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かなり、不愉快になったことがあった。ノートパソコンの修理の件。
何台か使っているパソコンのうち4年前に買ったT社製のノートパソコンに若干の修理が必要となった。もっとも破損箇所はLANケーブルを差し込むPC本体側のカチッととめるストッパーがこわれて、ケーブルがスカスカになること。それと2年ほど前から、液晶ディスプレーを開くと、ある角度で接触不良となり画像が落ちること。いずれも注意して使えば問題はないのだが、やはり修理することにした。捨てるほどではないのは確かだし・・・
T社のHPをTOPページから延々と辿ると、修理センターの場所がわかる。T社の工場の何ヶ所かと、都内に1ヶ所秋葉原に修理センターがある。T社の自社ビル内だ。後で考えると、このあたりで若干の思い違いをしていたわけだ。
昨年のはじめ、富士フィルム社製デジカメの修理を都内の修理センターで行ったことがあった。浜松町駅の近く、劇団四季の隣のビルのワンフロアに修理センターがあり、受付にカメラを渡すと10分程度で故障個所が判明し、さらに30分待つと、その間に、修繕してもらえる。カード払いOKだ。まして、T社は大企業。場所は秋葉原、ビルは自社ビル。
最初、PCを持っていったのは1月4日。会社もヒマな日だし、昼休みに地下鉄で到着。しかしなぜか活気が無いビル。というのも年始休日。聞いてないって!HPには書いてない!退散。
次は6日。やっと業務開始。このビル、右と左が分かれていて、T社のユニフォームを着た技術者が10人ほどいるのは右側のドアの中、T社「PCテクノ工房」。お客はいない。どうもユニフォームの人たちを見ると、50代の管理職風。おそらくポストがなくなり、この場所がサラリーマンの最後の職場ということだろう。部分的には同情する。そして修理センターは左のドアだが、こちらは逆で、こわれたノートをかかえた人が多数と受付の男性が2人だけ。そして受付けている男性は、たぶん正社員ではない。ジーンズやシャツはすべてGAP製のような感じだ。そして、受付のその場で症状診断をする。バックヤードはあるが、使っていない。そして、やっと自分の番がやってきて、簡単な病状確認をしたあと、「PCを預かる」とのこと。LANケーブルのストッパーの爪くらい、当然その場で直すと思ったのが間違いだった。受付だけの場所ということだ。だいたい、ぼろぼろに疲れている受付の2人の男性しかいないのだから、修理は無理だ。部分的には彼らには同情。反対側のドアにはユニフォームが大勢いるのだが・・・
そして、いつ頃直るのかと聞けば、10日から2週間とのこと。よほど故障品が山積みなのだろう。しかたなく置いてくる。
その後10日間経って16日、日曜の夜、電話がくる。2ヶ所以外にもいくつかの不都合があるという。だいたい知っていたことばかり。ハードディスクの音がうるさい。ハードディスク交換で2万5千円、ファンの音がうるさいのを交換すると8千円。バッテリーのへたりで新品に換えると9千円。電源のカバーが無くなっているので新品が1000円。液晶を開くところの蝶番がきしむので取り替えると6000円。そして、LANの差込の交換は850円で、内部のケーブル交換は1500円。WINDOWSMeがフリーズしやすいので再インストールするのは無料だけど、既存データはすべて消えます。さて、何をやるのでしょうか?。ところで加工賃はいずれも12,000円で、今さら、何も修理しなくても4200円いただきます。さて、ご希望の修理は?とのこと。「余計なことするなよ」って言いたくなる。LANとケーブルだけでいいのだ。結局15000円位になる。
そして、5日経過しても直った連絡がないので21日にこちらから電話を入れると、既に工場から例の秋葉原のセンターには納品されているが、まだ確認検査前なので明日検査のあと連絡するとのこと。そして3日後に修理が終わった連絡がくる、そしてカード払い不可で現金払いだけと念を押される。何なの!確かにTS社は有利子負債が超過大で、かなり資金繰りに不安があるのだが、個人客からは早く回収するとは・・・富士フィルムとは大違いだ。
そして26日の昼休みに取りに行くと、なんと休み!水曜は定休日だそうだ。秋葉原の中で、水曜の休みは、このビルだけだ。工場じゃないし、ただの取り継ぎじゃないのといいたくなるが、入口のドアが閉まっているため、ぐちを聞いてくれる人はいない。往復電車代320円はまたも無駄になった(お昼を食べ損ねたので、実害はないのだが)。よく修繕請書を読むと、小さな字で水曜が定休日と書いてある。やれやれ。
そして翌27日に3週間振りに自分の手にとりもどすことができたのだが、前日の定休日に用意した現金15000円は、前夜、不覚にも飲み屋で使ってしまって財布に補充していないことに気付く。ところが秋葉原電気街の表通りには銀行もコンビニも無い。さんざん捜して東京三菱を見つけ、やっとの思いでたどり着く。今度は、受付は一人しかいない。待ち人がさらに増えている。修理完成品はバックヤードの開架式の棚に積まれているが、体系的に置いてないから、捜索するのも大変だ。さらに、ちゃんと動くか確認してサインしろというのだが、私の後ろには、列ができているのでそんなに時間をとることもできない。
そして、極めつけは、LANインターフェイスは新しいドライバーをアップデートするようにということで、フロッピーを渡されたわけだ。それくらいやっといてくれと言いたいではないか。それにフロッピーをもらっても、そのパソコンにはフロッピードライブは付いていないのである。おーい。おーい。おーい。
これだけ不愉快にしてくれたお礼にTS社のテレビの話も書いてみる。量販店で比較してみればわかるのだが、箱型テレビの場合、TS社のテレビは他社より5%近く安い。ただしデザインが重い。「1年前」のデザインと言う感じがある。これらは、1999年におきた「TSBクレーム事件」の流れを引き摺っている。ビデオレコーダーのクレーム電話に対して、クレーマー呼ばわりしてどなりつけたのがネット上で同時中継され、新聞紙上にも報道され、ユーザー離れを起こしてしまった事件だ。TSB社は、しかたなく安値価格戦争に打って出る。結果、収益減を引き起こしてしまった穴埋めとして、箱型TV事業は中国で設計、生産を行うことになる(要するに安易だ)。その結果、SARS流行で、中国の工場が一時閉鎖された際、日本向け出荷も滞ることになり、パンフレットそのものまで店頭から姿を消してしまう。一方で、TSB社は「テレビはすべて中国製」という発表ができず、結局ただの収益源で終わってしまった。そして、何となく、デザインから言うと、前年からの売れ残ったテレビのような感じがしてしまうのだろう。欧州にデザインセンターを持っていったサムソン電子とは大違いだ。
ところで3週間でやっと帰宅したパソコンだが、休養十分らしく、景気よくハードディスクとファンの音をたてている。カッ、カッ、カッ、カッ、ブイーン、ブィーン。
あたかも、誤って日曜日に賃借契約をしてしまった、製材工場の隣の木造アパートに住む、専業主婦の平日昼間のような気分だ。
という比喩は適切ではないので言い換えると、
海外赴任地に連れて行ったら、現地空港の検疫所の収容所に隔離された愛犬と3週間ぶりに対面するようなものか。「よしよし、もう二度と修理には出さないからね・・」「ブイーン」