国よりずっと住みやすいのではないか、ということになる。


ところで、この本の内容は、私の持論と同じなのである。だから、この本を読んで、何か「ああそうか」というような部分が、割に少ない。


近代史を見ても、満州国を作ってから日本が大陸的な発想を始めたのが、逆に失敗の第一歩ということかもしれない。文化の形成時間は長い。

そして、本書の最後が英国論。つい最近、公務員数の大幅削減を打ち出したが、日本と英国では似て非なるということなのだろうか。でも、真似をした方がいいのは、公務員削減だけではなく、民主主義そのものとか、ウィンブルドンや全英オープンゴルフもそうだろう。

それらのスポーツはどんどん外国人に席巻されているのだが、何かを自由化すべき時に、農業ではなくスポーツを自由化してお茶を濁したのだろう。日本も大相撲の外国人制限枠を撤廃すればいいのにと思うわけだ。

ただ、テニスやゴルフは英国の上流階級が自らプレーをしていたものを、庶民がまねをするようになったという「プレーするスポーツ」であるのに対し、相撲は江戸時代に遡っても、「見るスポーツ」であったという違いがあるので、外国人制限枠を撤廃しても世界の先進国から続々とプレーヤーが集まってくることもないだろうとは思えるのだが。

そして、政治的な差といえば、国連の安保理での椅子の場所である。さらに、核兵器を持っている国と持たざる国の差も大きいような気がする。

日本水準原点にある文字を見つける

2010-11-23 00:00:55 | 美術館・博物館・工芸品
国会の正面にあるのが、憲政記念館で、その西洋庭園内に、ある小屋がある。なんだか公衆トイレのような感じだが、政府の施設である。



日本水準原点。

明治24年に作られたもので、海抜24.410メートルであるそうだ。どうして半端かと言うと、元々24メートルのものが、関東大震災の時に41センチも隆起した。

そして注目すべきは、この建物の刻まれた文字である。



右から読むのだが、「國帝本日大」とある。

どうも、公的建造物の中で、「國帝本日大」と表示されているのは、この建物だけらしい。

理由は、よくわからないのだが、終戦後、進駐軍が帝国主義を打破するために各地の大日本帝国表示を壊していたそうだが、たぶん、見落としたのか、やはりトイレと見間違ったのかもしれない。

エクセレントカンパニーの所業とは

2010-11-22 00:00:43 | マーケティング
国際的な経営学を勉強した人には有名な話だが、エクセレントカンパニーの代表として知られているのが、ジョンソン&ジョンソン(J&J)社。タイレノール事件と言う事件の後、危険の可能性のある全薬品を回収したことにより、全米の称賛を得る(今では当たり前の行為だが)。日本ではバンドエイドの会社として有名だったが、最近の巨大収益源が使い捨てコンタクトレンズのワンデイ・アキュビュー。

日本では、なんとか対抗商品が数種類あるが、それでもシェアは50%を超えている。おそらく世界シェアはもう少し高いのではないだろうか。

私自身も、メガネから始まり、コンタクトも各種遍歴の末、結局、ワンデイ・アキュビューになっている。だいたい、コンタクト屋に行くと、「ワンデイ」といえば、他社品ではなくJ&J社のレンズを意味するわけ。米国とアイルランドに工場があるようで、日本に入っているのはアイルランド製。本論と関係ないが、アイルランドが経済破綻すると、ちょっと困ったことになるかもしれない。

あいにく左右の度が違うため、同時に2種類買うことになり、90個入りを2箱ずつ購入している。一応、その都度眼科検診を受けている。



ところが、このJ&J社、米国ではエクセレントカンパニーかもしれないが、日本ではさっぱりだ。数年前にも公取委に摘発されたように思うが、またしても市場価格の操作を行って排除命令を受ける。

J&Jに排除命令へ=コンタクトの販売広告制限-公取委

使い捨てコンタクトレンズをめぐり、国内の販売店の広告に価格を記載しないよう強要したとして、公正取引委員会は独禁法違反(不公正な取引方法)で、医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J、東京都千代田区)に排除措置命令を出す方針を固め、同社に事前通知したことが9日、分かった。

関係者によると、J&Jは2008年12月ごろから、使い捨てコンタクトの主力商品「ワンデーアキュビュー」と「ワンデーアキュビューモイスト」について、取引先の販売店が出す新聞や雑誌の広告やチラシ、ホームページなどに商品の販売価格を記載しないよう要求していた。従わない販売店には仕入れ価格の値上げを示唆するなどしていたという。

実際の広告には「特別価格」や「お買い得」とだけ記載され、価格表示はなかった。販売店間の価格競争を抑えることで、今後販売する新商品や人気商品の値崩れを防ぎ、シェアを確保する目的があったとみられる。(2010/11/09-20:01)

円高によって、ドル表示では相対的に旨みのでてきた日本市場で販売数量を伸ばそうと安易に日本法人に輸入数量を押しつけた結果、あちこちの流通経路から溢れだした製品が価格下落を招いたのだろうと推測できるのだが、考えられない愚策だろう。

こと日本では、価格だけではシェアは変わらないだろうと思うわけだ。というのも、メーカーに意識があるかどうかわからないが、J&Jの製品と他社品では、レンズのカーブが若干異なるわけだ。J&Jの方が眼球の大きな方に合わせていて外国人サイズ。その他の会社の製品はカーブがきつくて、眼球にフィットし過ぎて、はずす時にやっかいなわけだ。同種の理由で高級品のアクビューモイストも、眼球に貼りついてしまって、外す時がちょっと怖い。



だから、眼球の大きな人には、事実上の選択肢はないわけだ。


ところで、シェアが固定されてしまって旨みがなくなったからかどうか知らないが、J&Jはアクュビュー・ディファインという製品を出している。要するに黒眼の小さな人がこのレンズを着けると、黒眼(茶色)が大きく見えるそうだ。

以前、書いたことがあるが、黒眼が小さく、目の上や下に白眼が見える場合を「三白眼」と差別的に言って、どちらかというと悪人相と言われる。人相学では最悪とされる。石川五右衛門、宮本武蔵、人間ではないがゴジラ。最近では白鵬とか市橋某とか持田香織とか。

ただ、どうも最近は、白眼が大きくてもいいじゃないかというようになっているようだ。ペット動物だって、ほぼ黒眼100に近い犬からブームは猫に移りつつあるようだし。

それに、突然、知っている人の黒眼が大きくなったら、それって怖くないだろうか。

国会議事堂を見学

2010-11-21 00:00:50 | 市民A
国会では、不心得者の法務大臣の進退が話題となっている。そんな軽薄大臣が法務大臣でいいわけないだろうと思えてしまう。真摯に職を務めたいと反省するなら副大臣への降格だっていいかもしれないが、放言の場が「大臣就任記念パーティ」で、それがもとで失脚するとなると、これ以上ないほどのブラックユーモアではないだろうか。

で、まったく関係ないが、その国会議事堂の参観者となる。ある旅行会社のパック旅行。二流ホテルのランチビュッフェとセット商品になっている。

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それで、議事堂に入る前の注意で、国会建物内での撮影禁止が確認されるのだが、実際には参観中にバシバシと写真を取っている人たちがいる。どうも別のタイプの参観者だ。

こういう一般参加の他に、国会議員の紹介で入館する人たちが全体の半分程度のようで、この人たちはバシバシと写真を撮影しても怒られないことになっている。どうも不愉快だ。

ところで、国会に入るのは小学生の時の東京見学の時以来であるから十数年(いや数十年)ぶりだ。以前の記憶では衆議員はきわめて巨大な議会と思えたのだが、今回、傍聴席から眺めると、案外、大きくない。それと、かなり薄暗い。



ただし、天井まではかなりの距離があって、冷暖房とかどうなっているのかよくわからない。換気は悪そうだ。

そして、向かって右の参議院、左の衆議員の中央にあるのが中央広間。はるかに天井が高い場所にある。国会議事堂の建物は、実は中が空洞になっていて、五重の塔がすっぽり入るような大きさになっているそうだ。多くの建材は国産だが、天井のステンドグラスと、議事堂内にある郵便投函ポストは米国製だそうだ。それなら、戦争中に鬼畜米英と言っていたころにはどうしたのだろうかと思うが、所詮、国会は軽視されていたのだろう。

ところで、しばらく前、国会議事堂は全体にネットで包まれていて、何をしているのだろう。まさか、取り壊してから建て直すのだろうか、とか思っていたのだが、外壁を磨いていたそうだ。今回は、石を磨いてすぐの企画であって、やや全体に外観が赤っぽいように見える。

一方、内装はボロボロと言った感じ。予算がないそうだ。

「駒doc.2010秋号」

2010-11-20 07:19:49 | しょうぎ
先日の職団戦の会場の一角で、フリーペーパー駒doc.2010秋号を入手。




夏号のゲストは広瀬(当時)六段だったが、その後、王位を獲得。ゲンをかつげば、今回のゲストは・・




澤田真吾四段。とりあえず、近々タイトルを奪う予定はないようだ。

将棋を始めたきっかけは?

「ふたりっ子(96~97年放映の、将棋が題材のNHK連続テレビ小説)を見て、将棋がしたいって言ったらしいです、とのこと。

確か、新世界の賭け将棋師をモデルにしたドラマだったかな??

棋風の特徴だが、「得意戦法なし」らしい。私と同じだ。たぶん意味が違いそうだ。

明日(11月21日)に19歳になるようだ。女性棋士に注意だろう。


さて、11月13日出題作の解答は、こちら




今週の問題。双玉なので細心の注意を。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

棲家(明野照葉著)

2010-11-19 00:00:14 | 書評
sumika明野照葉を読むのは二冊目。なんというのかな、「棲家」というのは「すみか」と読むのだが、「住家」とか「住処」でもない。何かが棲んでいるわけだ。

まあ、いわゆるオカルトというか怨霊である。怨霊が棲む家というのも、元々、東京に数多くある霊感スポットにあったお社を壊して洋館を建てたことによるわけだ。

そして、取り憑かれた女性が希和というのだが、当初、この女性の周りに様々な怪奇現象が起きることによって、主人公に違いないと思わせるわけだが、そうではなかった。

洋香という同年代の女性が現れるのだが、霊感師の家系に生まれていたのだが、たまたま希和の友人だったわけ。

本書後半は、怨霊退治になるわけだ。そして、一見、怨霊退治に成功したように思えるのだが、実は東京には怨霊が多すぎるわけだ。


ここで、本書を離れて自分のことだが、若干の霊感を持っているような気がする。ただ短期的な予感に強いわけじゃなく、5年ぐらい先に対する念力みたいなもの。

人生を長くやっていると、頭にくることも多く、「あいつ、死んでしまえ!」と思うことも何回かあるのだが、思えば、その人間たちは、ほとんど5~10年で、あっちの世界に行ってしまっている。念力が届いて『五年突き』みたいになったのだろうか。

実は、この話、先日、仕事で移動中に、山手線内で同僚と普通レベルの音量で話していたのだが、結構ざわざわとしていた車内が、急に静まり返ってしまったのだ。

イチローのカレー離れに衝撃

2010-11-18 00:00:29 | あじ
毎朝、カレーを食べると言われていたマリナーズのイチローにあやかり、毎週1回はカレーを食べていたのだが・・・


弓子夫人に何が?イチロー衝撃告白「朝カレー3年前にやめた」

夕刊フジ 11月12日(金)16時57分配信

イチローは3年前から朝カレーを食べていなかった!! 11日発売のスポーツ総合誌「スポルティーバ」(集英社)が、米大リーグ、マリナーズ・イチロー外野手(37)の衝撃的な?インタビューを掲載している。

2001年のメジャー移籍後、元TBSアナの弓子夫人(44)の作ったカレーを毎朝食べ続けていたイチロー。バットなど野球用具はじめ、何事にも“イチ流”のこだわりを持つ天才が選んだ朝食メニューがカレーだった。実際これまで、イチローの私生活を追ったテレビの特集番組でも朝カレーを食べているシーンが何度か紹介され、「イチローといえばカレー」というイメージさえ定着していた。

しかし、インタビューでイチローは「実はもう、カレー食べてないですよ。今年のシーズン中、一度も食べてない」と3年前から“朝カレー断ち”をしていたことを告白。今年はカレーの代わりに毎朝、「食パンとそうめん」を食べていたという。


実際、イチローがカレーを食べなくなったのか、弓子夫人がカレーを作らなくなったのか、そのあたりはあきらかになっていないが、カレーの味付けに文句でも付けて、作ってもらえなくなったのだろうか。確かに食パンとそうめんは作る手間はかなり少ない。というか、それは料理の仲間には入れてもらえないだろう。

同じ炭水化物でも、米食から麦食に変わったということだ。体力の衰えをカバーするのだろうか、あるいは胃の負担を下げているのだろうか。カレーライスの方が力が出そうな気もするが。

curiところで、個人成績については、言うところのないイチローだが、チームの成績は、さっぱりだ。渡米初年度はマリナーズは高勝率を挙げたのだが、その後はずっと低迷している。イチローがマリナーズの財布を空にするから他の有力選手を獲得できないのかもしれない。
なんとなく、年間200安打に拘らずに長打を狙っていけば、チームの勝率も上がるような気がする。が、それが選手生命を短くする可能性もある。

ところで、イチローが引退したならば、私も仕事を引退しようとか思っていたのだが、何か早めに引退するのではないかと思えるところもあるので、自分の引退は取りやめることにした。まだ引退できないわけが新たに発生。

崩壊感覚

2010-11-17 00:00:49 | 市民A
池袋のラブホテルで女子大生が絞め殺されてから40日以上が経過した。死人に口なしということで、真相が解明されるのかどうかはよくわからないが、まあ、カネのトラブルということかもしれない。人類史上、最も早くからあるビジネスだが、トラブルはつきものだ。

ところで、池袋は比較的猥雑な街で、かなり以前からそういう場所は多かったような気がするが、それでも事件のあった東口は、西口ほどではなかったはず。こういう形で東京の繁華街が徐々に不健全方向に崩壊しつつあるのではないかと思わなくもない(不健全化というのも日本の歴史上、一つの文化体系ではあるが)。

で、そういう仮説をもって、しばらく、あちこちを歩いてみると、池袋の東口は、特にそういう感じが強いわけでもないように思う。しかし、西口は、もう崩壊しているように感じた。

六本木。歩道のあちこちに大木が立っている。色が黒くて体重が130キロくらいの外国人が立ち止っているわけだ。何か話しかけられているようだが、何語かよくわからない。夕方からピカピカ光る服を着た日本(?)女性(?)が加わる。きわめて歩きにくい。

そして、新宿には怖いので近づかないことにして、銀座に行ってみる。最近、あまり行かなかったのだが、たまたま七丁目のクラブに行って、やや長居をしてしまう。もともと、銀座というのも、変に高級ぶっていて、一見では入りにくいのだが、馴染みの店がどんどんクローズになっていき、選択肢が狭まっている。交際費を垂れ流していた日本航空が破綻したことも銀座不振の一因だ。しかし、つぶれた店の後には何が入っているのか、実はさっぱりわからなかった。

が、事情がわかってきたわけだ。

11時ごろ店を出て新橋方面に歩きだすと、次から次へとダークスーツの若い男が近づいてくるわけだ。

「キャバクラ行きませんか」。

断り続けているだけなのだが、すごいのもいる。

「お願いです。キャバクラに来てくれないと、ボク困るんです」

別に、その男がいかに困ろうとも、私はまったく困らないわけなのだが、どうも高級クラブが撤退した場所に、キャバクラが進出しているようなのだ。

そして、月が変わって、今月の頭に、銀座のお店からメールが届く。いつか、うっかり名刺を渡してしまったのだろうか。

おおたさま、

昨夜は、お疲れのところご来店賜りありがとう御座いました。
近く一声お掛け下さいね! PS 今月よりスタッフ不足の為、料金50%Offにて営業致します!


50%Offが赤文字になっている。月末に行った時に既に半額になっていたのか、これから半額になるのかよくわからない。「スタッフ不足のため」と書かれているが、ホステスをクビにしたのだろう。

5年後、10年後はどうなっているのだろうか?


ところで、銀座ホステスが一騒ぎ中である。

銀座ホステスが労働審判=「罰金名目で給料天引き」-東京地裁

さまざまな罰金名目で給料から不当に天引きされたなどとして、東京・銀座の高級クラブの元ホステスら3人が11日、店側を相手に未払い賃金や慰謝料など計約438万円の支払いを求める労働審判を東京地裁に申し立てた。女性側の代理人弁護士は「『銀座ルール』と称される違法な慣習が、労働審判で争われるのは異例」としている。

申立書によると、3人はクラブがオープンした昨年11月ごろ入店。採用時の条件は日給4万6000~3万円だったが、客の「つけ」を肩代わりさせられたほか、いろいろな理由で給料から天引きされたとしている。

罰金には店側の指定日に着物を着用しなかった「着物ペナルティー」などがあったほか、「厚生費」名目で3万円以上が毎月差し引かれ、実質的に無給状態のホステスもいたという。

女性側の弁護士は「店が決めた罰則は労働基準法に違反している」と主張。店側の弁護士は「適正な報酬について交渉中だったが一方的に打ち切られ遺憾だ」としている。(2010/11/11-20:24)


銀座ルール バブル崩壊時に不動産業者などのツケを肩代わりしていて、払えなくなったホステス達が、まとめて吉原送りになった、という噂があったが、実話だったのだろうか、あるいは都市伝説の一つだったのだろうか。

JAL整理解雇を「ざまあみろ」と思ってはいけない

2010-11-16 00:00:38 | 市民A
JALが整理解雇に踏み切るようだ。

パイロットとキャビンアテンダント(俗称:スッチー)が対象らしい。事前に行った希望退職制度への希望者が少なかったためだ。休職中の社員50人を含め250人が対象らしい。

もともと、パイロットの年収が1800万円と言われていて、超高給だったのだから、当然の報いとか「ざまあみろ」とかいう風潮がネット上にもある。また高給取りクラブの一員の大手ジャーナリズムも、あまり労働者支援に回っていないような気もする。

確かに、スカイマークが650万円とか、中国の格安航空の春秋航空は、1200万円とか聞くと、高いような気もするが、この問題の最大の焦点は、「整理解雇」の法的有効性ということに尽きるわけだ。

実は、整理解雇という人員整理手段は、過去三つの期間に集中している。1949年前後のドッジライン下の時期、1973年の第一次オイルショック後の不景気、1990年代のバブル経済崩壊後の長期不況下。

とくに二番目の第一次オイルショック後には、整理解雇をめぐって、労使が激しく法廷で争うことになり、かなり細かな条件にいたるまで煮詰まった状態になっている。いわゆる「整理解雇の4要件」である。もともと整理解雇の裁判と言うのは、経営側からの財産権と労働者側からの生活権という、どちらも憲法で認められた二つの権利のぶつかり合いという性格のものである。

その後、さまざまな判例で、この要件が、ほんの僅かに右に行ったりほんの僅かに左に行ったりという状態で、きわめて判決がぶれにくい状態になっているわけだ。したがって、人員を削減するための整理解雇という方法そのものが、合理的でなくなり、結果として事例も減少し、裁判も激減。したがって、逆に過去の判例の持つ意味が大きいわけだ。だから、ここで新しい基準が確立された場合、今後、他の企業の経営者が整理解雇を始めようという気になってくるわけだ。

それで、この整理解雇が認められる4要件というのを順に見ると、

(1)人員整理の必要性
実際、ここからして難しい。グループ16000人の削減とか、1500人の希望退職といった施策は、企業経営を建て直すというよりも、銀行からの融資と過去債務の棒引きのためと見るべきで、純粋な意味で本当に必要なのかどうかという検証が必要になる。企業の目的は株主利益の追求という観点から言えば、すでに上場を廃止しているのだから、黒字にする必然性のところから問題がありそうだ。

(2)整理回避努力義務
これがよくわからない。例えば、パイロットをやめたら地上職を用意するとかあったのだろうか。もっとも地上職も希望退職を募っているのだからナンセンスということも言えなくもない。

(3)人選
巷間聞くところによると、少し問題がありそうだ。なぜ、あなたか、ということに合理的理由が必要とされているが、特にパイロットの場合は資格制度が存在するため、年齢とか欠勤率とかで差をつけにくいはず。

(4)整理解雇手続きの相当性
例えば、社内ルールでパイロットの解雇決定にいたる過程での手続き(JALの内部規定は知らないが、例えば組合同意とか役員会決裁とか・・)が守られていないと無効になる。

裁判は、およそ1年は続くと考えられるわけで、どこの会社の労務関係部門でも、この裁判に大きな関心を持っていることは間違いないだろう。