ゴルファー保険の改定通知

2008-07-31 00:00:38 | スポーツ
ef4fd667.jpgあるゴルファー保険にネットで加入している。主に、対人・対物賠償責任保険、ゴルフ場でケガをした時の傷害保険、ゴルフ用具が破損や盗難にあったときの保険、そしてホールインワンの時の祝賀費用の出費に対する保険がセットになっている。

色々とパッケージになっているが、実際、他人にぶつけ死亡させたり後遺症を与えたりした場合の補償が最も重大で、その他の金額は、数十万円の範囲だから、いずれ払えないわけじゃない。しかし、実際には、支払保険金の額では数十万円のホールインワンに対する保険料がパッケージ保険料の大部分を占める。だいたい1年分が、5,000円から10,000円の間だ。対人賠償分は数百円。

だから、この数百円だけ払えばいいと思いたいが、実際にはパッケージになっていて、ホールインワン保険にも入るようになるのだが、”高いから”と言って、無保険の人もいる。一見派手で実は貧乏な人がこういうタイプだろうから、要注意だ。そういう人こそ練習にもいかないだろうし、平気で隣のホールに打ち込む。高級コースだってあぶない。一見紳士が無一文ということも多い。年金さえ払わない人たちが、ゴルフ保険を払っているとも思えない。

それで、人並みの普通の保険に入っているが、この「ホールインワン」保険だが、特に気に入らないのが、適用条件。もともと不正請求する人がいるからだろうが、”キャディ付のラウンドでないと認めない”というのが多い。仲間うちで口裏を合わせるという手口なのだろうが、ある程度、ゴルフが上達すると、セルフプレーを選ぶ人が多いだろう。だいたい、一から十まで他人に聞いてプレーしてどこが面白いのかよくわからないし、うっかりすると、キャディさんのご機嫌を伺いながらプレーしなければならなくなる。銀座五丁目のクラブのホステスみたいな状態だ。

キャディ嫌いの上、経済的理由も重なり、可能ならセルフでプレーしているのだが、そうなると、ホールインワンすると、ちょっと困るわけだ。セルフといっても同伴プレーヤーはいるし、金品で口封じをしても、噂は流れていき、結局、大散財となる。だいたい、「入ったら困るなあ」と思いながらショットして、いい結果が出るはずない。ピンは狙うものであって、はずして打つものじゃない。


ところが、保険会社からあるメールが届いた。


お客さまにご加入いただいております下記のゴルファー保険の 「ホールインワン・アルバトロス(以下「ホールインワン等」といいます。)」 費用補償につきまして、平成20年8月1日以降に達成したホールインワン等から、 補償の対象となる範囲を拡大する改定を行います。

<<ご注意>>
ただし、改定後であっても、セルフプレーの場合等で補償をご提供できないホールインワン等があります。

そして指定のURLを開くと、要するに、ホールインワンの目撃証人としてキャディのかわりに次の人が行うことができるようになったということ。

1.ゴルフ場に出入りされる造園業者・工事業者等
2.ゴルフ場内の売店運営業者
3.ワン・オン・イベント業者
4.先行・後続のパーティのプレイヤー(コンペ参加者を除く)
5.帯同者、コンペ参加者を除くもの

(おおた註:ワン・オン・イベント業者とは、時々、ショートコースに潜んでいて、プレーヤーに500円とか1,000円とかを賭けさせ、ワンオン成功すると、その何倍かの定価の賞品を返してくれる常習賭博業者のこと)

どうも、無関係な第三者なら目撃証人になってもらえそうだ(謝礼は高そうだが)が、実は、いずれのケースも、めったにあるわけじゃないような気もするし、何か新たなトラブルが起こりそうな気もする。ショートホールではスロープレーに徹し、後続のパーティが現れてから打てばいいのかもしれないが、そういう態度が蔓延すれば、あちこちで大渋滞になるだろう。

ただし、個人的には、かつて、ピンにダイレクトでボールを直撃させ、大音響を立てて、ただの笑い者になって以来、そのチャンスすら感じないのだから、ホールインワンの心配など不要なのかもしれない。むしろ、ゴルフ用品保険の対象に、「プレー中に紛失したゴルフボール」というのを付け加えてもらうと大変ありがたいと思っているのだが、ますます下手になるだけのことかもしれない。

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ペット保険

2008-07-30 06:33:00 | The room of Sora
久しぶりの愛犬登場。



ドイツで改良された犬種らしく、暑さには弱く、30度になると活動停止。私のノートパソコンのようだ。犬は人間の2歳児、3歳児の知能と言われるが、人間とは少し思考法が異なっていて、習慣的な活動となると、人間より頭が良いのではないか、と思うこともある。1日のルーティンの順番が替ると、人間に注意のワンワンをする。コンピューターみたいだ。あるいはカーナビ。驚くことに、散歩の時間が到来すると、掛け時計を見てからワンワン。外が大雨でも。

それに比べて人間の脳はきまぐれだ。

ところで、最近、指間炎といって、肉球の間が赤くはれる病気(けが?)になって、獣医さんの世話になる。注射(抗生物質?)をして、1週間ほどの散歩禁止になったが、なにせ、この暑さ。犬にも人にも良かったような。


ところで、この獣医さんだが、人間のような国民皆保険ということではなく、多くの犬は無保険。たまたま、私はアニコム損保の「どうぶつ健保」に入っているため、年間2万数千円保険料を払っておけば、医療費は50%負担でいいわけだ。ただし、支払額上限は、1日、1万円まで。

このペット保険だが、アニコムの他に、最近では日本アニマル倶楽部から「The ペット保険 PRISM」という保険が発売されている。こちらは、全額支給だが、1日の上限が5000円と少ない。保険料は年間3万円位かな。

これら保険制度だが、人間の保険とは少し異なる。

人間だと、まず、健保の保険料支払いは給料の多い人と少ない人と払う額が違うが、もらう方はすべてかかった医療費の7割、8割、9割といったところで、支払い保険料に拘わらず、平等である。また、保険会社の医療保険は、払う金額ともらう金額が連動している。多く払えば補償も大きい。

ところが動物保険の場合、払う額が決まっていて、受け取る額は50%、あるいは100%といった定率である。つまり、人間の健保と医療保険の中間と言える。


ところが、コトはあまり簡単ではないように思えるのである。


たまたま、待合室で順番待ちの時に、前の動物たちの会計金額が耳に入ってくる。「7,400円」、「8,200円」、「6,300円」とか・・・

大部分は、保険に入っていないわけだ。

ところが、ウチの場合は、「保険50%で、1,650円です」ということになる。2倍(保険適用前)でも3,300円。何となく安い感じがする。

もちろん、病状の内容はまったくの不明なので、単にウッスラを感じただけなのだが、保険診療の場合と保険外診療の場合、医療費が異なるのかなあ・・とか。

保険診療の場合は、後で保険会社の審査の眼があるからという推定なのだが。

もちろん、人間の場合でも、保険外診療は保険診療の2倍から3倍以上の診療費が設定されているのが一般的だろうが、「そういう社会の常識を知らない人が、たくさんいるのよねえ、ハハハハハハハ」という会話を、女性医師や医師の奥様方の含まれる飲み会の片隅で、少し前に聞いたのである。はぁ~

夏なのに、お寒い空港

2008-07-29 00:00:49 | 市民A
先週、仕事で成田空港に行った。仕事ではあるが、あまり行きたくなかったのは、夏休みの海外旅行の大集団を見ると、自分もつられて行きたくなるのではないか、との経験的危機管理から。とりあえず、自宅にパスポートを置いてから京成電車に乗る。

しかし、7月後半の成田空港の状況は・・・

『閑散』である。いとさびし。

いつも長蛇の列のHISのカウンターの前に10人くらい。阪急交通社の前に5人くらい。阪急交通社は添乗員の超過勤務問題で労使紛争中だったと思うが、問題そのものが自然消滅したのかもしれない。

それにしても、日本人も身替わりが早いというか、燃油サーチャージに敏感だ。少し前から疑問に思っていたのだが、一人当たり燃油サーチャージというかたちで、いかにも平等に見えるが、本来、ある単価の燃料代は基本運賃に含まれているのだろうが、その運賃は、ファーストクラスからエコノミークラス、あるいは格安チケットまですべてに平等に含まれているのではなく、傾斜負担になっているのではないだろうか。高いシートの乗客はたくさん燃料代を払い、安いシートの乗客は少なく。それを追加分(それの方が多いかも)だけを一見平等に負担させようとするから、エコノミーの乗客にとっては負担率が高く感じられる。

乗客が減っても、一機あたりの燃料費はそう変わらないのだから、現在の均一サーチャージ方法が気の効いた方法とはあまり思えないわけだ。

そして、たまたま二つあるターミナルの一つ、第2の方にいたのだが、HISより長い列のカウンターが二ケ所あった。

中国東方航空。中国南方航空。

何しろ、成田空港はいつの間に、中国化してしまっているのである。第2ターミナルには既に上記二社に加え、厦門(XIAMEN)航空がある。さらに香港のキャセイ。台湾のチャイナエアーである。計4社。第1ターミナルには、中国国際航空と上海航空。さらに台湾のエバー航空。合計7社。

大中華圏で考えれば、モンゴルやベトナムなども入るのかもしれないが、特に第2ターミナルの方は、中国語があふれている。

現在、羽田と成田の国際線の争いは激しさを増し、この民営化された成田国際空港株式会社の社長の椅子を巡っては、総合商社副社長と中央官庁出身者のどちらを選ぶかという官邸×官僚の争いの結果、商社副社長が椅子に座ったのだが、その効果は、今のところあまり感じられない。単に内装がパッとしない空港というだけに留まっている。案外、商社副社長というブランドに釣られて、模造品を買ったか?

よく言われるが、地方空港との連結が悪過ぎて、日本の地方在住者、地方企業にとっては、箱根の関所みたいに感じるのではないだろうか。日本人だって、成田から先に大苦労するのに、旅慣れていない外国人には大変だ。

仕事で空港と往復するだけなのだから、往復で1万円に近いような経費を使うわけにはいかず、空港から、最低価格(成田=上野間、1,000円)の京成電車に乗ると、いつもは、乱雑で邪魔クサの汚いスーツケースが減っていて、嬉しくなったが、安近短の結果か、成田駅から成田山詣の老人数名が、今にも貧血で倒れそうに乗ってきたので、席を譲ってあげたら、1時間数十分、立ったままで上野に到着。もっとも、席に座っていても、冷房設定温度が高い上、駅に止まってドアが開く度に熱気が流れ込んでくるので、混んだ車内で、生きたまま蒸し鶏になりそうでもある。

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1000円タバコになったら

2008-07-28 00:00:49 | マーケティング
タバコをやめたのは、はるか以前なので、たばこ税など高ければ高いほどいいと思うが、例えば、1本1000円になると、ほとんどの人が禁煙するだろうとは思うが、20本入りで1000円なら、たばこをやめる人は少ないだろうと思える。1本50円で3分の快感とすると、まだ格安だろう。たとえば、健全なマッサージ店では、相場が10分で1000円程度。たまに、1時間ほど揉みに行くと結構繁盛している。この10分1000円をタバコ代に置き換えると、3分(1本)333円。20本入りだと6667円になる。まあ、1箱、5000円あたりが、タバコをやめられない弱い気持ちと細くなった財布とのブレークイーブンポイントだろうか。

1000円にすると、「喫煙者が激減して税額が減る」とか、「逆に寿命が延びてしまい、年金会計を圧迫する」とか言っているが、これだけ喫煙者に厳しい時代に自分勝手にタバコを吸っているような人たちが、口では「今度こそ!たばこをやめる」といっているが、1000円程度でやめるわけないと思う。

となると、「タバコはやめられないが、おカネはケチりたい」という人だらけになるわけだ。その時、何が起こるのか?

いくつか考えてみた。

1.紙巻タバコから「キセル」に
 以前、ガソリンスタンドの仕事を手伝ったことがある。今や、セルフスタンドに押されっぱなしのフルサービス店だが、フルサービスのコトバの半分くらいの意味が「灰皿清掃」。車内の灰皿の吸殻を捨てるだけの話だが、この吸殻には、ある特徴があるのだ。



 ほとんど、吸わずに捨てられるのが大部分。つまり、先端の5ミリとか1センチしか吸わないのである。要するに、ほとんどが信号で止まった時に火をつけるのだが、1本吸うのに3分ほどはかかる。クルマが発進する時に、灰皿行きにするドライバーが多いのである。”もったいないなあ”と思うのだが、続きを吸おうという人間はいなかった。

 このように、1000円になれば、タバコをフィルターギリギリまで吸おうという気になるのだろうが、実際にギリギリまで吸うと、指がヤケドしたり、フィルターが燃えて鼻がヤケドしたりする。

 それならば、パイプということになるのだろうが、何しろパイプでは量が多い。会社の喫煙ルームに30分もいるわけにはいかないだろう。そうなると、小さなパイプ=キセル、という死語が登場するのではないだろうか。語源である本物の「キセル」が消滅したあと、Suica登場で「キセル乗車」も死滅し、しかし、再び本物の「キセル」が復活するのではないだろうか。早い話が、紙巻タバコを自分でばらせばいいだけだ。

2.モク拾い復活
 前述のガソリンスタンドでのタバコの吸殻は、もったいないと言っても、今のところ、それを再利用しようという人間はいないが、バラバラにして、キセルやパイプに詰めるならいいのではないだろうか、と思う人間だっているのではないだろうか。「未使用品の利用」は船場吉兆だけの特許ではないはずだ。ちょっとバッチいが、所詮、火をつけて燃やすわけだ。

 さらに、最近は激減したが、道端に捨てられた吸殻拾い(いわゆるモク拾い)だって増えるのではないだろうか。もちろん、集めて、別の紙に巻き直して、新ブランドで売り出そうなんて考えるのは違法行為だが、個人的にやって警察に捕まるとも思えない(喫茶店で、隣の席の吸いかけのタバコを置き引きすれば犯罪だ)。「シケモク」なんてコトバが生き返るかもしれない。

3.密造・密輸
 アメリカで禁酒法がマフィアの成長を促進した事例がある。タバコは日本国内の商流は統制されているはずだ。しかし、密輸品を完全摘発するのも難しいのは確か。タバコは軽い。さらに、正規商品を密輸するだけではなく、コピー商品を輸入しようとするかもしれない。隣国製の赤いセブンスターとか、ワイルド・セブンとか・・

4.擬似タバコ商品
 ビールだって、ビール系飲料とか税率の低いビールがある。「タバコ的であるがタバコではない商品」とか「タバコ葉混入率の低いタバコ」が登場するかもしれない。何しろ、タバコはナス科である。ナスの葉とかバナナの葉とかを乾燥させ、タバコに半分ほど混入させればいいかもしれない。実質的に半額になる。

5.自分で擬似商品をつくる(法律の範囲内で)
 といっても、ナスの葉をいくら乾燥させてもタバコにはならない。やはり本物の紙巻タバコをばらして、それに何らかの(大麻以外)ハッパをブレンドすれば、薄口タバコになるだろう。

とは言っても、タバコ代替植物をさがすのは至難の業。いくつか調べているうちに、ブレンド材に使えそうなものを見つけた。



「たばこ屑」。タバコ葉をつくる過程で発生した葉のくず。タバコの葉の屑は、窒素1%、リン酸1%、カリウム5%程度を含み肥料として使われることがある。園芸店やホームセンターで「たばこくず肥料」などの商品名で扱われ、普通に購入可能である。

ただし、ブレンド材としてこれを利用した結果、ブレンド罪で捕まったり、ニコチン含有量の計算ミスで急性中毒などの健康障害を起こしたとしても、本ブログ管理者は一切、法的責任は負えないので悪しからず、なのである。

こども工芸館?

2008-07-27 07:09:20 | 美術館・博物館・工芸品
eff726ad.jpg東京竹橋の近代美術館工芸館では、所蔵作品による「こども工芸館・装飾」展が開かれている。「こども工芸」というのだから夏休みの作品展のようなものか、とまったく方向違いの勘違いをしていた。先日、自分が小学生の頃の表彰状多数を実家で発見したのだが、美術館関係では、市の夏休みの宿題展の表彰状が、大量に発掘された。全然、記憶にないのもどうしたことだろう。

ともかく、「こども工芸」というのは、こどもの作品ではなく、おとなとこどもが共同で工芸の中でも「装飾(デコ)」について、考えたり、一緒に実演で創ったりすることを指すようで、展示されている作品の数々は、工芸館に所蔵された「オタカラ」の中からのセレクションである。

そして、美の概念は、時代とともに変化するのは自明だが、特に最近は「デコの美」が「機能の美」を凌駕している、ということらしい。例えば、「デコ携帯」と呼ばれる、きらびやかに装飾された携帯電話である。展示品を眺めてみると、確かに、現代は、日本の美術史にかつてなかったように、工芸品のデコ化が進化している。緻密なデザイン。精巧な技法。怪しげな光沢。特にこの20年の間に、日本の工芸品は装飾の世界に突入しているようだ。

eff726ad.jpgそして、いくらここに書いても、美しさを伝えることはできないので、デコの話はおいておく。

この工芸館には、いわゆる大家の部屋がある。たとえば陶芸家松井康成やガラス工芸の岩田藤七。吹きガラスに色ガラスや金をちりばめ、再現性のない刹那的妖光をガラスの中に封じ込めている「ガラス飛文平茶碗」は、岩田藤七作。


ところで、この部屋に、数年前から異端の作家の作品が登場している。

四谷シモン。

「解剖学の少年」。人形作家である。1944年生まれ。64歳になる。かなり以前だが、愛読小説家の金井美恵子氏が自著の中で、四谷シモンを絶賛していたことがあり、それ以降、若干、気になっていた。数十年前に荻窪か中野(?)で個展に行った記憶がある。彼のような異形の作家が、「大家の部屋」に場所を得るということは、「近代美術館の進歩なのか、四谷シモンの堕落なのか」、いずれの当事者でもないので、よくわからない。

eff726ad.jpg何の因果か、竹橋で四谷シモン作品に出くわしたのだが、数十日前にもある場所で彼の作品に異常接近していた。

場所は、四国、坂出市。とある仕事で坂出市内某所に行ったあと、タクシー代をケチって、坂出駅まで徒歩数十分歩いているうちに、道に小迷いし、市街地の一角にある鎌田醤油という地場醤油工場の敷地内に、堂々「四谷シモン人形館」なる美術館があることを偶然に発見した。

そして、迷わず入館しようとしたのだが、残念ながら、その美術館は、火・木・土の週三日営業。ちょうど谷間の日だったわけだ。


こうして、全国のあちこちに、将来、再訪したい行き先が次々と溜まっていくわけだ。


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徳川十代将軍、家治公の評判

2008-07-26 00:00:53 | しょうぎ
将棋の世界で、徳川家治公は、超強力なパトロンとして有名である。元々将棋所は寺社奉行の管轄で、家元は幕府から石高を定められていた。いわば公務員。明治になっても、旗本のようにいきなりクビになったのではなく、ほんのしばらくは国庫で面倒を見てもらえる時期があった。その公務員の総元締めの家治将軍の最大の趣味が「将棋」だった。 ただし、将棋はあくまでもボードゲームである。実際の治世とは異なる。実際の政治は、勝った負けたというわけにはいかず、将棋よりは難しいだろう。



後世の歴史研究者の通説では、この家治公については、「治世を省みず、執政は田沼意次に任せっぱなしにして、趣味の将棋にのめりこんでいた」というのが多いそうだ。実際、高校の日本史の教師は、校内でも研究熱心と有名だったのだが、「天守閣から江戸の町を見下ろし、町人を動きを将棋盤の駒に見立て楽しんでいた」というように教えていた。

実際には、江戸城の天守閣は江戸初期、1657年代に明暦の大火で焼失したまま現在に至っている。一応、城郭内中央には櫓が立っていたのだが、将軍が毎日、梯子を登っていたはずはないわけだ。

ところが、現在、特に堺屋太一氏にようなエコノミスト(小説家?)による江戸経済の再認識運動の結果、田沼意次のような開放経済に対して評価が見直されているわけだ。 現在の日本でも、緊縮派、増税派、上げ潮派とか色々のスタイルがあるが、対外閉鎖主義のため、1600年代の終わりからの経済底上げ時に、資源不足、人口減少、財政悪化に陥り、吉宗の時に、財政問題を手がけ、また資源リサイクル社会に誘導したあとの家治の時代だった。今度は、国土再開発のために田沼意次のような人物が必要だったのだろうと思われる。 ところが、再評価された田沼を、好き勝手に泳がせていた家治公については、いまだ評価が上がったということではなさそうである。

偉大な祖父、吉宗を凌駕したのは将棋の腕前だけだったのかもしれない。



家治公は、将棋の本まで出版していて、「象棋巧格(異字使用)」は、国立公文書館に所蔵されている。売店で記念絵葉書を購入することもできるが、他のハガキとのセット売りのみである。図は47手詰めである。やや旦那芸的ではあるが、オマエコソ、と権威筋から怒られそうなので批判しない。



さて、7月12日出題作の解答。 ▲1八飛 △同玉 ▲2九銀 △1九玉 ▲3八銀 △1八玉 ▲2七銀 △1七玉 ▲1九飛まで9手詰。 1九の角が邪魔ゴマになっていることを見抜けば、簡単か。 捨駒ではなく、相手玉に取らせて駒を減らすという方法は、比較的好きなパターンである。



今週の問題も、軽作。 こういう問題は、持ち駒や盤上の駒を足したり引いたり、色々と変型するのだが、どの図を完成作とするのか、悩ましい。 とりあえず、盤の左側で作ったのは、作品の発展途上の気持ちから。完成作になると、左右反転して右側に配置するのが、この道の作法らしい。 わかった、と思われた方は、コメント欄に、最終手と手数をいただければ、正誤判断。

ウナ丼の危機(2)

2008-07-25 00:00:44 | あじ
うなぎ屋に無造作におかれた雑誌「うなぎ百撰」。ページをめくると、特集として、「うなぎシンポジウム開催」という6ページの記事があった。去る6月2日、東京鰻蒲焼商組合主催により、初の「うなぎシンポジウム」が開催されたそうだ。参加は、うなぎ店主、生産者、問屋(流通)、輸入団体。そして消費者代表ということだ。話題は、うなぎ相場、産地偽装、シラス資源保護、といった範囲である。まだマルハニチロ子会社による産地偽装は表面化する前だが、6月初めの段階で、かなり匂っていたようだ。



まず、産地問題に関係があるのだが、既に東アジア全体が一つのエリアになっているそうだ。シラスの減少は、地域全体に影響するし、特に、日本、台湾、中国はすべて連動性があるそうだ。日本国内で誤った報道がなされているのは、台湾が日本向けのシラスの輸出を禁止した件だが、発端は台湾側が輸出量を拡大しようと日本に要望したのに対し、日本がゼロ回答したための報復措置だったそうで、香港経由では輸入可能だったそうだ。(なぜ、日本がシラスの輸入拡大を拒んだのかはよくわからない。)


まず、生産量が減少している原因としては、シラス問題がある。うなぎの養殖には天然のシラスが必要で、そのシラスは川に上がってきたものを網ですくっている。では、シラスはどこからくるのかというのは、まだ特定できていないのだが、元々川にいる鰻が、産卵のためにマリアナ海溝のようなところまで泳ぎ産卵しているということらしい。

現象として、シラスが減り、うなぎの養殖池が減り、うなぎが減るという大元の原因は、川などで天然ウナギを捕獲し、高級店で「天然ウナギあります」といったことにあるわけで、このシンポジウムでは、全員一致で、「天然ウナギの捕獲禁止」を訴えている。

そして、産地偽装問題だが、この6月の段階では、仙台で、台湾産を焼津産と偽装する事件が発覚していたそうだ。実際には、日本は輸入品が8割だそうで、従来は、中国産はスーパー筋が加工用に優先的に使っていたものの、物価高騰で加工費が上昇し、スーパーが価格転嫁困難と買い付け量を落としたため、活鰻市場へ流れたのではないか、と分析していた。

また、鰻屋をデパートなどに出店している場合、デパート全体のイメージが悪くなるので、国産が好ましいが中国産なら中国産と表示してほしい、と言われているそうだ。

また、問屋の方でも、特別に申し出があれば、どの池からいつ出荷したか(トレーザビリティ)証明することは可能、ということだそうだ。つまり、すでに今年は、産地偽装に対して、業界中が厳戒態勢をとっているのにも拘らず、うかうかと中国産を一色ウナギと偽装したため、発覚したのだろう。

そして、今、実は一部の筋では、台湾ウナギが人気殺到らしい。検査体制は日本以上で、味もむらがない。反面、いまだに「台湾ウナギ」という表示はみたことがないそうで、おそらくは・・・。逆に「台湾うなぎ」というブランドを確立すべきではないか、と提言されている。

さらに、今後の東アジアの需要動向だが、すでに台湾は日本と同じ程度に食べているそうだ。中国の方だが、都会にはかならずうなぎ屋があるそうだが、今後、増えるのかどうかは、不明とのこと。要するに、既に食べようとすれば食べられる食品なのだから、今後、需要が増えるかどうか、なんともいえないわけだ。

そして、このシンポジウムだが、最後に「全国鰻蒲焼商組合連合会」という組織を発足させて閉会になったようだ。値上げカルテルみたいな予感も漂うが、もともとうな丼(うな重)ほど、店によって値段が異なるものも少ない。なかなか、前に進まないのではないだろうか。

理事長は、「一人一人が石垣となり、熊本城のように頑丈に、姫路城のようにスマートに難題に対処してまいりましょう」と発言したようだが、「お城ファン」の一人としては、実戦に使われた数少ない城郭の熊本城を例に出すのはどうか、と思ってしまう。好戦的な組織なのだろうか。

ウナ丼の危機(1)

2008-07-24 00:00:15 | あじ
今年の土用の丑の日は、2回ある。7月24日と8月5日だ。なぜ二回もあるかというと、土用とは期間が18日であり、そこに当てはめる12支の方が少ないから、年によっては2回目の丑の日がある。さらに詳しくいうと、土用は夏だけにあるのではなく、春夏秋冬いずれの季節の後にも18日ずつ土用がある。だから、1年中、土用の丑の日があるのだが、うなぎを食べるのは夏である。



ところが、ことしほど「ウナギの危機」はない。いや。鰻にとっての危機は以前から続いていたのであって、それが今年の問題になったのだろう。「産地偽装」は「北朝鮮アサリ事件」では、一旦アサリを国内の海岸に埋めてから掘り返すという手の込んだ方法だったが、今回の偽装は、単に伝票の書き換えといったペーパー作業。まったくイージーで同情できない詐欺行為である。

この件で、神港魚類という大手が摘発されているが、親会社のマルハニチロは、しばらくは、反省どころか何のコメントも出していなかった。「子会社の不祥事は親会社にはまったく責任がない」とう新しい企業倫理観が日本に確立されたのか、と思っていたら、発覚後1ヶ月でやっと弁明。経営学的には興味のある事象である。

で、「産地偽装」や「禁止薬物」が、店頭にどのように影響しているか、実感するために、勤務先の近くの鰻店である「T」に行く。虎ノ門では結構有名な店である。以前から、昼のメニューは基本的に2種類だった。

 うな丼 1,000円

 うな丼ダブル 1,750円

つまり、ウナギの面積がダブルは2倍ということだ。一匹を横に二つに切って、全部乗せればダブル。半分ならば、普通のうな丼。そして、いつも店頭でうなぎを炭焼きしていて、周りに匂いを撒き散らしている。そして、店頭には大きく、『国産』と書かれていたはず。

ところが・・・

あまり混んでいない。いつも店の外に列ができているのに。

そして、二つ気づいたことがある。

1.「国産」の表示がなかった。

2.「うな丼 大 1,400円」という三つ目のメニューがあった。

国産と書かなくなったのは、以前から輸入品だったからだろうか。あるいは、本当の国産かどうか判断できないからだろうか。よくわからない話だ。店内では、同様の疑問を持った客たちが、ひそひそと「中国?」「当然だよ」とか噂している。店員にも聞こえるはずだが・・

そして、二種類だったメニューが、『うな丼』と『うな丼大』と『うな丼W』の三種類メニューになったわけで、とまどう人がたくさんいる。

しかし、迷わず、『うな丼』1000円を注文。何しろ、きょうは調査だ。


そして、現れた「うな丼」。何気なく箸を付けようとしたのだが、その時、気づいたわけだ。

「うなぎの面積が小さくなっていた」

そして、こっそりと周りの席を見渡すと、『うな丼大』はいままでの1000円のうなぎより大きいわけだ。

ここで、直ちに真相が閃いたわけだ。



要するに、1本の蒲焼を二つに分けるときに、従来は真ん中で二分して、それぞれ1000円のうな丼に乗せていたのに、真ん中ではなく中心をずらして大小二枚に分けている。つまり、1000円のうな丼は従来より面積が減り、逆に増えたうなぎは『うな丼 大』に回ったのだろう。

つまり、実質的な値上げである。20%アップだ。

ただし、値上げの結果はどうなるか?1000円の客と1400円の客数が同じならいいのだが、不均衡が生じるのではないだろうか。余計な心配かもしれないが。

そして、店を出る時にウナギ業界の専門雑誌がフリーで配られていて、そこには座談会が組まれていて、今回の事件の背景になる、ウナギの危機について多くのページが割かれていたのである。

看板の交換

2008-07-23 00:00:01 | マーケティング
毎朝、前を通るガソリンスタンドの価格表示が、電光表示になった。『176』。そして、よく看板を見ると、一番左側の百の位が、『1』ではなく、どんな数字でも表示できるようになっている。999円だって可能だ(いつのことかわからないが)。もうすぐ、200円になるかもしれない、というので、慌てて取り替えたのだろうか。



「もうはまだなり」「まだはもうなり」というのが相場の格言らしいので、こういう看板の買い替えというようなことがはじまると、「まだはもうなり」ということになるのだろうか。

8月のガソリン価格は7月よりもリッター10円前後の上昇でもおかしくないので、かろうじて200円には届かず、このまま原油がバレル130ドル台で落ち着くならば、『200円対応』は無駄だったということになるかもしれない。ただし、中東産油国は常に突発的な事件の可能性があり、油断はできない。

毎日新聞にも、看板改修の件が報じられていた。


原油高騰:GS掲示板、「200」出せない 業者、改修急ぐ
石油元売り各社が、系列ガソリンスタンド(GS)の価格掲示板の改修を急いでいる。電光掲示方式では、百の位が「1」しか表示できないタイプが多く、このまま原油高騰が続きガソリン価格が200円台に乗ると表示できなくなるためだ。「改修費は1社当たり数億円規模」(大手元売り)といい、想定外の出費になっている。

コスモ石油は、系列スタンドのうち約450基の電光掲示板の改修工事に着手する。百の位の発光ダイオード(LED)を交換して「999円」まで表示できるようにする。ポリタンク(18リットル)1個単位の灯油価格の表示も現在は千の位が「1」しか表示できないため、LEDを交換し「9999円」まで表示できるようにする。最近開業したGSでは、すでに新型掲示板を設置したところもあるという。

石油情報センターが発表した7日現在のガソリン小売価格調査結果では、レギュラーの全国平均価格は1リットル=181・5円、ハイオクは192・4円。原油先物相場は11日も史上最高値を更新するなど原油高が収まる気配はなく、ガソリン価格は「いつ200円台になってもおかしくない」(昭和シェル石油広報部)状態だ。

他の石油元売り各社もコスモ石油と同様の対応を検討中。昭和シェル石油では「今月以降に開業するスタンドには999円まで対応できるタイプを設置していく」と話している。

毎日新聞 2008年7月12日 東京夕刊

実は、主に使っているクルマは「ハイオク」それもタンクには70リットルも入る。最近は、月末満タン方式だが、すでに1万円を遥かに上回っている。

このまま、月末満タン方式だと、いつか下げ局面で損をするので、もっとこまめに給油するべきなのかしれない。確か、金の投資とかで、「ドルコスト法」というのがあった。毎月定額を買えば、価格が安い時に多く買え、価格が高い時にかえば少量。つまり、長い目で見れば平均購入単価が下がる、といった仕組みのはずだ。

ただし、ガソリンは金とは異なり、溜めておくことはできない。本当にガソリン代を安くするつもりなら、商品取引で先物を売買して、ヘッジしておけばいいのだろうか。ただし、・・

せんせい、クビ?巣も作らんね

2008-07-22 00:00:37 | 市民A
大分県教員採用試験の組織的不正行為が発覚し、不正工作の結果、現在、教員になっている先生は、『合格取り消し』、つまり『クビ』になるらしい。かわって、本来、合格なのに、不合格になった受験者の中で、希望者は教員に採用するらしい。

永年にわたり、不正工作を行なっていた割りに、対策がすばや過ぎて、あきれるばかりだ。いまさら「事なかれ主義」?多くの識者が、この「クビ決定」に違和感を表明しているのは、だいたい「ペーパーテストで先生が選べるのだろうか?」という懐疑を持っているからだろうか。また、学期の途中で、それはないんじゃないだろうか。もちろん、頭の悪い先生に教わるのは問題だが、新米教師が、すぐに教職やクラスを引き継げるとも思えない。各種報道で、数字は異なるが、1/4から1/2の比率で、そういう採用が行なわれていたとすると、クビの比率が多過ぎる。


ところで、この事件は、よくわからないことが多過ぎる。それほどコネが暗躍するというなら、広く知れ渡っていそうである。さらに、背後に政治家や、特定勢力の圧力はなかったのだろうか。さらに、採用に留まらず、校長や教頭に昇格すると、高額な謝礼を関係者に払っていたようだが、単に、もらった人間の『脱税事件』だけなのか、あるいは『成功報酬』だったのか不明だ。『成功報酬』と認定された場合、その校長は教頭に格下げなのだろうか、あるいはクビ?採用試験よりもずっと罪が重いような気がするがどうなのだろう。不正で入り、不正で昇格なのだろうか。

親が不正工作した場合、本人は知っているのだろうか。全国的問題でもあるが、当落判定をあらかじめ、政治家などに教えるということは、何か便宜があるのだろうか。教えるだけじゃ意味がない。


採用や昇格といった重要な案件でも、こうなのだから、賞罰なども、こういうことで決まっていたのではないだろうか。あるいは、県内の人事異動とか。


しかし、東京圏にいると、まったくわからないが、教員試験の倍率が10倍を超えているというのも、そんなに魅力的な職場なのだろうか。『安定している』というだけのような気もするし、朝日新聞には、33歳男性の「何回受けても受からないので、裏でこういうことがあったかと思うと、腹が立つ」という内容のインタビューを読むと、ちょっと考え込む。

クビにした教員の穴埋めを落選者から選ぶとしても、繰上げ当選する受験者は、どうせボーダーラインの能力なのだから、大差ない。だいたい落選者も報道の上では、聖人ぶっているが、コネを得る筋をつかんでいたら、自分でも頼んだはずだ。それほど違うわけでもないのだから、不正教員と繰上げ圏内の落選者を集め、一緒に再試験したらどうだろうか。要は「入れ替え戦」。


ところで、以前、大分の会社の人を接待する際、話題を準備するため、大分県出身者に「方言」を聞いたところ、「巣も作らん」ということばを教えてもらった。”どうにもしょうがない”という意味で、「巣も作らないような、しょうもないこと」に対して使うらしい。当時、酒席で、この話を出しても、受けなかったのは、相手が東京大学出身者だったからだと思っていたのだが、案外、今回のように教育関係者の間に、毒グモのような巣を張ることが大分流とらしいのだから、「巣も作らん」というのは、そういう「巣をつくって組織的に甘い蜜を吸うこともできないような、つまらないこと」を意味するのかもしれないと、ふと思う。


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野茂引退!

2008-07-21 00:00:53 | スポーツ
確か、換金し忘れたテレカがあったと思って探してみた。住友生命の販促用だった。野茂が引退したのは、もうすぐ(8月)40歳になるから、それからだとちょっと恥ずかしいからだったのだろうか。思えば、住友生命も野茂と同じように、金融再編成の荒波に耐えながら、今に至るまで、そのままの姿だった。



まさか、上原の五輪辞退を期待して、もう一度登場しようかと思っているのではないか、というのは冗談。サッカーの最も得意な旅人も、OA枠には呼ばれなかった(当初、ガンバの遠藤の名前がOA枠に挙がっていたのは、遠藤→ガンバ→パナソニック→テレビ拡販、というチェーンと思っていた)。野茂もヒデも五輪の解説くらいにはちょうどいいかもしれない。

それで、野茂の記録を見ていると、1988年、ソウル五輪銀メダルとなっている。ソウル大会では、まだ公式競技になっていなかった。日本の得意分野をわざわざ狙って重点強化した韓国が、金メダルを集めたため、確か4つの金。柔道とレスリング以外では鈴木大地というヒーローを生んでいる。その陰で、野球で銀メダルを獲得し、着々と自信を深めていたようだ。日本では1990年から1993年まで4年連続パリーグ最多勝(18勝、17勝、18勝、17勝)。なぜか1994年だけ8勝なのは、メジャー行きのための遠大な作戦だったのだろうか。今年の上原もそうかもしれない。

そして、このソウルオリンピックの話だが、元々、IOCでは、ソウルと名古屋が争って、絶対本命の名古屋が破れるということがあった。選考委員への工作があったのではないかとも説も強く、名古屋人のケチが裏目に出た、とも言われた。その反省で長野五輪では長野県庁が行なった工作活動が発覚したのだが、発覚したのは、五輪が終わった、ずっと後だ。大阪の場合は、そこまで惜しくはなかったが、もしやっていれば、もっと早く財政破綻していただろうが、結局、どうせ破綻するしかなかったようにも思えるので微妙。東京の立候補(2016年)は、どうもわからないが、何か、築地の移転の問題と関係があるらしい。

ソウルの時は、観客のマナーの悪さが問題になったが、北京ではどうなるのだろう、と思っていたら、マナーどころではなく、全土で暴動が起きそうな事態だ。案外、数年で、大革命でも起きるのかもしれないが、あまり民主的で紳士の国に生まれ変わっても、それはそれで日本には大問題。


以前、野茂とイチローが引退したら、私も引退しようかなどと殊勝なことを考えたことがあるが、一人目が引退してしまうと、やはりそんな気持ちはなくなってしまった。というか、もう引退しているようなものなのかもしれないし・・

建築がうまれる時

2008-07-20 06:29:43 | 美術館・博物館・工芸品
東京竹橋の国立近代美術館で開かれているミニ展覧会。4階建ての美術館の2階の一角で開かれている。二人の現代建築家、スイスのペーター・メルクリと日本の青木淳。二人とも、丹下某や安藤某のような大技専門ではなく、個人邸や小規模住宅が専門のようだ。

283b7441.jpgまず、ペーター・メルクリ Peter M醇Brkli(1953- )。1953年チューリヒ生まれ。チューリヒ連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)で建築を学んだ後、建築家ルドルフ・オルジャティと彫刻家ハンス・ヨゼフソンに師事。1978年チューリヒに事務所を設立。2003年からはETHZの教授を務める。代表作に《トリュプバッハ/アツモースの住宅》(1983年)、《彫刻の家》(1992年)、《バーゼル大聖堂オルガン》(2003年)、《ノバルティス・キャンパス・ビジターセンター》(2006年)など。2001年スウェーデン・コンクリート賞を、2002年ハインリッヒ・テッセナウ賞を受賞。

方法論としては、まず、コンテを描くようだ。いっちゃ何だが、大学教授というよりも幼稚園年長レベルの絵画力かもしれない。これが、絵が上手というなら、絵コンテから始めるのもよくわかるのだが、不得意と思われる手法でこね回すのが、方法論なのだろう。よく見ると、下書きを鉛筆で書いていて、何度も何度も消しゴムで書き直している痕跡も見られる。確かスイス人は、世界でもっともケチな国民という話を学術書で読んだことがあったが、消しゴム使用は、その文化なのだろうか。

多くのコンテは、「建物」に見えないという特徴がある。これが絵画ならわかるのだが、どうやって立体的な構築物になるのだろうか。そういえば、以外に知られていないが、スイスは「マンガ」の文化がある。以前、川崎でスイスのコミック展を見たことがあったが、笑いのツボがぜんぜん解らなかった。

また、たくさんの個人住宅用のコンテの中に、日本でも某漫画家が強行着工して話題となった「横じま」模様の個人住宅のプランが多数出品されていた。邦人漫画家の横縞は赤と白と単純だったが、メルクリ氏のコンテでは、「黒と白」「青と赤」などが提示されたいた。黒と白の縞模様なんて、日本じゃありえないと思うのだが、案外、邦人漫画家は、スイスにマンガ修業(あるいは秘密預金)に行って、現物の建物を見ているのかもしれない。言うわけにはいかないだろうけど。

283b7441.jpg青木淳 Jun Aoki (1956- )1956年横浜生まれ。1982年東京大学大学院修士課程 (建築学) を修了後、磯崎新アトリエに勤務。1991年東京に青木淳建築計画事務所を設立。代表作に《馬見原橋》(1995年)、住宅《S》(1996年、吉岡賞)、《潟博物館》 (1997年、日本建築学会作品賞) 、《ルイ・ヴィトン表参道》(2002年)、《青森県立美術館》 (2006年) など。建築作品だけでなく、《U bis》(2002年)、《DAIWA PHARMACY》(2004年)、《TARO NASU BAMBI》(2006年)などインスタレーションも発表。2004年度には芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞している。

こちらは、手法としては、10センチくらいの発砲スティロールで、造形を始める。メルクリ氏が平面的なコンテから始まるのに対し、立体造形なので、イメージが掴みやすい。また、実際に置いてみれば、「建設可能な物体なのか、単に夢のような物体なのか」はおよそ見当がつくので、後の仕事は早そうである。

反面、最初から現実と妥協してしまうわけで、展示品と同じような建物は既にたくさん実在しているような気もする。個人住宅のような小規模ものから、最近は青森県立美術館のような大規模物件を手がけるようになっている。


しかし、あのガウディも最初はバルセロナで個人邸を作っているうちに、仕事が増えていき、最後は(まだ未完の)サグラダ・ファミリア(聖家族教会)贖罪聖堂を手がけることになったのだから、青木淳が今後、何をつくるのか可能性は広い。第二次関東大震災後の一面の荒野に、何ら制約のない自由な発想で斬新なスタイルの絶対無敵の耐震マンションを設計するかもしれないわけだ。手遅れだが。

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先々週の解答

2008-07-19 00:00:41 | しょうぎ
DIV>f76cc15c.jpg今週は、7月5日出題の詰将棋の解説が長手数なため。他の記事は省略ということに。妙な話もいくつか聞いているのだが。


長手数問題だったので、解答の棋譜を書き連ねるのは苦痛だ、と覚悟していたら、愛読者のbunさんから、解答を送っていただけるという幸運を得ることができた。一方的な善意に、一方的に甘え、利用させていただくことにする。(ただし、52手目に小ミスがあって、補正。)


初型図から、
▲2五銀右 △2三玉 ▲3四銀 △同 玉(途中図1)

f76cc15c.jpgまず、初手の▲2五銀右に対して、△2三玉ではなく、△2五同金と取った場合だが。▲2五同銀 △同玉に、▲3五角成と派手な手が炸裂する。一汗終了。

途中図1より、 
▲3五銀 △4五玉 ▲4六金 △同 金 ▲同 銀 △5六玉 ▲5七金 △同 金 ▲同 銀 △6七玉 ▲6八金 △同 龍 ▲同銀 △7八玉 ▲7九飛 △同 金 ▲同 銀 △8九玉(途中図2)

途中図1から、いきなり▲3五金と押さえ込む方法がある。しかし、それでは本譜と同じように進み、最後から2手前の▲7四歩が「二歩」で、ゴール寸前で落とし穴にはまる(失敗図1)。そのため、一旦、下に追って、7八歩を消去する必要がある。


f76cc15c.jpg途中図2より、
▲7八銀 △同 玉 ▲7九金 △6七玉 ▲6八金 △5六玉 ▲5七金 △4五玉 ▲4六金 △3四玉 ▲3五金 △2三玉 ▲2四金 △3二玉 ▲3三馬 △4一玉 ▲3一角成 △5二玉 ▲4二馬上 △6三玉 ▲4一馬寄 △7三玉(途中図3)

この経路の途中で、▲1二馬と引くと、「5四と」の利きにより4五に合駒される。

途中図3より、 
▲7四銀 △8四玉 ▲8五銀 △9五玉 ▲9六香 △同 と ▲同 銀 △8四玉 ▲8五馬 △8三玉(途中図4)

二度目の△8四玉のところ、△9四玉だと早詰。

f76cc15c.jpg途中図4より、
▲8二と引 △7三玉 ▲7四歩 △6三玉 ▲7五桂(詰上図)まで59手詰

▲8二と寄と指すと、△9三玉、▲7五馬に△8四歩(失敗図2)と合駒が登場して、詰まない。この変化のために、初型の8七にある後手の駒が歩ではなく香になっている。

50手を超えた詰将棋というのも、長いだけで、かなりの発明的な手段がないと、発表の機会もなく、なかなか人目に触れないものである。



f76cc15c.jpgさて、今週の問題は、速攻で作ったもの。

あまり、らしさは出ていない。終始、チマチマチマチマチマと駒を動かすことになる。暑いので体を動かすのが億劫で、昼休みにチマチマと作ったら、気分が指先につながったようである。

いつものように、わかった、と思われた方は、コメント欄に、最終手と手数と酷評をいただければ、正誤判断。






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株主様からの、お手紙

2008-07-18 00:00:51 | 企業抗争
投資ファンド、スティール・パートナーズは小型企業の株を次々と買い集め、さまざまな株主提案を要求している。その中で、ちょっと違和感がある書簡を、ある企業に出したようだ。

「主力事業に集中を」ノーリツに要求 スティールが書簡
 米投資ファンドのスティール・パートナーズは14日、ノーリツに不採算事業から撤退し主力事業に集中するよう求める書簡を送ったと発表した。スティールはノーリツ株の約18.7%を保有する筆頭株主。改善がみられない場合は経営陣の退陣を要求することも示唆した。


スティールはノーリツのシステムバス事業が収益を上げていないため売却または廃止するよう要求、主力の温水機器事業に特化すべきだとした。

ノーリツ側も6月12日にこの書簡が届いたことを認めている。実際に、書簡が届く、というのはどういう形式なのかよくわからないが、スティールの社用封筒のようなものに普通の手紙のように三つ折になっているのか、あるいは様々なデータのついた分厚い表紙付きのレポートのようなものが宅配便で届くのか、あるいは内容証明?

まあ、形式はともかく、今回の要求である、『システムバス事業からの撤退』というのは、よくある事業リストラということだろう。少し、イージーなのではないだろうか。外資系なのだから、欧米に「日本式入浴法」を普及するようなことをして、むしろ事業の拡大をアシストすべきではなかったのだろうか。シャワートイレだって、外国に紹介されたら、どんどん売れ始めた。日本式システムバスというのもなかなか優れていると思うのだが。

なにしろ、私の自宅は、「ノーリツのシステムバス」なのである。買い叩いた記憶はないのだが、施工業者が過剰な値引きやリベートを要求したのかもしれない。事業撤退して、補修部品がなくなったりすると、困るのである。

ところが・・・

ノーリツのホームページを開くと・・・十数年前のガス風呂給湯器を探していた。ガス漏れによる機器燃焼のおそれがあるそうだ。要はリコールだ。やはり風呂事業はダメだったのか。いずれ、自宅のシステムバスも問題になるのだろうか。

さらに、ホームページ内を泳ぐと、会社創設者(太田さん)が、自叙伝を出版したことが記載されている。元、海軍兵学校出身だそうだ。しかし、そんなことホームページで公開するものだろうか。

この一ヶ月、ノーリツ社内ではあれこれ大騒ぎが続いているのだろうと、予想する。


ところで、スティールだが、”ソース”や”かつら”や”湯沸かし器”といった、ややズレた業界ではなく、もっと正々堂々と『トヨタ自動車』の株式10%とか買い占めてもらいたいものだ。

そして、二つの提案を要求したらどうだろう。

A.不採算部門の売却あるいは整理

B.創業家の社長復帰への反対

もちろん、AとBを合体して、創業家に売却(MBO)する、というナイスなプランもある。

そうなると、「トヨタ」という社名も創業家が持っていってしまって、レクサスがトヨタになって、トヨタがレクサスになってしまうのだろうか。
中国では、日本より1000万円も高く売れるそうだが・・

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漁民スト

2008-07-17 00:00:28 | 市民A
7月16日、記念すべき全国一斉休漁が行われた。燃料代が上昇して、採算がとれないからということでの抗議ということらしい。ドイツでは、派手に行われていたようだが、日本はちょっと遅かった。漁業団体が多数あるからだろう。出漁しても赤字ということらしいが、船価の見方が、キャッシュフローなのか減価償却なのかよくわからないので個々に異なっているものと思われる。

そして、このストは、誰に抗議しているのかよくわからなかったが、どうも日本政府に抗議をして「補助金」を要望しているようだ。

しかし、石油製品が値上がりして困っているのは、漁民以外にも大勢いる。さらに、石油製品価格は、もう上がらないのか、下がるのか、あるいは、さらに猛烈に上がっていき、ガソリン200円どころか300円、400円となるのか。こんな段階で補助などしたら、後はどうなるのか。

少なくとも、日本政府よりも産油国の政府に抗議した方が効果的なのは間違いない。確かにNYMEXのWTIのスポット価格は上昇しているが、現物の原油を売るのは産油国の国営(半国営)の石油会社なのだから、彼らはいくらで売ってもいいわけだ。スポット価格を提示して、今のところ、売れ残るわけでもなく、100ドル、120ドル、140ドルといくつかの壁で「高値を試しながら」次の段階に切り上げているのが実態だ。

現在、原油価格は、140ドルの壁を試している。政府が漁民に補助金を出したり、1缶3000円の灯油に補助金を付ける、というのは、しょせんは、他の政府支出である福祉事業費を削ったり、足りなければ、国債を増発したりしてやりくりをすることになるわけで、それをやっている限り、原油価格は、さらに上を目指していくことになる。原油といっても売れなくなれば下がるものである。



そして、漁業事業者にとって、さらに不都合なのは、東アジア市場での軽油価格の上昇。四川大地震の後、復興需要の実需を見越して、軽油価格が吹いている。漁船が使っている重油は、この軽油タイプの重油なのである。四川復興と漁業用とが、引き合いになっている。


しかし、現在の沿岸漁業というのも、基本的に、「魚を追いかける方式」になっているのではないだろうか。魚群の位置をさぐり、フルスピードで追いかけ、取りつくしたと思えば、どこの市場でせりに出せばいいか、価格を調査し、遠くても高い市場に、フルスピード。ビジネス全体に元から余裕がない。

無理な経営を続けるから、燃料の購入も「つけ」が利かない。あるいは燃料価格上昇で与信限度を超えてしまい、燃料が手に入らなくなってしまう。石油製品も高級魚も高値で買っていくのは中国の商社。まあ、日本の経済失速が魚価のあがらない原因なのかもしれない。

ところで、魚価の需要供給曲線を考えてみたのだが、おそらく、高級魚と大衆魚では事情が違うのではないだろうか。

高級魚の場合は、そもそも供給曲線が短い。高くても安くても漁獲高は少ないのである。そして、たぶん、食べる人も少ない。魚価も漁獲量も小さなボックスに入っているのではないだろうか。そもそも、マグロやカツオ、フグやタイは主食ではないわけだ。さらに、ほとんどの魚は、この「高級魚」といってもいいのかもしれない。世界中で健康食として魚を食べる習慣が広まったとしても、天然の魚が増えるわけでもない。

そして、大衆魚の場合、たとえば旬のサンマのように一尾100円とかの場合だが、安いからといって無限にサンマを食べたりしないわけだ。やはり、食べる量は少ないわけだ。一方、サンマは大量にとれるわけで、結局冷凍されて、1年中、安いサンマが出回って、他の魚の魚価の引き下げ要因になる。

魚に対する特段の思いいれはなく、もはや、大間のマグロなど、一生に数回食べられるかどうか、という高級食材になったので、どうでもいいのかもしれないが、大衆魚を取るには、エンジンを使わない航走法(主に風力による帆走)を使うように考えなければならないのだろう。どうせ、たくさんとっても魚価は上がらないからだ。しかし、そんな技術は簡単には身に付かないのも現実なのだろうが。

しかし、竹島問題や尖閣諸島問題など海の国境問題で頑張って、排他的経済水域を確保しても、そこに行く自国漁船がなく、そこに入ってこようとする他国の漁船を排除しようと海上保安庁が監視船を走り回らして燃料を使っていくというのも、むなしい感じがするわけである。