トイレの話題二題

2007-02-28 07:13:22 | 市民A
男性用トイレの話題を二つ。後の話の方が重要だが、前の話は体験談。

勤務先は中小企業なので、都内の雑居ビルに入っている。1フロアの半分程度を使っていて、その階にはごく普通に男女別のトイレがある。男性用には、小用のための器が何個か並び、その背後に何個かのウェスタン方式の個室が並ぶ。特に、どこでもあるレイアウトだろう。

そして、ある日、昼下がりの2時頃だったのだが、トイレから帰ってきたある部下の社員が、

 部下:「おおたさん、トイレが変なのです」と相談にきた。
 お葉:「変って?」
 部下:「個室から大きなイビキが聞こえてくるんです。」
 お葉:「二日酔じゃないの?」
 部下:「イビキが息を継いでいて、大き過ぎます」
 お葉:「どれどれ」

よく知られている話だが、脳内出血して意識不明になると、大きなイビキを立てることが多い。さらに、トイレではよく脳内出血を起こしやすい。一方で、勤務中に昨夜のご乱行の影響で眠くなって、個室に入る人間もいる。後者はどうってことないが、前者だとたいへんだ。これもよく知られているが、直ぐに病院に運ばなければならない。

しかも対象人物は個室の中である。それに、中にいるのが誰なのかはわからない。社内をみても全員着席しているわけでもないし、別の会社のことなどわからない。違うフロアかもしれない。そして、ドアをぶち破ることも考え、もう一人肉体派社員をつれて、トイレに行く。確かに高イビキである。中を窺おうとしても、ドアの隙間は天井との間の5センチだけである。

とりあえず、ドアのそばで物音を立てると、イビキの音が変わる。しかし、少し音程が高くなった後、すぐに元の音程に戻る。起きない。

いったん、トイレから出て、緊急対策会議を開く。決定事項。

 1.5分後に現場を再確認する。
 2.もし、状況が同じなら、ドアを激しく叩いてみる。
 3.それでも反応がない場合、携帯電話を天井の5センチの隙間に入れ、やむを得ず盗撮する。
 4.人間がいる場合、ビルの管理人に連絡する。
 5.すぐに管理人がこない場合、119番する。

まあ、素人がドアをぶち破っても、どうせ救急車を頼むしかない。

そして、5分後に救出チームが現場にいったところ、

個室には、既に誰もいなかったのだ。(残り香もなし。さらに、ドアは単に、5センチ持ち上げれば、外れる方式だった。)


二題目は、国政に関する重要な話題。安部首相のトイレ問題だ。発端がどこかはわからないが、週刊誌数誌が掲載した後、立花隆氏が日経BPの過激コラムで取り上げたので、噂が沸騰している。「安部短命論」が政権の話ならともかく、文字通りの短命論なので、救いのない話題だ。

もともとは、2月10日に慶応病院で行われた総理の健康診断が、「突然で、かつ時間が長過ぎる」という情報と、自民党の政治家からの「夕方までの会議の後、一杯飲まずにすぐ家に帰る」という情報があったらしい。そこに新たな情報が追加されたのだが、それがトイレに関係ある話だ。

これも自民党の政治家からの話で、会議の合間の休憩時間に自民党本部のトイレに一緒に行くと、安部総理は、常に小用器ではなく、個室に入るとのことなのである。「常に」である。これをもって、「重大な内蔵疾患説」がわきあがり、「紙おむつ説」が流れ、さらに新規情報として、立花隆氏の調査により、安部氏の父系家系の男性平均寿命は40歳台という短命家系説が加えられ、さらに首の皺の深さまで論評されることになれば、さすがに2ちゃんねる中心に立花批判で荒れた話になっているとのことだ。


しかし、トイレの個室に入るからといって、少し推測し過ぎているのではないか、とは誰しも思うところだろう。思考のジャンプ。可能性を考えてみると・・


1.最近の男性は、立ちションではなく、座りションが多いということなのだから、ただ、座りションスタイルというだけではないだろうか。

2.前の開かないトランクス型を着用しているのではないだろうか。

とかだ。あるいは、

3.奥様のアッキー以外のことを考えながら、個室で禁断の遊戯を行っているのではないか、とか・・(ビル・クリントンほどのネアカな行動力はなさそうだから・・)


紙おむつといえば、以前は三木武夫氏が有名だったが、もしも本当になんらかな処置が必要ならば、先日のNASAの凶暴女性宇宙飛行士のように長時間タイプのものを使った方がいいだろう。女性用とは構造が違うかもしれないけど・・

いずれにしても、本人が参議院選挙が終わるまでの短期政権と考えているなら、このまま、もやもやとして次の政権話になってしまうのだろうが、ちょっと気にはなる話だ。
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ジャイロ・ボールの特許権?

2007-02-27 00:00:09 | スポーツ

米国球界ではジャイロ・ボールの話題で持ち切りである。ついにニューヨーク・タイムズにも「The Japanese Gyroball Mystery」と特集される。要するに松坂大輔が、このジャイロ・ボールを投げるというのだが・・・

まず、このジャイロというのは、ジャイロコンパスとか地球ごまとかイメージすればいい。駒は普通、横に回るのだが、地球ごまは縦に回っている。だから、むしろ今話題になっている野球のジャイロ・ボールは「逆ジャイロボール」というのが正しいかもしれない。

どんなボールかと言う前に、普通のピッチャーの投球だが、ゴルフのボールと同じように、進行方向に対して、バックスピンがかかっている。ピンポンでカットしたボールといってもいい。ピッチャーはボールを投げ下ろすときに指でボールを切るように投げるからバックスピンがかかる。縫い目を横向きにして、人差し指と中指で縫い目に指をかけて投げるのが4シームボールで、バックスピンで起きる気流でボール上部の気圧が下がり、比較的落ちにくいストレートになるが、空気抵抗が少しある。同様の投げ方で、2本の指を別の縫い目に合わせて投げるのを2シームボールといい、若干ランダムに起動がぶれる。また、このバックスピン量を落としたのがフォークボールであり、ほぼ無回転とし、縫い目の空気抵抗で不安定に落ちるのがナックルボールである。カーブやスライダーは、このバックスピンにサイドスピンを加える。ゴルフのボールが右や左に曲がるのも、このバックスピンにサイドスピンが加わるからだ。

ところが、ジャイロボールは、この回転軸がまったく異なるわけだ。キャッチャーから見ると、普通のボールは進行方向に対して横軸で逆回転で飛んでくるのだが、ジャイロボールはこの軸が進行方向と同じわけだ。わかりやすくいうと、飛行機のプロペラのように回転してくる。補球する時にミットに捻じ込まれるような感じがあるわけだ。(やり投げとかアメリカンフットボールのパスもこのジャイロ回転だ)

では、そのボールの効果だが、まず、空気抵抗が少ないため、初速と終速の差が少ない。早く見えるわけだ。さらに、バックスピンがないため、ボールが放物線になるという効果がある。いつも、バックスピンボールを打っている眼からいうと、落ちるような感じがある。まさに魔球だ。

さらに、このジャイロボールにも4シームと2シームがあって、2シームジャイロは速度が遅い反面、軌道がランダムにぶれる、とても危険な球らしい。

d86c1202.jpgそして、このボールが急に話題になったのは、ボールの発明者が今、アメリカで一騒ぎしているから、ということらしいのだ。その人物の名前だが「手塚一志」氏という。れっきとしたピッチングコーチでレンジャーズの大塚投手のコーチをするため、渡米中だったそうだ。しかも、このボールの発明は今から12年も前、1995年だそうだ。阪神淡路大地震、地下鉄サリン事件、ウィンドウズ95の年である。ビッグニュースに埋もれたというわけではないが、この秘球は、ほんの一部のピッチャーが使っていたそうだ。たとえばトモキ・ホシノ、シュンスケ・ワタナベといったところで、松坂は昨年、覚えたらしい。そして、日本勢は2シーム・ジャイロを投げるそうだ。(ということは4シームジャイロも投げられるのではないだろうか)

投げ方は、上手投げの場合は、肘から先を内側ではなく外側に捻るそうだ(抜いて投げるとスクリューボールにしかならない)。要するに横回転を与えるため、本気で投げなければならないので、体を壊しそうな感じもある。そして、米国では、今、ジャイロボール探しがはじまっていて、ペドロ・マルチネスは4シームジャイロを投げているということが解析されたそうだ。

さらに、考えてみると、何も投手でなくとも、センターを守ることが多くなったイチローあたりは本塁返球とかに使えるのではないだろうか。高速放物線返球だ。「レーザービーム」と二刀流。ジャイロの方は、名付けて「テポドーン」。

さて、日本のメジャー・ジャーナリズムでも、先週のテレビ東京モーニングサテライトでは、井川もジャイロを投げるという情報を紹介しているが、朝日新聞は2月26日夕刊で、レッドソックスのファウルズコーチの話として「ジャイロボールはあり得ない」と書いている(自分の新聞社の意見として書かないところが用心深い)。


ところで、こういう魔球なのだが、発明者、手塚氏の方には、何か特典があるのだろうか。一球投げるごとに、1万円とか発明者に入るのならば、さらに技術革新も進みそうな気もするのだが、裁判には向かないような気もしないではない。商標登録程度は可能かもしれないが、むしろ『ジャイロボールの投げ方』解説DVDでも発売したほうがいいのではないか、と思ったら、既に発売されていた

何か、変だなあ・・

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ひねくれ者の落とし方?

2007-02-26 00:00:55 | マーケティング
6c9a2aef.jpg”AERA”は朝日新聞社が発行するいくつかの雑誌の一つである。「週刊朝日とどう違うのか?」と言われてもちょっと答えに窮するが、いずれにしても日本のクウォンティティ・マガジンである。それにしては、品位のないタイトルの記事が2月26日号に掲載されていた。

「ヒネクレ団塊の落とし方(連中にモノを売るには?)」いわゆる「2007年問題」として注目されている団塊世代700~800万人の退職金を狙ったビジネスがなかなか当たらないということを書いた記事である。記者はまちがいなく団塊世代ではないだろうが、随分とバカにした書き方である。60歳の退職者が買いそうなものを色々と並べてみても、なかなか財布の紐を緩めて買ってもらえない、という現実についての解説なのだが、書かれている内容が当たっているだけに、なおさら失礼だ。

要は、彼らはひねくれているから、「団塊と言われるのを嫌う。→同世代の中で、自分だけは異なると思っている。」。「CMに乗らない。→今まで、だまされ続けているからCMを信じない。」。ということだ。

例えば、ゴルフクラブでも、軽く老人でも遠くまで飛ばせるクラブを作っても買ってくれず、「あたなだけの特別なクラブ」の方を買ったりする。レクサスを買わずにスカイラインを買う(スカイラインは北米では、普通の量販車なのにだ)。要するに多少の例外はあるにしても、特別に団塊世代のニーズに合わせた商品を開発しても、何も買ってくれないということだそうだ。

面白いグラフが紹介されていた。退職予定者が退職前に希望した商品(サービス)と実際に退職した後に購入した商品のズレについてだ。

6c9a2aef.jpg退職前の希望順位は、

 1.夫婦で国内旅行
 2.株や投信
 3.夫婦で海外旅行
 4.クルマ
 5.自宅リフォーム
    ・
    ・
    ・

だが、実態とのギャップは大きい。

希望より実態が大きいものは、パソコン、クルマ、冷蔵庫、DVDプレーヤー、国内旅行、孫の誕生祝

希望より実態が少ないものは、大型テレビ、海外旅行、別荘、ホームシアター

というところだ。一言で言うと、「夢は小さくなり」「アナログっぽいものを買う」ということだ。

この期待されている団塊世代がモノを買わないという現象については、既にいくつもの仮説がある。主なものは、

1.もともと豊かでない。住宅ローンを精算すると、使うほどの退職金がない。
2.既に早期退職した方や、定年延長ということで、ピークがばらけている。
3.こどもの頃、モノ不足の時代だったため、何も買わなくても我慢できる。
4.本当に必要なものは、退職前にだって必要なのだから、あわてて買うものもない。
5.「団塊商法」と騒いでいる間は買いたくない。誰も売りつけなくなったら、買うつもり。
6.本当に団塊世代が飛びつくような、すばらしい商品がない。
7.孫の教育費に使いたい(こどもも恵まれない団塊ジュニア世代だから)。


実は私は、ボランティアで自宅近隣でこども将棋教室を運営しているのだが、3ヶ月ほど前、近くのカルチャー・センターから「『2007年問題』をターゲットにして将棋教室を開きたいので、講師をお願いしたい」旨、頼まれた。まあ、「カネを払って習い事をする」ようなことがあるわけないだろう、とたかをくくって、二つ返事をしたところ、案の定、シニアはゼロ。主婦とこどもの希望者ばかり、ということになったそうで、すべてを巻き直して、「初心者教室」スタイルで再募集するということらしい。そうやって、「団塊」のことを忘れたころに、案外、シニアの応募があるのかもしれないが、たぶんうまくいかない。習い事には素直な気持ちが必要だからだ。

それに、今の例では、「団塊世代」というコトバが嫌われていることから「2007年問題」と言い換えているようだが、実は、大量出生者が60歳になるのは、年度統計では2007年からかもしれないが、月別統計で言うならば、既に2006年夏から退職者が増加しているのである。しかし、現実は、何も売れていないのである。もう、ターゲットと考えるのは、やめた方がいいのかもしれない。

あるいは、「あなただけのクルマ」や、「あなただけのゴルフクラブ」を買ってしまった方々が、「やはり、年齢に合った簡単な製品の方がいい」と、心を入れ替えて買い直しをすることになるのだろうか。あるいは、孫用のベビー服とか、雛人形などがいいのではないだろうか、とか、またも団塊売込み商法に頭が向かうのである。
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週末はエッセイを書いて・・とか

2007-02-25 00:00:42 | 市民A
花粉症なので、あまり外出できなくなった。特にコンサートには行けない。さらにシベリウスの交響曲なんか、さらに無理だ。よくわからない確定申告のB表とか作る。結局、いろいろな参考の記事を読んでも、複合原因のものとか、よくわからない。一応、完成したのだが、税務署の前はクルマの長蛇の列だそうだ。いずれ花粉の中を歩いて税金を払いに行かなければならない。やれやれ。

 ・・・・・

85cb4990.jpg音楽の話からだが、「上原ひろみ・スパイラル」をCDで聴く。全9曲。そして、CDにはDVDのおまけがついていて、そちらが2曲。なんでも「タイトルをつけるのが好き」な人がいて、上原ひろみのことを「元気が出るピアノ」というそうだ。ジャンルは、一応JAZZ。あまり得意ではないが、一応、ケルン・コンサートとかエクスプロレーションズとかポートレート・オブ・セロニアスなどは聴いているのだが、クラシックの緊張感と較べると、精神の振幅幅が足りないような感じがあって・・・

ところが、人気絶頂の上原さんのピアノは、全曲というわけではないが、若いのに決まっている。たぶん正統JAZZからは遠く離れているのだろうけど、このCDのタイトルのようにスパイラルでありローリングであり、要するにスウィングではない。バークレイ音楽院で作曲専攻だったと聞くが、アメリカには、こういう、その道のプロがさらに勉強に行く学校がある。小説家や女優など多くが学校に行く。タイガーウッズも、しょっちゅうレッスンプロを乗り換える。

実は、上原という女性ピアニストと言えば、1980年生まれの上原彩子が有名で、ヤマハの広告塔である。学校に行かずにすべてをヤマハ音楽スクールで学ぶ。クラシックでは、もっとも新しいプレイスタイルだ。そして、こちらの上原ひろみさんは1年上の1979年生まれだが、実はこちらもヤマハの広告塔。なにしろ浜松出身。ヤマハからバークレイに行った。

「Old Castle, by the river, in the middle of forest」。この曲は、すごく元気が出る。穴の開いた救命ボートで3日間漂流しても、このメロディを思い出せばなんとかなりそうだ。そして、標題の「Spiral」、「Edge」では、リスナーはどこに連れて行かれるのか身を任せてしまいたいような感覚になる。財布に50万円入れて、銀座の寿司屋でおまかせコースを食する贅沢さ。ただ、「これでもか、これでもか」とテクニックを繰り出しているようなエンターテインメントには驚嘆するばかりなのだが、彼女がそういう幸せな気分で自信満々で一生走っていけるのか、よくわからない。今のところ、止まりそうもないが。

 ・・・・・

85cb4990.jpgメールボックスに「ご挨拶・飯島茜です」とあるので、数あるスパムかと思ったら、削除1秒前に、ミズノゴルフからのメールであることに気付く。ご丁寧なことに、女子ゴルファー飯島茜さんが、ミズノと契約(つまり、ただでクラブがもらえる代わりに奴隷になること)したという報告メール。いや、本当にご苦労さまです。ドケチで有名なミズノと契約できるのだから、素質があるのだろう。

 こんにちは。プロゴルファーの飯島茜(いいじま あかね)です。
 今シーズンからミズノと契約し、本日無事に記者発表を終えました。
 強いゴルファーになりたい、そのためにより良い用具を使いたい、
 という思いがあり決断しました。

 ・・・中略・・・

 今シーズンは年間3勝を目指します。
 ミズノのゴルフは海外でのサポートも充実してるんで、
 海外の試合も出てみたいです。
 早く世界に通用するゴルファーになれるように、
 ミズノと二人三脚で頑張ります。

 皆さんも応援宜しくお願いします。


具体的目標値が3勝というのが偉い。経歴のところにホールインワン2回と書いてあるのだが、優勝経験がないのだろうか?と疑問に思って、調べたら、思わぬ巨大ヒットだった。2006年3月19日に初勝利をあげていたのだが、その栄えあるトーナメントの名前は、「近未來通信クイーンズオープン」。優勝賞金は被害者に返済したのだろうか・・

是非とも早く2勝目を上げたい気持ちがよ~くわかった。

 ・・・・・

85cb4990.jpgそして、最後に、日興コーディアル証券からの「お詫びとご報告」。特段、よく郵送される各種の「お詫び」と同種。いきなワーディング(心にもない言葉)は本文最後に書かれている。この数行か。

 本来であれば、私自身がお客様のもとに出向きご説明申し上げるべきところ、書面にてご報告させていただくこと、重ねてお詫び申し上げます。

そして、本来、私のところに出向いてご説明していただける新社長殿の顔写真が添付されていたのだが、いくらなんでもお詫びの表情ではないように感じる。
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「真剣師・大田学」亡くなる

2007-02-24 00:00:12 | しょうぎ
おおた葉一郎が太田道灌や大田学のことを書く因果は特にないのだが。微妙に苗字は三様である。2007年2月21日、有名な真剣師だった大田学氏が大阪市内の病院で大腸がんのため亡くなる。92歳。

この件に関して、盗作記者がいないか、各社の記事を調べたのだが、セーフ。比較的まとまった記事は、

訃報:大田学さん92歳=「ふたりっ子」の佐伯銀蔵モデル
 全国を渡り歩いて賭け将棋で生計をたて、「最後の真剣師」と呼ばれた大田学(おおた・まなぶ)さんが21日午前5時半、大腸がんのため大阪市内の病院で死去した。92歳だった。
 神奈川県横須賀市で生まれ、30歳のころから真剣師として駒を手に全国を放浪。1955年ごろから大阪・新世界で将棋を指すようになった。76年に通天閣地下1階に「通天閣囲碁将棋センター」がオープンしてからは、師範役として1局500円で指南。63歳で出場した第1回朝日アマチュア将棋名人戦で優勝した。
 客が減り通天閣囲碁将棋センターが01年に閉鎖してからは、新世界の囲碁将棋道場「三桂クラブ」で指導をした。また96~97年に放映されたNHKのドラマ「ふたりっ子」の「佐伯銀蔵」のモデルとしても有名だった。同クラブを経営する伊達利雄さん(43)は「いてるだけで昔の真剣師の雰囲気がある人。残念です」と肩を落とした。
 大田さんの通夜と葬儀は本人の希望で、近親者のみで行う。連絡先は******。【渋江千春】

毎日新聞 2007年2月21日 22時26分 (最終更新時間 2月22日 0時08分)


そして、記事のタイトルには「最後の真剣師」ということばを多くのマスコミが使用している。

この記事の中に出ている、通天閣囲碁将棋センターというのは、大阪にある通天閣の地下に広がる大空間にあった将棋クラブのことである。ずいぶん昔になってしまったが、大阪に行った時に、見聞のため覗いたことがある。将棋道場としては考えられないほど広く、また席は大部分埋まっていたように覚えている。そして、その道場の一番奥に特別席が用意され、一人の老人が対局をしていた。それが大田学である。毎日の記事では1局500円で指南となっているが、私の記憶では、もう一桁高いような気がする。しかも、教わるほうが勝てば、金は返してもらえるというようなシステムだったような・・もちろん自分で指したわけではないから真相は不明。

そして、この真剣師についてだが、wikipedia(2月22日段階)では、

真剣師:真剣師(しんけんし)とは、現金を賭けて将棋、囲碁、麻雀をする人のことである。協会で認められた公式なプロとは違い、裏の世界のプロというダーティな面がある。

[編集] 将棋の真剣師
将棋の源流であるとされるチャトランガが、もともと賭けの道具であったのと同様、将棋もその成立当初(平安時代後期ごろとされる)から賭けの対象として行われていた。

賭け将棋を生業とする「真剣師」が初めて登場したのがいつ頃かは不明であるが、第二次世界大戦後には多くの真剣師が現れた。真剣師の中には、当時のプロ棋士を実力で打ち負かすほど伝説的な人もいた。ここに掲載している人物は『修羅の棋士-実録裏将棋界』(宮崎国夫・著、幻冬舎アウトロー文庫)を元にしている。

上田久雄・大田学・加賀敬治・小池重明・花村元司・平畑善介・三崎巌

賭け将棋が法律で禁じられ、取り締まりが厳しくなった社会背景もあり、昭和50年代には真剣師はほとんどいなくなったものと推測されている。


この記事はかなり間違っている。真剣師ということばが生じたのは昭和かもしれないが、賭け将棋そのものは、江戸の高段者でもやっていたようだ。大山・升田を発掘した木見金治郎もプロになる前には賭け将棋師だった。昭和の真剣師リストには、さらに沖元二と関則可を忘れてはならないだろう。

そして賭け方だが、真剣師同士が互いに現金を積み上げてゼロサムゲームで指すことはめったになく、大抵は真剣師にスポンサーが乗るもので、要するに競馬の馬みたいになる。だから、世間にスポンサーがいなくなった時に、大物真剣師の出番がなくなったわけだ。

ところで、自然消滅したはずの御禁制の賭将棋だが、2年程前に東京都内のある道場で事件が起きた。ある奨励会員が身分を隠し、1局5,000円の賭け将棋で荒稼ぎしたと言うのだ。もちろんこっそり棋界追放になったのだが、どうもそこは、ある有名棋士の出身道場らしいのだ。


84e045f0.jpg2月10日出題作の解答。妙な実戦型を出題した後で、解答を書くのが大変だ、ということに気付いたが手遅れ。トホホ。

初型から、▲3五飛 △1四玉 ▲3四飛引不成(1図)。初手▲3五飛に同歩は、▲3五同飛不成が打歩詰回避の好手で詰む。初手の関門をくぐると、3手目に飛車不成と、本筋の方に不成りが登場。仮に成ると△2四歩で打歩詰コースにはまる。そして4手目の合駒が問題。

飛角香は品切れ。△2四歩と突くのは、▲1五歩 △2三玉 ▲3三飛成 △1二玉 ▲2二竜以下2二で精算した後、▲4四角と打って詰む。また2四に金を打つ手も、▲2四同飛 △同歩 ▲1五歩 △2三玉 ▲3三金以下同様に精算して、▲4四角で詰む。さらに△2四桂合は▲1五飛と捨て、△同玉 ▲2六角以下打歩詰回避できる。したがって4手目は△2四銀合が正解になる。

84e045f0.jpg以下、▲2四同飛 △同歩 ▲1五歩 △2三玉 ▲3三角成 △1二玉 ▲2三銀 △同香 ▲1一馬 △同玉 ▲3一飛成(2図)と進み、再度の合駒選びとなる。

歩は二歩。香は品切れ。桂と角合は▲3三角。金合は▲3三角 △1二玉 ▲2一竜 △同玉 ▲2二金。さらに△2一銀合は▲4四角 △1二玉 ▲2一竜 △同玉 ▲2二銀 △3二玉 ▲3三角成で早詰。ということで16手目は△2一飛合になる。

以下、▲4四角 △1二玉 ▲2一竜 △同玉 ▲1一飛 △3二玉 ▲1二飛成 △4三玉 ▲2三竜と奇妙に王手が続き、△4四玉 ▲4六香 △4五合 ▲3六桂まで脱出寸前に29手で捕獲。最後の方はうまくまとまらず、ベルリオーズの幻想交響曲第5楽章のように、長くなってしまった。



84e045f0.jpg最近、長いのが多いので、今週の問題は短編。「詰将棋の基本は捨駒」というのを思い出して創ってみた。解ったと思われたら最終手と手数をコメント欄に書いていただければ正誤判断。
  
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伊勢原に太田道灌を訪ねる

2007-02-23 00:00:45 | 歴史
bf0fed88.jpg「小田急線の旅」ではないが、沿線のいくつかの歴史的な物件を一気に攻略してみた。

まず、伊勢原に太田道灌(1432-1486)を訪ねる。室町時代は私の担当範囲ではないが、江戸を語るなら、家康の前に道灌だろう、ということで、調べてみると、道灌はそれなりの人物で、登場する時代と場所が異なれば、天下を襲えた可能性もあっただろう。戦に強く、学識も高い。人望も篤く、あっと言う間に勢力を拡大し、江戸を中心として関東一円に領有地を伸ばしていった。また、あれこれと京都と鎌倉管領の間の調停工作もしている。そして、有能な人間が妬まれるのは、日本の恒例で、最後は讒言にたぶらかされた上司、上杉定正の糟屋館で入浴中に斬殺される。死ぬ前に「当方、滅亡!」と叫んだとされ、当方がこの上杉定正と考えられていて、このコトバ通り、数年後に北条早雲により滅亡させられる。そして、この北条早雲が、下克上で代表される戦国大名の第一号とされるのだが、調べると、この北条早雲と太田道灌は生まれが同年(1432年)とされていた。しかし、超最近になって、異論が現れるのだが、それは後日。

bf0fed88.jpgそして、その道灌が斬られたのが伊勢原の糟屋館というところというのだが、その場所は、ややあいまいだそうだ。そして調べると、伊勢原には彼の墓が二ヶ所に分かれる。一つが、首塚と言われ、もう一つが胴塚。つまり、平将門と同じ。しかし、将門は首を京都に運ばれ、その首が空を飛んで江戸に落ちたというのが首塚のいわれなのだが、道灌にはそんな話は聞かない。糟屋館があったと言われる方に胴塚があり、5キロほど離れたところに首塚があるということは、何か首を持ち歩くわけがあったのだろうか。

まず、胴塚の方だが、伊勢原駅から、北に大山ケーブル駅行きのバスに乗る。つまり、現在の国道246号線というのは、江戸から伊勢原の大山神社へ参詣するための大山街道が元なのだが、まさにその道である。246号から離れ、北へ一路進むと、しばらくして道灌の墓を知らせる看板がある。慌ててバスを下車すると、洞昌院という寺院に小さな墓石と、墓所がある。ただし、周りは一面の平地で、農地と住宅街が混在としている。ここに館があるとしたら温泉でも出たのだろうか、ちょっと殺風景な場所だ。解説ボードを読んだところ、驚いたのは、道灌は伊勢原出身と書かれていた。ということは、伊勢原で生まれ、江戸を中心に活躍し、再び伊勢原に訪れた時に暗殺されたことになる。道灌が伊勢原出身であることは、他の資料ではみない。

そして、このあたりに長居は無用というのは、最近、プーさんが近くに現れたそうだ。プーさんといってもプータロウではない。ディズニーランドで蜂蜜を探しにハニーハントをしている方だ。

bf0fed88.jpg次に、駅に戻り、北東に歩くと、5分で伊勢原市役所につく。なぜか市役所の前には、東京フォーラム前でおなじみの道灌像が立つ。立派過ぎて感動なし。しかし、思わぬ土地で偉いものだ。東京方面では、伊勢原に銅像があることなど、たぶん誰も聞いたことがないだろう。そして、その市役所の裏手に回り、農地の間を10分歩くと、次の目的地に着く。

bf0fed88.jpg通称、首塚と呼ばれるのは大慈寺。こちらは、伊勢原市が最近、整備したらしく、ピカピカである。奇妙な形の巨石が墓石に使われている。気になるのはこの墓地の隣の土地で、何か尋常ではないことがおきているのが明らか。1区画を高い塀で囲み、中が見えなくなっていて、時々、大型トラックが中に消えていく。周りが見渡せる平地なので、異様な感じだ。さらに、近くには、太田家の菩提寺である大慈寺の本堂もあるが、無人のようだ。あるいは、住職が葬式にでも出払っているのだろうか。

bf0fed88.jpgそして、太田道灌最期の地めぐりはこれで終わりだが、この道灌の末裔は小さいながらも存続し、江戸時代中期から後は掛川で藩主を務める。老中2人、寺社奉行3人出した名門となる。ところが・・。この掛川が太田氏になるだいぶ前に、10年間と短い期間、山内一豊が掛川城主だった。NHKの大河ドラマのせいで、掛川城は山内一豊一色だ。実際には、山内一豊は掛川5万石だったのだが、関が原の武功により24万石に加増になり、喜び勇んで掛川を捨て、高知にすっ飛んで行ったのにだ。
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金利引上げより大問題が”みすず解散”

2007-02-22 00:00:00 | 投資
2月21日、日銀が政策金利を0.25%引上げ、0.50%にした。9人の政策委員の投票で8:1ということ。1月の時は3:6だったのだから5人が意見を変えたことになるのだが、その間に景気回復を示す指標はGDP前期比4.8%アップというのがあっただけ。相変わらず消費は弱いし、賃金もあがらない。さらに言えば今年は定率減税が廃止になるため、サラリーマンの所得税は否応なく10%ほど増える。この利上げの最大の評価点は、あと2回分利下げをする余地を作ったこと、なのかもしれない。

実際、超短期的相場では株価も小動き、為替も小動きと無難な格好になったが、おそらく為替があと1円、円高(118円/USD)になると、危なかったかもしれない。自動売買(ストップロス)機能をどこに設定するかということだからだ。

しかし長期的に考えると、借金の残高の0.25%分金利が上昇することになり、特に借入金比率の高い企業の収益にはマイナスになる。見方を変えれば、株の配当期待利回りも上昇するので、利益水準を上げなければならない。さらに、国債発行残高は1000兆円には満たないもののその利払金を増加させ、国の財布がまたきつくなる。逆に、最大級の国債保有者は日銀になっているので、日銀収益にはプラスになるはず。

そして、元に戻って、実際に今が景気拡大に向かっているのか、というのがよく見えない。特に最近、よくわからなくなってきた。GDPプラスといっても海外投資(つまり稼いだドルや円を売ってドルやユーロを買って)の配当や利回りの金額が増えているだけで、もともと日本国内には反映されていないのではないだろうか。さらに、一年前に較べて10%弱の円安である。仮に円ベースで4%の成長としても8%円安になっているとするとドルベースでは4%のマイナス成長になる。つまり、その程度のものに過ぎないということなのではないだろうか。(「ドル自体も下落していて、それでコモディティや株価が上がっているように見えるだけ」という説もある。)

ところで、利上げの問題よりも重要なのが「みすず監査法人解散」である。またも株価のテーマが増えた。「M&A」、「ポスト安部」というのは、特に読み違えても儲け損なうという種類のリスクではあるが、「みすず問題」は深刻だ。だいたい、今回は日興コーデ証券だが、旧中央青山が監査していたカネボウはじめ多くの会社での不正経理が発覚。エンロン問題一発でつぶれたアンダーセンみたいだ。業務停止処分を受け、さらに中央青山から独立した「あらた監査法人」までできたのに、相変わらずみすず(=旧中央青山)を使っていること自体、「何かを隠している企業」という眼で見られる。上場企業でもあと600社もある。

どうも、監査法人は監査を受ける会社が選ぶものと思っていたのだが、監査法人が会社を選ぶ時代になったようだ。ということで、手持ちの株について、みすず(中央青山)が監査法人かどうかは、再調査した方がいいだろう。といってもみすず監査法人を使っているところは、なかなかホームページで監査法人が見えないところもある。そして、運悪く、そういうみすずが監査している企業に勤めていられる方は、早めに転職の準備をした方がいいかもしれないのだ。ダメ企業の社員は、倒産してからの再就職は難しいものなのだ。
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オルセー美術館展(~4月8日まで)へ

2007-02-21 00:00:08 | 美術館・博物館・工芸品
b424a96c.jpg上野の東京都美術館で開催中のオルセー美術館展へ行く。が、かなりの混雑。招待券をばらまき過ぎたのではないだろうか。まあ、有名展ではいつものことだが。

会場内では、オバサマ方たちが、本物のオルセーの話をしていた。
「この絵はあの部屋にあって、これはこっちの方で・・・」。じゃあ、ここに来なくてもいいではないか。
「オルセーには時間がなくて行けなかったのよね・・」。芸術よりも優先したものがあったのだろう。


ある意味、ルーブル美術館より、オルセー美術館の方が日本人好みのはずだ。なにしろ、フランスは国立美術館の展示品を、古い順に、ルーブル、オルセー、ポンピドーと三つに分け直している(例外も多いが)。そして、このオルセーには、日本人が大好きな印象派がたっぷりある。19世紀の中頃から20世紀の初頭までが中心的に集められている。マネやモネ、ルノアール、シスレー、スーラ、・・・それにゴッホもゴーギャンも今回は来日。全部で140作品。

その画家の代表作ではなく、準代表作のようなものが多くきている。ああ、ゴッホもこういうのを書いているのだ・・とか、ちょっと面白い。100点物はないが80点物が多数ある。それと、意外と言えば、日本人が好きな印象派の中でも人気の高いルノアールが目立たない。それはそれでいいのだが。

おススメは、この展覧会のポスターにも登場しているマネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」。モリゾは女流画家。マネは彼女にモデルになってもらうにつけ、ほんの一瞬、腰掛けてもらっただけで、あとは記憶の中で描いたそうだ、目の前に現物がないとまったく描けなかったゴッホとは正反対だ。余談だが、モリゾは後日、マネの弟と結婚。さらに、マネでは「アンリ・ロシュフォールの逃亡」。島流しになった政治犯が夜闇に紛れ島抜けする海とボートを題材にしている。タッチが力強く、こんなのも描くんだ・・とマネを再認識。(フランスにも為朝の伊豆七島脱走のような話があるんだ、と妙に感心。)

b424a96c.jpgモネも「睡蓮」ばかりが有名だが、今回は「ルーアン大聖堂」「ベリールの岩・打ち付ける波」が来ている。こちらも繊細であったり、結構、力強かったり。ゴッホとゴーギャンはいつも比較されるが、いつも安定した画風のゴーギャンの評価はもっと高くてもいいのではないだろうか。やや「へたうま」的だから低評価なのかもしれない。さらに、印象派以降の20世紀の作品も少しきている。こういうのがいい。

そして、どの画家も南フランスの郊外や小都市を多く描いているのだが、当時のパリはゴミタメのような街だったはずだから、美しい風景は都市にはなかったのだろう。当時の日本(江戸)とは逆パターンだ。

ところで、オルセー美術館のホームページを英語版で検索していると、コレクションの中に、ある絵画があることがわかり、驚愕!



b424a96c.jpgルノアールの「ムーランドギャレット」が収蔵されているようだ(来日してはいない)。この絵画は、1990年に大昭和製紙の斉藤了英氏が109億円を積んで手に入れたもの。同時に115億円で購入したゴッホの「医師ガシェの肖像」と一緒にして、「自分が死んだら棺桶の中に入れて燃やしてほしい」と発言し、世界中からバッシングされた。どちらも1997年に売却され、いつの間に、正しい場所に戻ったということだ。燃やされなかった最大の原因は、製紙業界不振の結果だ。
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盛り上がるビアパーティのつけは

2007-02-20 00:00:00 | 企業抗争
c5fb487d.jpg以前、ビール会社3社の決算書分析したことがある。キリン、アサヒ、サッポロ。サントリーは非上場。目的は、アサヒとキリンの戦略差の解明とサッポロビールの悪さ加減の把握。

実際、サッポロは壊滅寸前であって、ビールは売れない、老朽工場はそのまま、そして、最大の問題は、恵比寿の再開発事業。恵比寿工場を閉鎖し、船橋に最新工場を建てたときは、てっきり恵比寿の工場跡地は売却して、船橋工場の新設費用に充当したものと思っていたら、土地を売らずに恵比寿ガーデンプレイスとウェスティンホテルを建てていた。そして、それでは資金が足りないわけで、巨額の借金。社債や長短借入金を中心に未だに1000億円以上が残っている。ビルの償還年数は元々数十年かかるのに社債は短期で発行したため、すぐに金策に行き詰る。八方塞とはこのこと。

そして、結局、ホールディング会社にして、ビール事業と不動産事業と二分割してホールディング会社の下にぶら下げてみたものの、実態は変わっていない。1年前の決算書を見ると、借金は若干減少しているが、平成19年と21年にそれぞれ200億円の社債償還が控える。さらに、各工場には今後、設備投資が必要と書かれている。老朽化といっても、工場を閉鎖すると、全国供給体制がとれなくなるだろう。

c5fb487d.jpgつまり、基本的には、ビール部門を切り離して、キリンかアサヒか外資かの生産工場にするというのが唯一の選択で、不動産部門はどうにもならない感じだ。誰かが借金棒引きしないと収まらないだろう。

しかし、アサヒは借入金が既に大きいのが欠点であるのだから、不動産部門はお断りだろう。キリンもビル経営には興味がないだろう。国内ビール会社が、サッポロを吸収して得られるメリットは「競争緩和による小売価格の値崩れ防止」だろうが、これは計算しにくいメリットである。では、この900円超につりあがった株価はどうなるのだろう。

多くの意見は、スティール・パートナーズが「いずれ現れる白馬の騎士」に高値で売りぬくのだろう、と報じている。しかし、案外、バックには本物のビール会社がいるのではないか、という推測もできるのだ。今、世界では、ビール会社のM&Aがかなり活発に行われている。世界のビールシェアでいうと、トップ企業が15%内外で3社が争っている。ベルギー+ブラジルのインベブ、南ア+米国のサブ・ミラー、米系アンハイザー・ブッシュ。世界でM&Aを繰り広げていて、この3社の順番はよく変わる。

そして、3年前だが、私が持っていた中国のハルビン・ビール株が、突然、株価急上昇したことがある。もともと、ハルビン・ビールの筆頭株主だった中企基金という会社からサブ・ミラーが株式譲渡を受ける。ところが、対抗してアンハイザー・ブッシュがTOBを開始。株価はあっという間に上昇し、90%以上を取得したところで、上場廃止となる。ミラー対バドワイザーはバドワイザーの勝利となる。結果、清算後、私の手元には不労利益が転がってきたが、始めたばかりの中国株で、あれこれ別のダメ銘柄の損切り資金に消えた。

c5fb487d.jpgもちろん、クアーズ、ハイネケン、カールスバーグなどにしてもサッポロ商戦に参戦したいのは山々なのだろうが、後は、爆騰、爆沈を繰り返すだろう今後1ヶ月くらいの株価の行方次第なのだろう。個人的意見としては、国内メーカーが買収すると、価格競争が鈍化して、消費者はガッカリということだろうから、外資系の出資を期待する。ベルギー産の小麦ビールもたまに飲むと美味。



c5fb487d.jpgだが、どういう結末になったとしても、サッポロのレストラン部門が経営している、サッポロビール園の「生ラム肉ジンギスカン」だけは、地球上に残してもらいたいと切に願っている。札幌出張時の数種類の楽しみの中の一つだからだ。
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3人のアメリカ女性のことから・・

2007-02-19 00:00:02 | 市民A
アメリカで大きな話題になっている3人の女性のことだが、感覚的によくわからない。
簡単な順に。

1.ブリトニー・スピアーズ、タトゥー屋に現れる。
 こんな記事だ(CNN Japan)。
ブリトニー、スキンヘッドでタトゥー屋に現る 2007.02.18 Web posted at: 13:03 JST- CNN/AP
 ロサンゼルス──米歌手ブリトニー・スピアーズさんが16日夜、サンフェルナンドバレーのタトゥーサロンに現れたところを、地元テレビ局KABCのカメラに撮影された。映像には、首の後ろ側に小さなタトゥーを入れているスピアーズさんが、手首に赤とピンクの唇をかたどった新たなタトゥーを彫ってもらう場面が捉えられている。
 サロン関係者によると、スピアーズさんは予告なしに来店し、1時間半近く店内にいた。この間カメラマンややじ馬など60人が店の外に詰め掛け、スピアーズさんが店から出て移動用の車に乗り込む際には警察が出動し、群衆整理にあたった。スピアーズさんは来店時にフードを被っていたため、店員は最初スキンヘッドに気づかなかったという。
 一方、スピアーズさんは複数の芸能メディアによって、アルコールや麻薬の依存症を治療するリハビリ施設に短期間入所していたと伝えられた。スピアーズさんのマネジャーのコメントは得られていない。


9de9f328.jpg米国のスターというのは、基本的に「ヒマ」なわけだ。米国内のCMには出ない。所得がべらぼうに高いから、アルバイトはしない。グラミー賞の授賞式に行っても、現場で歌ったりしないから、受賞の時のスピーチを考えるだけでいい。時間を持て余すから、あれこれと騒ぎを起こす。日本のスターは、多忙である。いつ、失脚するかわからないから、走り回って小銭を掻き集める。芸能生活50周年などという貧乏丸出しの人間までゾロゾロ出現する。



9de9f328.jpg2.アンナ・ニコル・スミス(39)とその関係者
 事件の内容は、続々と新事実が書き加えられていて、なんとも醜い限りである。10億ドル以上の遺産をめぐり、残されたダニエリン・ホープ・マーシャル・スターンの父親候補が続々と登場。何よりもこの子の兄は昨年死亡。本来は、遺産の行方ではなく、彼らの死因の捜査の方が重要だと思うのだが・・
 最新情報は二つ。アンナさんの母親(つまりダニエリンの祖母)が、ダニエリンをスターン氏の手元においておくのは危険だ!と訴えている。要するに、遺産を確保したら、生かしておかないだろうと言いたげだ。
 もう一つは、アンナさんがバハマの居住権を得たことについて、バハマの移民相とアンナさんのベッドイン写真が公表された。融通をつけた対価ではないかという疑いだ。大臣をクビになったら4人目に立候補するかもしれない(ちょっと肌の色は違うが)。

故アンナ・ニコル・スミス、バハマ移民相と抱擁の写真 2007.02.13 Web posted at: 20:29 JST- CNN/AP

 バハマ・ナッソー──カリブ海の島国、バハマの地元紙トリビューン・オブ・ナッソーが12日、今月初旬に急死した元プレイメイトのアンナ・ニコル・スミスさん(享年39)と、バハマの移民担当相がベッドの上で抱き合っている写真2枚を1面に掲載した。スミスさんは昨年、バハマの首都ナッソーで居住権を得ているため、移民担当相が優遇したのではないかと、議論が起こっている。
 AP通信によると、スミスさんと抱き合っているのはシェーン・ギブソン移民相。2枚の写真には、2人とも衣服を身につけているが、ベッドの上で見つめ合い、抱き合っている様子が写っている。
 スミスさんと親密な様子が写った写真が公になったことから、ギブソン移民相が簡単に居住権をスミスさんに与えた可能性が否定できないと、強い非難を受けている。

 一連の騒ぎの中、スミスさんの母親バージー・アーサーさんが、孫ダニエリンちゃんを心配し、米国からナッソー入りしている。しかし、スターン氏は「(スミスさんが)彼女を嫌っていた。私の息がかかるところでは、ダニエリンには会わせない」として、アーサーさんをダニエリンちゃんから遠ざけようとしている。
 この対応に対し、アーサーさんは「ハワード・スターンさんとダニエリンを一緒にさせておくのは問題だと感じている。私には娘がいて、男の孫がいた。スターンさんは、この2人が死んだときに、そばにいた。でも、今や孫はダニエリンだけ。そのダニエリンがハワードさんと一緒にいるのは、とても恐ろしい」と話している。


3.リサ・ノワク宇宙飛行士の疾走
 まず、ロイターから。

スペースシャトル搭乗員、恋敵の誘拐未遂で逮捕 2007年2月6日(火)18:50(ロイター)
 [オーランド(米フロリダ州) 5日 ロイター] 米航空宇宙局(NASA)スペースシャトルの女性搭乗員リサ・ノワク容疑者(43)が、暴行や誘拐未遂などの容疑で逮捕された。オーランドの警察が5日に明らかにした。
 警察によると、ノワク容疑者はかつらや眼鏡、トレンチコートで変装したうえで恋敵と考えていた女性を待ち伏せし、この女性を誘拐しようとした。
 警察に対しノワク容疑者は、同僚の宇宙飛行士ビル・オーフェリンさんをめぐる恋敵と考えていたコリーン・シップマンさんと会うため、ヒューストンからオーランド国際空港まで車で移動したとしている。
 警察は、容疑者が5日深夜に変装して同空港に行き、ヒューストンから到着するシップマンさんを待ち伏せし、駐車場まで後をつけたとしている。その際、唐辛子スプレーやハンマー、BB銃、黒い手袋、刃渡り約10センチの折りたたみナイフ、ゴムチューブ、ゴミ袋を携帯していたという。
 結婚して3児の母親でもあるノワク容疑者は、2006年7月にスペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗。次のミッションの待機中だった。
 警察への証言テープでノワクさんは、オーフェリンさんとの関係を「同僚以上恋人未満」だと表現している。


9de9f328.jpg一番、驚いたのは、この容疑者は、翌日、約300万円で保釈される。もちろん足首にGPS用の電波発進装置がとりつけられているのだが、「誘拐」とか「殺人」というのは、未遂と言っても重罪。日本では考えられない。留置場が一杯なのだろうと想像することができる。この行動力から言うと、逃走する可能性だってあるのではないだろうか。

そして、続報でわかったのは、ヒューストンからオーランドまで、1600キロを12時間で走ったことと、休みなく運転するために宇宙飛行中に使用する「オムツ」を着用していたこと。と、面白そうに書かれている。しかし、まず、1600キロを12時間と言うと平均時速133キロ。アメリカは規制が65マイル(約105キロ)だが、日本と同じように実際は10キロ程早く走っているようだが、それにしても快走ではある。しかし、そんなにガソリンが持つわけではないので、2~3回はガソリンを給油しただろう。その時にトイレは済ませるはずだ。それに犯罪者の意識になれば、ガソリンは犯行時に満タンにしておきたいはず。オムツの着用は、その時だったのではないだろうか。つまり、運転するためではなく、逃走、あるいは誘拐の時の準備ではないだろうか。

そして、用意した小道具だが、A.唐辛子スプレーで怯ませて、B.ゴムチューブで縛り、C.銃で殺害し、D.黒い手袋をしてナイフでバラバラにして、E.大きな骨はハンマーで砕き、F.ゴミ袋に詰める というように読み取れるのだが・・

米国では未遂事件は罪が軽いのだろうか?「同僚以上恋人未満」でこの始末じゃ、大変だ。


米国の格差社会について書かれた本がある。

「超・格差社会アメリカの現実/小林由美・日経BP」は、アメリカ社会を四つの階層に分類する。
1.特権階級
 A.超お金持ち層(純資産1200億円超)400世帯
 B.お金持ち層(純資産120億円)5000世帯
2.プロフェッショナル階級
 専門スキルを持っている
 A.富裕層(資産12億円)35万世帯
 B.アッパーミドル(資産2.4億円)465万世帯
この二つの階層で500万世帯強。全米1億1000万世帯の5%で60%の富が集中。

3.貧困層
 おもにメーカー等で働く労働者
 全人口の65%
4.おちこぼれ層
 全人口の30%


要するに中産階級は消滅。一部が勝ち残り、大部分が沈んだ。

それを考えれば、中国人がよく言うように「日本は、社会主義が成功した世界で唯一の例」ということかもしれない。これ以上、社会主義化することは難しいだろうが・・  
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悪夢を見たい方に「パフューム」

2007-02-18 00:00:37 | 映画・演劇・Video
1dd02c80.jpg映画「パフューム」の試写会に行く。東京方面では3月からの公開だが、すでに公開されている地区もあるらしく、評判はネットでも読める。もちろん、それを読み過ぎてから観ると、面白さが半減してしまうから、ナナメ読み。どうも、怖い映画らしいことと、評判が賛否両論に二分されていることがわかった。原作は世界のベストセラーらしいが、読んでいない。

そして、圧倒的に女性客の多い都内のあるホールは、9割以上の入り。なんでも無料の物は人気が高い。デフレ脱却できずだ。そして、ここから延々とストーリーをここに書くと、いかにも不具合なので、象を撫でるように書く。


舞台は、1700年代の中頃のフランス。パリと香水の街グラース。悪臭と香水の渾然としたパリの雑踏で、生まれて直ぐに(ある理由で)孤児になった少年が、世界で二つとない異常に発達した嗅覚を使って、調香師になっていく。彼が調合した香水は、次々に大ヒットしていく。しかし、彼が本当に求めていた香水は、若い女性の体臭の香りのエキスを永久に液体として固定する方法だった。バラの花を煮詰めるような蒸留法は失敗。その他、様々な方法でトライ&エラーの末、たどり着いた方法とは・・

1dd02c80.jpgもちろん、フグの調理法と同じように、あるメソッドが成功する裏側には、多くの失敗とか犠牲が伴う。・・・

と書くと、最近、都内で起きた二つの事件を思いだすかもしれないが、そこまではいかない。事実は小説や映画より過激だ。ただし、スクリーン上の犠牲者の数は非常に多い。ということで、若い女性のヌード(といっても動かない)が多発する。むしろ、ミステリー仕立てのスリラーと言うべきだろう。勘のいい人は、途中で結末が読める。

ところで、映画から少し退いたところで、歴史的周辺情報をサービスすると、この1700年代の中ごろのパリは、糞尿やら生ゴミがあふれる大不潔都市。悪臭が充満し、疫病が流行し、郊外では狼の大群が出没したり・・。例えばベルサイユ宮殿は、絨毯がノミやシラミの巣窟になっていて、駆除業者が大繁盛していた。といっても駆除すべき絨毯の上に、暖めた毛皮をかぶせるという方法。こっちの方が居心地がいいわ、といって絨毯から毛皮に微小動物が移動したあと、中庭でバタバタとはたき落とすといった商売だったらしい(もちろん絨毯に少しは卵を残しておくのが商売のコツ)。

また、風呂に毎日入るというような、江戸的習慣がなかったため、人間の体臭自体が鶏小屋、豚小屋状態だったはず。そのために、香水のニーズが発生し、南フランスのグラースが香水の中心地になっていく。そこは花やハーブを栽培して、原料に使うのだが、それだけではなく、フランスではじゃ香や獣脂などの動物起源や鉱物まで使っていた(日本の香水の事始めは、資生堂がバラの花からエキスを抽出したことになっているから、いかにもおとなしい)。

そして、もちろんそれらの香水を使っていたのは、一部の貴族(封建制度による)であったのだが、この映画のエンディングの後、しばらくして、セーヌ川は赤く染まるわけだ。もちろんバラの花によってではない。

ところで、この映画には大御所であるダスティン・ホフマンが出演している。5番目くらいに重要な役だ。香水業者である。そして、パリなのに英語しか使わない。彼だけでなく、登場人物の誰一人としてフランス語を使うことはなく、全部、英語だ。当時はまだ、フランス語が発明されていなかったらしい。今度、大使館でパーティの時にこの新情報を披露してみよう。  
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女流棋士の奇策

2007-02-17 00:00:04 | しょうぎ
本来、ドロ沼化すべき、中村獅童と竹内結子の離婚協議は、どちらもキレイ好きなもので、ドロ沼の対岸で対峙したままになっているようだが、将棋界で演じられている「女流棋士独立運動」は、早い話が、離婚協議なのだろうが、いきなり泥沼的になってきた。実際の独立時期は2008年度からということで、現在は、日本将棋連盟の傘下(という言い方が正しくないかも知れない)の女流棋士会が設立した「女流棋士新法人設立準備委員会」と「将棋連盟理事会」が、双方弁護士を加えて協議中である。そして、突然、準備委員会が準備金として寄付金の要請を広く募集開始した。一口5000円(できれば最低二口)で目標額1億円。

女性にしろ、男性にしろ、プロ棋士の集団なのだから、頭脳は明晰で、いろいろな角度で検討した結果、こういう速攻に出たのだろうが、一般人から言えば、唐突感がある。もちろん、事務所を借りるにも敷金がいるし、今後、既存権益の配分交渉の中で、興行権の買取とか金銭がからむ問題が出てくるだろうから、そのための軍資金ということだろうが、一般的には、どういう組織(会社なのかNPOなのか、あるいは社団法人とか・・)を作って、支払うおカネがどういう性質のものか(寄付、出資金、株式、貸付・・・)とか、発表してから集金活動しそうなものなのだが、結構、とまどう。1億と言っても目標だろうから、実際は1000~2000万円程度になるのではないだろうか。(個人的には、もう少ししてから2口位なら付き合おうかとは思う)

そして、分離交渉は、全く進んでないように見えるし、些細な条件(対局室の貸し出し)でも揉めているようだ。将棋連盟にも連盟会長の米長氏にも男尊女卑思想が根強いところが根本的なところだから、数ヵ月後の将棋連盟の新会長選出選挙の後まで、何も決まらないだろうと思える。この選挙の投票権にしても、社団法人の正式な会員である男性棋士と男性退役棋士だけに与えられているということも、独立運動の遠因になっている。つまり、女流棋士と将棋連盟の関係は、将棋連盟が「女流棋士」という資格を認定し、将棋連盟がスポンサーと共催している各種タイトル棋戦への出場権を認可している、という関係だ。

そして、それらのいくつかのタイトル棋戦の収益は、合計でも約7000万円(うち2000万円は経費として連盟が天引きしている)と、主に新聞社がスポンサーの男性棋戦の一新聞社分よりずっと少ない。5000万円を50人の女流棋士で分け合えば、一人100万円にしかならず、ビジネスとして職業にならない。女流棋士の立場に関する議論は、いままでも長く協議が続いていたらしいが、ついに分離話に発展したのだろう。

ところで、先日のアジア大会でもチェスが競技種目に加わっていて、これが男女別の大会になっていた。チェスの世界でも、ゲームの結果としては男性有利になっているのだが、「将棋やチェスは男の方が強い」ということが、結果になっている。理由はいろいろと考えられているが、いずれにしても証明されたものではない。例えば、

1.対局は、体力が必要であり、スポーツのようなものである。朝から夜まで一局の対局をずっと考え続けていくということは、普通の世界で言えば、「狂気の世界」に近い。普通の人は同じ事を丸一日考え続けることはない。基礎体力がなければできない。一例は、歳をとっても急に弱くならない棋士の多くは体力派である。余談だが、羽生四冠が最近、若手や同年代の棋士に重要な対局で敗れることがあるのは、この体力問題ではないだろうかと危惧している。

2.女性の能力は中位分布型であるという説もある。平均的には、男性と女性の差がなくても、女性の場合は平均値に近いところに分布していて、男性の場合は、上・下とも極端な部分にも分布が見られる、という考え方だ。将棋のプロの能力などは、かなり特異的技能であるから、そういった並外れた能力においては男性の方が多い。という考え方である。

3.何らかの原因(アミノ酸とかホルモンとか)で男女で大脳の使い方に差があって、図形認識が得意な右脳と論理認識が必要な左脳を切り替えながら使う能力が男性の方が優れている(あくまでも将棋やチェスの話)。

といった説だ。

結果として、最近は多くのアマチュア大会でも男性、女性別になってきたのだが、まだ分離されていないものもある。

そして、男女の法人が分離された後、何となく、見えてくるのは、

「新聞棋戦→男性棋士」「公開対局、ネット棋戦→女流棋士」というようなスポンサー分けになっていくのでないだろうか。

実際に、ゴルフの世界でもそうだが、男子ゴルファーのプレーを見ても、アマチュア・ゴルファーには何の参考にもならない。ヘッドスピードが50m/s超では、ヘッドもボールも何も見えないのだ。

ただし、読売、朝日、毎日あたりは無理だろうが、日経、産経あたりは無名男性棋士よりは、有名女流棋士の方が購読者数増大効果があるというようなアンケートでもするかもしれないし、一紙でも切り替えがあれば、また大騒ぎになるに違いないだろう、と思う。


0782a7de.jpg前々回の詰将棋の解答から。まず、▲1四香△1三合▲2二香成までの3手詰ではない。そんな問題を出題したら失礼(と言いながら、いつか、そのレベルを出題するかもしれないが)。初手▲1四香に△1三飛と飛車合いで「逆王手」。これに対して、ネット将棋派なら、すぐに取ってから考えるのだろうが、それだと詰まない。3手目は▲2三香成と「逆王手返し」と手が込んでいる。△同桂で飛車の横利きを消して、5手目が▲2四桂。以下△2一玉 ▲2二歩 △同玉 ▲1三香成 △同玉 ▲1二飛と隙間に飛車を打つと詰んでいる。11手詰。




0782a7de.jpg今週の出題は、チェス感覚が必要な問題。5手目に些細な非限定がある。こういう簡単な図は、たいてい、先人が作っているので、同一作があれば、「失礼!」ということ。某新聞カメラマンと違って、意識的な盗用はしないことにしている。  


コメント欄に最終手と手数と酷評を記入していただけば、正誤判断。
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中国のエネルギー政策

2007-02-16 00:00:03 | MBAの意見
e3535f4c.jpg先週、都内のホテルで中国からのパネリスト5名(中国の研究所やエネルギー企業の副所長、副部長クラス)を招き、中国のエネルギー政策についてのセミナーがあった。いくつかの、興味ある部分もあるので、聴きに行く。エネルギー関係の研究所が中心となって主催している。主に、2006年春の全人代で定められた、第11次5ヵ年計画の中のエネルギーに関係する決定事項の説明と言っていい。5ヵ年計画は既に1年が過ぎているので、後4年間の話だ。

5人のパネリストのテーマは、
 1.「省エネ」
 2.「石油代替燃料(石炭液化など)」
 3.「石油需給と安全保障政策」
 4.「石油及び代替燃料の流通及び品質・規格」
 5.「再生可能エネルギーの開発」

5ヵ年計画は、あらかた読んでいたので、特に話の内容で驚くことはないのだが、結構、荒唐無稽なプランと思っていたことが、次々と実行されているのは、やはり統制国家ということだろう。おそらく、燃料そのものの供給側に関する技術は、世界のトップレベルなのだろう。日本が教えようとしていた石炭の液化は既に技術として高いレベルで確立しているようだ。

また、中東依存度が異常に高い日本と異なり、中国はアフリカ原油やロシア原油に供給源を分散しているのだが、おそらく安全保障上の問題ではなく、原油の中のイオウ分の高い中東原油を使うための脱硫装置が不足しているために西アフリカ原油を買っているようだ。現在、中国がもっとも多く原油を輸入している相手国は、「アンゴラ」である。もちろん、オイルビジネスの世界では、信頼関係は、トイレットペーパーのようにはかないものだから、いずれにしても供給源の分散の意味などない、ともいえるのだが。

そして、聞いていて、初めて知ったのは、国内の石油製品価格が公定価格制度ということ(上下自由裁量幅はある)。そのうち、市場価格に移行するだろう。外資とのシェア争いも始まるだろう。また、水力、風力といった再生可能エネルギーは、国家統制型巨大投資が進んでいるようだ。

バイオマス燃料の原料として注目されているのが、農業国中国の最大の廃棄物である「わら」だそうだ。あとは「廃材や木材屑」。どんどん、家を建て替えているので、相当量の木屑が発生しているそうだ。穀物やキャッサバ、サトウキビからのエタノール抽出は、既存の田畑を使うのではなく、砂漠地帯の緑化で対応するそうだ。

つまり、これだけ大がかりに、国家として、問題を体系的に考えていると言うのは、経済成長を支えるエネルギー問題が圧倒的に深刻になっているということだ。目標としては、GDPに対する必要エネルギー原単位を5年間で20%削減することになっているそうだ。その技術は日本にある、と見ているらしい。つまり、エネルギーの需要側の技術が不足している。産業の省エネ化。要するに、「技術協力」を要請ということになるのだろうが、「不足するものだけをオネダリ」という構造は、勘弁してもらうべきだろう。

結局、省エネ技術は、製品生産コストのダウンという形で中国の国際競争力を増やすことになる。すでにGDPの50%以上が輸出という歪んだ構造がさらに歪んでしまうのではないだろうか。しかし、この輸出依存経済について、中国側はまったく違う角度の意見を持っていた。「海外で使用される製品をまとめて中国で作っているのだから、その分、他の国よりエネルギー多消費型になるのはしかたない」という考え方だ。つまり、製造工程に発生するCO2を輸入国の肩代わりをしているという論点だ。まあ、色々な意見はある。


そして、五ヵ年計画の基準GDPの伸び率は実質で7.5%。5年複利で44%の伸びになる。エネルギー2割カットでも現状より15%のプラスになる。そして実際には、最初の1年、2006年のGDPは計画を大きく上回り、10.8%増になっているのだ。先が見えない・・


ところで、この講演は、日中同時通訳で行われたのだが、パワーポイントの資料は、米中二ヶ国語になっていたり、中国語だったり、英語だったり、日本語だったり、とまちまちだ。中国語のスピーチを日本語通訳で聞きながら、英語の資料を見るという、かなり神経の疲れる構造になったりする。中には日本語でスピーチしていただいた方もいらっしゃるのだが、スクリーンの資料が中国語で、手元の資料が英語だったりして、「このバラバラ感こそ中国か」ということを強く感じてしまった。
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とても嫌なコトバ「ギリチョコ」

2007-02-15 00:00:00 | マーケティング
バレンタイン・デーが終わる。たまたま渋谷に所用で行っていたのだが、東急百貨店東横店の一階やその周りは、どこもチョコ売場になっていて、女性たちの大群衆状態になっていた。少し前にデパ地下で恵方巻きのピラミッドを見ているので、まったく驚かないが、変な国民だ。本当に、一般人が歩行困難状態となっていた。ギリギリのギリチョコ。まあ、この14日というのも、給料日からだいぶ過ぎていて、さらにクレジットカードの引き落としの少し後という、タイミングがよくない日取りだが、故事にならっているからしょうがないかもしれない。

しかし、実際、この日に売れるチョコレートの90%くらいは、いわゆる「ギリチョコ」なのだろう。まったく奇妙な習慣だ。贈りたくないのに、義理で贈る女性。義理で贈られたのを知っているからもらって嬉しくない男性。まったく「ギフトの基本」からはずれている。もっとも嫌なのは、2月14日に出張が入り、数日後、会社に出社すると、誰からのものかよくわからない包み紙が机の上にバラっと置かれていることかな。以前は、職場でも「お局さま」が女性社員から定額徴収して、均一チョコレートを男性社員に平等に配布したりしていたらしいが、昨今は、女も男も契約社員が増加して、そういう平等方式は成り立たなくなっている。

さらに、「ギリチョコ」といっても、何の義理でチョコを贈るのかもよくわからない。もう、21世紀の現代社会には、「義理」そのものが存在しないのだから、「義理以下チョコ」もいいとこだ。根拠ないギフトはやめた方がいい。だいたい、愛の告白したいなら、2月14日に限らずチョコを贈ればいいわけで、そっちの方があらゆる面で合理的だ。ビジネスで考えたって、いつでもチョコを贈れることになれば、そちらのほうが売上げは増えるだろうし、単価も高いものが売れるはずだ。しかも、売れ残り問題もない。以前、コンビ二経営を手伝ったことがあったが、チョコの売れ残りの山に頭を抱えたことがあった。腐らないからといって、1年後に売るわけにはいかない。


さて、以前の会社で、女性社員の間で、手製のチョコ作りが流行っていたことがあった。基本は、溶かして型に入れて固めて、デコレーションをつける、という方法だろうが、金を数千度で溶かして指輪を作ろうとかいうことではないから、手軽にできるはずだが、そういう完成品を見ると、驚くほど巧拙があらわれる。もともと人間の知能というのは、それほど個体差が大きいわけではないし、運動能力だってそんなに何倍も差があるわけではないのだが、こういう手先の技術というのはずいぶん個人差があるなあ、と思っていたが、口に出す奴はいない。ブログの世界も、同じ形態なのに、千差万別なものが出来上がるのだから「人間は不思議だ」。「ギリチョコ制度」を見れば、「人間社会も不思議だ」。韓国に行くと、バレンタインデーにもホワイトデーにも何ももらえなかった人のために4月14日をブラックデーというらしいが、どうしても、そういう被害妄想的な発想になる国だ。


ところで、日本人はブームに乗せられ易い国民なのだから、そのうちに、愛の終わりを告白する日だって登場するかもしれない。「ハサミか爪切り」でも贈ればいい。間違いなく「ギリ商品」は現れないはずだ。
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混雑緩和策のズレかた

2007-02-14 00:00:26 | マーケティング
3cf5c884.jpg通勤に東急田園都市線を使っている。急行は、あまりに混むので各駅停車に乗る。遅れている時は急行を使うのだが、同じレールの上を走るので、いずれにしても大差ない。そして、毎日のように遅れる。それも数分遅れということはなく、10分遅れはしょっちゅうで、月1回は30分以上遅れる。定刻通りなのは週に1回というありさま。

遅れ始めた時期は、ちょうどJR西日本の福知山線事故の後であるが、ちょうどその頃に、東急と地下鉄と東武の相互乗り入れが始まった。回復運転の禁止が原因なのか、相互乗り入れが原因なのか、あるいはこの沿線の人口は増え続けているので、自然に乗客があふれてしまったのか、いずれかはよくわからないが、もともと、回復運転困難な路線なので、やはり相互乗り入れで1本の列車の遅れが全線に波及するのではないだろうか。よく車両故障で遅れ、JRや私鉄への振り替え輸送が行われるが、そういう費用の負担は、乗り入れ3社の連帯責任になるのだろうか。あるいは故障した車両の所有会社が負担するのだろうか。

そして、最近、この対策案が駅構内に掲示されていて、驚いたのだが、「混雑緩和対策」となっていること。実は、混雑は、そこそこである。もっとも必要なのは「遅延防止対策」ではないだろうか。もちろん。この二つは関連するのだけど。では、3つの策とは・・・

1.急行廃止、準急化。
 要するに、二子玉川と渋谷の間には、「用賀・桜新町・駒沢大学・三軒茶屋・池尻大橋」の5つの駅があって、急行は三軒茶屋だけに止まっていたのだが、廃止。どの電車も各駅停車にしてしまうということだそうだ。奇抜な対策である。ダイヤの上では、今まで急行が13分、各停が17分だったものを急行を廃止すると15分になるということ。アキレスと亀の状態で、アキレスがいかに走っても亀がつかえてしまうから、今度は全部亀にしようということなのだろうが、苦渋の一手ということなのだろう。もともと、実際には17分以上かけて走っているから、どうなることやらだ。あまり、根本的ではないような対策だ。

2.大井町線に急行投入開始。
 田園都市線は、横浜、川崎の北部から、二子玉川、渋谷を通り大手町方面に西から東へ直線的に入ってくるのだが、途中、多摩川を渡って都内に入ってきたところの二子玉川から直角に南下して大井町線が分かれる。そこに急行を投入して、輸送量を分離しようというのだが、いくら急行を投入しても、直角に曲がるのだから遅くなる。さらに、今度は大井町線の中で急行と各停が混在するので、そちらが遅れそうだ。これも根本的でないような。

3.新型車両を追加導入。
 事故の少ない5000系という車両数を増やすことによって、車両故障による遅延→混雑の確率を減らすということらしい。この5000系は多くの私鉄が採用を増やしているのだが、要はJRの開発した車両そのままらしい。同じものなので設計料がいらないようだ。さらに、電車の中央付近の混雑の激しい場所は6ドア車を入れるそうだ。乗降の時間短縮と座席を収納してしまうと乗車可能人数も増える。あくまでも、電車が遅れることではなく、混雑することを解消しようとしている。混雑と遅延はニワトリと卵の関係ではあるが、今後、団塊世代が通勤電車からリタイアすると、混雑問題より遅延問題のほうが重要になるような気がする。

そして、この6ドア、座席収納方式なのだが、JR山手線のように利用時間が短いならいいのだが、私鉄のように端から端まで長いものに導入してもいいのだろうか。席がないのだから、座れるわけもない。さらに、昼間の空いている時間でも6ドア車のシート数は少ない。6つのドアの間の5つの空間に3人掛けがあるので、片側で15人。左右で座席は30人分。普通の4ドア車は端から、3人、7人、7人、7人、3人で27人。左右両側で54人分の座席がある。


むしろ逆に、私鉄にもグリーン車があってもいいのではないだろうか。たぶん3割位の席をグリーン車にしてもいいのではないか。さらに1両だけシルバー車とかあってもいい。グリーン車の上がりでシルバー車を割り引けばいい。黒塗りハイヤーの社長族も電車を使えばCO2対策にもなる。

そして、対策は3つだけなのだが、やはり、根本的には3社相互乗り入れは解消したほうがいいのではないだろうか。どこかでトラブルが発生すると、共倒れになるからだ。それに車内広告だって、あまりにも遠い東武の遊園地を見ても行く気にはならない。

そして、現在、山手線西側と並行して建設中の都営10号線(渋谷~池袋方面)が完成すると、東急東横線(みなとみらい線)と都営10号線とさらに東武線と西武線と全部一体化するらしいのだが、たぶん、今の田園都市線と同じように毎日、自然渋滞することになるだろうと予測するのである。  
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